"貴方に永遠の愛を"   作:ワーテル

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昨日後輩から「明日からテストなんです!」と言われたのでふと思いつきで書いてみました
3人が高1の時と思って見てください

暇つぶしにでもどうぞ

本編とは関係ないです


〜Free Time〜
【閑話】テストの結果はいかがかなん?


1度は学生という道を通った人ならわかるだろう

学校にはテストというものがある

それは授業の成果や長期休暇の間に身についた実力を測るものだったり、入試のための模擬テストだったり種類は様々

 

今俺たちは1年間で身についた実力を測るテストーいわゆる学年末テストーのために千歌の部屋にて3人で勉強しているわけだが…

 

 

「うわーん!全然わからないよー!」

「千歌うるさいぞ、ちゃんとやれよな」

「だって、わかんないんだもん!」

 

お察しの通り千歌はばかなんです…

バカ千歌なんです…

 

曜は本当に器用というか運動も勉強も無難にこなし、だいたいいつも平均以上の点で半分より少し上の順位なのでなんの心配もない

俺はといえば、中学の頃からそこそこできる方だったから高校生になった今でも今年1年は常にTOP3には入れていた

多分昔からのわからないことがあるとわかるまで考える習性がもたらしたのかな(まぁ、実際1クラスしかないし35人しかいないから微妙なとこだけど…)

 

そして問題の千歌だが、正直絶望的に悪いわけでもない

中間テストと期末テストっていうのがあって2つの得点の合計が平均に満たなければ再考査というものがあるのだが、千歌は一度もそれを受けたことがない

中間で赤点を取れば、期末でカバーしてきたし、逆も然り

ただ問題なのは…

必ず1つ赤点を取ってくるということだ…

 

「ちゃんとやらないとまた赤点とるぞ?」

「嫌だ!それだけは絶対嫌だ!2年生になれない〜!」

 

千歌は今まで2つのテストでなんとかカバーしてきたわけだが、今度のテストは赤点を取ったら終わり

まぁ、一応再考査受けて合格すれば進級はできるけどな

千歌がそれを知ると怠けるから言わないけど

 

「そんな様子だと千歌はまた赤点かな」

「うぅ、りゅうくん教えてよ〜」

「嫌だ、お前教えてもすぐ寝るし」

「千歌が赤点取ってもいいの?」

「まぁ、俺は困らんよな」

「うわーん!曜ちゃん、りゅうくんがいじめるよ〜」

「ハハハ、りゅう教えてあげたら?」

「じゃあ、曜が教えなよ」

「んー、私は教えるのそんなにうまくないし、りゅうの方がよく理解してるから千歌ちゃんもわかりやすいだろうし」

「はぁ、わかったよ

でも千歌、寝たら本当に知らないからな」

「うん!よろしくお願いします!りゅうくん先生」

 

 

そういうわけでテストまでの1週間俺は千歌の先生をやることになった

 

 

「ところで千歌、苦手教科は何なんだ?」

「えっと、全部!」

 

なぜそんな自信満々に言えるんだ、こいつは…

 

「はぁ、じゃあ赤点取ったことがある教科は?」

「んーと、英語でしょ、国語でしょ、数学でしょ、理科でしょ…4つ!」

「ほぼ全部じゃねーか!」

 

社会を除いて全部赤点経験者とは、先が思いやられる…

 

「とりあえず、今から全部なんて無理だから出そうなやつだけ抜粋してなんとか間に合わせるぞ」

「おー!」

 

本当に大丈夫かな…

 

 

 

 

 

それから1週間学校授業がほとんど自習であることを利用して、千歌に問題を解かせ、終わったら十千万に行ってわからないところを説明するというのを繰り返した

やらせてみれば案外千歌は吸収してくれたので俺が予定してた分の2割り増しぐらい終えることができた

 

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そして前日の日曜日

 

「よしこれが最後だ。千歌この問題の解き方は?」

「えっと、問題文に書いてある式と不等式を使ってaの値を絞り込んで、それぞれのaの場合で同じようにbの値も絞り込んで、不等式に反しないようにa,b,cの値を決定する!」

「よし、じゃあこれ解いてみるか」

「うん!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

10分後

 

「答え出たか?」

「(a,b,c)= (2,4,4),(2,3,6),(3,3,3) どう?」

「・・・正解だ」

「やったー!!」

「すごいよ千歌ちゃん!」

「えっへん!私だってやればできるのだ!」

 

ものすごく得意げに胸を張る千歌

それによって強調される2つの山が…

 

「なんかりゅうくん変なこと考えてない?」

「えっ!?いや、そんなことないぞ?」

「ほんとー?」ジトーっ

 

そんな目で見るな心が痛い…

 

「とにかく約1週間頑張ったな」

「うん!りゅうくんのおかげだよ!」

「いや、千歌吸収力が高かったから思ってたより手がかからなかったし、数学も今のは有名問題だけど、スラスラ解けるようになったしな」

「えへへ〜///」

「あ〜、千歌ちゃん照れてる〜」

「だって、りゅうくんに褒められることなんてなかなかないから///」

「こらこら、明日から5日間が勝負なんだから気を抜くなよ?」

「わ、わかってるよ!」

「ほんとかよ…

とりあえず今週1週間は勉強も大事だけど、早く寝ること!寝不足で集中できませんでしたなんてアホすぎるからな」

「「わかった!」」

「よし、じゃあテスト頑張るぞ!曜いつもの頼む」

「了解であります!じゃあいくよ〜

全速前し〜ん…」

「「「ヨーソロー!」」」

 

俺たちは成績表が返される2週間、再び十千万に集まることにし各々臨戦態勢に入った

 

 

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・・・2週間・・・

 

 

「よし、2人とも準備はいいか?」

「「うん」」

「誰からいくの?」

「やっぱりゅうくんからじゃない?」

「おぉ、マジか じゃあ、ほら」

 

国語 88

数学 96

英語 92

理科(物理+化学)182 (87+95)

社会 93

合計 551/600

順位 1/35

 

「えっ!1位!すごい!」

「千歌の勉強教えてたのに、それでこれって」

「なんか教えてたら自分の理解が深まったっていうか俺も学ぶことが多かったからな」

「やっぱりゅうくんすごいね!おめでとう!」

「じゃあ、次は私だよ!はいっ」

 

国語 90

数学 72

英語 79

理科(化学+地学)168 (70+98)

社会 76

合計 485/600

順位 10/35

 

「あっ!曜ちゃんも10位以内だ」

「国語俺よりも点数高いし、英語と数学も10点上がったな」

「えへへ、りゅうに教えてもらったからね」

「地学は何を間違えたんだ?」

「◎これを快晴と間違えた」

「お、おう…」

 

そこかよ…

 

まぁそれは置いといて、最後は…

 

「じゃあ、私だね!はいっ!」

 

国語 52

数学 80

英語 57

理科 (生物+化学)111 (57+54)

社会 64

合計 364/600

順位 18/35

 

「おっ、これは…」

「もしかして…?」

「全部赤点じゃなかったよ!進級できるよ!」

「赤点じゃないどころか平均超えてるやつもあるし、数学はどうした?カンニングでもしたか?」

「ひどくない!?そんなことしてないもん!りゅうくんが教えてくれたところがたくさん出たから解けちゃった♪」

「千歌ちゃんすごいよ!おめでとう!」

「ありがと曜ちゃん!」

「じゃあ、千歌の赤点回避を祝して乾杯といきますか」

「よし!じゃあいくよー!せーの!」

「「「カンパーイ!」」」

 

俺たちは時間の許すまで3人で他愛のないことを話しながら勝利の美酒に舌鼓を打っていた

(ただのみかんジュースだけどね…)

 

そして・・・

 

 

「あっ、もうこんな時間、バス終わっちゃう」

「あ、ほんとだ」

「じゃあ、今日はお開きってことで」

「そうだね!」

「曜はもうバス来るだろ?片付けは俺と千歌でやっとくから」

「えっ、でも…」

「帰れなくなったらどうしようもないだろ?」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

「うん、そうしろよ」

「じゃあ、曜ちゃんまた明日ね!」

「千歌ちゃん、りゅう、また明日!」

「あぁ」

 

曜を見送また後、千歌と片付けを済まし、俺も帰ろうと自転車にまたがったところで千歌が

 

「りゅうくんありがとね?」

「気にするなよ」

「りゅうくんが教えてくれなかったら本当に進級できなかったかも…」

「ははは、まぁその可能性はあったな」

「だから、ありがとう、これは、お礼」

 

そう言って千歌は俺に近づくと…

 

 

 

 

チュッ

 

 

 

俺の頰に口づけをした

 

 

自分でもわかるぐらい体温が上がる、多分顔も真っ赤なんだろうな

 

ふと、千歌の方を見ると、千歌も顔を真っ赤にしていた

 

 

「千歌、お前…」

 

「えへへ///どう?」

 

「どう?って…そういうのは本当に好きな人にしろよ」

 

「えー、りゅうくんのことは大好きだよ?」

 

その言葉に俺はドキッとした

 

どうせ無自覚で言ってるんだろうな、俺の気持ちも知らないで

 

「ばか、そんな幼馴染としての好きと一緒にするなよ」

 

「りゅうくんにならここにもできるよ?」

 

そう言うって千歌は自分の唇を指す

 

その仕草が妙に色っぽくて、普段の幼さ漂う彼女との違いに俺は目を奪われていた

 

「それこそ本当に好きなった人とやれよ

じゃあ、俺は帰るからな」

 

「へへ、そうだね うん!また明日ね!」

 

「あぁ」

 

 

俺は自転車を漕ぎだして帰路につく

 

「りゅうく〜ん!また勉強教えてねー!」

 

 

後ろから千歌の声が聞こえる

 

 

「そんなもんお前の笑顔が見れるなら何回だって教えてやるよ」

 

「俺の大好きなその笑顔」

 

 

俺のその呟きは海風に乗って、千歌には届くことはなくどこかに飛んでいった

 

 

 

りゅうくんの姿が見えなくなり、私は自分の部屋に戻ろうとすると、

ふと目の前の海が目に入る

 

3人で過ごした記憶が私の頭の中に蘇ってくる

 

 

そうか、わたしはあの時からあの人のことを…

 

 

『そういうことは本当に好きな人とやれよ』

 

 

「りゅうくんはきっと私を幼馴染としてしか見てくれてないんだろうな

でも、いつか絶対私の想いを伝えてみせるよ」

 

 

「また明日ね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ 私の幼馴染(大好きな人)

 

 

 

 

 

 

 

 




閑話ってことで書きたいこと書いただけのただの自己満作品です(^^;
楽しんでいただけたら幸いです

楽しかったのでたまにこういうのもやっていこうかなって思います

本編の方も執筆頑張りますのでよろしくお願いします

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