異世界で剣術修行してみた件   作:A i

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どうも始めまして。
今回はオリキャラの異世界ものを書いてみました。
まだ、序章なのでこれからの連載に期待していただけたらありがたいです。
感想や評価、がしがしつけていってください。


異世界へ
異世界転移!


「あー、なんか腹減ったな。運動がてらコンビニでも行くかー。」

そう言って今日初めてソファーから重い腰を上げた。

もう一人暮らしをし始めて三年がたとうとしている。はじめの頃は独り言を言うと、言ってしまった自分に恥ずかしさを覚えていたが、さすがに三年もたつと板についてくる。独り身芸能人が家に帰ってきたら癖でただいまを言ってしまうことなんかを恥ずかしげに語っていたが、俺に至ってはただいまどころかおかえり、まで言ってしまう。ひどい日には、ご飯にする?お風呂にする?それとも私?私って何だよ!などと一人漫才を始めてしまうこともしばしば。つまり、どういうことかというと

「超絶美少女降ってこねーかな・・・。」

ヤベッ、今、口に出てた?家の外で独り言はさすがにまずい、と思い慌てて周りを見渡すがさすがに深夜1時では人通りもなく、冷たい風が吹きすさぶだけだった。まあ、こんな時間に出歩いているやつなんかそうそういねーわな。これなら独り言を言っていても誰にも聞かれてないだろう。仮に聞かれてもこんな時間に出歩いてるやつだ。ろくなやつじゃねーだろ。そんなやつに聞かれてもなんともねーわ。そう自分に言い聞かせコンビニへと歩を進めようとしたそのときだった。前に進めた左足の下に地面の感覚がない。そう気づいたときには真っ逆さまになり、強烈な浮遊感がおそう。本能的に死ぬっと思い身を固くしていたがいつまでたっても予期しているような衝撃がおそってこない。不思議に思いまぶたをあげるとそこには・・・・

どこまでも広がる青い空、まぶしい太陽、きらきらと光り輝く水面があった。あれ?俺が望んだことと違うんですけど。逆なんですけど。俺が落ちるんじゃなくて

「美少女に落ちてきてほしかったんですけどおおおおおおおーーーーー!!!!!!」

 

 

 

「うわあああああ、助けてくれえええええ!!!」

いくら叫んでも、手や足をばたつかせてもいっこうに落下は止まってくれない。無情にも確実に地面が近づいてくる。いくらもがいても落ちていくので逆に冷静になってきたぞ。かれこれ三十秒は落下している。そんなに長かったら冷静にもなるわ。よく見るとすごい景色だな。眼下に広がる色取りの町並みや壮麗な山麓、美しくきらめく湖面などの景色に目を配ることもできるようになってきた。

「なんて綺麗なんだ。こんな景色初めて見たぞ。」

あまりの感動に口をついて感想が出てきてしまった。しかしそんな独り言を言えるのもどうやらここまでのようだ。さよなら、母ちゃん、父ちゃん、ポチ。俺は先に逝きます。お元気で。などと心の中で唱えていると、

(お得意の独り言はこんな絶体絶命の時でも健在なようで安心したよ!)

あれ今女の子の声がしたような・・・

(右向け!みーぎ。)

んー?右を向けだー?右に女の子がいるわけ・・・いたー!

「こんにちは!高村晋介君だよね!私はエマって言うの。よろしくね!」

なんだこの金髪美少女は?飛んでやがるどうやって飛んでるんだ。見たところ何の乗り物に乗っているわけでもなさそうなんだが。うーむ、不思議だ。なんて考え込んでる余裕なかった!

「おい、エマちゃんだっけ?とにもかくにも俺を助けてくれー!」

「いいよ、ただし条件があるの。血の契約を私と結びなさい。そうすればこの落下を止めてあげる。」

何だ?エマがさっきよりもだいぶと大人びて見える。それに血の契約?なんだそれは。えーい、考えてもわからねーことばっかだ。何が起ころーと今よりはましだろ。

「血の契約だろうが何だろうが結ぶ。だから俺を助けやがれー!!!」

エマが妖艶に笑って

「契約成立。」

こう口ずさむと同時に浮遊感が消え、なにやら好ましい感触が背中に当たっている。ん?なんだこの柔らかい感触は?それよりも俺は助かったのか?いろんな疑問が頭の中で錯綜していたが目を開けば答えはすぐわかった。

「俺、飛んでるのか?」

「私が支えてるだけよ!重いから放り投げちゃおうかしら?」

「やめてください!お願いします!」

「しょーがないわね。」

エマが俺のことを抱えて空中で浮遊しているのだ。しかし浮遊してはいるがふらついていて危なっかしい。おい、これ本当に大丈夫なのか?俺は助かるのだろうか。

「それじゃー、私にしっかり捕まってなさい!。行くわよー!」

何々何が起こるんだ・・・

「うおおおおおおおおおおーーーー!!!!!!死ぬうううううーーーーーーー!!!!」

エマは何を考えたかとんでもないスピードで急降下しだしもうすぐ近くまで海面が迫っている。さよなら、みんな。などと二度目の走馬燈を走らせていると急ブレーキ。その後俺たち二人は海に飛び込んだ。ドボーン!ぶくぶく。あれ俺生きてる。よかったー。

「っぷは!冷たくて気持ちいー。やっぱり海は最高ね。晋介君?」

エマがなつっこい笑みを浮かべてそんなことを言ってくる。こっちは心臓が止まりそうになってんのにのんきなやつだ。でも美少女だから許す!

「死ぬかと思ったぞー」

「あはは、でも最高に楽しかったでしょ?現実世界じゃあこんな経験一生できないんだぞー?」

「まあそうだな。もう一生経験したくねーけど。」

「あー、ひっどーい」

憎まれ口をたたきつつも俺は終始笑顔だったと思う。死なずにすんだ喜びからかはたまた美少女とおしゃべりできているからか。うん、断然後者だな。美少女は正義だぜ!

などとくだらないことを考えていたのだが、海の水が冷たいこともあって、先ほどまでどばどば出ていたアドレナリンが引いてきた。ん?冷静に考えると、今俺どういう状況?目の前ではエマというピッチピッチの金髪美少女がかなりきわどい服を着て水と戯れている。それだけでも元の生活とはかけ離れているのに、先ほどまで確かに俺は今見あげている青空を飛んでいたのだ。そしてさっきのエマの言葉を考えると現実世界でもないらしい。これら、すべてを包括的、総合的に判断してみると・・・

 

やはり、どうやら俺は異世界に来てしまったようだ




お読みいただきありがとうございます。
いかがだったでしょうか。ってまだ主人公が落ちていっただけなのでなんともいえないですよね。次話すぐにあげますのでよろしくお願いします。
感想評価くれぐれもよろしくお願いします。

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