LIFE OF FIRE 命の炎〔文章リメイク中〕 作:ゆっくん
戦乱を駆け抜け、血を吸った赤き薔薇の如く。
花言葉は〝愛情〟
その紅の月、闇すらも呑み込む。
夢の為に咲き、儚く散りゆく青き薔薇の如く。
花言葉は〝奇跡〟
その蒼き太陽、闇すらも照らす。
絶対の勝利者に贈られる、紫の薔薇の如く。
花言葉は〝誇り〟
紅き月と蒼き太陽、重なりし時。
揺るがない勝利を、彼女らに授ける。
─────────────
マンディブラリスフタマタクワガタ(原名亜種)
学名『Hexarthrius Mandibularis』
この生物、狂暴につき。
全てのクワガタという種の中で、最も凶悪。
最も巨大と呼ばれるクワガタの一角でもある。
動きは俊敏かつ獰猛で、獣の様に敵に襲いかかる。
それ故に推奨されているのが単独飼育。
理由はシンプル。単純明快。
相手を殺してしまうから。
その牙は、血を吸う為だけに存在しているから。
そしてこの生物の亜種は因果を自ら体現するかのように、体が極端に赤みがかった個体が出現することもある。
鮮やかなその『紅蓮』は、自然界の他の生物を警戒させる。
赤信号。進行禁止。
しかし、この生物からの襲撃は
赤い標識『止まれ』の三文字を無視すれば、容赦なく襲ってくる。
それが、この生物。
マンディブラリスフタマタクワガタ。
その巨大な大顎が水牛のようであるようなことから 『Hexarthrius Mandibularis』の学名がついた訳だが、その名前とのギャップに違和感を覚える人間も少なくはないだろう。
大人しい水牛の片鱗など、欠片もないのだから。
─────────────────────────
────────────
紅蓮の『
けたましい羽音を立ててクーガの上空を通りすぎようとしたかと思えば、飛行をやめて自重により素早く落下し、クーガの丁度目の前に降り立った。
美月レナ。
その絶え間ない努力により、軍隊の実践的な近接格闘術やその他の武術において、彼女の右に出る者は決して多くはない。
「………………〝しすてま〟」
極限にまで力を抜いた右腕により、クーガの肘関節に向かって素早い手刀が浴びせられる。
「なっ!?」
力も入っていない筈なのに、クーガの体のバランスは崩される。
更にもう一発、今度は膝関節に向かって手刀が放たれた。
完全に、クーガの体のバランスは崩される。
本来であればここで首にもう一発、鋭い手刀をお見舞いするのがロシアの実践的格闘術『システマ』である。
しかし、残念なことに彼女の腕にはそれぞれ『武器』が備わっていた。
『マンディブラリスの大牙』。
右腕に下腕部から上腕部にかけて生えた巨大な〝それ〟を、無防備な体勢のクーガの首目掛けて力任せに叩き込んだ。まさに、ギロチン。
「ガッ…!?」
首に、凄まじい衝撃が突き抜ける。
地面に勢いよく叩き付けられ、自らの体が鈍くバウンドするのをクーガは感じた。
本当ならば、今の一撃で首が切断されていた。
『オオエンマハンミョウの甲皮』が堅いお陰でなんとかそれを逃れた。
しかし、目の前のレナは決して追撃をやめる素振りを見せない。
「はい。くーが」
「ッ…………!?」
なんとか体を起こしたクーガに向かって、レナはポケットから何かを投げる。
放物線を描いたそれを、ついつい目で追ってしまう。
それは、ただの『小銭』だった。
無数に散らばる小銭に、呆気に取られて意識を奪われる。
「まさか…」
クーガは戦慄する。してやられた。
気付いた時にはもう襲いが、これは民間でも流通している〝初歩的な〟護身術の技だ。
『オオエンマハンミョウ』は、動く物に素早く反応する。そしてクーガもまた、相手の挙動を観察する癖がある。
レナはそれを逆手に取ったようだ。
「あたり。くーがは〝め〟がいいからひっかかるとおもってた」
次の瞬間、クーガの腹部に向かって凄まじい衝撃が襲いかかる。
「ッゴボォ!!」
膝蹴り。レナによって洗練された、膝蹴り。
大木を容易くへし折り、生半可なベースの相手を一撃で仕留める膝蹴り。
クーガに対して一撃は不可能だが、ダメージは
十二分。
「オエッ!!オエエエエエ!!」
それをまともに受けてクーガの空っぽの胃袋から、黄色い胃酸混じりの吐瀉物な撒き散らされる。
そんなクーガを見て、レナの動きは止まる。
自分は、何を壊そうとしているのか。
この力は、友を傷つける為に培った力であっただろうか。
葛藤するレナの脳裏に、アズサの涙が過る。
父を失おうとしている、アズサの悲しい顔。
あれを、もう二度と見たくはない。
アズサを悲しませない為ならば、自分は鬼にも阿修羅にもなる。
引き取られたあの日から、そう決意した筈だ。
迷いを断ち切るように、レナはクーガの身体を片手で軽々と持ち上げる。
『クワガタ』は『カブトムシ』と同等の体重であった場合、その力を上回る。
『カブトムシ』百倍に対して、『クワガタ』はなんと百五十倍。
レナの根幹は力。
いくら技術を用いても、最終的には力で相手を葬る。
クーガを力任せに空中にぶん投げれば、レナはその場で〝ダンス〟を始める。
『ウィンミドル』という技をご存知だろうか。
ブレイクダンスの代表的な技で、この技に憧れてダンサーを志す者もいるという。
人間が逆さになり、絶え間なくベーゴマの如く回るその回転は見る者を飽きさせない。
しかし、あくまでパフォーマンスに用いられる技。
ここはきらびやかな『
煙と埃と、血と泥で彩られた『戦場』である。
この場で行うには、本来そぐわない。
しかし、彼女が行えば話は別。
レナ×マンディブラリスフタマタクワガタ=
【地球上全ての動きが凶器】の公式が成立する。
「………この公式、覚えておかねーとな 」
落下し、空中で身動きの取れないクーガはポツリと呟く。
落下先である彼女は地面に頭と肩をつけ、それらを軸に高速回転を始めていた。
まるで花が咲くかのように大きく足を広げ、下半身全体を使ってダイナミックな回転を始める。
彼女の強靭な『脚』。腕から生えた『マンディブラリスの大牙』。
その計四つ全てが『刃』となり、レナの『ウィンミドル』を恐怖の殺人ミキサーへと変異させる。
打撃を兼ねた斬撃の嵐。
血が舞い散り、骨が軋む。
レナの『ウィンミドル』は、クーガの命を一回転毎に削る。
残虐な光景である筈なのに、どこか美しさすらも感じさせる。
サディストにとっては、フレームに収めておきたい至高の光景ではなかろうか。
レナは、回転しながら涙をこぼす。
回転を止められない。
遠心力のせいではない。
もう、引き返せないところまで来てしまったから。
もう二度と、クーガは自分を仲間と呼んでくれないだろうから。
残虐非道な、敵になりきるしかないのだ。
自らの心すらも欺いて。嘘をついて。
レナは自分でも何回転したか分からなくなったところで、最後の仕上げにかかる。
回転は、段々と小さなものに収まっていく。
下半身全体を用いた大きな回転から、上半身に重心を置いたなめらかな回転へと。
しかし、これは暴力の終わりを示すものではない。
『フェニッシュサイン』だ。
上半身をバネのようにスプリングさせ、クーガを真上に蹴り上げる。
そして上方に向かって両腕を交差させ、巨大な『ハサミ』を作り出す。
これが『マンディブラリスフタマタクワガタ』の本来の姿。
自然界においての、生物本来の『武器』の形。
その『ハサミ』の力は非常に強い。
中央に備わった内歯の餌食になれば、悲惨な結末は免れない。
落下してきたクーガを、『ハサミ』の中央にキャッチする。
その身体が落下してきた際にかかる衝撃など、クワガタのパワーさえあれば何でもない。
「…っああああァアアアアアア!!」
滅多に感情を表すことのないレナが、声を荒げる。
そして、涙を伝わせながら『ハサミ』に力を加えていく。
メキメキと、クーガの身を包む甲皮が軋む音が聞こえる。
感触が伝わってくる。もう、止めたい。
血に染めてきた、腕が震える。
しかし、自分がやらなければアズサが手を汚さなくてはならない。
ならば自分が鬼に、阿修羅になるしかないだろう。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
万力、という言葉では到底比喩しきれないような力を加えつつ、レナはクーガを野獣の如く何度も叩き付ける。
これが自然界における『マンディブラリスフタマタクワガタ』の姿。
そこに、レナが培ってきた格闘術を加える。
すると、どうだろう。
あらゆるものが彼女の前で、ゼラチン菓子のように脆く崩れてしまう。
彼女の深いブラウンの髪が乱れ、涙と血で視界が遮られても彼女は『破壊』を止めなかった。
三十度程叩き付けたところで、レナは『ハサミ』からクーガを解放する。
ピクリとも、動かない。
全身の甲皮が荒く削り取られ、口や肩からは血を流している。
「………………くーが」
自分がやったことであるにも関わらずレナはよろよろと駆け寄り、そっと握ろうとする。
もう冷たくなってしまっているであろう、その手を。
「…………何だ?レナ」
「ッ!?」
クーガから、数コンマのラグの後に返事が返ってくる。
レナは咄嗟に身構えようとするが、もう遅い。
『オオエンマハンミョウ』は『クワガタ』と比べて遥かに力は弱い。
事実、昆虫同士を戦わせる企画物の〝
しかし、『オオエンマハンミョウ』の方が遥かにスピードは上。
一瞬でも隙を見せれば、彼は弱点である首筋にすぐさま襲いかかる。
そこに、僅かな甲皮の隙間が存在するから。
クーガは起き上がると直ぐ様、素早くそこに手刀を叩き込む。
身体に酷な程ダメージが蓄積している故に威力自体は弱まっているが、かろうじてレナの意識を落とすことに成功した。倒れたレナを受け止め、そっと寝かせる。
複数戦での力量であればレナに軍配が挙がるが、単体の敵に対する力量であれば僅かながらにクーガの方が上。隙や弱点を見逃さない為である。
そして、今のクーガには負けられない理由があるのだ。どんなに自分が血を撒き散らす結果になろうとも、大切な二人の『仲間』を止めなければならない。
その決意が、既に体内がボロボロになっているクーガを支えていた。
そして今から立て続けに戦う『仲間』の一人。
単体戦において唯一無敗の剣士。
『MO手術』を用いた単体戦において、最強を誇る。
クーガは、彼女に一度も勝てたことがない。
少なくとも『MO手術』を用いた戦闘では。
─────────────────────────────────────
ヘラクレスオオカブト(原名亜種)
学名『 Dynastes Hercules』
強さの象徴とも言えるカブトムシ。
その中で、世界最大の大きさを誇るのがこの昆虫。
比較的大人しい生物だが、敵と対峙すれば決闘が始まる。
しかし、相手の昆虫や毒蟲は大抵逃げていく。
勝負が成立しないからである。
この生物には、近寄ることすらも困難。
長く、硬く、折れぬ角。
一本の聖剣。
それが相手を寄せず、反撃すらも許さず。王への謁見であるが如く、それを避けて通るのは厳しい。
反乱を起こして聖剣をかいくぐり、ようやく王に短剣を突き立てたとしても、それが〝届くこと〟はあっても〝通ること〟は決してない。
その甲皮、極めて頑強。
この二つが、王者に一切の死角をなくしている。
また、この生物の亜種の中には美しい青色の甲皮に身を包む個体も存在する。
自然界では見慣れぬ色素。
世界で最も理不尽な、この生物専用の青信号。
青い標識『一方通行』。この生物のワンサイドゲームで勝負は決する。
ヘラクレスオオカブト。
学名の『Dynastes Hercules』はギリシャ神話の無敵の英雄、ヘラクレスから取ったものである。
その名に恥じぬ戦いぶりから、この生物の人気は名声と言っていい程に熱狂的である。
─────────────────────────────
────────────
蒼天の『
翅を畳み、とある競技の構えを取る。
『フェンシング』。
騎士道精神の象徴であり、決闘に用いられた『レイピア』を模したその剣。
それを携え、『ピスト』と呼ばれる横幅2m、縦幅14mの舞台で突き合うスポーツ。
アズサはこれに関して、天賦の才能を与えられていた。
そしてそれはベースとなった『ヘラクレスオオカブト』にとって、最上かつ最高の相性をもたらしていた。
『ヘラクレスオオカブト』は本来、そこまで素早い生き物ではない。
しかしそこにアズサの扱う『フェンシング』が加わるとしよう。
『フェンシング』の攻撃速度は、全ての武術の中で最速を誇る。
元々、素養はあった。
『ヘラクレスオオカブト』には、充分すぎる程の筋肉が蓄えられている。
しかし天より授けられしその身体は、速さとは縁が遠い。
さて、困ったぞと。
そこに、最速の競技である『フェンシング』の天才、アズサが通った。
仮にその身を預けてみよう。
その蹴り足を活かした移動術であれば、蓄えられた筋力を存分に活かすことができる。
その時この生物の一撃は、次元の違う速さを体現する。
「
フランス語で、構えを意味する言葉。
アズサが呟いたその瞬間、クーガも身構える。
相手の土俵に乗るつもりはないのだが、構えていなければ避けられない。
いや、正確に言うと〝構えていても避けられない〟。
「
フェンシングにおいて、開始を意味する言葉。
次の瞬間。
「
この言葉と共にアズサは踏み出し、疾風の如き『突き』を放つ。
「カッ……………!!」
『ヘラクレスの長角』が、クーガの胸部に突き刺さる。
いや、正確に言うと甲皮のお蔭で刺さってはいない。
『突き刺さった』という例えが、まかり通ってしまう程の激痛だ。
息が出来ない。気道が正常に酸素を運ばない。
「ヒュッー!ヒュッー!」
不味い。一撃が重い。
何よりも、速い。
レナが力ならば、アズサは速さだ。
力に関しては、レナにアズサは及ばないかもしれない。
ただ、それを補う程の速さ。
威力も充分に伴っている。
「…………クーガ。お立ちなさい」
アズサは、クーガに向かって静かに告げる。
「あたくしは今、貴方の敵。そのまま倒れているようでしたら」
〝もう一撃添えて差し上げましてよ〟
アズサの瞳からは、いつもの暖かみが感じられない。
いつもの彼女ではない。
どんな敵でも、どんな時でも、アズサは常に一対一の勝負を望んでいた筈。
レナを自分に差し向け、弱りきったところを狙うなど彼女の柄ではない。
弱っていなくとも、自分に勝機はないのだが。
「アズッ……サァ!!」
息絶え絶えに、クーガはアズサの名前を口にする。
「………なんですの?早く申し上げなさいな」
アズサは冷酷に、別人のようにそれを返す。
しかし、先程のレナとの戦闘の最中からそうだったように、クーガから笑みが消えることはない。
「お前ッ…ゲホッ!!ゲホッ!!さぁ…すぅ…がっ…だ」
かろうじて、クーガの荒い息の中から『流石』という言葉を聞き取れた。
レナから散々一撃を受け、自分からもたった今一撃を受けて尚、自分達に何故笑みを向けるのか。
「………いいこと。闘いの最中に『敵』を讃えるなどもっての他でしてよ」
普段であれば例え敵に言われても頬を緩めてしまうが、今は違う。
今は、状況が違う。
少しでも、目の前の敵が『クーガ』だと認識したくない。
タンパク質の塊、いや。
そうだ。野菜に見立てようか。
そうだ『カボチャ』だ。
緊張をほどく例えとしてよく使われる『カボチャ』としておこうか。
敵は『カボチャ』。『パンプキン』。
「お前らっは…敵じゃあねぇえ。オレのっ…ゲホッ!!『仲間』ッだ!!」
酷く裏切った自分達を、痛めつけた自分達を。ボロ雑巾のように全身をズタズタにされても尚、『仲間』と称する大切な『カボチャ』。
アズサは脳が『カボチャ』の真の姿を認識する前に。涙腺が緩んでしまう前に。魔法が解けてしまう前に、心を騙して身体を動かす。
『フェンシング』の移動法は四種類のみ。
前に出る『
前に飛び出る『
後ろに下がる『
後ろに飛び下がる『
前後にしか動けない移動法だが、攻撃だけでなくフェイントやカウンターの役割も有する。
例えば今のように。
「
飛び込んで攻撃を仕掛けてきた『カボチャ』に向かって、大きく後ろに下がった直後に鋭い一撃を与えたり。
「
浅く前に出て、『カボチャ』の攻撃をわざと受け、弾き返した直後に突き返したり。
「
浅く後ろに下がって、散々レナからのダメージを受けて折れかけていた『オオエンマハンミョウの大顎』の一本に向かって一撃を放ち、へし折ったり。
「
大きく前に踏み出し、そのまま最強かつ最速の『神槍』のごとき一撃を『カボチャ』に向かって突き放ったり。
神速の一撃が、絶え間なく襲いかかる。
『カボチャ』は、捨てられた子犬の如く動かなくなっていた。
一歩ずつ、『カボチャ』に近寄る。
間合いまで詰めたところで『カボチャ』は起き上がった。
そして、瞬時に回り込んできた。
自らの側方、つまり横の方向へと。
『フェンシング』の動きは『縦』。
つまり前後の動きだ。
その一撃も『突き』であり、当然真っ正面にいる敵を撃ち抜くことを想定している。
〝この距離であれば、距離を取る間もない筈〟
〝この距離であれば、首筋の弱点に手刀を叩き込める〟
そう踏んでいたのだが、この時『カボチャ』は見誤った。
この『カボチャ』は、外的事実を観察することに長けている。
つまり、外から見てわかる事実を『観察』することに優れている。
しかし、内面を『予想』することは不得手だった。
それが今回、災いした。
勘違いされがちであるが『フェンシング』は、突くだけではない。
『
『フェンシング』の競技形態の一つで、『斬る』ことが許可されている競技。勿論、アズサはそれに関しても熟達している。
飛びかかってきた『カボチャ』に、横薙ぎの『斬撃』が放たれる。
それを受けて『カボチャ』は吹き飛んでいく。甲皮は砕け散り、数メートル先の森の方まで吹き飛んでいった。
野球で言えばホームラン、ゴルフで言えばナイスショットと言ったところだろうか。
「レナ」
意識を取り戻した、レナに声をかける。
どうやら、『カボチャ』の手刀による一撃は浅かったらしい。
わざとではなく、ダメージが蓄積していた為に威力が弱まっていたのだろう。
レナの意識がこんなにも早く目覚めたのは、予想外だった。
「彼を『カボチャ』と思いなさい」
自分は何を言っているのか。
きちんと仲間としてクーガと向き合ったレナに、自分と同様にクーガを『カボチャ』として認識し、ある種現実逃避することを強いている。
「………かぼちゃ?」
「そう。あれは…『カボチャ』でしてよ」
自分の情けなさに、涙が溢れてくる。
『カボチャ』として誤魔化さなければ、『クーガ』と向き合えない。
つくづく駄目な────だ。────をこんなことにまで巻き込んだ時点で、────失格だが。
「…………わかった」
コクリ、とレナは頷くと自分の後ろをついてくる。
もう、何年が経っただろう。
レナのことを────と呼ばなくなってから。
───────────────────────
────────────
「…………クソッ」
クーガは森の中の藪の上で、月を見上げながら苦く笑う。
いざ二人を受け止めてみせると言ったものの、このザマだ。
強すぎる。『マーズ・ランキング』であれば自分も『燈』と同列の六位。悪くはない。
だが、あの二人は下手をすれば『
レナは『力』。アズサは『速さ』。
では自分は『技』で勝負しよう。
いや。その『技』すらも、二人は備えている。
単純な『力』であれば、『
単純な『速さ』であれば、『
だが、自らの持ち味に『技』を絡めることにより、彼らとはまた異質の『力』や『速さ』を持つことに成功している。
「………敵わねぇよな、ホントに」
彼女らが選ばれず、自分が『アース・ランキング』一位に選任された理由がわからない。
自分にあって彼女らにないもの?
あるのだろうか、そんなもの。
ふと、自分に聞き返す。
弱虫だった頃の自分に比べて、自分は強くなった。
だが、その力も及ばない。
では、なんだろうか?
「…………………あ」
弱虫だった頃の、自分。
その頃の自分の小さな記憶が、大きなヒントをくれた。
それは、とある大切な女性との記憶。
─────────────────────────────
───────────
森の藪の中から、クーガがフラついた足で現れた。
満身創痍。
今のクーガを比喩するなら、最も適切な言葉。
血だらけで、箇所によっては肉すらも露出しているクーガ。
そんなクーガを見た途端、アズサとレナの12時の魔法はたちまち切れる。
最早『カボチャ』として自分を誤魔化すことなどできない。
あれはクーガだ。自分達の大切な『仲間』だ。
「何故…ですの…」
アズサは泣きじゃくりながら、クーガに尋ねる。
「何故……ッ…お逃げになりなりませんでしたの!!」
クーガを追い詰めている、自分達の行動とは矛盾した台詞。
アズサとレナは、大義名分が欲しかったのだ。
アズサの父の死を受け止めるしかなくなる、大義名分を。
もう諦めろという心とは裏腹に、心の底では身体に全力で指示を出している。
アズサの父を救う道を、無敵の強さを持つ『身体』は切り開いている。
最早手綱を引いても、止められない。
「…約束したからだ。お前らを全力で受け止めるってな」
クーガは、懐から何かを取り出す。
二本の『薬』。
「…まさか」
過剰摂取。大量の『薬』を摂取して、よりベースとなった生物に近付く手段。
肉体への負荷というリスクと引き換えに、力を得る手段。
ただでさえ危険なのに、今のクーガが行えばどうなるか。
「…………くーが、いけない」
レナは、思わず声をかける。
しかし、クーガが手離す様子はない。
次の瞬間にも二本の『薬』を強く握り締める。
「………………お止めなさいクーガ!!」
そして。
その二本の『薬』を、クーガは握り潰した。
ガラスの破片が舞い散り、『薬』が舞い散る。
呆気に取られ、目を見開く二人。
「……………意外だったか?」
クーガはそう声をかける。
「確かに〝過剰摂取〟すりゃお前らに勝てるかもしれねぇ」
二人の力を上回る、唯一の手段。
そのカードを、クーガは自ら破棄した。
「けどよ。お前らも同じことしたら結局は同じことだ」
そのカードを使えるのは二人も同じ。
エースを出されたら、エースを出し返せばいいだけのこと。
「それに…そんな力の加減が出来ねぇ状態じゃあよ」
〝お前らを殺しちまうかもしれない〟
この期に及んで、二人の身をクーガは案じていた。
そもそも、ここまでクーガが追い詰められたのは『殺す』ことが出来ないから。
只でさえ、二人とクーガの間には力に開きがある。
にも関わらず、本来の戦闘スタイルである『弱点を引き裂き相手を仕留める』を捨てればどうなるか。
その力の差は歴然。確固たるものになる。
「そんなこと…きにしてるばあいじゃない」
そんなことを気にしたあまりに、自分達に今こんなにも追い詰められているのだから。
「〝そんなこと〟なんかじゃねぇ!!」
瀕死とは思えない状態で、クーガは地の底から響くかのような声で叫ぶ。
「オレには…帰りを待つ奴等がいるッ!!」
『アネックス一号乗組員』総勢100名。
火星への任務に向かった、勇敢な戦士達。
「仲間が!!友が!!親友が!!」
彼らの帰るこの場所を、守るのが自分の。
いや、〝自分達〟の役割。
「あいつらが『
クーガにとって、二人の死ぬかもしれないリスクを踏むのは〝そんなこと〟では済まされないのだ。
「安心しやがれ…オレは負けねぇ。お前らにだってな」
普通であれば、そんな格好で言われても説得力がない。
しかし、クーガの瞳からは光が失せていなかった。
「…………今言ったこと、本気ですわね」
アズサは、自らの金色のショートヘアからヘアピンを取る。
レナも同じく、ブラウンのその髪からカチューシャを取る。
そして、その場に投げ捨てる。
「あぁ。本気だ」
察したところ十中八九、二人は本気中の本気を見せるつもりなのだ。
クーガはほくそ笑む。
それはクーガが『戦闘』好きなこともあるが、アズサとレナが自分を信頼し、本気をぶつけくれようとしてるのが、嬉しいのだ。
その証拠に、二人の瞳からは涙が失せていた。
代わりにその瞳に宿っているのは、闘志。
アズサもレナも、今のクーガであれば全力を出しても大丈夫。
そんな根拠のない自信が、二人の中から涌いてきた。
〝これ〟は卑怯だという理由で、滅多に見せたことはなかった。
だが、アズサとレナの〝コンビネーション〟は、舌を巻く程に精度が高い。
これが、アズサとレナの本気。
二人は大きく離れ、直線上でクーガを挟み込む形となる。
────────────────────────
────────────
『スレイプニール』という神話の生物をご存じだろうか。
八本の脚を持ち、空を駆ける、神話上の生物。
クワガタは、その特徴と一致している。
二本のキバを足せば、足は八本。
クワガタには、空を駆ける為の翅もある。
それ故に、『スレイプニール』の正体はクワガタではないかと言われている。
仮に、レナが『スレイプニール』だとしよう。
それならば主人であるアズサは、ギリシャ神話の英雄『ヘラクレス』ではなく、さしずめ『スレイプニール』の主である主神『オーディン』と言ったところか。
それならば、その腕に携えられた剣は、目標を確実に射殺すと言われる神槍『グングニル』。
前門の虎、後門の狼という生易しいものではない。
前門の『オーディン』、後門の『スレイプニール』。
そんな状況に置かれても尚、クーガから笑みが消えない。
アズサとレナは脱兎の如く駆け出す。
アズサは、独特の移動法により凄まじい勢いで間合いを詰めてつくる。
レナもまた腕を交差させ『ハサミ』を形成し、こちらに勢いよく駆けてくる。
クーガは、レナの方にクルリと振り向く。
そして、ポケットからあるものを取り出す。
「小銭のお返しだ、レナ」
「ッ!!」
クーガのポケットから放物線を描いて地面に着地した〝それ〟は、夜の闇を切り裂く。
閃光手榴弾。
爆音と閃光により、周囲の人間に一時的な失明と難聴を引き起こす手榴弾の一種。
レナから、一時的にではあるが二つの感覚が奪われる。
視覚と聴覚。
それは、戦闘に必要な二つの感覚。
しかし、レナは止まらない。
自分の記憶が覚えている。例え、見えなくとも。
触れられなくとも、聞こえなくとも、見えなくとも。
『
───────レナ?あたくしの〝自慢の妹〟ですわ!!
二人は、姉妹のように育ってきたのだから。
「………あ」
思い出した。大切なことを。
そんなレナの気持ちとは裏腹に、戦場の時計の針は進んでいく。
クーガは、満身創痍の身体を無理矢理奮い立たせる。
そして、大きく跳躍した。
それにより、地上の直線上ではアズサとレナが衝突することになる。
「教科書通り…と言えば教科書通りですわね」
複数の敵を相手にする時の基本。
同士討ちを狙う。
だが、自分とレナはそんなヘマをしない。
クーガもわかっている筈だ。
それがわかっていて、恐らく敢えて飛び上がったのである。
自分とレナを正面から衝突させることだけが狙いではない筈だ。
『ヘラクレスの長角』と『マンディブラリスの大牙』。
彼女らの武器同士が正面からかち合う瞬間に、レナは『マンディブラリスの大牙』をやや前方に傾けて『足場』を作る。
勿論、レナにはクーガが飛び上がったことなどわかりはしない。
視覚も聴覚も封じられて周囲の状況把握もままならない上に、今のクーガの考えなどわかる筈もない。
しかし、クーガの考えがわからなくとも、〝アズサ〟が今何をしたいかならばわかる。
アズサが『足場』の上に身体ごと飛び乗れば、レナは全力で上空に向かってアズサの身体を打ち上げる。
アズサは更に、その蒼き翅を広げて飛翔する。
たちまちその身体は、クーガに肉薄した。
「さぁ…追い詰めましてよ!!覚悟はよろしくて!?」
クーガが何をしようとしているのかは、わからない。
「…面白ェ。やってみやがれ」
ただ、奥の手を隠していることだけはわかる。
アズサは、空中で剣突姿勢へと移行する。
これが決まれば、勝負は決する。
何をしようとしているのかは知らないが、この状況を果たして打開出来るのだろうか。
─────────────────────────────────────
『うぅ…ヒック!』
『ほらほら、泣かないの。クーガは本当に弱虫ね?』
『よわくないもん!つよいもん!!』
『そんなに涙ポロポロ落としながら言っても説得力ないわよ?』
『ないてないもん………』
『………ママは〝弱い〟って素敵なことだと思うな?』
『え?』
─────────────────────────────────────
クーガにヒントを与えたのは、幼い頃の母との記憶。
捨て去りたい過去の記憶に紛れて、いつの間にか捨ててしまっていた記憶。
だが、自分は決めた。
どんなに捨て去りたい過去だろうと、『弱さ』だろうと。
少しずつ向き合っていこうと。
何より『母』のとある言葉で、その決意は固まった。
─────────弱いことが何故素敵か?………そうね。
「……………え?」
アズサは、キョトンと呆気に取られたような声を上げる。
クーガの変異が、解けていく。
時間切れによるものだろう。
いや。重要なのはそこではない。
─────────弱いことって、他の人の弱さを受け止められる『優しさ』にもなると思うの。
たちまちもう一度変異が再開する。
まるで〝上書き〟されるかのように、もう一度。
クーガの結わえた後ろ髪は触覚のように変異し、前髪二本も似たようになっていた。
それは、『オオエンマハンミョウ』のものとは全く異なる変異。
クーガは、両掌をアズサに翳す。そこには、二つの『孔』があった。
「イスラエル人の掌に孔が空いてるのがそんなに珍しいか?お嬢様?」
───────────そしてその『優しさ』はきっと
「………って政府の人間も思ってるかもしれねぇぜ?…もしかしたらな」
───────────誰かを守る『強さ』にもなるから
〝ドン。そんな爆音が、その場の空気を切り裂いた〟
「キャアッ!?」
アズサは、〝爆炎らしき物〟に飲まれる。
変異しているお蔭でそこまで熱くはない。
しかし、痛い。
目に絶え間なく痛みが走る。
ただの爆炎ではないだろう。
変異していなければ、もっと酷いことになっていた筈だ。
ハンミョウ類には、『スパニッシュフライ』にも含まれる『カンタリジン』を持つ種もいる。
しかし『オオエンマハンミョウ』はそれを持ってない。
全く異なる別のものだろう。
『視覚』を一時的に奪われたアズサだが、ふとあることに気付く。
自分も、『変異』が時間切れを迎えようとしているのだ。最悪のタイミングだ。このままてまではクーガ共々、地面に叩きつけられる。
肝心のレナも、自分と全く同じで『変異』が解けているだろうし、『視覚』も『聴覚』も遮られている為にアテには出来ないだろう。
万事休すか。
そう思いかけた時、ゴツゴツした手の感触が、自分を空中で引き寄せ、抱き寄せるのを感じた。
「……クーガ!?」
アズサが驚きを漏らした時には、クーガはアズサを庇って地面に叩きつけられてしまっていた。
「ゲホッ…!!」
大量の血が、アズサの髪に跳ねる。
クーガのものだろう。
アズサが心配して声をかけようとした瞬間、クーガが動く。
「…動くなアズサ。動くとお前の喉を切り裂く」
ヒューヒューと荒い呼吸音が聞こえる中、アズサの喉元に冷たい感触が添えられる。ナイフだ。クーガがいつも愛用してるもの。
この感触で、思い出す。
『薬』を用いない〝人間時〟の模擬戦では、自分はクーガに一度も勝てなかったと。
その模擬戦の際、喉元に突きつけられた『ダミーナイフ』の感触がデジャヴする。
「…………〝降参ですわ〟」
自分もレナも、視界が奪われている。
〝降参するしかないだろう〟
その言葉を聞くと、クーガはナイフを喉元から避ける。
それと同時に、ドッと肩の荷が降りた気がする。
不思議と、悔いもない。
「…………よいしょっと」
ズルズルと、何かを引きずる音がする。
レナを引きずってるのだろうか。
「やめて。わたしにえっちなことするきでしょ。えろどーじんみたいに」
「どこで覚えたそんな言葉!!って…聞こえないんだったな」
アズサがぼんやりと目を開けると、クーガがレナの腕に指で文字を書いているのが見えた。
『ア・ズ・サ・を・ひ・と・じ・ち・に・と・っ・て・る・か・ら・こ・う・さ・ん・し・ろ』
「ア・ズ・サ・を・お・か・さ・れ・た・く・な・か・っ・た・ら・ふ・く・を・ぬ・げ?…くーがのえっち」
「ガッデム!!ああもう!目と耳が使えるようになったら話す!!」
アズサはそっと目を開ける。目に写ったクーガの顔は、既に変異が解けていた。
くしゃくしゃの笑顔が、そこにはあった。
「おっ。目ぇ見えるようになったか?」
クーガは、息を整えながらアズサに語りかける。
「お前は負けた。だけど精一杯やった。これで満足だろ?」
ナイフを遠くに放り投げると、クーガはバタリと倒れる。
「…ええ。悔いはありませんことよ」
敵に対してはあれだけ冷酷なのに、仲間に対してはどこまで底無しのお人好しなのだろう。
それもこれも、彼が誰よりも『弱い』からだろう。
しかし、それはただの『弱さ』ではない。
アズサは微笑を浮かべる。
その横顔を、朝日という優しい光が照らした。
─────────────────────────
──────────
「じょうじょうじょう」
「じぎぎぎ………」
ゴキちゃんとハゲゴキさんは、山奥にクーガと唯香を探しに山を登山する。
自分達の気持ちの整理も、ある程度出来た。
そして、覚悟も決めた。同族とも必要であれば闘うしかないのだと。
そんな風に意思を固めてる中、その決意が馬鹿馬鹿しく思える物体が目の前を横切る。
「ふええええ………!!」
「ガウッ」
ハムスターの寝巻きを着た桜唯香(25)が、巨大なグリズリーの背中に乗ってどこともなく山道を登っている。その横には、子熊がトコトコと並走している。
「じぎぎぎ…」
訳『最近の商売人はろくなこと考えないな。何でも『萌え』にすりゃ売れると思ってやがる。名作もついに魔の手が伸びちまったか』
「じょじょう!!」
訳『いやあれ萌えっ娘商法の被害に遭ったキンタローじゃねぇから!!』
とはいえその光景は非常に面白いので、二人は暫く真後ろについていくことにした。
時折、「ゴキちゃん!ハゲゴキさんたひゅけて!!」という空耳が聴こえてくるような気がしたが気のせいだろうか、いや気のせいに違いない。
暫くすると、広い草原のような場所に出る。
その中心には大の字に倒れたクーガと、その両腕を枕代わりに眠るアズサとレナの姿があった。
クーガは唯香達に首を傾けると、〝熊に乗り〟〝後ろにテラフォーマー二人を従えた〟唯香を見て
「………何太郎目指してんだよあれ」
と呟いた。そんなクーガを見た途端に唯香は熊から飛び降り、ゴキちゃん達と共に駆け寄っていった。
「クーガ君どうしたの!?その血!!」
「ん…ああ。〝コイツら〟とちょっと喧嘩してた」
「やんちゃ盛りの中学生みたいなこと言わないで!!」
しかし唯香は溜め息をつくことなく、二人の頬をツンツンとつつく。
「………かわいいね」
「ああ。両手に華…だろ?」
クーガは腕枕にされて動かせず、そろそろ痺れてきた両腕に顔を歪ませながらそう冗談めいた口調で返す。
「仲直り出来た?」
唯香は深く詮索せず、たったそれだけ尋ねる。
「…ああ。バッチリだ!!」
クーガがそう答えれば唯香は微笑み、トコトコと帰っていく熊の親子に手を振った。
「ゴキちゃん。ハゲゴキさん」
そんな和やかな情景とは裏腹に、クーガは突如表情を険しく変化させてテラフォーマー二人に声をかけた。
テラフォーマー二人は、そんなクーガを見てキョトンとした表情を見せる。
「事情は後から唯香さんにも説明するけどよく聞いてくれ」
────────────第一支部をオレ達で叩く
アズサとレナの回でかなりお気に入り登録して下さった方が増えたのですが、やっぱりクワカブの力は偉大なのでしょうか。
ちなみに、次回はユーリを主体に物語は進みます。
各国の五人の大物と、第二部に出る新キャラのお披露目並びに、物語の今後に大きく関わってくる回?となっております故に、見ていただけると非常に嬉しいです(^-^)
【発表】
2chのハーメルン良作・佳作スレでこの作品のレビューを発見。
原作の雰囲気が良く出ているというお言葉も頂いておりました。
((((((((((・ω・))))))))))
(;ω;)))))))))))))))))))))))
(((((((((((((((((((((((((;ω;)
感想だけじゃなくてレビューまで頂けるとは思っていませんでした。
いつも感想欄見てニヨニヨとさせて頂いてるワシです。
感想を書いて下さってる方には勿論ですがお礼申し上げてますが、レビューを書いて下さった方にもこの場を借りてお礼申し上げます。また、お気に入り登録して下さったり、評価を付与して下さったり、いつも見て下さる方。そして興味本意でページに飛んで下さった方。
皆様本当にありがとうございます。
クーガ・リーという、ツイッターでゴッド・リーさんと会話している時に突如脳内にポコッと現れたキャラと仲間達の物語がこんなに暖かく応援して頂けるとは思っていませんでした。
これからも、皆さんに楽しんで頂けるように、皆さんを驚かせるような展開をお届け出来たら幸いです
(⊃≧ω≦)⊃頑張るどー