子供はあまり好きではなかったのだけど…   作:彰吏

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どうもお久しぶりの方はお久しぶりです。そしてはじめましての方ははじめまして。作者です。
あらすじで触れたように、この話はストレス発散のために書いてしまったものを投稿しているので、文章が汚いものになっていると思われますが、それでも皆様にお楽しみ頂けたら幸いです。
ですが、人には好みがあったりそれ以上に相性というものもあるので、こんなもの読めるかと思った方はお早めに読むのをやめてください。



第1話

ここまでの話を落ち着いて整理してみることにする。

 

俺はどうやら転生・憑依したらしい。

 

いや、流刃若火に言わせるなら元からあったものが前に出てきただけらしいが。

らしいと言うのは、俺的にはいつも通り朝起きたらこんなことになっていたからだ。

 

前世のことは今ではもう朧気に思い出せる程度で、むしろ今の俺の方が正しく俺であるのではと思うことがある。

こんなふうに思うからには流刃若火の言うことのほうが正しいのかもしれない。

 

ぶっちゃけそんな事はどうでもいいのだ。

 

この話の大事な点は、俺が前世の記憶が朧気ながらあるという点だ。

だから俺は結果的に自分が手にすることになった、いや、他人から与えられたこの力のことをよく知っている。

 

流刃若火(りゅうじんじゃっか)

 

俺のいた世界では、有名な週刊誌に掲載されていたマンガで出てきた能力だ。

使用者は無能な総隊長とか、ボケ老人とかひどい言われようだったが、それでもこの能力は好きだった。

 

この刀を創ったのは俺の両親、今世における両親の事だが、その両親と仕事仲間だと思われる研究者達らしい。

これも流刃若火から聞いた情報と周りの大人からそれとなく聞いた情報、そして俺の中にある子供の目線からの情報とを合わせてわかったことだ。

9割方が流刃若火からの情報だったけど。

それでも何故に流刃若火なのかってことは全くわからないけど。

 

それでその両親と研究者達は世の中で言えないようなこと、まあ、人体実験のことなんだけど、それをやっていたらしい。

実験当初すぐに流刃若火の元になる刀、マンガの中では浅打と呼ばれていた刀はできたことには出来たらしい。

できたはいいけどその刀と適合できる人が居なかった。そこからはひどい有様だったらしい。

狂ったように多くの子供たちを片っ端から改造しては次々に失敗していった。

 

これも流刃若火に言わせれば、流刃若火を使うには普通の人だと魔力が足らないらしく、俺みたいな生まれた時から魔力が高い人間にしか扱えないらしい。無理をして使えばそれこそミイラみたいに干からびてしまうらしい。

 

この話を聞いた時に俺は魔力ってなんだよって思ったけど、流刃若火なんてものが存在している時点で普通の世界じゃないと思っていたので特に聞き返すようなことをしなかった。

本当のところは色々なことが起きて、さらに追い討ちをかけるように色々なことを聞かされていっぱいいっぱいだったのだ。

わかりやすく言うとキャパオーバーである。

だから俺は黙って聞き続けることしかできなかったのである。

 

そして流刃若火の適合実験は失敗が続き、最終的には俺の身体にお鉢が回ってきて、無事に成功した。

さっきも言った通り俺の中には魔力というものが普通の人よりも多くあるらしい。

だから俺の身体は壊されずに成功してしまった。

それが前の俺、というか俺が全面に出る前の子供と言えばいいのかその子にとっては運がなかった。

いや、運がなかったといえばそもそもこの親のもとに生まれたこと自体がそうだと思う。生まれたことについては否定しないが、生まれる親を間違えたのだ。

 

その両親は自分達の子供のことを利用しやすい道具ぐらいにしか考えていなかった。

俺もまだ意識がハッキリしてない、夢を見ているような感覚で知っている程度なのだが、俺の知っている親と子の関係としてはおかしいと思えるものだった。

子供はなんでも言うことを聞くし何も言わない。

そんなロボットみたいな子供とそれが当たり前だと言わんばかりの親だった。

 

初めのうちは他人事だと思って見ていたが、正直な話こんな胸クソ悪いものを見せるなよと思っていた。

この時は本当に夢だと、悪夢だと思っていたから、起きた時に何も覚えてないといいなとか呑気に考えていたものだ。

そんなことを考えないと見ていられないぐらい酷いものだったのだ。

断片的に見せられていたせいで、俺が見ていた時がいつの事なのかハッキリとわからなかったが、俺が気づいた時にはもう限界だった。

そう思った時俺の中で「ごめんなさい」という言葉が響いて暗転した。

 

そして気付いたらさっきまで俺が見ていた子供の身体で俺は、行ったことないが有名な城とかにありそうな立派な庭に面した広い和室に知らない女性と2人きりだった。

 

 

 

 

いや、なんでだよ!!

 

 

 

 

今までふわふわした感じの中に居たのに突然視界が暗転したと思ったら、いつの間にか知らない場所で知らない人の前に立っていた時の驚きようよ。

それも目の前にいた女性は眉目秀麗でありながら、強さも兼ね備えているように見えた。

強さとは精神的なものよりもどちらかと言えば物理的な意味である。素人目なので確実とは言えないがたぶんそうなのだろう。

 

このような女性に会ったことなど今までなかったので、そのことがさらに俺を慌てさせた。

 

 

「とりあえずこっちに来なさいな」

 

 

女性は自分が座っている座布団の前に置いてある急須でお茶を入れながら、俺にこっちに来て座るように言ってきた。

この時の俺は冷静ではなかった。

冷静だったらもう少し疑いを持っただろうし、出されたほうじ茶を飲んで「これ美味しいですね」「そうだろう。良いほうじ茶を私が入れたからこれだけうまくなるのだよ」なんて休日の昼下がりにありがちな事をしなかったはずだ。

 

 

「このわらび餅も美味しいよ」

 

「え、本当ですか」

 

「ほんとうほんとう。わらび餅単体でも十分すぎるぐらい美味しいけど、このほうじ茶との相性が素晴らしいぐらいにいいんだ」

 

「へえー......じゃないですよ。何でこんなにまったりしてるんですか。そもそもここはどこで、この状況は何なんですか?俺はなんでこんなことになってるんですか?そして貴方は誰なんですが?」

 

「まあまあ、そんなに騒ぎなさんな。そんなに一気に質問されても困るよ」

 

 

目の前の女性は小さな子供に言い聞かせるように、それでいて少しばかり困ったような顔をしていた。

困った顔でも美人ってここまでくると驚きもしなくなると一人納得しながら、俺もこの時は少し落ち着くように心がけた。

 

 

「まずは自己紹介からかな。私は流刃若火って名前なんだけど、わかるよね」

 

 

俺は流刃若火と名乗った女性から、今まで整理していた話をされるのだった。

 

 

 

 




Q.なぜこのような話を書いたのですか?
A.酒呑童子が来てくれて嬉しくて書いてしまった。


全く答えになっていない!!

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