……更新スピード確実に落ちるかも。
プロローグⅠ
ドイツ・とある廃墟
「はぁ、はぁ、はぁ」
一人の少年は薄暗い廃墟の中を息を切らしながらも必死に走っていた。その後ろから自分を探しているであろう男たちの大声が聞こえてきて、少年は走り続けた。そしてとある潰れた工場の中へと入り身を隠す。
「…畜生、全部あいつのせいだ。あいつが俺を此処に無理矢理連れて来なければこんな目には合わなかったんだ。何時もそうだ、大切にしているとか言って蔑ろにしている癖に!」
少年は今までの恨みをさらけ出していると身を隠している場所から程近くに大きめの穴みたいなものを見つける。
「これなんだ?」
そう言って近づくと少年はその穴に吸い込まれる感覚に襲われ、穴から離れようとするが間に合わず、少年は穴のなかへと吸い込まれる。
「う、うわぁぁぁぁぁーーーー!」
少年が吸い込まれた後、穴はそこにはなかったかのように消え去り、少年もこの世界から忽然と消え去った。
「うわぁぁぁーー!……グヘッ!」
どれくらい穴にいたのかわからないうちに少年は何処かに転がり落ちた。強くぶつけた部位をさすりながら少年は辺りを見渡すと、戦闘機だと思われるものやミサイルなどが置かれており、少年はすぐに何処かの格納庫だと把握した。すると武装した兵士たちが少年を囲み、少年は抵抗すれば殺されると思い手をあげ大人しくする。
「おいおい、ただの子供相手に銃を構える奴があるか」
そう言って一人の男性が現れ、兵士たちの銃を下ろさせた。
「で、ですが何処から侵入したかわからないんですよ。もし、何らかの犯罪組織の工作員だったら」
「こんなまだ14,5歳の子供がそんなことするか。おい、坊主」
そう言って男性は少年に近付き同じ目線になるよう膝を曲げる。
「名前は?」
「え、えっと一夏って言います」
「そうか。俺はアラドって言うんだ。じゃあ一夏、お前さんは何処から来たんだ?」
そう聞かれ一夏は困ったような顔付きで答える。
「えっと、最初はドイツにいてそしたらいきなり誘拐されて「誘拐?!」…は、はい。それで隙を見て逃げ出して、何かの工場に逃げ込んで隠れていたら変な穴があって、それで穴から抜けたら此処に」
一夏の話を聞いた兵士の多くは嘘だと思っていたがアラドはだけはそうは思わなかった。
「お前さんの話はよ~く分かった。まぁ、取り合えず飯食いに行くか」
「「「え?」」」
周りにいた兵士達は何を言っているんだと言うような目でアラドを見ていると、アラドは一夏に笑いかけながら言う。
「さっきからお前さんの腹に住んでる虫が飯食わせろって鳴いてるのが聞こえてたんでな。色々大変な目に遭ってるみたいだし、飯食えばすぐに元気なるから行くぞ」
そう言って一夏を立たせ、ご飯を食べに行かせようとする。そして兵士の一人に近付く。
「こいつの面倒は俺が見る。何か分かったら報告するからよ」
「はぁ~、分かりました。ではお任せします」
そう言われアラドは一夏を連れご飯を食べさせに外へと出に行く。
次回予告
アラドは一夏を連れ、此処が何処か説明しながらとある食堂へと連れて行く。そこにはアラドの部下たちがいた。そしてアラドは一夏に飯を食わせていると食堂に4人組の女性たちが入ってくる。
次回運命の出会い~こいつは今日から俺の息子だ~