機体名:エルシオンガンダム
パイロット:キラ・ヤマト
武装:
ミトゥムビームバルカン×2
胸部機関砲×2
ヴァリアブルライフル
リベリオンビームサーベル×2
ハイパークスフィアスレール砲×2
ドラゴニクスプラズマ収束砲×2
トライデントビームクロー×2
ヒートテール
バスターランチャー
イグナイトドラグーン×4
テュルソスドラグーン×4
プライウェンシールド
光の翼
バリア
ワンオフ・アビリティ:ハイパーミーティア
備考:
キラ専用の女神製ガンダム。見た目は頭部と肩アーマーがフリーダムフレイムフェーダーで、翼はアイオスフェースの翼にバラエーナ取り付けた感じになっている。さらに尾の部分にはヒートロッドの様な尻尾があり、腕には鉤爪に展開するビームクローが展開できるようになっている。脚部はストライクフリーダムに近い。他の女神製ガンダムもそうだが、あらゆる世界の技術と神様の力が宿っているだけあり、たった1機で1個艦隊(銀河規模の)を殲滅できる力を持っている。これまた他の女神製ガンダムにはオルゴンエクストラクターの様な永久機関兼複合機関を搭載しており、バリアフィールドや距離は限られているが空間転移もできる。余りにも強力すぎるためリミッターを掛けてもキラ以外に操れる者がいない(いるとしたら同じ女神製ガンダムを操れる者)。マルチロックオンシステムによって一対多ができ、最大100機以上、ハイパーミーティアを使えば200機以上ロックオンできる。火力も何十倍にもアップされており、バスターランチャーは島一つ吹っ飛ばすことができる。
IS学園 校門前
「着いたね」
「あぁ」
「そうだな」
「・・・」
IS学園の校門前に4人の少年が立っていた。
キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、ヒイロ・ユイ、デュオ・マックスウェルである。
『大きいですわね』
『まあ今一番金を掛けてるところらしいしね』
『もっと別に金を掛ける場所があるはずですのに・・・』
『仕方ないですよ。ISは現状最強の兵器ですから』
とキラ達のスマホという名のデバイスから、神姫たちの声が聞こえて来た。3年間も学園に居なくてはいけないということで、自分のマスターと離れ離れになるのは嫌だったのだ。勿論人目のつく場所では出ないようにしている。
『キラ様、校門で教師が待っていると聞きましたが、おられますか?』
「えっと・・・あ、こっちに来た」
キラの指を指した方向から、緑色の髪をした眼鏡を掛けた女性?がやって来た。
「お、お待たせしました!」
「ど、どうも・・・」
「貴方が俺たちの教師ですか?」
「はい!皆さんのクラスの副担任をします、山田真耶って言います」
「はじめまして、キラ・ヤマトです」
「アスラン・ザラです」
「・・・ヒイロ・ユイだ」
「デュオ・マックスウェルだ、よろしく」
「はい!よろしくお願いします!」
珍しい男だからなのか、それとも他になにかあるのかは知らないが、真耶は嬉しそうに挨拶する。そんな彼女を見てキラ達は苦笑いしならだが、別のことを考えていた。
《強い・・・》
戦争を経験したキラ達だからこそ解る、彼女はかなり強いと・・・。
「それでは早速、皆さんが通う教室に案内しますね?」
「はい」
真耶が教室に案内するということで、4人は真耶に付いていくのだった。
――――――――――――――――――――――――――
1組教室前
「此処が皆さんの通う教室です」
少し待っててくださいと言い、真耶は教室の中に入る。
「なんかこう、ドキドキしてきた」
「俺も少し・・・」
「まあ女子高だからな」
「・・・」
キラの言葉にアスランとデュオも同意する。
ISという兵器を学ぶ以前に此処は女子高。
男は織斑一夏を含めて5人という極限の状態な場所に、3年間も居なくてはいけないのだ。
『大丈夫ですわキラ様!いざとなれば私がお守りしますわ!』
「でも前回そう言って、地球もろとも破壊しようとしてたよね?」
『うっ・・・』
「あん時はマジでヒヤヒヤしたな」
キラとデュオの言葉に残りの二人も同意する。実は2年位前に、キラが女性権利団体に誘拐されたことがあったのだ。その際にガイアはキラがズタボロにされている光景を見てブチギレてしまい、危うく地球を崩壊されかけたのだ。幸いヒイロが「キラも死ぬぞ?」と言ったため、団体を達磨にする形でことは収まった。
ガララ
「皆さん、入ってきて下さい」
真耶に言われて教室に入ると、まず4人の目に映ったのは白騎士事件の主犯の一人であり、最強の称号ブリュンヒルデとして持て囃されている女性織斑千冬だった。その千冬を少し見た後、キラ達は教卓の横に立ち自己紹介する。
「初めまして、キラ・ヤマトって言います。好きなものは甘いもので、嫌いなものは女尊男卑の風潮に染まった人達です」
「アスラン・ザラです。キラとは幼馴染です。特技は機械弄りで、嫌いなものは同じく女尊男卑の風潮に染まった人達です」
「・・・ヒイロ・ユイだ。好きなものはカロリー○イト、嫌いなものはキラ達と同じだ」
「デュオ・マックスウェルだ。好きな物はエビフライで、嫌いな者はこれまたキラ達と同じだ。よろしくな」
『・・・・・・』
4人の自己紹介が終わると、目の前の生徒達はシーンとなった。自己紹介の仕方を間違えたのかと思っていると、
「き・・・」
《き?》
『キャアアアアアアアーーーーー!!』
「「「「うわぁ!?」」」」
「・・・」
生徒達の黄色い悲鳴に、織斑一夏含め4人は倒れた。因みにヒイロは、もしもの為に耳栓を持っていたので平気だった。
「男!しかも4人!」
「織斑君に続いて男が4人も!?」
「しかも全員イケメン!?」
「最高にハイってやつだ!」
「今年のコミケは良いものができるわ!!」
『それは私も思います!』
「アマテラス、出てくるな・・・」
イケメンの男が4人も来たということで、女子生徒達はテンションMAXだった。なにやら腐女子もいたが。
「しずかにしろ馬鹿ども!!」
千冬の渇により教室はすぐさま静かになった。
「お前たち4人は織斑の近くだ、早く席に着け!」
(どこの鬼軍曹?)
ヒュン
「なにか言ったか?」
「いえ別に」
突如後から殺気の様なものを感じ取り、キラは少ししゃがむ形で千冬からの出席簿アタックを回避する。そして4人は席に座ると、千冬が前に出てくる。
「さあ、SHRは終わりだ!諸君等には半月でISの基礎を学んでもらい、実動訓練を行う。解ったか?解ったなら返事をしろ!解らなくても返事をしろ」
『はい』
生徒達はそう返事をし、1時間目の授業が始まった。
――――――――――――――――――――――――
「よう!ヤマトで良いか?」
「あ、織斑君。キラで良いよ」
「じゃあ俺も一夏でいいぜ」
休み時間早々、件の織斑一夏がキラに近づいてくる。
それに続くようにアスラン達もやってくる。
「確か織斑だったな?」
「数少ない男同士、よろしくな」
「・・・」
「おう!こっちこそ宜しくな、ザラ、マックスウェル、ユイ」
「俺たちも名前で良いさ」
「俺の方こそ、一夏で良いぜ」
一夏とキラ達はお互いに握手をする。
「いや~俺以外の男がいて本当によかった~」
「そりゃあ此処女子高だからね~」
「俺たちだって、一人だったら結構キツかったさ」
「そうだよな~」
キラとアスランの言葉に一夏達は同意する。ヒイロはともかく、デュオも女子高に一人放り込まれればテンパる。
そんなことを思っていると、一人の少女が一夏に近づく。
「少し良いか?」
「ん?箒か!」
「知り合い?」
「あぁ、幼馴染なんだ」
「・・・少しコイツを借りていいか?」
「いいよ」
キラがそう言うと、箒と呼ばれた少女は一夏を連れて教室を出て行く。
「・・・あれが、篠ノ之箒」
「あの天災の妹か・・・」
勿論キラ達は、彼女のことはそれなりに調べたので知っている。
「彼女、色々危険だね」
「あぁ・・・なにかやらかすぞ?」
「だが何もしていない以上、今は様子見だ」
「それしかないな」
それから数分後、千冬が入ってくると同時に一夏と箒も戻ってきた。
そして二人は千冬の出席簿アタックを食らうのだった。
――――――――――――――――――――――――
放課後 屋上
「あっ!皆さん此処に居たんですね?」
「山田先生?」
放課後、キラ達4人は屋上で話し合っていると、扉の方から真耶がやってきた。
「皆さんが住むことになる、部屋の鍵を渡しに来ました」
「ありがとうございます」
4人はお礼を言うと、真耶から鍵を貰う。
「すみません。急なことでしたので、ヤマト君は3人部屋になってしまいました」
「つまり僕は、女子と一緒ということですか?」
「はい、3年の子と1年の子がいます」
「・・・オーマイガー」
「まあドンマイだな」
ショックを受けるキラに、デュオが慰める。
「それと、マックスウェル君も、女子と相部屋になってます」
「俺も?」
「ザラ君とユイ君は同じ部屋になってます」
「俺とヒイロだけか」
「本当にすみません。少し経てば部屋の準備が整うんですけど・・・」
「山田先生、別に謝らなくても大丈夫ですから」
「そ、そうですか?」
「そうだぜ山ちゃん先生、此処は女子高なんだ。こうなることぐらい解ってたよ」
「や・・・山ちゃん?」
なにやら自分にあだ名が付けられたことに、真耶は困惑していた。
「ちなみに、大浴場はまだ入れません」
「まあさっきも言いましたけど、此処女子高ですからね」
「はい。皆さんの荷物は大丈夫ですか?」
「それなら大丈夫です。必要なものはISの拡張領域に入れて来ましたから」
「ば・・・拡張領域にですか?」
アスランの言葉に真耶は
「それじゃあ、寄り道しないでくださいね」
「「はい」」
「おう」
「・・・」コクリ
そう言って真耶は、また校舎の方に去って行った。
『キラ様が女子と一緒・・・これは見極めなければいけませんわ!』
「なにを?」
真耶が居なくなったことを確認すると、ガイアは突如叫ぶ。キラはガイアから放たれた言葉に疑問符を浮かべる。
「キラもそうだが、デュオも女子と同じ部屋か・・・」
「・・・まあ心当たりはあるけどな」
「そういえば、彼女も此処の生徒だったな」
キラ達は脳裏に、水色の髪をした姉妹の姉を思い浮かべ、ため息を吐く。
「・・・僕達も行こっか」
「・・・そうだな」
そして4人もまた、寮に向かって歩くのだった。
―――――――――――――――――――――
IS学園 寮
「んじゃあ俺は此処なんでな」
「うん、それじゃあ」
「なんかあれば連絡してくれ」
「おう」
「・・・迷惑かけるなよ?」
「かけねえよ!」
そう言ってデュオはキラ達と別れ、自分が住む部屋の前に立つ。
「あ~なんか嫌な予感がするんだが」
『まあ十中八九彼女よね?』
「だよな~」
デュオはため息を吐きながら扉を開ける。
ガチャ
「おかえりなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも~わ・た・し♥」
「ぶほぉ!」///
扉を開けて目にしたのは、裸エプロンでテンプレ発言をした、今回4人が住む部屋に関しての張本人『更識刀奈』だった。
「お前開口一番になんちゅうことしとんのじゃ!?」///
「ふふーん♪こんなことをするのは君たちだけだよデュオ君♪」
刀奈が扇子を開けると、『ドッキリ大成功』という文字が書いてあった。
デュオ達が神姫達と出会った日から数ヶ月後、休日に4人で出かけていたところ、彼女とその妹である簪が誘拐されるところを見つけ、二人を助け出したことが切欠でちょくちょく会うことがあった。因みに姉妹共々神姫達のことは知っている。
「それでデュオ君、どっちにする?」
「まだ続いてんのかよ・・・・・・とりあえず飯で」
「了解♪」
「つうかお前生徒会長なんだろ?んなことして大丈夫か?簪がまた怒るぞ?」
「大丈夫よ。簪ちゃんには伝えてあるし、なにより下にはスク水を着用してあるわ」
と言って刀奈は後を向く。彼女を良く見ると、確かに紺のスク水が着用しているのが見えた。因みに彼女、最初こそ妹の簪とは距離を取っていたがデュオ達のおかげでまた仲良くなっている。
「なんつうマニアックな・・・」
「デュオ君こういうの好きかなって」
「なんでだよ!?そりゃまあ嫌いじゃないが!?」///
「それならよかった♪」
嬉しそうな刀奈を見て、デュオはこんなのが会長で大丈夫なのか不安になってきた。とはいえ、デュオも彼女の能力や家柄に関してはとっくに知っているので信頼はしているが。
「勿論ハデスさんの分もあるわよ」
「・・・んじゃあ飯食う前に一つ確認するが、監視カメラは?」
「もうダミーを送ってるわ。盗聴器の類もないわよ」
『準備万端』の文字が書かれた扇子を開く刀奈。それを確認したデュオは、スマホをタッチする。するとデュオの前にボンと小さな爆発が起き、ハデスが二人の前に現れた。
「ふう、ようやく外にでれたわね」
「久しぶりですねハデスさん」
「ええ、久しぶりね刀奈」
「はい、とは言っても今は楯無ですけどね」
「っつうことは、もう当主を継いだのか?」
「そうよ。でも、プライベートの時は刀奈って呼んで欲しいわね」
刀奈の家は対暗部用暗部であり、楯無という名前はその家に代々襲名された当主のことである。
「・・・貴方が此処にいるのは、デュオの護衛かしら?それとも監視?」
「半分護衛みたいなものですけど、監視はないですよ」
「じゃあもう半分はなんだよ?」
「それは勿論、デュオ君と一緒にいたいからよ♪」
「おまえ生徒会長だろ?んなことして大丈夫か?」
「大丈夫よ、問題ないわ!」
「大有りだ!!」
どこかで聞いたことがある台詞にデュオは突っ込む。
「はぁ・・・俺のことは解った。だがもう一つ疑問に思うことがあるんだが?」
「?なにかしら?」
「キラはどういうことなんだよ?しかも3人部屋ってよ」
「あ~それは、私の先輩がキラ君に興味をもったのよ」
「「は?」」
刀奈の口から出たワードに二人はまた疑問符を浮かべる。
「ほら、少し前にキラ君があの馬鹿達に誘拐されたことあったでしょ?」
「・・・あぁ、胸糞悪いがな」
「そのときのことを先輩が聞いたら、『その子の護衛をさせてくれないか?』って言ったのよ」
「・・・その先輩ってどんな奴なんだ?」
デュオがどんな人間なのか尋ねると、刀奈は真剣になる。
「イギリス代表で、腕は私以上の実力よ。私の機体にランスがあるんだけど、その先輩から教わったのよ」
「刀奈の戦闘記録は見せてもらったが、あのカウンターの入った槍術はかなりのもんだぜ?あれを教わったってことは、どんだけすげえ女だよ?」
「なんでも、幼い頃からジョストって呼ばれる競技に勤しんでたらしいわよ」
「ジョスト・・・聞いたことあるわ。確かヨーロッパで広まっている、騎士同士で一騎打ちをする競技よね?」
ハデスの言葉に刀奈は縦に頷く。
「因みに、もう一人の女の子はイギリス代表候補生よ」
「・・・二人の名前は?」
デュオが名前を尋ねる。刀奈は少し間を置くと、二人に聞こえるように口を開く。
「スィーリア・クマーニ・エイントリーとセシリア・オルコットよ」
「・・・なんだって?」
刀奈の言葉にデュオは驚く。
「エイントリー公爵家の娘とオルコット財閥の娘かよ・・・」
「そうよ。まああなた達からすればどうってことないでしょうけどね」
「・・・さあな。なんせあのキラだかんな」
「そうね。下手したらある意味大変なことが起きるわよ」
「・・・でしょうね」
「「「はぁ・・・」」」
そう言って3人はため息を吐いた。
そして数分後、彼らの言ったことは本当に起こるのだった・・・。
次回は、キラの部屋でのお話です。