皆さんこんにちは。
あらすじにも書いたとおり、これはキラ・ヤマトの異世界転生記の別ルートになります。
具体的にはキラ達4人は白騎士事件の時に家族を亡くし、銀英伝の有能さん達に引き取られた感じです。
さらに各々に一人神様とかがついています。
そんなわけで本編どうぞ。
プロローグ
神様は本当にいるのだろうか?
転生した僕は、何度もそう思った。
平和に暮らしていた僕は、1発のミサイルによって、両親を失った。
だけど政府は、この事件をなかったことにした。
それからすぐにISと呼ばれる篠ノ之束博士が作った『兵器』が現れた。
そして僕は瞬時に理解した。
僕の両親は、彼女達に殺されたんだと・・・。
でも僕は、憎もうとしなかったし恨もうとも思わなかった。
そんなことをしても、父さんも母さんも戻ってこないし、そういう戦いを何度も見てきたから。
その後僕は、とある人の養子になった。
「初めましてキラ君。私はヤン・ウェンリー、君の保護者になる者だよ」
僕はその人が信用できる人だと、瞬時に理解できた。
僕はヤンさんに自分が転生者であることと、呼ばれるようになった『白騎士事件』の真実を。
するとヤンさんも、自分のことを話してくれた。
自分も転生者であることと、僕の世界よりもさらに未来から転生されてきたことを。
そしてヤンさんは僕にこう言ってくれた。
「よく頑張ったね。相手を憎もうとせず、恨もうとせずに生きてきたなんて、そうそうできることじゃないよ」
その言葉に、僕は嬉しくて泣いてしまった。
それから1年、僕はアスランと再会した。
なんでも、アスランはジェネシスの内部で自爆したらしい。
そしてアスランもまた、白騎士事件で両親を無くして、今はシェーンコップと言う人の所で暮らしているみたい。
それから数日後、僕とアスランは、ヒイロとデュオに出会った。
彼らは僕達とは違う異世界で、ガンダムに乗って戦っていたらしい。
ヒイロは無口だけど、僕やアスランのことを心配してくれる。
デュオは陽気で、よく貧乏くじを引くムードメーカー。
他にも、赤いロリコンさんに白い機械弄りさんにも出会いました。
そんなこともあって小学3年の夏休み、僕達は噂であることを耳にしました。
富士山の近くに変わった遺跡がある。
二度目の人生なんだから、みんなで楽しいことをしたいと思い、僕達はその遺跡に行くことにした。
僕達はそこで、とてつもない奇跡に出会うことになるとは、そのとき誰も思いませんでした。
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河口湖駅前
「着いた~」
「中央線と富士急空いてて助かったぜ」
「そうだな」
8時の河口湖の駅前にキラ達4人は立っていた。
「・・・キラ、その遺跡は何処にある?」
「なんでも、青木ヶ原のどこかにあるって聞いたよ」
「あの樹海のなかだろ?大丈夫なのか?」
「大丈夫・・・だと思う」
しまりのない言葉にデュオとアスランはため息を吐く。
「・・・まあ此処まで来た以上、行かない訳にはいかねえよな?」
「そうだな」
「・・・そういうわけだ。いくぞキラ」
「皆・・・うん!」
そう言うと4人は、青木ヶ原の樹海までのバスに乗り込み、目的のバス停に着くまで雑談をしていた。
そして目的のバス停に降りて、4人は樹海の入り口まで来た。
「んで?着いたは良いが、何処から探すんだ?」
「とりあえず、中心に向かって歩いていけば良いんじゃないかな?」
「それが妥当だな。ヒイロ、ドローンは?」
「・・・何時でも動かせる」
中心に向かうということで、アスランはヒイロに尋ねる。今回樹海ということで、なにかあったときの為にドローンを持ってきた。しかもキラ達4人の手作りで、稼働時間は通常のドローンの10倍はあり、太陽電池も備わっている。勿論ドローンだけでなく、食料も水もありったけ持ってきているのだ。
「よし、そんじゃあ行くか」
「そうだね」
「あぁ」
「任務了解」
そして4人は、広大な樹海に足を踏み入れた。
――――――――――――――――――――――――――――――
「なかなか見つからないね?」
「そりゃあ樹海の中にあるからな」
青木ヶ原の樹海を歩くこと4時間、キラ達は道もわからない場所で遺跡を探していた。
本来なら子供達だけで行くのははっきり行って自殺行為なのだが、キラ達は転生者。しかもアスランの保護者であり、現陸上自衛隊1等陸佐であるシェーンコップから色々教えられているので、樹海で死ぬことは先ずないのだ。ちなみにキラ達はサバイバル訓練もちょくちょくやっており、虫や動物を食べることもできる。
「・・・このまま探し続けるのは無謀だ。一旦休むぞ」
「おっ、奇遇だなヒイロ。オレもそう思ってた」
「そうだね、今は食事にしよう」
「あぁ」
そう行ってキラ達は、洞窟になっている場所を見つけ、そこで食事を取ることにする。
「・・・それにしても不思議だよね?前世ではガンダムに乗って戦ってたのに、今はこうやって皆でいろいろ探検してるのって」
「そうだな。俺とキラ、ヒイロとデュオは違う世界なのに、ガンダムと戦争だけは共通している。なんだか運命みたいだな」
「まあ良いんじゃねえか?これも神様の導きってことで」
「・・・神か」
「僕的にはどっちかいうと、火の鳥がやったと思うんだ」
「そっちの方が近いな」
「・・・あれは輪廻転生を表しているからな」
キラ達は食事をしながら、そんなことを話し合っていた。
「神様って、本当にいるのかな?」
「どうしたんだ急に?」
「もし神様がいたら、言いたいことがあるんだ。どうして僕達は、あんなところまで来てしまったのかって」
キラの言葉に3人は黙る。どちらの世界も、強大すぎる戦争になってしまい、果てには大量虐殺兵器まで投入してきた。
「・・・それは俺たちにも解らない。だが、これだけは言える」
「ヒイロ?」
「強者など何処にもいない、人類すべてが弱者だ。だからこそ俺たちは確かに争いを起こすが、手を取り合えば、平和への道は開く」
「ヒイロ・・・そうだね」
「そうだな」
「お前もたまに良い事言うよな」
ヒイロの言葉にキラ達は同意する。どちらの戦争も余りに悲惨すぎたが、それでもキラ達は戦争を止めるために戦い続けた。そして死んでしまい、今この世界に転生されてしまったが、どちらも大丈夫だろうと信じているのだ。
「にしても、こんなところに洞窟があったんだね」
「風が来てるということは、奥まで続いているのか?」
「どうする?」
「・・・なにも手がかりがない以上、確かめる価値はある」
「ヒイロの言う通りだな」
意見が決まると、キラ達は食事を終えて洞窟の奥に向かった。
奥に進むにつれて、4人はなにかを感じる。
「・・・気をつけろ。この感覚、普通ではない」
「あぁ。殺気じゃないのは確かだがな」
「でもなんだろう?なんといか・・・暖かい感じがする」
「そうだな。これは一体?」
そんな不思議な感覚にとらわれながらも、4人は奥に進む。
しばらく歩くと光が見え、4人はその光に向かって進む。
「これは・・・」
「どうやら、当たりらしいな」
キラたちの目の前には遺跡が立っており、目の前には機械の様な物が浮いていた。
「コイツは・・・スマホか?」
「でもド○モでもA○でもソ○トバンクの奴でもないし・・・」
「いやキラ、機種より先ず浮いてるとこから疑問に持てよ」
少し見当違いなことを喋るキラにデュオが突っ込む。
「それにしても、丁度4つあるな?」
「う~ん・・・折角だしとってみよう」
「そうだな」
「・・・あぁ」
「よし、じゃあ俺はこの黒で」
「俺は紅だな」
「・・・白か」
「僕はこの蒼で」
そう言って4人は各々の色をしたスマホを手に取る。
すると、
カッ!
「!?」
「うわ!?」
「これは!?」
「なんだ!?」
スマホから眩しい光が現れ、キラ達は目を瞑る。
しばらくして光が収まり、4人は目をあける。
そしてそこには、
「初めまして、ご主人様」
「・・・ふえ?」
4人の女性が立っていた。
それから数分後、キラはこう呟いた。
「神様って本当にいたんだ」
と・・・。
次回から本編です。