ハイスクールD×D 愛狂いの転生者   作:T.W.L

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作「さて!やっと完成しました第四話。ですがちょっと読みずらかったようなので、分割しました」

拓海「今回と次は戦闘回…オイ待て作者。俺まだ幼稚園児だぞ?戦闘になったら真っ先に死ぬぞ?」

ユルフワ神「まあまあ、流石にそんな無茶はさせないと思うよ?──で、今回でボクの名前が出るんだよね?」

作「Exactly。それでは、どうぞ」


何故か神滅具(ロンギヌス)がありました!?(神滅具ってなに?ってか、戦闘回かよ!?)前編

拓海side in

 

 

幼稚園を卒園し、朱乃姉と同じ小学校に入学して早3ヶ月。いやぁ、小学校も朱乃姉と同じとは…サンキュー神さま!あ、ユルフワ神じゃないぞ?この世界の神さまだからな?

 

 

『それはちょっと酷くないかい!?あと何時までユルフワ神って呼ぶのさ!?ボクには『ソロマ・ニィー』っていうちゃんとした名前があるんだぞ!?』

 

『え?ロマニ?』

 

『ソ・ロ・マ・ニ・ィ・ー!確かに声は似てるけどさ!?』

 

『ええ~?本当にでござるか~?』

 

『…嘗めてるよね?君、ボクのこと絶対嘗めてるよね?』

 

『インド繁栄ダンスで自分の人生台無しにしたヤツをお前は文句言わずに尊敬出来るのか?』

 

『いやそれはそうだけどさ!?そこは転生でチャラにならないのかな!?』

 

『それには感謝してますよ?でも感謝=チャラにするってのは違います』

 

『くそぅ!自分のミスだからなんとも言えないな!?』

 

『─まあ、そこら辺はどうでもいいのでそろそろ切っても良いですか?朱乃姉の家に遊びに行きたいんですが?』

 

『冷たいね!?もう少し関わりを持とうとは思わないのk──』

『ああ、うるさい。一旦切りますよ?』ブチッ

 

 

と言って、俺はユルフワ神──ソロマ・ニィーとの念話を切った。─ああ、そういえば重要な事を忘れていた。

 

まず一つ、小学生になったと同時に自分の部屋を貰った。前世では中3になってから自分の部屋を貰ったのでこれは純粋にうれしい。

 

二つ目、右腕にシルバーが、左腕にファヴニールがいる事が分かり、右腕にシルバーを鎧として呼び出す事が出来るようになったことだ。(その時には右目も変化した)

右腕に出したシルバーの力を持った鎧の事を、『銀竜の右腕(ライト・シルバー)』と呼ぶ事にした。

形はかなり有機的で、手の甲にシルバーの眼と角があり、指の部分が牙のように鋭くて関節の継ぎ目が無く、かつ自由に動かせて、腕から肩の部分には大きな鱗が鎧のように付いている。

右目も瞳孔が縦に裂けて、色も黒から蒼く変わり、厨二病のヤツが見れば興奮するようなデザインだ。とかいう俺もこのデザインはかなり気に入っていたりする。

今のこの形態で使える能力は、『電撃放射』、『電気吸収』、『発電』、『雲量操作』、『電磁波や電流、生体電気の可視化』である。

前の三つはその名の通り、電気を出したり、吸収したり、電気を起こしたりする能力だ。

雲量操作は、その名の通り雲の量を操作する能力で、雲を薄くして晴れさせたり、逆に雲を集めて雨や雪を降らせたり雷を起こしたりする事が出来る。負担は結構かかるが。

最後の電磁波や電流、生体電気の可視化は、厳密には『右腕』の能力ではなく変化した右目の能力で、シルバーの右目が俺の右目と同化したモノらしい。この能力は『右腕』を展開せずとも使えて、能力のオンオフが出来るらしい。

そのシルバー自身は、『あれ?私ってこんなに多芸だったか…?』と呟いていたが、出来たモノは出来てしまったのだから仕方がない。

 

そして三つ目、特典の一つであるオレカバトルの全てのモンスターとアイテム、そして全ての技を習得できる…というヤツなのだが、まだ来ない、まだ来ない…と思って、俺が発明した超高機能スマートフォン『ポイポンΣ』! テテテーン!

を弄っていたら何故かメールが来て、こう書かれてあった。

『君の特典の一つ、オレカバトルのモンスターとアイテムをデータにして送ったよ。それをダウンロードすれば何時でもモンスターやアイテムを出す事が出来るよ!

…PS.オレカの技は自分で()()してね?

記憶には有ると思うから。

byソロマ・ニィー』

─というメッセージと共に、全てのオレカモンスターとアイテムが入っていると思われるファイルが付いていた。

技や魔法も、やりたいと思ったらちゃんと方法が思い浮かんだ。──練習しないと無理だったがな!!

ハヤテの『風車(カザグルマ)』って絶対途中で落ちるだろ!?プレス系とかどう出せばいいんだ!?電気系統の技や魔法は『右腕』を展開すれば可能だけど!

 

─最後にどうでもいい事だが、父さんから一枚の呪符を貰った。結界を作る呪符で、父さんが来るまでの時間稼ぎとして使え─と言われた。仕方がないが、今の俺は6歳の子供だ。技もあまり使えないし、前世も只の一般人。大人しく受け取って、外に行くときは必ず持っていっている。

 

─さてと、色々考えてるうちに遊びに行く準備が終わった。

ちなみに山の翁(じぃじ)は今日、セイントグラフカードになって休眠している。俺から流れる呪力を調整するのに一日位掛かるらしい。お疲れ様です初代様。俺の部屋でゆっくり休んでいてください。

 

 

「さあ遊びに行こう。朱乃姉が待っている!」ドタドタ

 

「─ん?拓海、遊びに行くのか?」

 

「あうん、そうだよ()()()!朱乃姉の家に遊びに行くの!」

 

 

この人は俺の父さん、来谷 和久(クルヤ カズヒサ)。40歳。土御門 有馬が先輩と呼んでるので、凄い陰陽師であるようなのだが…基本的に日曜日と祝日は家でだらけてるので、俺にはそうは思えない。身長はデカイけど腹出てるし。ハゲてるのに残り少ない髪を切って坊主頭にしてるし。本当に強いのか?あ、でも『島』にいないから強かった、なのかな?

 

 

「そうなのか。あ、ちゃんとお札は持ったか?」

 

「ちゃんと持ってるよ。ホラ」ピラッ

 

「ん。じゃあ良いだろう、気をつけてなー。5時半迄に帰ってこないと鍵閉めるぞ?」

 

「判ってる判ってる!じゃ行ってきまーす!」ガチャン

 

 

俺は、そう父さんに告げて玄関を出た。

 

 

 

<姫島家>

 

 

ピンポーン…

「朱乃姉~、遊びに来たよー?」

 

「─あらあら拓海君、よく来たわね~」

 

「あ、朱乃姉のお母さんこんにちは。…といっても、お隣ですけどね」

 

「でも庭の正門から家まで遠いから大変だと思うのだけれど…」

 

「大丈夫です、そこまで遠くませんし…」

 

 

─嘘だ。ぶっちゃけ家の縁側に来るまで上り坂だから地味に体力を使う…でも朱乃姉と遊びたいから登るのであった。

 

 

「あ!朱乃姉!なにして遊ぶ?」

 

「あ、拓海くんこんにちは!それは拓海くんにまかせるわ!だって私は拓海くんよりもお姉さんだもの!」フンス

 

 

ああ、可愛いよ朱乃姉!俺より歳上だからってお姉さんぶってドヤ顔してる朱乃姉可愛い!この前も

「私はお姉さんだから拓海くんより背が高いのよ!」

─って言ってたけど、その身長を俺に抜かされない為に給食の牛乳のおかわりを躊躇無く手に入れてたって言われてた朱乃姉可愛いよ!

 

 

「そう?じゃあ俺はね───」

 

 

─3時間後─

 

 

「──やったー!一着だ!」

 

「エーッ、拓海くん早すぎ!ズルい!」

 

「あらあら、二人とも元気で良いわね」

 

 

俺と朱乃姉は、朱乃姉のお母さんと一緒にダイヤモンドゲームをして遊んでいた。今は俺が二人を引き離して一番になった。

 

 

「──あら?拓海君そろそろ帰る時間じゃない?」

 

「あ、本当だ。もうこんな時間だ…」

 

「え?拓海くんもう帰っちゃうの?」

 

 

朱乃姉、その目で俺を見るのは反則です。でも帰らないと閉め出されるから帰らないといけないんです。ごめん朱乃姉。

 

 

「じゃあ、俺はそろそろ帰りますね?」

 

「うー、でもまだ拓海くんと遊びたいです…」

 

「ダメよ。拓海くんも帰らないといけないし、それに朱乃はお姉さんでしょ?我慢しなさい?」

 

「……わかった。バイバイ、拓海くん…」

 

「ん、バイバイ朱乃姉」

 

「ええ、さようなら拓海く────ッ!?拓海君下がって!!」

 

 

 

 

 

───え?

 

 

ドゴォォォォオンッ!!

 

 

拓海side out

 

 

 

 

朱璃(しゅり)side in

 

 

拓海君が歩いていた場所に突如、炎の弾丸が打ち込まれた…!

 

 

「……ぐうっ…!!」ズザザザ…

 

 

…煙が晴れていくと拓海君の姿が見えてきた…どうやら無事のよう───ッ!?

 

 

「─ん?外したか?」

 

「いや、当たったには当たったな。射線上にいたガキにだが」

 

「お?じゃあ()()()()を殺ったのか!?」

 

「違うねぇ。当たったのは別のガキだぜ?…どうやら運悪く遊びに来ていたらしい」

 

「オイ待て、さっき術を受けたガキの右腕が─」

 

 

そう…攻撃を受けた拓海君の右腕は『大人の腕と同じくらいの大きさの鎧』を纏っていたのだ。

 

 

「───ほう、このガキも邪な血を引いていると見える。どうやらあの『右腕』で自分の身を守ったようだな…」

 

「へーえ?ガキなのに大した度胸と強さだなー?普通あのまま死ぬだろ」

 

「…まあ良い。殺す対象が増えただけだ」

 

「ッ…!」

 

 

やはり、彼奴らは姫島本家の…っ───何てこと……私達の問題に拓海君を巻き込んでしまった。──幸い、拓海君の右腕が身の丈に合わない大きさの銀の鎧に包まれた事で私の近くまで吹き飛ぶだけで済んだようね。

─でも状況は良くないわね、なにせ追手の数が多すぎる。見えてるだけで20人と少し、草を掻き分ける音もあちらこちらから聴こえる。この状況は──

 

 

「……完全に詰み─ということね…」

 

「ほう?出奔したとはいえやはり姫島の血筋か。─その通り。お前達はいわゆるチェックメイトに嵌まったのだよ、姫島朱璃。大人しくしていれば悪いようにはしないぞ?」

 

「お断りよ。どうせろくな目に遭わないわ──朱乃と拓海君もね」

 

「む?心配しているのか?ならば安心しろ。貴様は本家に連れ戻されるだけ。そのガキ二人も────その筋の所に送ってやるさ」

 

「─ッ!貴方達、本当に下衆ね…ッ!」

 

 

私の身はどうなっても構わない──けど、この二人に手は出させない!

 

 

「──ほう?抗うか…この状況で抗うことを選ぶのか」

 

「─この二人には手を出させない!『火焔よ』ッ!!」

 

「来たか、「「「「「『焔よ』ッ!」」」」」」

 

 

追手達は炎の弾丸を打ち出し、私はそれよりも格段に大きい炎の弾丸を打ち出した。

私が打ち出した炎は炎の弾丸を呑みこみ、追手の何人かを焼き尽くす。

 

 

「──グアァァッ!!」

「ギニャアアアァッ!!」

「か、体が焼けるゥゥゥ!!」

 

「──成る程、術の冴えは健在か…だが、いつまで持つかな?「「「「「『焔よ』!!」」」」」」

 

「…ッ!『火焔よ』!!」

 

 

私と追手達が放つ炎の弾丸が再びぶつかり合う。追手達の炎の弾丸を呑みこみまた何人かの追手を焼き尽くす…また追手が攻撃し、私が反撃する。それが何度も繰り返され、私は段々と消耗していった。

 

 

「────ハァ、ハァ、ハァ…」

 

 

…駄目ね、数が多すぎる。もう20人以上は減らしたのにまだ出てくる…

 

 

「──『火焔─ッ!?」

 

「ククク…どうやらここまでのようだな?姫島朱璃。どれ─『焔よ』」

 

 

───なッ!?そっちは朱乃が─!

 

それを認識した私は、朱乃を守るために駆け寄り、抱え込んで朱乃を庇った。

 

 

「───朱乃!ッアアッ!!」

 

「─か…母さまァァアッ!!」

 

「───ッ!!」

 

 

朱乃を庇った私は、その威力と衝撃に倒れ伏してしまう。痛みによって声も出せない。

 

 

「フッ、まさか邪な血の子供を守ってやられるとは、な…」

 

「母さま、母さま!!」

 

「─朱璃、さん…ッ!」

 

「隊長!この女をコイツらの目の前で()ってやりましょうよ!!そうすりゃこのガキ共も黙りますって!」

 

「馬鹿が、ここで()ったらあの堕天使が来てしまう。回収し、ずらかった後で好きなだけ犯してやれば良い」

 

 

ッ……ごめんなさい、あなた…朱乃達を守れなくて……朱乃、拓海君、こんなに不甲斐ない私でごめんね──

 

 

「母さまッ…母さまァァァァアッ!!!」

 

「──めろや、ろ……」

 

 

ザッ…ザッ…ザッ…

 

「さあ姫島朱璃、俺達と来てもらおうか─」

 

 

追手のリーダーらしき人物が迫ってくる。…ここで、終わってしまうの──

 

 

「た、隊長!?片方のガキの様子が!!」

 

「あ?どうし─」

 

 

「─止めろォォォッ!!!」

 

 

そう、拓海君が叫んだ瞬間、突如吹いた暴風が追手達を吹き飛ばした。

 

 

「「「「「──なッ!!?ウワァァァアッ!!!」」」」」

 

 

「…なに、が、起きて─!?」

 

 

───私が拓海君の方に目を向けると、そこには─

 

 

「──朱乃姉を悲しませるてめぇら全員…消えろッ!!」

 

 

─左腕にも身の丈に合わない大きさの黒い鎧を纏い、その周囲に小規模な竜巻をいくつも出している拓海君の姿があった。

 

 

朱璃side out




拓海にとってのイレギュラーその5、
『姫島家のいざこざに巻き込まれる』…原作乖離スタート。山の翁(キングハサン)は今回は出番なしです。


次回、『何故か神滅具《ロンギヌス》がありました!?(神滅具ってなに?ってか、戦闘回かよ!?)後編』

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