ハイスクールD×D 愛狂いの転生者   作:T.W.L

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作「十話の続編でーす」

拓海「遅い」

作「すまんね。行事の準備で筆が進まなかったんだよ」

拓海「おう、とりあえず書ききった事は誉めてやる」


作「えー、それでは第十一話、どうぞ」


紅髪の女悪魔と語り合いました。(コイツ……イジると面白い)

女悪魔side in

 

 

 

 

──私の名は『リアス・グレモリー』。グレモリー家の次期当主で今代の魔王ルシファーの妹よ……何故自分の肩書きを羅列したのかって?それは───

 

 

 

「──多分あの子には悪気は無いんですよ! ただHIGUMAさんの威圧に気圧されて反射的にやってしまったんですよ!」

 

「──グルゥ…グルル、グルゴゥッ」

 

「と、という事は許してくれるんですか!?」

 

「グルル。ゴゥグゥ、ゴルルゴグッ」

 

「ああ、ありがとうございます! あの子にはきちんと言いつけておきますので!」

 

「グルルゴゥ、ゴゥルル、グルグ」

 

「はい、では私達はここで御暇(おいとま)させて頂きます!」

 

 

 

 

───人間がヒグマと会話してる(目の前のあり得ない)光景に混乱しているからである。

 

つい先日、兄であるサーゼクス・ルシファーから『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』を貰い、自分の眷属を探す為に人間界へと訪れた。だが、慣れない環境に戸惑い、この山へと入った途端に方向感覚を失って迷ってる時、冥界でも見たこともないくらいに巨大な熊に襲われたところをこの二人に助けられ───

 

 

 

「──ホレホレー、キビキビ歩ケー(棒)」

 

「ソウデスヨー、キビキビ歩イテクダサーイ(棒)」

 

 

───腕を縄で縛られて引っ張られている。……まさか人間界に来て虜囚の真似事をするとは思っていなかったわ……あと棒読みなのがちょっとイラっとするわね。

 

 

「……よし、そろそろ到着だな」

 

「………そう、ならこの縄を解いて貰っても──」

 

「ダメだね。そもそもコレ無いと安全地帯に入れないぞ?」

 

「──えっ?この縄って意味があったの!?」

 

「大アリです。意味が無かったら普通に『後を着いてこい』だけで済ませてますよ?」

 

 

───この二人、意外と優しいのね……もしかしたら、私の眷属になってくれるかも──

 

 

「──おーいあんた、もう着いたぞー」

 

「あ、あんた!?」

 

「いやだって、まだあんたの名前聞いてないし。とりま落ち着いてから聞くさね」

 

「さ、さね!?何よその語尾は……え?」

 

 

そう返事をした直後、正面を見ると───

 

 

「──えええええええっ!!!? な、なんでこんなに開けた場所があるの!? 外からは全然見えなかったわよ!!?」

 

 

────広大な草原が目の前に広がっていたのだ。

 

 

「おお、ナイスリアクション。朱乃姉はちょっと落ち着いたリアクションだったけど、こういう派手なリアクションも嫌いじゃないな!」

 

「………まあ、それは一度忘れて……貴女のお名前を聞かせてほしいのですが?」

 

 

──ああ、そういえばまだ名前を言ってなかったわね……悪魔という事は──隠さずに言っておく方が良いかしら?

 

 

「自己紹介がまだだったわね。私はリアス・グレモリー。種族は悪魔で、少し旅を──」

「「ダウト」」

 

「どう見ても貴族の箱入り娘なのに旅なんて出来る訳ねぇだろ」

「旅をしてると言っても荷物は何処に在るのですか? その格好で旅だなんて、自殺行為其の物ですよ?」

 

「────うぅ…」

 

 

流石に『自分の眷属探してます』なんて言えないから誤魔化そうとしたら、物凄い勢いで捲し立てられてしまった。───いくらなんでもこれは酷くないかしら?

 

 

「まあ目的は後で良いだろう。俺は来谷拓海。修行中の人間だ」

 

「なら私も──姫島朱乃。種族は……」チラッ

 

 

ん?タクミの方を見てどうしたのかしら?

 

 

「………」チラッ

 

「──!………ハーフの堕天使ですわ」

 

 

なっ!? 堕天使のハーフですって!? ──という事はタクミも私達の事情を知っているのかしら……少し聞いてみましょうか。

 

 

「───ねえタクミ、貴方h

「なんでいきなりファーストネームで呼んでんだよ?初対面なら普通名字で呼ぶだろ」……ご、ごめんなさいクルヤ、人間界の事はあまり知らないかr

「いや、何故タメ口なんですか?年上には敬語で話せって教わらなかったのですか?」──と、年上だったのですか!?そ、それは申し訳ごz

「「あ、でも年下と同い年だから別に大丈夫だぞ(ですよ)?あとアンタ(貴女)の好きな呼び方で構わないぞ(構いませんよ)」」もうヤダこの二人!!」

 

 

冥界のお父様、お母様、お兄様にグレイフィア、そしてミリキャス……初めての人間との会話がこんなのでこの先大丈夫なのかしら……泣きたくなってきたわ……

 

 

 

 

女悪魔改め、リアスside out

 

 

 

 

 

拓海side in

 

 

 

 

(……朱乃姉、この悪魔──)チラッ

 

(ええ、この悪魔は──)チラッ

 

 

………件の悪魔───リアス・グレモリーと邂逅して分かったことがある。それは───

 

 

((──(イジ)ると結構面白い──ッ!))

 

 

いやなんて言うか、プライドが高くて外面が強気そうな人をイジるとこうなるんだね? いや人じゃなくて悪魔なんだけども。

 

 

「うぅ………と、兎も角!貴方達に少し聞きたいことがあるのだけれど……」

 

「別に大丈夫だが?(仕切り直したな)」チラッ

 

「ええ、何でしょうか?(仕切り直したのね)」チラッ

 

 

 

「──貴方達、私の眷属n

「「丁重に御断りさせて頂きます」」まだ全部言い切ってないのに断られた!?そして何故急に敬語に変えたの!?」

 

 

こういう手合いは自分のペースに乗ると付け上がるからな、そういう流れを作らないようにするのが一番だ。

 

 

「せ、せめて!せめて反応だけでも! 悪魔の駒(イーヴィル・ピース)が反応するかだけでも良いから!お願い!お願いします!!」

 

「必死すぎんだろコイツ(グレモリー)

 

 

あーめんどくさ。多分断り続けても喰らいついてくるだろうな……

 

 

「──へいへい、分かったよ。反応だけな」

 

「────へ?良いの?」

 

「反応を見るだけだ。その悪魔の駒(イーヴィル・ピース)ってヤツの効果を見てみたいからな。あ、変な真似しようとしたら容赦なく叩きのめすからな?」

 

「う……分かってるわよ」

 

「なら良し(……朱乃姉、監視お願い)」チラッ

 

「(……ええ、分かったわ)」チラッ

 

 

──とりあえず、コレで魔王の妹(グレモリー)が変な真似しても大丈夫だろう。正当防衛も成り立つ…よね?

 

 

悪魔の駒(イーヴィル・ピース)はチェスの駒の動きを参考に造られたもので、騎士(ナイト)は速さ、戦車(ルーク)は攻防、僧侶(ビショップ)は魔力に長けているわ」

 

「ほうほう、良く考えられてるな」

 

「そうでしょう?じゃあとりあえずこの女王(クイーン)の駒を──」

 

「──おいちょっと待てやバカ女郎(グレモリー)

 

「────へ?」

 

「今までの話を纏めて整理して推理すると、チェスの(キング)はお前自身なんだよな?」

 

「ええ、そうだけど……」

 

「──てことは、女王(クイーン)はチェスに当て嵌めると恐らくお前の持ってる駒で一番の性能を持っている。合ってるか?」

 

「───ええ、そうよ……」

 

「そうか………じゃあなんで初対面の人間に側近ポジの駒で反応見んだよこの()レモリー!!

 

「愚…!? 貴方今私の家名を馬鹿にしたわね!?」

 

「普通に別の駒出せば良いだろうが!?」

 

「今女王(コレ)しか持ってきてなかったのよ!」

 

「他の駒も持ってこいよ愚レモリー!」

 

「別に良いじゃない! 反応を見るだけなんだから!!」

 

「あらら…なんか仲が良くて妬けちゃうわね」

 

「「良くねー(ないわ)よ!?」」

 

 

「……とりあえずさっさと反応見るぞ。これ以上は面倒だ」

 

「───ええ、それに賛成よ……コホン。それじゃあ掌を出して。そこに駒を載せて反応を見るから」

 

「りょーかい」

 

 

そう言われて右手の掌を出し、グレモリーがその上に駒を置いた瞬間───

 

 

 

 

ドシュュュュュンッッ!!!

 

 

 

 

───駒が、跳んだ。スッゴい勢いで。

 

 

 

「「「…………へ?」」」

 

 

「──わ、私の駒がァァァァア!!?」

 

「──す、座ったままの姿勢! 膝だけであんな跳躍を!?」

 

「拓海君、駒に姿勢も膝も無いわよ?」

 

「──で、あれが反応か?」

 

「あんな反応しないわよ! せいぜい駒が鈍く光るかどうかよ!」

 

「あ、駒が落ちて来ましたよ?」

 

「良かった……とりあえず一度回収しt「ほい」

 

 

俺はグレモリーが駒を回収する前に左手で駒の下に触って──

 

 

ドシュュュュュンッッ!!!

 

 

───もう一回駒を飛ばした。

 

 

「「……え?」」

 

「──あ、ごめん。勢い良く飛ぶのが面白くてついうっかり…」

 

 

無論、うっかりではなく故意である。

 

 

「うっかりじゃないわよ!? どうしてくれるのよ!?」

 

「まあまあ、落ち着いて。ほらそろそろ落ちてくるぞ?」

 

 

──まあ、また飛ばすんだけどな。

 

そうして角度をつけて飛ばしたり、グレモリーが飛ぶ前に跳んで阻止したりする事10分。強気で(一般的に)見た目パーフェクト美少女のグレモリーが───

 

 

「ヒグッ……エッグ……返じてよぉ……(わだじ)のいーゔぃるぴーす返じてよぉ……」ポロポロ

 

 

──なんということでしょう。涙をポロポロ流す(鼻)水も滴る良いオンナ(現在幼児退行中)に───

 

 

「拓海君、やり過ぎ」

 

「うん。流石にコレは申し訳ない───あ、駒落ちてきた」

 

 

流石にもう飛ばさない。可哀想だし。(やったのは自分だがな)

 

 

「おーいグレモリー。お前の悪魔の駒(イーヴィル・ピース)落ちてきたぞー」

 

「うぅぅ……もういじわるしない?」

 

「おう。もうしないぞ」

 

 

俺がそう言うと、ぺたん座りをしていたグレモリーは這い這いで駒の方に向かい、女王《クイーン》の駒を取ると──

 

 

「うう…よかったよぅ……わたしのこまもどってきたよぅ……」

 

 

──幼児退行が悪化した。(勿論その時の写真は撮った。面白そうだからね)

 

それから三分ちょっとがたった頃…ようやくグレモリーが元に戻った。

 

 

「───コホン。とりあえず、次にアケノの反応を見てみましょう。アケノ、掌を出して頂戴」

 

「ええ、良いですよ」

 

 

そう言って朱乃姉は俺と同じ右手の掌を出した。その上にグレモリーが駒を載せる。流石に駒が跳躍する事は無く、何の反応もなかった。

 

 

「──あら? 反応が無いようなのだけど……これはどういう意味かしら?」

 

「───悪魔にはなれない、という事よ…」

 

「あら……で?何故なれないのかしら?私はその駒の事はあまり知らないので、転生できない理由を聴きたいのだけど……」

 

───の──が私より───たから…

 

「え?今なんて言いました?」

 

 

嘘つけ絶対聴こえてるぞ朱乃姉。

 

 

ア──の実─が私より─だったから…

 

「んー聴こえませんねぇ……もっと大きな声で言ってくれませんか?」

 

 

あれ? なんか朱乃姉の魂が興奮してるような形になってる?(左目(ファヴニール)展開済み)

 

 

「──ッ、アケノの実力が私より上だったからよっ!!

 

 

「───あらぁ?そうだったのねぇ…」ニヤリ

 

 

──へ? もしかして朱乃姉って……

 

 

「ねぇ、リアス?」

 

「──え?ええっと、何かしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女、一度冥界に帰った方が良いんじゃないの?」

 

 

───加虐性癖(サディスト)の素質があるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────え、えーっと、アケノ?今貴女の口から罵倒が飛んだような気がするのだけど…」

 

「あら?貴女はそう捉えたのね」

 

 

そう捉えたも何もそうとしか捉えられないんですが。いやグレモリーを擁護する訳じゃないんだけどさ。

 

 

「いや、そうとしか捉えられないのだけれど…」

 

 

あ、考えてることダブった。

 

 

「私は『眷属とかそういうの考える前に冥界で一から鍛え直してこい』という意味で言ったのだけれど……分からなかったのかしら?」

 

 

ごめん朱乃姉全ッ然分からなかった。

 

 

「結局罵倒にしか聴こえないのだけど!?」

 

「あら…それくらいは理解出来るのね」

 

 

朱乃姉、罵倒したって認めちゃったよ……

 

 

「そもそも貴女、どうせ礼儀作法や魔力のコントロール位の努力しかしてないのでしょう?」

 

「うっ……」

 

「───図星のようね…ここは冥界じゃない。貴女を護っている権力や名声は無い。一度も訪れた事もない場所に()()()()()()()で来るなんて、考えが甘過ぎるんじゃないの?」

 

「どうせ女王(クイーン)だけしか持ってなかったのも『最初の眷属は自分に相応(ふさわ)しい強さの眷属がいい』とでも考えてたからなのでは?」

 

「そうしていざ眷属候補を見つけたら実力不足で転生不可……それって結構恥ずかしいと思うのだけれど…?」

 

 

おおぅ…朱乃姉の容赦ない罵倒(説教)が次から次へと出てくるな…朱乃姉も顔が艶やかになってきてるし………おや?グレモリーの様子が…?

 

 

「──朱乃姉ちょっとストップ。罵倒一回止めて」

 

「もし転移場所が悪かったら悪魔祓い(エクソシスト)達に──ん? 拓海君どうして……あっ(察し」

 

「ふぇっ…ひぐっ……うぇぇえぇええぇえええん!!!」

 

 

───コイツまた幼児退行しやがった。……今回は同情するわ、うん。

 

<幼児退行したグレモリーを放置して約10分後>

 

 

「─────コホン……アケノは兎も角、タクミに触れた駒があんな風になった原因は考えると二つ。悪魔の駒(イーヴィル・ピース)が受け付けないほど私と貴方の実力が離れているか、もしくは────」

 

「──()()()()悪魔の駒(イーヴィル・ピース)()()()()()()()()()()……ってことだな(仕切り直したなグレモリー)」

 

「ええ、そうなるわね……タクミ、何か心当たりは?」

 

 

───心当たり、ねえ……もしかしたら『あの竜(アイツ)』か?まあ言わんが。

 

 

「───いや、無いな。強いて言うなら『左腕(ファヴニール)』が呪詛を喰ったり、一部の魔術的なモノを反射できる程度だ」

「──とりあえず、この話は終わりだ。じゃあさっさと帰れグレモリー。修行の邪魔だ」

 

 

 

 

「………えっ?

 

えっ?

 

 

……………

 

「お前まさかまだ何か強請(ねだ)る気なのか?」

 

「ね、強請らないわよ!ただ、私も修行を「却下」なんでよ!」

 

「修行の邪魔って言ったろ。どうせ『私も鍛えて~』って言うんだろ?結局強請ってんじゃねーか」

 

「だって、ハーフのアケノは兎も角、純粋な人間のタクミがここまで強くなってるのよ!?私がその人に教われば──」

 

「無理だ。師匠は動物や妖怪以外の人外が嫌いだからな。お前が行っても門前払いされるのがオチだ」

 

「そんなの行ってみないと分からないじゃない!」

 

「い~や、無理だね。断言しよう。悪魔のお前は師匠の『最初の試煉』すら受けられない。そもそもやってくれないからな」

 

「何ですって!?」

 

「ア"? 文句あんのか?」

 

「───あらあら…」

 

 

<拓海とリアスが口喧嘩をすること10分>

 

 

「──とりあえず、師匠が鍛えるのは人間だけだ。朱乃姉も一度きりの特例という事で許されてる。お前を受け入れる余裕は、無い。諦めろ」

 

「うう……そんなぁ……」

 

 

ふぅ……やっと諦めたようだな。気付いたらもう10分も経ってるし……さっさと送り返して修行しよう。

 

───と、そう俺が考えていた時、グレモリーがトンでもない事を言い出した。

 

 

 

 

「───じゃあ、タクミが教えなさいよ!」

 

 

 

……………は?

 

 

「───ハァァァアアアア!!!?」

 

 

俺!? ナンデ!? ついに頭がトチ狂ったか!?

 

 

「──おい、どうしてその結論になったのか説明しろグレモリー」

 

「簡単よ。何も無理に貴方の師匠から教わる必要は無いわ。目の前に私より強い人物がいるからね」

 

 

まさかそう来たかグレモリー(コイツ)

 

 

「……そうだとしても、俺がお前を鍛える義理はない。さっさと冥界に帰ってろ」

 

「へぇ~?良いのかしら?教えなければ私を泣かせた事をお兄様に言いつけるわよ?」

 

 

───ファッ!?

 

 

「てめっ、それは卑怯だろ!」

 

「恥も外聞も捨てろと言ったのは貴方でしょう?」

 

「それはそうだが、これは恥でも外聞を捨てる事でもなく虎の…いや魔王(自分の兄)の威を借りただけだろうが!」

 

 

クッソ、コイツ開き直りやがった……嘘かどうかは知らんが、流石に魔王相手はヤバすぎる───

 

「────ッチ…ああ分かった、分かった! 俺がお前を鍛えれば良いんだろ!? やってやるよ!」

 

「ええ!それで良いの「たーだーしー!」ん?」

 

「俺がどんな修行(理不尽)をしても、お前の兄に泣きつくなよ?」

 

「わ、分かってるわよ!これでも悪魔よ。交わした契約は破らないわ」

 

 

───と、言い放ったグレモリーがこの言葉を後悔するのは然程遅くはなかったのであった。

 

「───むぅ、リアスばかり話しててズルいわ…」

 

「本当ゴメン朱乃姉!」

 

 

 

 

拓海side out




──その後、YAMAから家に帰った拓海は、自分の部屋に直行してクロ(猫化してる黒歌)の腹に顔を(うず)めたのであった。

拓海「魔法体系が違ったから教えるのクソ疲れた……」

クロ(黒歌)「ニャー(よしよし、お疲れ様。とりあえず風呂入ってご飯食べてグッスリ寝とくニャ。今日は一緒に寝てあげるニャ)」

拓海「一緒に寝てるのは毎回でしょクロ……」

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