女性恐怖症の社畜が(精神的に)逝くストパン   作:KEY(ドS)

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読者が読みたがりそうな話を書いてみた。

・童貞
・神様転生
・ハーレム
・修羅場
・ストパン

以上の要素がてんこもり。



女性こわい

 

女性恐怖症の男がもし、女だらけの世界に放り込まれたら。

 

 

あなたがもし、その男だったら。

 

 

一言だけ言っておこう。

 

 

誰か、助けてください。

 

 

 

 

拝啓、お袋様。

 

時が過ぎるのも早いもので、私があなたの元から

自立してもう7年が経ちました。

 

今では私も立派な社畜です。(上司は鬼畜です。)

 

毎日朝の5時に起きては、23時に帰ってきて、ベッドに

寝転がった瞬間爆睡するというごみのような生活です。

 

子供のころは、こんな労働という鎖にがんじがらめになるのが

社会人などとは微塵も思っておりませんでした。

 

私の若くして、禿げあがったという父も、このような気持ちだったの

でしょうか。

 

最近では、毎日がワクワクでたまらないのか、胸の動悸が収まりません。

 

週に3回、会社の飲み会に参加しているだけだというのに一体何がいけないのか

皆目見当もつきません。

 

容姿が悪いからか周りの人たちからはどうも距離を置かれているような気もします。

 

 

ですが、私は元気です。

 

なぜなら、自殺する勇気もないからです。

 

なので、あなたの息子が自殺して、あなたが迷惑をこうむるといったことも、

保険金が入ってくるということもないので安心してください。

 

病気に気を付けて、せいぜい長いきしてください。

 

かしこ

 

ps 女性こわい

 

 

 

「ひっでぇ人生。」

 

目の前にいる、金髪のリーゼントのヤンキーが煙草をふかしてそういう。

 

その言葉に対して、私ははあ、と返すだけだった。

 

サラリーマン(奴隷)である証のスーツとネクタイをビッチリと決め、

灰色のソファーに腰掛けながら、目の前の人物の話に耳を傾ける。

 

ぷはぁ、とヤニ臭い息を吐き、悲哀に満ちた声で僕を諭してくる。

 

 

「あのな。お前がどんな人生を歩んできたかというのはよーくわかった。」

「はい。」

 

私の方が、見た目からして年上だというのに、目の前の人物に対して

なぜか頭があがらないような気がして、縮こまる。

 

灰皿に煙草を押し付け、履歴書のような書類をもって、私の目をまっすぐ

見ながら言ってきた。

 

「に、してもこれはないわ。」

「ないですか。」

 

自分の人生を否定されたというのに、そんな言葉しか出てこなかった。

そんなものか、というのが率直な感想だった。

まあ、マイナスだらけの人生だったのだ。

これで、楽になれるというのなら万々歳だ。

 

と、思っていたが、彼が唐突に残酷な事実を述べ始める。

 

 

「お前、地獄にも、天国にも行けねーわ。」

 

一体どういうことなのか。

 

死ねば、死にさえすれば、もっとましな

生活になるのではなかったのか。

 

 

「罪も徳もない。何もないからどっちも行けない。・・・・南無。」

 

 

拝啓、お袋様。

 

 

私は、死んでも地獄にすらいけない人間失格の様です。

 

 

 

 

女性恐怖症が発症し始めたのは、子供のころの女性からの

いじめが原因だった。

 

一人の女子から嫌われれば、他の女子全員から嫌われ、

男子からも一緒になっていじめられるという状況。

 

小学生の頃に、たまたま女子を泣かせてしまい、たまたまいじめられるようになった

結果、服を着た女性恐怖症が出来上がった。

 

 

親に孫を抱かせてあげられないのは残念だったが、私はオスとしては

もう、不良品なのだな、と悟った。

 

死のうかとも思ったが、いざ、実行に移そうとなると、目の前がぐにゃあ、と歪み、

吐き気がこみあげてきて、それどころじゃなくなり、結局失敗してしまうのだった。

 

 

で、それが治るわけもなく、女性との恋愛を経験できたわけもなく、

魔法使い()のまま三十路を迎えた。

 

 

女性は怖い。それは変わらない。

 

 

・・・・・でも、一度くらい、女性と付き合ってみたかった。

 

 

 

それが、死ぬ前に思ったことだった。

 

 

 

 

「神様転生というものが今、お前のいた世界で流行っていたな?」

「ええ。」

 

 

神様転生。

トラック、チート、特典、ハーレム、といった要素がこんもり詰まった、

自分の欲望を叶えるために作られる小説のことだ。

 

 

 

 

「お前、それをさせてやるわ。」

 

 

へ?という間抜けが声が口から洩れる。

 

 

一体この人は何を言っているのだろうか?

 

 

いや、そもそも私はもう疲れたから何もせずに

ゆっくりとしたいのだが・・・。

 

 

現世でのハードワークに身も心も擦り切れ、

つまらない人間となった自分に、自分自身でも見切りを

つけていた。

 

だから、断るつもりだったが、次の彼の一言によって

私は転生せざるを得なくなった。

 

 

「お前の女性恐怖症、治せるぞ。」

「本当ですかっ」

 

思わず、ソファーから立ち上がり、彼を見下ろして

興奮気味に尋ねてしまった。

 

どうどう、と私をいさめる彼。

 

「まあ、お前は転生する気はないんだろ?」

 

意地悪く、二や突きながらそういってくるヤンキー。

 

心の底を見透かしてくるようなその笑みに、思わず

顔がひきつく。

 

「・・・でも。」

 

 

そうはいうものの、ぐずる心。

決心がつかずにいた。

 

 

そんな私にはー、とため息をついて若干あきれたような

声を出すヤンキー。

 

 

「いいから、行ってこい!!」

 

げしっとケツをローキックで蹴られ、

部屋の外から追い出される。

 

あわあわ、と手を動かし、上から落ちていく。

 

 

落下する先を見ると、一筋の光が

輝いている。

 

 

 

 

 

 

「行ってこい。バカ息子。」

 

 

そんな一言が聞こえた。

 

 

 

 

さて、神様転生もとい、ヤンキー転生を果たしたのだが、

とてつもない事実に気が付いてしまった。

 

 

 

何ももらっていない。

 

 

そう、何もだ。

 

 

あるのは、前世で身についた社畜根性と、異常な猜疑心、

いじめられないためにしていた卑屈な愛想笑いくらいか。

 

 

自分の体を見てみる。

 

前世から着ていた黒のスーツ、白いワイシャツと黒のネクタイ。

靴はそこそこの革靴で、真っ黒のリーマンの靴下。

 

 

あたりを見回すと、どこかの街のようで、私と同じような

服を着た人もいれば、もっとラフな格好をしている人もいた。

 

 

だが、私の前世と比べて明らかにおかしな点があった。

 

 

 

 

・・・・・・なんで、軍服を着ている女性がこんないるのだろう。

 

 

 

ぶわっと冷や汗が体から湧き出た。

 

 

19XX年。

 

 

後に私は、何度もこの世界に来たことを

何百回も後悔することになるとは知らずに

いるのだった。

 

 

 

拝啓、お袋様。

 

時が過ぎるのも早いもので、私が神様転生なるものを

してからはや数十年が経ちました。

 

いまでは私ももう4×歳です。

 

最近、枕から父と同じ匂いがするようになってきました。

 

これが加齢スメルというものでしょうか。

 

 

一つ見落としていたことがあったのですが、

一応、私にも特典なるものがあったようです。

 

 

 

 

・・・・・「女性からの好感度が、めちゃくちゃあがりやすい」

という能力が。

 

 

なぜ、イケメンが女性からモテても、あまり嬉しそうでなく、

疲れたような顔をしていたのか、死ぬほどわかりました。

 

 

ちなみに女性恐怖症はなんとか治りました。

 

これも彼女たちのおかげです(白目)

 

 

最近はよく、女性同士のキャットファイトや、

暗闘、足の引っ張り合いを見ても、体が震えることは

なくなりました。

 

 

人間、慣れると適応は早いものですね。

 

 

孫を抱かせてあげられなくってごめんなさい。

 

 

でも、あなたの息子は元気です。

 

だから、心配しないでください。

 

 

私もなんとか今起こっている修羅場を切り抜けて、

生きて明日の陽を拝めるようにします。

 

 

女性に刺された古傷も、今では知り合いの若い

女の子に治してもらって完治しました。

 

 

おっぱい狂いですが、とっても優しくて、

とっても料理が上手い子です。

 

 

それでは。

 

 

 

ps 女性こわい

 

 




最後のPSの意味は、転生前と転生後で変わった。
そんなオチ。


続けると、男をめぐる女子の生々しい
ドロドロな話になるので、読者からの需要次第。


昔の神話とか見ていたら、「神様ってヤンキーだわ」
という結論になったのでヤンキーにした。

神様転生の小説読んでいると、社会に出た人間が主人公の
作品って少ない気がしたのでそうした。

リアルで引きこもったりしていると、コミュニケーション
能力が下がって、神様転生しても上手く人とやりとりできない
のではないかという思ったから。

読者が何を求めているのか調べた結果、こんな小説をリリース
することに。

な〇うは魔窟(確信)



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