城下町のダンデライオン 平行世界の弟   作:最弱氏

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葵姉さんの誕生日 と告白

「ん〜ん〜っ」

 

葵は伸びをした。

葵の隣で寝ている猫モードの達樹を起こす。

 

「達樹、起きて」

 

「ふにゃあ〜。にゃー」訳:ふわぁ〜。おはよう〜

 

葵に起こされた達樹はあくびをし、葵に挨拶をした。

 

葵は達樹を抱えて、部屋を出て、階段を降りた。すると、段ボールを持った遥がいた。

 

「おはよう、遥。みんなはもう起きてる?」

 

「にゃー」訳:おはよう

 

「おはよう姉さん、達樹兄さんも。人手なら足りてるからゆっくりしてていいよ」

 

遥は葵にそういった。

 

「そう、わかった」

 

「にゃー」

 

あ、どうも。みなさん、櫻田 葵です。

 

皆さんは12月24日は何日か知っていますか?

………そう、クリスマスイブですね。

そして、私の誕生日でもあります。

毎年、家族のみんなが朝から誕生日パーティーの準備をしてくれているのですがらそれは私には秘密なんです。

うふふっ、なんか面白いですよね♪

今朝もクリスマスパーティーの準備中とのことになっています。上の子たちはバレてることもわかってるみたいですが…。

そんな、幸せ者の私が今宵、サンタさんに一つだけ望むことがあるとすればーー。

 

 

葵はリビングのドアを開けたら、兄妹達が大忙しで用意していました。

 

「なんか、大変そうだね?達樹」

 

「にゃ〜」訳:そうだな。

 

葵は椅子に座り達樹(猫モード)は葵の膝の上に乗っていた。

 

ん?おす!櫻田 達樹だ!今、みんなで準備してるな〜。えっ?手伝わないのかって?

俺は葵姉さんを見張ってろって言われてるからな。人間に戻れるけど、このモードが一番しっくりくるだよな〜。ん?なんで、もうこの回かって?しょうがないだろう!?作者が我慢できなくて、書いてしまったんだから。読者の人はえっ?春からいきなり冬って、おかしくねって普通、ひったくり犯捕まえた後って、岬のターンとか、光のターンとか、遥のターンとか、奏のターンとか、茜ファンクラブの話とか、輝と栞の『初めてのおつかい』とか、修と花さんのターンとか思うだろが、これは作者の独壇場だ。気にするな。次の話で入れるかもしれないから!

 

「達樹ーー!ちょっと来てー!」

 

茜が達樹を呼んでいた。

 

達樹は葵の膝から降りると、猫モードから人間に戻った。そして、茜の元へいった。

 

「なに?茜?」

 

「うん、ちょっと時間掛かりそうだから、葵お姉ちゃんを16時まで連れ回してくれる?あと葵お姉ちゃんの誕生日プレゼントも買ってくること、わかった」

 

茜は達樹にそう伝えた。

 

「Yes.myload」

 

達樹はそう返事し、葵の元へ向かった。

 

「葵姉さん。実はみんなで交換するプレゼントとクリスマスケーキを買うの忘れたから買いに行くけどどう?」

 

達樹は葵にそういった。

 

「う〜ん?……いいよ、一緒に行こうか?」

 

葵は考えるとそう返事した。

 

「わかった。じゃあ、準備が出来き次第行こうか?」

 

「そうだね」

 

達樹がそういうと葵も頷いた。

 

(俺は今日、絶対に言うんだ……

 

 

 

 

葵姉さんに告白する!!)

 

そう、達樹は葵に告白する計画を立ていたのだ。誕生日になったら告白すると。ずっと心で誓っていた。いつから好きになったかは、まあ〜、子供の時から?だから、

 

兄妹だけど、愛さえあれば関係ないんだからな!

 

どこかのアニメであったな〜?こんなタイトルっぽい奴。

 

実は、母さんと父さんにも、このことを話したら……

 

 

「うん。いいんじゃあないか?」

 

「そうね、恋愛は自由だもの」

 

あっさりとOKしてくれた。

 

「え?いいの?兄妹で恋人……?」

 

達樹は唖然とした。

 

「ああ、許す」

 

「ええ、葵も多分達樹のこと好きだと思うわよ?」

 

っと、こんな感じでOKされたので今日は告白すると決めた訳だ。

 

「それに、お前なら葵を任せられる」

 

 

葵は着替えるため、自分の部屋にいた。

 

「ふふふっ、達樹とのお出かけ楽しみだな〜。デートみたい❤︎」

 

私は達樹のことが好きなのだ。異性として、今日、勇気を出して、こ、告白してみようかな?

で、でも、兄妹で恋人っていいのかな!?うん!大丈夫だよね!愛さえあれば関係ないよねッ!

 

 

なんか、あれだな。この兄妹、相思相愛だな。by作者より

 

「それじゃあ、行ってきますー」

 

「行ってきます」

 

葵と達樹は家を出た。

商店街を抜けるとバス停があるそこからバスに乗り、デパートに行く。

 

デパートに着いた二人は、プレゼントを選んでいた。

 

「う〜ん?迷うな。葵姉さんのプレゼント……」

 

達樹は悩んでいた葵になにを上げようか。

 

「ん?これは……」

 

達樹はぬいぐるみがあるのに気づいて、そこに櫻田家で飼っている猫ボルシチそっくりなぬいぐるみを見つけ、葵のプレゼントにいいなっと思い、買うことにした。達樹はレジへ向かって会計を済ませ、葵の元へ向かった。

葵は外で待ってくれていた。

 

「なに?買ったの?」

 

「え?それは秘密だよ、葵姉さん」

 

「うふふっ、そうだよね」

 

(達樹が選んでくれたものなら、なんでも嬉しいけどね)

 

葵と達樹はデパートを少し見て回っていた。

 

「葵姉さん、ちょっとトイレに行ってくるからここで待ってて」

 

「うん、わかった」

 

達樹はそう言うと、トイレに行った。

 

「あ、そうだ。達樹のプレゼント買ってあげよう♪」

 

葵はそう言うと、雑貨屋に入り、マフラーを買ってあげた。行くとき、寒そうだったから。

袋を受け取ろうとした瞬間、

 

 

「お前ら全員動くなああああああ!!」

 

後ろを振り返ると、銃を持った十数人の男達がいた。

 

(強盗……!?)

 

「出口は押さえた!妙なマネはしない方が身のためだぞ」

 

リーダー格の男がそう言う。

 

葵はすぐさま、しゃがみ隠れた。

 

(どうしよう、折角みんながお祝いしてくれているのに、なんとかしたいけど事は大きくしたくないし……)

 

葵はそう考えていると、

 

「おい、貴様!動くかなって言ったろうが!」

 

強盗の一人が、妙な動きをした人を見つけたそうだ。それを見てみると、

 

 

「達樹……!?」

 

達樹が強盗達の方へ近づいていた。

 

「おい、こら?何してんだ?」

 

達樹は怒気のある声でいった。

 

「た、達樹様!?………あなたもこんな日についていない。抵抗しなければ危害は加えない。しばらく大人しくしといてもらえるか?」

 

リーダー格の男が達樹にそういった。

 

「………」

 

達樹は無言だった。

 

「我々は本気だ。いくら、達樹様いえど……」

 

リーダー格の男が続きをいようとしたら、

 

「黙れよ」

 

達樹がそれを止めた。

 

「ったく、折角のデートが台無しだよ。テメェらのせいで」

 

達樹はそう言うと、

 

「俺は、今からテメェらをぶっ倒す!

 

『一刀修羅』」

 

達樹はそう呟いた瞬間、その場から消えた。

 

「なっ!?どこへ!?」

 

強盗達は慌てた。

 

すると、

 

「ぐはっ」

 

「かはっ」

 

「うっ!」

 

三人の呻き声が聞こえ、後ろを振り向くと気絶している、強盗の三人。

 

「なっ!?なんだ、何が起きている!?」

 

リーダー格の男は慌てた。

 

達樹は強盗達を次々と気絶させていた。

 

「な、なんだよ!?それ!?」

 

リーダー格の男がそういった。

 

「あん?これか?そうだな……強いて言うなら

 

 

なりふり構わず全力を使っているだけだよ!」

 

達樹はそう言うと、リーダー格の男を気絶させた。

 

「ふぅー、警察に連絡して下さい」

 

「は、はい!」

 

達樹が、そう言うと店員は警察に連絡した。

 

「通報はしましたか?」

 

「は、はい!すぐに到着すると!」

 

店員は慌て混じりでいった。

 

「そうですか、わかりました」

 

お客さん方がザワザワしだした。

なんかお客さん達がうるさいな〜。仕方ない。

 

「葵姉さん、能力借りるよ」

 

「え?た、達樹!?」

 

達樹はそう言うと、葵の方に手を置き能力をコピーした。

これぞ、達樹の二つ目の能力ーー完全模倣(パーフェクトスティール)

一度見たものを、自分のものにすることができる能力。時たま、コピーが上手くいかない時がある。(兄妹達の能力もコピー出来るが、24時間しか使えない)

 

 

「みなさん、聞いて下さい」

 

達樹がそういった瞬間、

 

シーーーンっと静かになった。

さっきのまであんなにザワザワしていたのに。

 

「今日は折角のクリスマスイブだ。今、見たとは忘れて買い物の続きを楽しもう」

 

達樹がそう言うと、

 

 

『はい』

 

お客さん方は返事し、何事もなかったかのように買い物をしていた。

 

程なくして、警察が来て強盗集団を連行し、達樹と葵は少し事情聴取を取り、そのまま警察に任せた。

 

「ぐっ、はぁ…はぁ…」

 

達樹は膝をついた。

 

「だ、大丈夫!?達樹!?」

 

葵は急に達樹が膝をついたので驚いた。

 

「はぁはぁ、大丈夫。反動だから」

 

達樹は息を上げながらいった。

 

葵は達樹をベンチまで連れて行き、座らせ飲み物を買って来て達樹に渡した。飲み物を渡された達樹はゴクゴクっと飲んだ。

 

「それで反動って?」

 

葵は首を傾げた。

 

「うん。さっき使った『一刀修羅』。あれ、体のリミッターを外す奴なんだけど、使うとしばらく動けないんだ。今は、なんとか動ける程度まで回復したけど、まだ足がふらつくかな?」

 

「あれは、コピーした奴なの?」

 

葵はそういった。

 

「うん。本屋に行った時に、目に止まったラノベがあって読んでたら、主人公の技で、アニメもやってたからそれ見て、マネた」

 

達樹はそういう。

 

「でも、なんでさっき、私の能力使ったの?」

 

「ことを大きくしたくなかったんでしょ?俺がやった方が良かったよ。それに丁度カメラに入っていなかったし、ラッキーだったよ」

 

達樹はそういった。

 

「ふん。さて、歩けるまでに回復したから、ケーキを買いに行こう?葵姉さん」

 

「あ、うん」

 

達樹は立ち上がると、葵も立ち上がり二人でケーキ屋に向かった。

 

二人はケーキを買い、デパートを歩いていた時にイルミネーションがされていた外に出た。

 

「わあー!綺麗〜」

 

「うん、そうだね」

 

達樹と葵はクリスマスツリーのイルミネーションに見て感想いった。

 

 

「ねえ、葵姉さんは、今、どんな気持ち?」

 

達樹は唐突にそんなことをいった。

 

「ど、どうしたの?急に」

 

葵はそういった。

 

「なんか、そんな感じだったから」

 

達樹はそういった。

 

「そうだね、今は達樹と一緒にいると、なんだか楽しくなるな」

 

葵はそういった。

 

「達樹は?」

 

葵は達樹に質問した。

 

「俺?俺は……今、この瞬間、葵姉さんといるのが運命って感じるよ」

 

達樹は葵を見ながらいった。

 

「そ、そうなんだ///」

 

葵は顔を赤くした。

 

達樹はここでいようと思った。

 

「葵姉さん……いや、櫻田 葵さん」

 

「え!?ど、どうしたの!?達樹!?」

 

達樹は葵の正面に立ち、目を見つめこういった。

 

 

「ずっと前から、好きでした。俺と付き合って下さい」

 

達樹はそういった。あの時からずっとずっと、葵姉さんが好きだった。守ってやりたいって、大切にしたいって、思った。

 

葵は放心状態だった。しかし、意識をすぐ戻し、

 

 

「達樹、私たち兄妹だよ?姉と弟だよ?それでもいいの?」

 

葵は目に涙を溜めながらいった。

 

ずっと、ずっと、待っていた言葉が聞けたのだから、嬉しかった。

 

「ああ、俺は葵姉さん……いや、葵とずっと一緒に居たい」

 

達樹は真っ直ぐ葵を見ていった。

 

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

 

葵は、涙を流しながらいった。

 

達樹は葵を抱きしめた。

 

こうして、達樹と葵は恋人になった。

 

「あ、そうだ。達樹にこれ」

 

葵は先ほど買ったマフラーを渡した。

 

「葵、これ。いいの?」

 

「うん。私から達樹に特別プレゼント」

 

葵はにっこりとそういった。

 

「ありがとう。大事に使わせてもらうよ」

 

達樹はマフラーを首に巻くと思ったら、葵にも巻いた。

 

「え?」

 

葵は何が起きているかわからなかった。

 

「葵、これ少し大きいから、丁度一緒に入れるだろ?」

 

達樹は葵に微笑んだ。

 

そして、

 

「ありがとう。葵、これはお礼」

 

「え?……ん!?」

 

マフラーで首か密着しているため、顔が近く達樹はお礼に葵の腰に手を寄せて、唇にキスをした。

 

「んっ……ちゅ…ちゅう……レロっ………っは」

 

「ちゅ……あっ………ちゅう……レルっ……っは」

 

そして、唇を離した。

 

 

「な、ななななっ////」

 

葵は顔を真っ赤にした。

幸いに誰も人がいなかったことが嬉しかった。

 

「ふふふっ、どうした?葵?」

 

「もう、……バカ///」

 

達樹と葵はそうなこと言いながら、そのまま見つめ合い、もう一度キスをし、手を繋ぎ家に帰るのであった。

 

 

 

家に着き、

 

「葵、ここで待ってて」

 

達樹は靴を脱ぐと、リビングへ向かった。

 

欲張りかもしれませんが…こんな幸せ者の私が

 

今宵一つだけ望むものがあるとすれば……

 

 

「葵、来ていいよー!」

 

高価な物や

 

地位や名誉なんてものよりも

 

『葵お姉ちゃんお誕生日おめでとう〜 』

 

 

 

ずっとこうしていられたなっと願わずにはいられません。

 

葵の誕生日パーティーは、楽し家に時間を過ごした。

葵はみんなからのプレゼントをもらい、喜んでいた。最後、俺か。多分、みんなびっくりするだろなw

 

「んじゃあ、最後は達樹のプレゼントだね?なんなの?」

 

茜がそういった。

 

「ん?俺か?」

 

達樹はデパートを買った猫のぬいぐるみを渡した後、葵の前にひざまづき、ポケットから何か小さな箱を出し、中を開けた。中身に入っていた指輪だった。

 

「櫻田 葵さん。俺と結婚を前提にお付き合いして下さい」

 

達樹がそれをいった瞬間、兄妹沈黙。(お父さんとお母さんは、にっこりとしていた。)

 

『えええぇぇええぇぇ!!!』

 

葵は顔をこれでもかってくらい真っ赤にし、数秒後……

 

「………はい」

 

そう返事した。

 

達樹はそれを聞いた瞬間、指輪を葵の指にはめた。

 

どうやら、訂正が必要の様だ。

 

恋人ではなく、婚約同士になった達樹と葵だった。

 


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