BIOHAZARD~悲劇のエージェント~   作:特殊作戦群

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日本では既に故人扱いとなっていている優希、しかし彼の事を忘れる事ができない人間もいた。


あれから数年

毎年、この日が巡ってくると悲しい気持ちが心を包み込む。私事、近藤六花にとって忘れる事はできない出来事・・・10月1日 私の想い人だった一ノ瀬君が死亡した言わば命日だからだ・、私が告白しようと決意した矢先の事であり、悲しみに暮れたのを今でも覚えている

 

「朝から何辛気臭い顔してるの?」

 

ルームメイトに言われ、そして言った本人もカレンダーを見て

 

「あっ・・・・・ごめん、無神経だったよ・・・・彼・・・一ノ瀬君も生きてれば26歳だものね・・」

 

彼女は倉咲美穂高校時代の同級生で私と同じ母校、藤見学園で教職に就いている。

 

「変な気使わせてごめんなさい、でもやっぱり立ち直れない・・・よ」

 

私は沈んだまま言い、

 

「そうだよね、今だから分かるけどアンブレラが殺したのも同然だし、志半ばで死ぬなんて彼も思わなかっただろうしね・・・」

 

美穂は言った。全ては今から8年前に遡る。私たちが藤見学園の生徒だった頃、週明けの月曜日学校に登校しその朝のホームルームで担任が言った。

 

「・・・・・・皆に・・・・残念な・・・知らせがる・・・」

 

担任だった先生の腕が震えていた・・・そこに

 

「先生、一ノ瀬の席が空いてますがあいつ病欠ですか?」

 

男子生徒が言ったが

 

「・・・・日本政府から本校に通達があった・・・アメリカ中西部のラクーンシティーに旅行に行っていた一ノ瀬がラクーンシティーにおける大規模な災害にあって・・・亡くなった・・・」

 

先生が涙をこらえていたののを覚えている。

 

「「「!!!」」」

 

その言葉に私達クラスメートは言葉を失った。だって5日前にあんなに元気だった彼が死んだ・・・・・当時の私自身信もじられなかった・・・・そこから、遺体のない葬式まであっと言う間だった。皆が彼の死を痛み、悲しみ、そして私は人目を憚らずにずっと泣きっぱなしだった。大事な人が突然いなくなった・・・・この現実を受け入れる事が全くできず。

 

 

「あれからもう8年もたったね・・・」

 

美穂も言い

 

「本当ね・・・・時が流れ去るのは早いけど、未だに心の傷は消えないもの」

 

私は言い朝食の準備を始めた。

 

「六花・・・・・・」

 

美穂も言いながらテーブルの準備を行っていた。そしてもう片方も

 

 

陸上自衛隊 特殊作戦群拠点 習志野駐屯地

 

「今日で8年か・・・・」

 

一人の幹部がつぶやき

 

「ええ、一ノ瀬先輩が亡くなって丸8年です。」

 

もう一人の幹部自衛官が言った。一人は広本玲也二等陸尉、もう一人は高本翼三等陸尉

 

「あいつが生きてたら俺らの上官になってったかもな・・・」

 

椅子に座りながら広本二尉は言い

 

「ええ、本当に惜しい人を亡くした嫌な事件でしたね・・・アンブレラが・・・アンブレラが一ノ瀬先輩を殺したのと同じですから・・・」

 

高本三尉は怒りを顕にしていたが彼ら一同が遠く異国の地アメリカで優希が生きている事を知ることになるのは遠くまだ先の話・・・・




次回~優希の現在~を予定しています。

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