「これはどう?」
俺は今、休暇でサンフランシスコに来ている。目的は二つ。まずはヴィアとの約束を果たす。もう一つは例のブツを受け取る。しかし
「もう、ちゃんと見てよ」
俺はヴィアを見る
「お・・・・・・・・・・・・」
言葉を失う。元々スタイルも良い為本当に何を着ても似合うが本当によく似合う
「どうかな?」
それに対し
「ああ、似合ってるよホントに」
俺は言った。しかし
「姉さんばかりずるいです、ユウキさん私はどうですか?」
妹のアリサさんが言った。
「本当に見違えたね、まぁ8年も見てなければ変わるよな」
俺は言い二人を見比べ
「うん、二人共似合ってるその二着俺が買うよ、約束どうりに」
この間の任務の際に言った約束通り服を二着購入した{まぁ妹の分は想定外だったが再会の記念とでもいえば良いだろう。}
そのまま昼食をレストランでとったが、ふと俺は手が止まり周りを見る。周りは家族連れ・・・子供と食事を楽しむ風景・・・・家族の団欒・・・・俺にとってこの8年間はどうだっただろうか・・・振り返れば戦いづくしの一言だ・・・・特殊部隊でのSEALsでの戦闘経験の習得・・・・FBIにCIAでの捜査官としての技術習得・・・休まる時などひと時も無かった。」
「大丈夫・・・?」
ヴィアが俺の顔を見て心配そうにしている
「あ・・・ああ問題はないよ」
俺は普通に昼食を取った。しかしヴィアの目はごまかせていなかった。
ヴィアside
「{・・・・・・ユウキ・・・やっぱり故郷が恋しいのね・・・・無理もないわ・・あんな卑劣極まりないやり方で日本人としての存在を抹消されて・・・ずっと戦い続けてきたんだもの・・・}」
目の前で美味しそうに昼食を食べてる姿すら無理しているように見えた。
ヴィアsideアウト
食後にモールを後にし
銃砲店に向かう
「銃砲店ケンド」
ここは同じくラクーンの生還者であるロバート・ケンドとその兄ジョウ・ケンドが経営する銃砲店だ。
「こんにちわ、」
店内に入ると
「ユウキか、ちょっと待ってくれオーダーしてもらったブツを持ってくる」
ジョウが裏えと引っ込み
「ユウキ、感謝するよあの銃最後まで使ってくれて」
ロバートは言い
「感謝するのは俺のほうさ、この8年間俺の命を守り続けてくれたんだ、最後まで俺にとっての「切り札」であって「守護神」だったよ。」
俺とケンドが語る中
「ユウキ、今日ここに何を受け取りに来たの?」
エリゼは言い
「確かに一体何を注文したんですか」
アリサも見ている。そんな中
「ほらご注文の品だ」
ジョウが持ってきてくれた。ケースをジョウはあけ
「ユウキ・アルジェント仕様の10インチデザートイーグル改だ」
ジョウは言い
「銃身やアウターバレルはメンテナンスフリーのクロムステンレスに変更し、注文どうりにアンダーと上部に20mm企画のレールを装備。これで、レーザーサイトやフラッシュライトと言ったアタッチメントを装備できる。後はグリップもオリジナルと違い木製から変更した。メダリオンにも「RACCOON・POLICE」と打ち込んであるおまえさんのこだわりをそのままにしてある。一緒に6インチのスライドも一式付けてあるから抜かりはなしだ。」
等等説明を続け
「こいつならゾンビだけじゃないどんなバケモンでも仕留められるだろう!!」
自信満々にジョウは語り
「名前はこいつにつけてるのか?」
俺は冗談半分に聞くと
「ああ、ライトニング・ホークだ。稲妻のように輝くボディーでありながら鷹のように獲物を仕留める。そこから持ってきた。」
ジョウは語り
「ふむ・・・ライトニング・ホーク・・・・気に入ったよ」
俺は銃の細部までチェックし
「そうだ代金は・・・」
財布を出そうとした時
「いいよ、お代はタダだ。その代わり次のカスタム依頼もよろしく頼むぜ」
そう言われ
「でも・・・」
そういうが
「それでいいさ」
ジョウも言いロバートも頷いた為俺も納得する事にした。そしてエルフィン姉妹を送る為家まで行くと結構な時間になっていた。
「ふぅ・・・」
やはり疲れると思っていると
「今日は家に泊まっていかない?、時間も遅いし」
ヴィアは俺の荷物を持ちつつ言い
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
開いた口がふさがらなくなるが
「積もり積もった事だってあるじゃないですか話しましょうよ?」
その一言に
「・・・・・・そうだな・・・・・」
俺は車を止め。彼女らの家に厄介になる事になった。
夜。
彼女とはラクーン以来だが色々と話せた。やはり両親があの事件で死亡してしまったことや姉妹が苦労してここまで来た事。この話を聞くと、両親を失った事は同じだが、施設で何不自由なく育った俺とはえらい違いがある。
「やっぱり、立派なだよな・・・・彼女・・・・」
俺はケースに収められたライトング・ホークを眺めながら思った。そうしていると
「こんばんわ~~」
ドアを開けヴィアが入ってきた。マグカップをもって。
「どうした?」
俺は言い
「こっちのセリフよ、レストランから気になっていたけど、本当のこと言ったら?」
マグカップを置きエリゼは言った。
「・・・・・・お見通しなんだな・・・・」
俺は言い話し出す。故郷が恋しいこと、高校時代の同級生らは今どうしているかと言う事、そして何よりも孤独感が半端ない事。
「よく特殊部隊の上官が言っていたよ・・・チームは永遠じゃない・・・最後の頼みは家族だって・・・でも俺には家族はいない。・・・チームしかない・・・・同僚しかない・・・・」
俺は話す。すると
「・・・・・・・・・ユウキ・・・傷の舐め合いでもいいじゃない・・・一人で抱え込みすぎてこじれくらいならそっちのほうがまだましよ・・・」
ヴィアはマグカップを置きこっちに来る
「へ?!・・・おい・・ちょ・・・」
ヴィアに組み付かれる形でベットに倒れこむ。
「おい・・・って・・・・・」
言葉を失った。ラクーン以来だ彼女の涙を見たのは
「このまま一人で・・・戦い続けるの?・・・・壊れるまで戦い続けるの・・・?」
ヴィアは言い
「・・・・・・・・・・・・」
俺は黙るしかなかった。そして
「貴方は一人なんかじゃない決して・・・わた・・・しが・・い・・・るから」
そう言うとヴィアはそのまま寝息を立てながら寝てしまった。
「ヴィア・・・・・・・」
俺は自身の今後を深く考えるきっかけになったとお思った。そこから俺達の距離はグッと近づく事になる・・・・・・
次回~現実~を予定しています。