未来への進撃   作:pezo

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まだエレンと出会う前、祖父が話してくれた物語の英雄たちは、皆一様に仲間を重んじていた。

 

彼ら英雄は、仲間がどれだけ窮地に立たされても決して裏切らなかったし、どれほど疑われても決して見捨てはしなかった。

祖父もまた、いつもこう言ったものだ。

 

 

――仲間を疑ってはいけない。

 

 

 

「その女型と思わしき女性の名は…………アニ・レオンハート」

 

 

 

エルヴィン団長の冷静な声が、かつての「仲間」の名を呼んだ。それは、古城における女型捕獲作戦の会議のことであった。負傷中のリヴァイ兵長とエレン。そして、そのエレンの護衛を任されているというイリヤ・ツェラン。彼らの元へ、エレンが王都に召集される前に女型を捕獲するという作戦を説明するため、古城へと出向いたときのことであった。

 

 

 

「ア、アニが女型の巨人?なんで、なんでそう思うんだよ、アルミン」

 

 

 

エレンの震える声が、アルミンの左耳を容赦なく突く。記憶の奥で囁いた祖父の言葉をかき消して、アルミンは答えた。

 

 

 

「女型の巨人は、最初からエレンの顔を知っていた。それに、同期しか知らないはずのエレンのあだ名、「死に急ぎ野郎」に反応を見せた。何より大きいのが、実験体であるソニーとビーンを殺したと思われるのが、アニだからだ」

 

 

「なんでそんなことが分かる?」

 

 

「あの二体の殺害には、高度な技術が必要だから、使い慣れた自分の立体機動装置を使ったはずだ」

 

 

「あ、ああ。だから装置の検査があったろ。アニは引っかかってない」

 

 

 

訓練兵時代の同期が、調査兵団の仲間を無慈悲に殺し尽くした巨人である。その推測に、否を示そうとする幼馴染の動揺を肌で感じながらも、アルミンは抑揚なく、とつとつと仲間を疑う推理を並べ立てた。まるでそれは、エレンの狼狽を丁寧に否定していく作業のようだった。

 

 

 

「あの時、アニが出したのはマルコのだ。だから追及を逃れることができた」

 

 

「はあ!?なに言ってんだ。どうしてマルコが出てくる……?」

 

 

「…………わからない」

 

 

 

そう答えたアルミンの声が、初めて震えた。

 

 

古城の広間にアルミンとエレンの動揺の声だけが響く。王都に召喚される前に、エレンを囮にして女型と思われる憲兵アニ・レオンハートを捕獲する。その作戦内容を語ったエルヴィン団長も、昼間に古城から一度本部へ召集されたクシェル副官も何も言わない。否、アルミンとエレンのやり取りを通して、その場にいた104期新兵であるジャン・キルシュタインとミカサ・アッカーマンたちの様子を観察していると思われた。

 

 

しかし、アルミンが言葉を震わせたのはその緊迫した雰囲気からでも、アニが女型であるという推測からでもない。トロスト区戦にて死亡した、同期のマルコ・ボットの死に、アニ・レオンハートが関係している、という恐ろしい推測に、彼は恐怖したのだ。

 

 

そして、仲間に対してそんな推測をできる自分の酷薄さにも、ひどく恐怖していた。

 

 

 

「おいガキ」

 

 

 

アルミンとエレンの会話が空中に浮き始めた時、粗暴な口調でそれを止めたのはリヴァイ兵長であった。

 

 

 

「それはもうわかった。他に根拠はないのか」

 

 

「ありません」

 

 

「アニは女型と顔が似ていると私は思います」

 

 

根拠とも言えない主観を述べたのは、ミカサである。それにエレンが激昂して立ち上がる。

 

 

 

「はあっ!?何言ってんだ、そんな程度の根拠で、」

 

 

「つまり、証拠はねえがやるんだな」

 

 

 

アルミンが見遣れば、そう述べた兵長の視線は、すでに覚悟を決めた兵士のそれであった。その鋭い視線は、アルミンの頭上を越えてエレンを一直線に注がれている。

 

 

 

「証拠がない?なんだそれ……。何でやるんだよ。どうすんだよ、アニじゃなかったら」

 

 

 

幼馴染の震える声に、アルミンの胸がずきりと痛む。エレンはなんだかんだと言いながらもアニと仲良くやっていた。そして正義感の人一倍強いエレンに、アニを疑えというのは……困難なことなのかもしれない。アルミンにとって、やはりエレンは英雄らしい人物であった。皆の憧れの英雄は、仲間を疑うなどという、人道に外れるようなことを容易にしてはいけない。

 

 

 

「アニじゃなかったら、アニの疑いが晴れるだけ」

 

 

 

英雄を守る従者のような、幼馴染の少女が答える。アルミンもまた、それに続いた。

 

 

 

「そうなったらアニには悪いと思うよ。でも、だからって何もしなければ、エレンが中央の奴の生贄になるだけだ!」

 

 

 

でもその英雄の話は、単なる童話。子供騙しのフィクションに過ぎない。エレンを守るためには、陳腐な正義感は切り捨てなければならない。

 

肚をくくるべきだ。アルミンが見上げたエレンの瞳は、ひどく怯えたように揺れていた。

 

 

 

――あんた弱いくせに根性あるからね。

 

 

 

アルミンの耳の奥底で、いつかの日、アニが言ってくれた言葉が聞こえた気がした。

 

その言葉がどれだけアルミンの心を救ったかなど、大した問題ではない。そう、アルミンは自分に何度も言い聞かせた。

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「今回ばかりは、お前を信じることができねえ」

 

 

 

広間の扉を出たとき、廊下の奥でエレンが呟いた言葉が、クシェルの耳に入ってきた。同じく廊下に出てきたイリヤと顔を見合わせる。暗い廊下の奥に視線をやれば、先に広間を出たはずの新兵たちが話こんでいる姿があった。

 

 

 

「うん。エレンの気持ちは分かるよ。僕だって、アニが女型だなんて思いたくない。だけど、」

 

 

「分かってるよ。可能性の問題だろ。俺だって……リヴァイ兵長の言ったことは理解しているつもりだ」

 

 

 

いまだ衝撃を隠せないでいるエレンを諭しているのは、女型の正体を特定したアルミン・アルレルトである。ついひと月ほど前までは、彼らは皆、同じ屋根の下、同じ釜の飯を食っていた同期なのだ。エレンの動揺はごく自然な反応だろう。

 

 

酷なことをさせている自覚は、クシェルにもあった。エレンだけではない。彼を叱咤し、慰めているジャンやミカサにもまた、酷な覚悟を調査兵団は迫っているのだろう。彼らが優秀に、その覚悟が必要であると認識してくれたから助かっている。

 

 

 

「俺、エレンを地下室へ連れて行きます」

 

 

「うん、頼むよ」

 

 

 

イリヤが彼らのもとへと小走りで駆けていく。エレンの監視の任にあたっているはずの兵士長は、まだ団長と話し込んでいる。本日の監視役は、イリヤが代理で行なう予定だ。イリヤが声をかけたことで、エレンたち104期のやり取りは中断されたようで、一言二言交わした後、エレンとイリヤは廊下の奥へと消えていった。

 

 

後に残ったのは、眉間に皺を寄せて、景気の悪そうな顔をしてうつむく新兵たちだった。

 

 

 

「ミカサ。お前が心配してどうにかなるもんじゃねえ。こればっかりはエレンが肚くくるのを待つしかねえ」

 

 

「……分かってる。けど、」

 

 

「信じてねぇのか。エレンのこと」

 

 

 

新兵のわりに大人びた雰囲気の少年の名は、確かジャン・キルシュタイン。彼がエレンの消えた後ろ姿を見つめ続けていた少女に言う声が、クシェルの耳にも届いた。少女は、ミカサ・アッカーマンという名だったか。リヴァイ兵長と共に、女型と交戦したという逸材だったと記憶している。彼女は、「信じていないのか」というジャンの言葉に動揺したように顔を上げて、その可能性を否定するように首を横に振った。

 

 

 

「ジャンの言う通りだ。私はエレンを信じる。大丈夫」

 

 

「……なら俺たちも戻るぞ。俺たちだって……肚ぁくくる必要はあるだろ。アルミンはもうくくってるみてぇだが」

 

 

 

少年らしく揺れる声に、弾けたように顔を上げて反応したのは、この作戦を立案したアルミン・アルレルトだった。揺れる新兵の中でも、彼は確かに、覚悟が出来上がっているように見えた。

 

 

 

「アルミン・アルレルト」

 

 

 

彼らの会話を中断させて、その若き参謀の名を呼ぶ。新兵3名が、律儀にクシェルを認めて敬礼を返してきた。その右手を笑顔で下ろさせて、クシェルはアルミンと話がしたいと持ち込んだ。すぐに反応したのはジャン・キルシュタインだ。彼は誰よりも早くクシェルの要望に返事をして、ミカサに声をかけてその場を立ち去ってくれた。

 

 

訓練兵の頃はもっぱら憲兵団志望を公言してはばからない人物だったと聞いたが、なかなか空気の読める優秀な兵士のように思えた。

 

 

 

「あ、あの、クシェル副官。話とは」

 

 

「ああ、以前あなたにあげた本の感想でも聞こうと思って」

 

 

 

アルミンが入団してから初めての二人の会話にそぐわしくないクシェルの問いかけに、彼は一緒きょとんとしたような顔をした。しかしみるみるうちにその頬を赤らめて、次の瞬間には綺麗な敬礼をとる。

 

 

 

「覚えていて頂いて光栄です!その節は大変ご無礼をいたしました!」

 

 

 

堅苦しい言葉と敬礼とは裏腹に、アルミンのその表情は年頃の少年らしくうろたえ、羞恥に赤らめてられていた。その豊かな表情に、クシェルは少し安堵して笑った。

 

 

 

「私の方こそ、悪かったね。あの後、「恩着せがましい」なんて怒られたからね」

 

 

 

それは、五年前の話である。

 

 

シガンシナ陥落の前日。調査兵団に出陣前の休暇が与えられた時のことだ。いつものように街におりて買い物をしていたときに、街中を走り回る子供たちとぶつかった。そのうちの一人が、アルミンだったのだ。ぶつかって尻をついたクシェルに、手を差し伸べてくれたアルミンは、子供ながらに紳士的だった。そのお礼に、と調査兵団について書かれた本をあげたのだ。

 

 

あのとき、クシェルはまだ調査兵団に入団してから数年と経っていなかったし、アルミンもまだ、10歳の子供だった。

 

 

 

「でもあの時は私服だったのに……私が調査兵団だったってよく分かったね」

 

 

「お名前は教えて頂いていましたし、シガンシナ陥落で副官の名前は内地にまで聞こえるほど有名になられましたので。……それに、一緒におられた方が印象的で……」

 

 

「ああ、リヴァイか。あの時からあの辛気臭い顔は変わらなかったもんねぇ」

 

 

 

今は上官になったその同僚の顔を思い浮かべて、クシェルは思わず笑ったが、さすがにアルミンは乾いた笑いを漏らしただけだった。しかし、なんとも感慨深い。街が巨人に占領される前に話した子供が、生きていたというだけではなく、今、こうして双翼を背負って目の前にいるのだから。

 

 

年はとるものだ、とクシェルは感慨深げに頷いた。

 

 

 

「お会いしたらお約束した通り、あの本の感想をお伝えしようとずっと思ってたんです!」

 

 

 

目を輝かせて言った小年の顔に、クシェルは驚いて「一晩で読んだのか」と問えば、「はい」と元気に頷く。10歳の子供には少々難解な本ではないか、と思っていたのは杞憂だったらしい。クシェルの想像以上に、アルミンは優秀だった。

 

 

 

「調査兵団について書かれている本はいくつもありますが、あの本がそれらとは一線を画しているところは、壁外調査時の描写です。調査内容の列挙にとどまらず、その日の天候や風向き、ひいては兵士たちの精神状態まで事細かに書かれていて非常に興味深かったです。筆者は内地の研究者だそうですが、まるで本当に壁外に出たことがあるような描写が印象深かったので、あっという間に読んでしまいました」

 

 

 

早口で述べる小年の顔は、まるで初めての経験を嬉しそうに親に語る子供のそれのようだった。しかし、その表情はすぐに一変して、アルミンは顔を俯かせて言った。

 

 

 

「……あの調査兵団はとても素敵でした。カッコよくて、まさに僕にとって英雄でした。でも……今の僕は、あの憧れにはなれそうにもありません」

 

 

 

その表情は、アニ・レオンハートが女型の正体であるという推測を、本部でエルヴィン団長に語った後に見せたような、失望を孕んだものだった。

 

 

クシェルが思った通り、彼は仲間を敵として算段した作戦を立てながらも、そんな己に失望もしていたようだった。合理的な判断ができる人間は、その優秀さゆえに、時折己の感情をないがしろにする傾向にある。

 

 

クシェルから見て、アルミンはまさにそんな人間に見えた。

 

 

 

「……あなたが感じた通り、あの本は実際に壁外に出た調査兵が書いたものなんだ。だから、臨場感あふれる描写ができた」

 

 

「え?しかし、筆者は、」

 

 

「表向きは内地の者が書いたことになっているが、あれを書いたのは何代か前の団長についていた副官だったらしい」

 

 

 

調査兵団の団長は、代々癖のある人間がなっている。壁の外にわざわざ出ようというような人間をまとめ上げる者なのだから、一筋縄ではいかないのだろうが、今から数代前の団長は、その正義感の強さゆえに有名だった。おまけになかなかの色男だったというから、当時は流行りものの物語にも彼をモデルとした登場人物が起用されていたくらいだという。

 

 

そんな彼の副官は、これまた上手い話で、とても見目麗しい女性だったという。その女性副官は団長に傾倒しており、その作戦内容をこと細かに記述していたのだ。彼女が壁外調査で亡くなった後、その記述を団長が見つけ、彼女の遺志を残すために出版へと踏み切ったのだと、クシェルは関係者の話でそう伝え聞いていた。

 

 

 

「そんな裏話があったなんて……。でも、そうだとすれば納得がいきます。壁の外に出て確信しましたが、あの記述内容は、実際に出てみないとわからないことも多く書かれていました。しかし、どうしてわざわざ筆者の経歴を隠すなんて真似を」

 

 

「それは、その副官と団長が恋仲だったから。公にはしてなかったらしいが、暗黙の認識、というか。住民を含め、彼らがそういう仲だということを知る人は少なくなかったらしい。それに加え、副官の彼女が死んだのは団長をかばってだったというから……。まあ、経歴を隠さずに出版した際、死んだ彼女へ妙な噂が立たないようにするためだったんだろうね。恋仲の団長を守って死んだ副官の本だなんて、壁の中の住民にとったら、格好のゴシップ以外にないからさ」

 

 

 

なるほど、と少しぎこちなくアルミンが頷く。そういった男女の機微についての話は慣れないらしい。歯切れの悪い返事は、彼がその理由をしっかり理解できていない所以だろう。

 

 

 

「だから、あの調査兵団は英雄ばかりが登場するんだ」

 

 

「え?」

 

 

「内部の人間が書いたものだから、英雄なんだよ。実際、あの頃から兵団内部には内地からの敵も潜り込むことがあったことは他の資料からも明らかだし、仲間を疑うなんて日常茶飯事に近い出来事だった。……調査兵団が英雄的な存在じゃないのは、昔も今も変わらないんだ」

 

 

 

アルミンの青い瞳がクシェルをまっすぐに見つめる。暗い廊下にともるその青い色は、今の団長のそれに似ている色だ、とクシェルはこの時初めて知った。

 

 

 

「あなたの今回の作戦立案。とてもよかった。あなたの推測通り、アニ・レオンハートが女型だった場合、死ぬのは兵士だけにとどまらないだろう」

 

 

 

その可能性に、アルミンはその青い空のような瞳を不安に揺らした。

 

 

 

「その結果、調査兵団が他の人類から糾弾されたとしても。……私はあなたのことを誇りに思うよ。それは必ず人類の進撃の一歩になるはずだから」

 

 

「はい」

 

 

 

まだ緊張に顔を強張らせているが、先ほどよりもよっぽどマシになった表情で、アルミンは頷いた。人類のために。その言葉に強く思うところがあるのだろうか。その少年兵は、やはり恐ろしいほど早く、切り替えることのできる優秀な人間だった。今、彼が切り捨てたのは、「英雄」という理想像だっただろうか、それとも彼の仲間に対する優しい想いだっただろうか。

 

 

 

「エレンを頼むよ。彼はあなたほど強くはないようだから」

 

 

「エレンは僕なんかよりよっぽど強いやつです。僕が何も言わなくても、」

 

 

「彼の重圧を一緒に背負ってあげられるのは、あなたたちくらいだ。私たちは彼に重圧をかける側だからね。……頼むよ」

 

 

 

その言葉に、今度こそしっかりとアルミンは頷いた。その瞳には強い光が宿っている。どうやら彼は自分のことより、他人のことにこそ力を出せる類の人間らしい。エレンのため、という名目の方がよっぽど自分を偽ることができるのだろう。

 

 

 

まだ細いその肩に手を置いて、労われば、アルミンは再び少年らしく顔を赤らめて敬礼を返してくれた。

 

 

新兵たちには酷なことを強いている自覚はある。さらに言えば、このアルミン・アルレルトという新兵には、さらに酷な覚悟を強いている。「頼むよ」と言いながら、そのときに感じた新兵への申し訳なさは、クシェルの心の奥底でわずかに傷をつけた。こんな傷を、エルヴィン団長はずっと負い続けているのかもしれない。そう、思いながら、彼女は自分に真っ直ぐな信頼を預けてきてくれるアルミン・アルレルトに笑いかけた。

 

 

その三日後。

 

 

 

エレンと団長を含む調査兵団上層部は、王都に召集された。

アルミン・アルレルトの作戦通り、ストヘス区で目標のアニ・レオンハートと接触するため、エレンの代わりに変装したジャン・キルシュタインが馬車に。そして、囮であるエレンには、護衛としてミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルト、そしてイリヤ・ツェランが配置された。

 

 

リヴァイ兵士長の穴を塞ぐため、捕獲作戦の指揮は、第四分隊の分隊長ハンジ・ゾエに一任された。

 

 

そして、アニ・レオンハートが女型であった場合、104期の新兵に内通者がいる可能性があるとふんだエルヴィン団長の判断により、ミケ・ザカリアス率いる分隊が104期をウォールマリア内地の施設で監視するという任をかせられた。

 

 

ここに、調査兵団の主戦力が二分されることとなる。

 

 

クシェルは、ミケ・ザカリアスの分隊に配属された。

 

内地での監視と待機が任務であったはずのミケ分隊が壊滅する事態に追いつめられるなど、このときのクシェルは知る由もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ここまで読んでくださりありがとうございます。第二幕第一章終わりです。次章からは、原作通り、ウキウキワクワクの展開です。
延々続く緊迫感。濃厚な二日間の幕開けです。104期とマーレ戦士たち、そしてオリキャラたちのキャッキャウフフが描けると嬉しいです。(ん?)
一幕はイリヤを主人公に据えましたが、今回の二幕ではもう一人のオリキャラ、クシェルとイリヤの二人体制で視点をかえて展開していければと思います。

どうぞ、よろしくお願い致しますです!!

ちなみに、アルミンとクシェルの五年前の話は、『それは愛にも似た、』の第十二章「平穏な日常・ふたり」の話です。


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