リアス達と別れた後…玲士は一人、一誠が殺された公園へと来ていた。
玲士「…ここ、か。」
【一誠が殺された理由はあの籠手を持っていたからか…ほんと、堕天使に悪魔は屑しかいないな。】
使い魔『ナァーオ。』
一人、物思いにふけている最中、彼の使い魔が影より報告をする。
玲士「…そうか、引き続き奴らの見張りをしてくれ。」
【今回は堕天使共は教会だが…あいつがこっちに向かってきているか。】
使い魔『にゃ。』
その報告を聞き、玲士は干将莫邪を投影し、銃へと改造する。
そうして待っていると微かに足音が聞こえてきて…。
白髪「ギャハハハ!間抜けな悪魔は首チョン『タタタン!』ってうぉああ!?」
飛び跳ねながら玲士に斬りかかろうとするが銃口が既に向けられており、3発の弾丸を撃ち込まれる。
玲士「…咄嗟に銃と剣で防いだか、流石は問題行動を起こしながらも数多の悪魔を葬ってきた男だな、フリード。」
フリード、そう呼ばれた男は一回転して着地しながら玲士を見据える。
フリード「ちぃっ…クソ悪魔の気配がすると思ってきてみればまさかてめぇだったとはな…ゴーストさんよぉ。」
玲士「そうだな、元気に悪魔を殺そうとしている様で何よりだ。」
フリード「けっ、うっせぇよ!くそ、お前相手じゃ分が悪いってレベルじゃねぇぞ…。」
玲士「ふっ、逃げるのなら逃げれば良い、今回はお前らの監視だ、今日以降この街で好き勝手しようとすれば迎撃する、しないなら見ているだけにしかすぎん。」
フリード「チィッ!覚えてやがれ!」
そう言い遺し、フリードは高速でその場を走り去って行く。
玲士「…まったく、あいつが今回の件に関わってるとはな、今ので引いてくれれば良いんだが。」
???「見ぃちまったぜこの裏切り者がああああああ!」
唐突に聞こえたその言葉と共に無数の武器が玲士へ向かってくる。
しかし、最低限の動きを以てその武器達を回避していき、解析する。
玲士「…裏切り者か、どういう理由で裏切り者なのか説明を求めないとな?鎌瀬。」
慎士「そっちで呼ぶんじゃねぇ!わざわざ敵が出てきたのに殺さずに逃がしやがって!完ッ全に裏切りじゃねぇか屑野郎が!」
玲士「はぁ…おまえは依頼の内容すら聞き取れないのか?グレモリーの依頼の内容は『これ以上の勝手を許さないように街で見張ってほしい』だ。」
慎士「うるせぇ!てめぇはやっぱり死んで当然だ!死にやがれくそやろうが!」
玲士「はぁ、これ以上の対話は無駄か、貴様が仲間と思わんなら手加減は少しで良いな。」
そう言って慎士へと走り出し、それに対し慎士は射出を以て迎撃する。
しかし、武器に当たることはなく両者の距離は詰まって行き。
玲士「命中精度すら悪い神器だな、眠っておけ。」
慎士「な、ちきしょ『メシャッ』う、が…。」
顔面へと拳がクリーンヒットし、慎士は仰向けに倒れ気絶する。
玲士「さて、グレモリーに連絡でもするか…。」
そう言って慎士を簀巻きにし、引きずってオカ研部室へと向かい始める。
リアス『私よ、どうかしたのかしら?ゴースト。』
玲士「鎌瀬の奴が俺を裏切り者と称して殺そうとしてきた、次の夕方に出来事を報告するからオカ研部室で待ってろ。」
リアス『ちょ、ちょっと待って!?慎士があなたを殺そうとしたですって!?』
玲士「ああ、鎌瀬はオカ研部室に簀巻きにしておく、朝は先にオカ研部室に行って拘束を解いてやれ。じゃあな。」
リアス『待っ』
リアスの言葉を聞ききることなく、通信を切る。
玲士「…顔を合わせた時からこいつは俺を明確に殺そうとしてきた、だが、それを追求しようにもコイツの神器とグレモリーが邪魔だな…。まあ良い、いつか判明するだろう。」
そう言い、玲士は夜の街を引きずりながら歩いていく…。
時は過ぎ、次の夕方。オカ研部室には2名を除き眷属達が集まっている。
慎士「そいつは裏切り者だ!とっとと処刑した方が良い!殺されるぞ!」
一人、そうわめき散らしながら玲士を指さす。
リアス「…はあ、朝からこの調子なのよ。ゴースト、昨日何があったのかしら?」
慎士「話を聞く必要なんざねぇ!早く殺『ドゴォ』ごぶぅ!?」
小猫「…黙っていてください。」
そう喋っている最中、小猫が腹部に一発、拳を入れ、強制的に黙らせる。
玲士「はぁ、うるさい奴が黙ったから簡単に説明をするぞ。昨日、人間だった兵藤が殺された公園を見に行った際にフリードが強襲してきた。」
木場「確か一昨日、一誠君が遭遇したはぐれ悪魔祓いだね?それでどうしたんだい?」
玲士「奴とは互いに噂だけは耳にしている様でな、俺がゴーストだとすぐに理解して戦意が収まったから警告して見逃した。」
朱乃「あらあら、『処刑』はしなかったのかしら?」
玲士「俺がグレモリーから依頼された内容は奴等の『見張り』だ、見張りの対象を殺す、というのは依頼内容に矛盾しているだろう?」
リアス「まぁ、そうね…でもそれがなぜゴーストが裏切り者ってことなのかしら?」
玲士「『敵を見逃した』から裏切り者とでも判断したんだろう?」
木場「それは…確かに部長は見張りを依頼しただけだから裏切りじゃないね。」
玲士「そういう事だ。グレモリー、こっちとしても仕事の邪魔をされたら迷惑だ、そいつが俺を殺そうとしたら…殺させてもらう。」
慎士「なっ!?」
リアス「ま、待って!?彼にあなたの仕事の邪魔をしない様に言えば良いだけじゃないかしら!?」
玲士「…そいつは一度ならず二度までも俺を殺そうとした、それに俺の使い魔はそいつが俺を尾行していることも把握している。行動を含め信用出来ないのは当たり前だ。」
リアス「…で、でも…。」
玲士「それを決めるのはお前だ、警告はしたぞ?次狙ってきたら…そいつは殺す。」
そう言い残し、玲士は部屋を後にする。
朱乃「あらあら…どうするのですか?リアス。」
リアス「う、うーん…。」
慎士「部長、俺は部長のためを思って…。」
小猫「…なら、ゴーストさんの邪魔をしない事です、それが部長の為になります。」
木場「彼は明言したことはしっかりとするからね、次狙えば確実に…殺されるよ?」
慎士「俺が奴より弱いっていうのかよ!」
朱乃「ええ。」木場「うん。」
小猫「…不意打ちしてもなお手加減されて負けておきながらよくそんな言葉が出ますね。」
慎士「即答かよ!くそ!部長も俺があんな奴に負けるっていうんすか!?」
リアス「…そうね、絶対に負けるわ。もうあなたは警戒されてるから不意打ちもさせてもらえずに攻撃したら即座に殺しにかかってくるでしょうね…。」
慎士「そんな…。」
リアス「お願いだから彼を攻撃しないで、あなたを失いたくないのよ…。」
慎士「う、ぐ…分かりました、あいつには攻撃しないようにします…。」
【殺す、絶対殺してやる…!あんの屑絶対にいつか、強くなって誰も助けが無い場所で殺してやる…。】
その後、慎士は一人部室に残り、ゆがんだ顔で呪詛を履き続ける…。
フリード「ぎゃははは!すっげぇ無様ザンスねぇ!あ、今回はここで終了ザンス。」
玲士「ふぅ、2連続で担当することになった俺、ゴーストこと近衛玲士と。」
フリード「レイナーレの姐さんチーム所属!はぐれ悪魔祓いのフリード・セルゼンが担当させてもらうよぉん?」
玲士「まぁ、まずはフリードの口調からだな、これに関しては相手が相手なのでふざける事が出来ないという事だ。」
フリード「俺っちも数多の悪魔を狩ってるから実力はあるんだけれどねぇ…なーんで原作だとあんな扱いなんでしょ?」
玲士「ご都合主義だからしょうがないだろうさ、まぁ、後は嬲り殺す癖のせいというのもあるんだろうけれどな。」
フリード「そういうものなんかねぇ?あぁ、慎士については雑魚ザンスぎゃはははは!戦闘力で言えばゴーストが53万だとすればあっちは5、つまりゴミっすわ。」
玲士「それと奴自身も現在自分の体を鍛える事をしていないからな、さらに戦闘力の差は離れていくという事だ。」
フリード「じゃあ王の財宝についての説明だ!あれはまぁ…一本一本飛ばすなら正確に射出出来るけれど複数を連射する場合は命中精度がかなり下がる感じザンス。」
玲士「それと禁手についてだが存在しない、というか考える気すら作者には無いようだ。」
フリード「あぁでも、作者は嫌ってませんぜ?一人ぐらい全くうまくいかないようなバカキャラがいても良いだろうみたいな感じっすからねぇ。」
玲士「次に…まぁ、フリードが俺を知っている理由は酒場とかで噂を聞いたからとかいう感じで。」
フリード「逆に俺っちの事を知っている理由は仲介者がそういえば…で教えたことがある感じザンス。」
玲士「さて、次回だがレイナーレの出番が凄まじく悲しいことになるな。」
フリード「俺っちの出番も…まぁ、ゴーストが対峙する相手がドーナシークら3人になっちまうからザンスねぇ…。」
玲士「そういえば今回いなかった一誠についてだが早いような気もするがアーシアあああああ!してもらった、つまり決戦は明日って事だ。」
フリード「なんか一部キャラが生存する予定だが…そこはどうなんす?」
玲士「さあな、俺の判断基準が曖昧だから、俺からすれば依頼を受けるに値する内容だったわけだ。」
フリード「でもあいつ助けても世の為にならないんじゃないんでしょうかねぇ?」
玲士「それに関しては次回解説の方になんでそいつを助けるかの理由でも微妙に話すとしよう。」
フリード「うっし、それじゃあ長くなっちまったが今回はここまでっしょ、次回もお待ちくださいザザザザザザザンス。」
玲士「今回はせじゃないんだな?」
フリード「そうみたいやな、語尾が特殊なやつのみふざけて基本はせの連打らしいザンス。」