その男、復讐者なり   作:雪原野兎

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黒髪のポニーテールと前回書いてあったが男です…『男』です!


第2話 別れ

それから時が過ぎ、1年が過ぎたころから断片的に、ガラスの破片の如く、ごく短時間だが夢を見る。

 

夢に出た女性の面影を持つ少女と共にいる巨大な男に挑む赤い外套の男の姿を。

花の花弁の様な物で青い槍兵の投擲を防ぐ姿を。

幻影として現れ、誰かを鼓舞する為に挑発する姿を。

一人の少女の平和を願い、送り出す姿を。

燃え盛る街の中、誰かに抱えられて生きていることに感謝している男の姿を。

 

…そして、幾万もの死体の先にいる女性を殺した男の姿を。

 

そうして夢を見ていく6日間が過ぎた時、少年に一つの変化が訪れる。

 

唐突に体が高速で動けるようになり、すぐに筋肉痛に苛まれた。

 

玲士「…痛い。」

 

オールド「大丈夫か?玲士よ、いきなり倒れたから心配したぞ。」

 

玲士「…ごめん、でも、いきなり早くなった、これは、何?」

 

オールド「…そうだな、理解できないこともあるだろうが教えるとしよう、お前がいきなり早くなったのは恐らく神器と呼ばれる物だろう、名はそうだな…『正義の味方(オーダーズ・フェイト)』とでもしよう。」

 

玲士「…神器?」

 

オールド「ああ、若くして発現したからか体が性能に追いついていないのだろう、治ったら体を鍛え始めるぞ。」

 

玲士「…うん。」

 

そう言って、目を閉じる…。

 

 

 

その後は、夢を見る事も無く、起きれば体を鍛え、ある時は勉学に謹んだ。

 

体を鍛えるうちに、さらに新たな能力を発現していった。

 

対象を解析する力、物を複製する力、物を改造する力、対象に集中を惹きつける能力。

 

…そして、世界を上書きし、展開する能力を。

 

しかし、その能力を発現した瞬間、再度自身の体に異変が生じる。

 

体の中より銃が生えて串刺しになったのだ。

 

その後、すぐに治療を施されて事なきを得るが、展開する能力の使用は禁止される。

 

使いこなせていない身では危険だからだ。

 

そうして鍛え続けていくうちに安定していき、使いすぎると串刺しになるが展開の能力を使う事も出来るようになった。

 

しかし…別れの時もすぐ来てしまう、13歳のある日、唐突にオールドが倒れたのだ。

 

ベッドに寝るオールドの傍に立ち、二人は話し合う。

 

玲士「オールド、大丈夫か?」

 

オールド「…いや、大丈夫じゃないな、もう限界の様だ。」

 

玲士「…そうか、だが、体に病気が巣食っているわけでもない、何故だ?」

 

オールド「そうだな、今まで黙っていたが…俺はこの世界の住人ではない。」

 

玲士「あの世の住人ということか?」

 

オールド「あー、まあそんな感じだ、あの時お前を助けたのは偶然ではなく、必然だった。」

 

玲士「なら、どうして両親は死んだんだ?」

 

オールド「たどり着くのが遅かった、という事だ、お前の両親も助けたかったが俺が向かった時には既に崩壊した後だった。」

 

玲士「そうか、なら犯人が誰かも知っているんだな?」

 

オールド「ああ、知っている…知っているが、知らないんだ。」

 

玲士「…どういうことだ?」

 

オールド「簡単な話だ、俺が知っている姿とは別の姿になっている、だから知っていて知らないという事だ。」

 

玲士「なるほどな、俺を育ててくれたのは何故だ。」

 

オールド「お前の能力を知れば狙う奴がいる、だからそいつらから身を守るために育てたからだ、俺はもうこの世界にいれないからな。」

 

そう言った瞬間、体が薄くなっていく。

 

玲士「オールド、体が透けてきているぞ。」

 

オールド「時間、だな、一人暮らしする術などは全てお前に叩き込んだ、後は傭兵を続けて暮らす事だ、危険な職だが、長生きすることを期待しているぞ、じゃあな。」

 

そう言い終わると、完全に姿が消えさる。

 

玲士「ああ、あんたからは沢山の事を教わった、頑張ってみるさ。」

 

そう言い残し、部屋を後にする…。




玲士「今回はこれで終わりだ。次回もお待ちくださいま」

オールド「待て待て待て待て、少しは解説をいれろ。」

玲士「む、そうだったか。なら俺の能力を、簡単に言えばエミヤの弓、オルタ、アサシンのハイブリッドだ。」

オールド「ネーミングに関しては気にするなという事らしい、オーダーズ・フェイトってのがそうだな。」

玲士「FGOを逆にしただけか?」

オールド「いや、逆になっているのは考えた後に気付いたそうだ。」

玲士「そういえば投影六拍はどうするんだ?」

オールド「それに関しては後々夢で見て覚えていくと言った感じになる。それもこの話の後からな。」

玲士「体から生えたのが剣ではなく銃なのはなぜだ?」

オールド「無限の剣製は解析したものを複製、内包していく特性で、解析したものが銃しかなかったんだ。」

玲士「なるほどな、オールドの正体は分かると思うが転生の神だ、嫌な予感がするから見に来れば予感の通り転生者がもう一人を殺そうと行動していたという感じだ。」

オールド「まあ、そんな感じで育てたが…どうしてこうなった?」

玲士「それに関しては作者に聞け、基本仕事人という性格だからな。」

オールド「こんな性格からどうしてあんな私生活の性格へ移るんだ…?まあ、とりあえずここまでにしよう。」

玲士「では、次回もお待ちくださいませせせ。」

オールド「次回はお前のメインヒロインの一人が出るぞ。」

玲士「俺にとっては過ぎた女だ、チェンジを要」

オールド「チェンジは禁止されている、ではな。」

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