東方神影録   作:如月という者だったやつ

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さてさて今回も頑張っていきますよ〜
あ、自己紹介がまだでしたねw
如月 影斗でする
今回はやっと影斗が全力を垣間見せますよw
どんなチートが現れるんでしょうかw

ではでは本編どうぞ〜


#15 極限領域

『スーー・・・スーーー』

 

さとりは気持ち良さそうな寝息を立てて寝ている

子供のような笑顔をばら撒きながら

 

『・・・・・・』

『おや?どうしたのかな織冥くん』

 

さとりの顔を静かに眺めている織冥を影斗は茶化す

まぁしょうがないといえばしょうがないんだけどね

 

『さとり様は移動させますね』

『おう、わかった』

 

どこからかお燐が現れさとりをおぶって運んでいく

それを見送った後織冥は薄く笑った後

 

『ゆっくりおやすみよ、さとり』

 

と静かに語りかけた

 

『次の試合に移りますよ』

 

審判の一言で織冥と五月雨は端っこに移動し、影斗だけが残る

そしてゆっくりと紫、幽々子、妖夢が近づいてくる

 

『それでは19戦目、スタート!』

 

スタートの合図がかかっても全員相手を見ているだけで動こうとしない

その硬直状態が2分ほど続いた後、見かねたのか、妖夢が剣を抜き、影斗に斬りかかろうとした時

 

『待ちなさい妖夢』

『え・・・でも紫様・・・』

 

紫は静かに妖夢を制する

反論しようとした妖夢に静かに首を横に振り隣の幽々子にも聞こえるように話し始めた

 

『ねぇ、妖夢は剣を極めた相手を、絶剣(・・)を目の当たりにするのは初めてよね?』

『絶剣・・・ですか、噂には聞いたことだけは』

『幽々子?確認だけど妖夢の能力は相手の剣技を経験にして強くなることは可能かしら?』

『一応可能だけど・・・妖夢が相手の剣技を尊敬と敬意、

 さらにはそれを超えるという強い決意があれば可能だとは思うわよ』

 

影斗は今の話を聞いた後、少し気になることがあった

なぜ紫は俺が絶剣だと知っている?

その記憶は隠蔽したはずなんだけど・・・

なんらかの拍子に思い出してしまったんだろうな

そんな軽い気持ちでいたのだが、この後の紫の発言によりそれが崩れるとは予想していなかった・・・

 

『妖夢、今目の前にいるこの人が絶剣だとしたら?』

『え・・・どういうことですか?』

『私もきになるわ、詳しく説明をお願い』

 

案の定二人は食いついてくる

それを確認した後紫は話し始める

 

『今目の前に立っている影斗こそが世界最強の剣士、絶剣ってことよ

 あってるよね?影斗、一応言っとくけど記憶は戻ってるから嘘はやめなさいね』

 

記憶?戻る?

幽々子と妖夢が混乱しているのをさておき影斗に話しかける

 

影斗は少し紫をにらんだ後、諦めたような顔をして口を開く

 

『そうだ、俺が絶剣の影斗だが、

 自己紹介はこれぐらいにして・・・

 参考程度に聞かせてくれ、どうやって俺の記憶を解凍した』

 

影斗は真剣な表情で紫を見つめている

薄々予想はついているのが確証がない、それが解決しないことにはまともに対戦に移れないからだろう

紫は影斗の表情を見つめた後

 

『神力、あなたならこれでわかるわよね?』

『やっぱりか・・・それで要求は?』

『話がわかってくれて嬉しいわ、一回妖夢と本気で戦ってほしい』

『はい!?』

『ちょ、ちょっと紫!?』

『・・・いいのか?場合によればトラウマが植え付けられるぞ?』

 

影斗は悟りきっているような表情の元、3人に聞き返す

特に妖夢の方を向きながら

 

『妖夢の経験と、実力の向上につながるのなら』

『・・・お手合わせお願いします!』

 

妖夢は覚悟を決めた表情で影斗の方を向き、そう答える

影斗はそれを見て薄く笑い

『よろしい』とだけ言い

少し距離をとり

 

『じゃあ、行くぞ』

 

そう言った

 

[ウリエル、こうなったらしょうがないからさ久遠彼方と終焉と黄昏(ラピス・エリクサー)、よろしく]

[全く・・・それ私だけじゃできないわよ?]

[そうだったな・・・聞いてるんだろ?パンドラ?]

[ほんとに遅いドラ!忘れてると思ったドラ!]

[ごめんごめん、んじゃよろしくな!]

[任せて!]

[任せてドラ!]

 

影斗はそう会話した後静かに目を閉じる

すると影斗の服に変化が起きた

 

黒と黄金を基調としたマントのようなものが顕現する

影斗の服がそれに変わり、ついに現れる

漆黒と黄金の双剣、いや片手剣を二本持っていると言ったほうがわかりやすいだろう

さらには鞘も二本顕現する

 

影斗は鞘を背中にかけ二本を交差させる

ゲームで例えるとトー〇〇オンラインの双剣パラの主人公みたいな感じだ

影斗は左側には黄金の剣を、右側で漆黒の剣を取れるように鞘の位置を調節した

 

『よし、やっぱこっちの方がスッキリするかな』

 

今の影斗の状態を見て紫は言葉を失った

どう考えてもさっきとはまるで別人だからだ

 

『妖夢、剣を抜きな』

『・・・わかりました』

 

妖夢は影斗に言われた通りに剣を抜く

そして剣を構える

構えた直後、影斗から告げられる

 

『なぁ、紫本気でいいんだよな?』

『ええ、もちろん』

 

[なぁ、本気って言われたからさ極限領域(ゾーン)を使おうと思うんだけど]

[私はいいと思いますよ?あ、でも50%ほどにしといてくださいね]

 

よし、と影斗はいい、静かに目を閉じる

精神を集中させているのだ

そして影斗は神力の力を使わない状態で全力を出し極限領域に入る

 

 

『な・・・』

 

私は声を失った

いや、声が出せない

目の前に突如現れた化け物(・・・)の存在に絶望して

理解できない圧力に体が支配されて、一歩歩くことも、喋ることもできない

相手は剣を抜いているわけでも、スペルカードを使っているわけでもない

ただ、こっちの方を向いているだけだ

 

たったそれだけなのに私は一歩も動けない

そんな中平然と立っている紫様が一言言った

 

『・・・覇気・・・か、全力じゃなくて(・・・・・・・)これは完全に化け物ね』

『ちょ、ちょっと紫?なんであなたは立っていられるの?

 ・・・あ、そうだったわね、ごめんなさい』

『影斗、もう大丈夫よ、ゾーンを解いてちょうだい。これ以上は妖夢が・・・』

 

そう紫が言いかけた瞬間

 

『『ピチューン!』』

 

2人分のピチュった音が鳴り響いた

幽々子と妖夢が覇気に対抗できなかったのだ

影斗はゾーンを解除し紫にこう告げる

 

『ここの全員の記憶を戻したいんだろ?なら予定より早いがもういいよ、

 全員にあのことをバラしても』

『・・・なんで私の心が読めるの?』

 

紫は影斗の言葉を確認した後そう聞く

すると影斗はごく普通のことだよと言ってからこう言った

 

『能力を使って紫の心境、考えを数値化、それを解析しただけだよ』

 

普通に言っているがどう考えても普通なわけがない

人の感情なんていう無限大なものを一瞬にして数値化し解析するなど

とんでもない経験と時間とともに作り出された絶対的な技術

さらには自分の能力を完璧に使いこなせないとできない芸当だ

 

『それじゃあそうさせてもらうわね』

 

紫はそういうと博麗神社にいる全員に聞こえるように言い放った

 

『皆にいうことがあるわ』

 

紫がそう言った

瞬間、この場にいる全員が紫を見る

紫はこれを確認した後

静かにこう言った

 

『今ここにいる影斗、織冥、五月雨は・・・

 

 

  ーーー前回大会の優勝者よ』

 

その言葉が全員に届いた瞬間

何かが弾けた

3年前にかけられ、影斗達の記憶を隠蔽していたスペルカード

それの効果が解除される

 

全員の記憶が戻っていく

3年前、なんの異変があり、その時の幻想郷の惨状が

昨日のことのように鮮明に思い出されていく

 

中には絶望した者もいる、

中にはトラウマが戻ってきたかのように小刻みに震えている者

そして・・・

 

『影斗・・・』

 

最愛の人を思い出し涙した者

 

『織冥・・・織冥!!』

 

最愛の人に抱きついた者

 

そして・・・

 

『決着をつけよう』

『私は三年前とは違う!絶対にあなたを超えてみせる

 

  ーーーメメントモリと共に!!』

『俺はもう負けない!3年前の悪夢を!

 もう二度と同じ過ちを繰り返さないために!』

 

影斗の決意に同調するかのように久遠彼方が明滅する

 

 

 

ーーーー神力と神力の戦いが始まろうとしている

 

『『俺たち(私たち)の三年間を見せてやる!!』』

 

 

 

 

 




さぁついに始まりますねぇ〜
闘神メメントモリと聖天使ウリエルの
幻想郷最強の賢者と絶剣の戦いが

次回はなるべく盛り上がるように頑張りますぞい!
では今回はここまでです
また次回お会いしましょう〜

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