青く輝く小さな惑星の、
小さな少年と小さな少女の大きな話。
語りつくせば、陽がまた昇る。
吐いた嘘は簡単なもの。
だけど、その嘘のために費やしたものは――――。
藤丸立香にとって、藤丸立花とはどういう存在を言うのだろう。
彼女が彼の名前を目にしたのは、偶然だ。生前、彼女は女子高生という立場だった。タイプムーンのことは知っている。別にそのブランドのゲームをプレイしたわけではなかったが、アニメを見たり、その作品のネタや同人絵を見ているという程度のファンだった。
事実、最初にFGOをプレイしたときは、ガチャ確率だとか、システムの使いづらさ、周回システム――――まあ、不満はそれなりにあった。ただまあ、なんというのだろうか。ゲームとしてはそれほどの魅力は感じなかったはずだ。
だけど、
その中でも、藤丸立香が気に入ったのは、アヴェンジャーを始めとする反英霊たちの存在。女子高生でありながら、男主人公というのに憧れ、プレイヤーキャラクターは男性。名前は、『藤丸立花』。といっても、これは原作主人公の名前が発表されたあとで、もじったものだ。
「でも、あたしにとってのその藤丸立花は、自分の分身だったんだ」
マスターレベルはもちろん、当時のカンスト。終局特異点だってクリアした理由は、絆レベルの高さゆえ。よくもまあ、花のJKがそこまで時間を使ったものだと、今でも思う。だが、彼女は偶然、別の藤丸立花を目撃する。
「二次創作小説、しかも短編集があったんだ。その主人公の名前があたしの主人公と同じ名前の藤丸立花。だから、読んだんだよ。当時は、終局特異点をクリアしたばかりでその手の二次創作が増えていたからね」
でも、内容は彼女が思っていたものとは違った。当時、ラスボスである魔神王あるいは、人王ゲーティアは物語のキャラクターの一人として人気があった。奇しくも立香もその一人だ。
「当時は思ったよー。彼に手を差し伸べることのできる選択肢はなかったのかなって。もちろん、そんな選択肢はストーリー的にあっていいはずがないけど。でも、二次創作っていうのは、言ってしまえば何でもありだからね。死んだキャラクターを助けたいがためにそのための物語を作るってのは、おかしな話じゃなかった」
そして、その二次創作小説もある意味同じで、まったく別物だった。その小説は、人類悪という存在であった彼の願いを叶えるための小説だった。
「簡単に言うと、難易度が高いんだ。といっても、原作と大きな違いがあるわけじゃない。その小説のすごいところは、原作では乗り越えられたはずのイベントの描写で、主人公に大きな衝撃を与えたんだ。剣を手に取った人を前にしたとき、罵声、怒号、血しぶきに殺意。一つ一つに主人公の心象風景を描いて、壊しに行っていた」
ちなみにその小説、評価はそれほどついておらず、ついていた評価も低評価がままあった。だが、それも仕方のないことだと思う。だって、その主人公の周りには正しい英霊ばかりで、凡人転生者である彼は、そんな英霊たちに劣等感を覚え、徐々に道具のような扱いをしていった。
この小説の低評価のポイントはそれだ。
主人公の立場とガワだけを被った無能転生者が、喚き散らして気が狂い、ファンにとってそんな主人公なんかよりも大切な英霊たちを道具として扱う。彼は、物語のなかでも外でも嫌われていた。
「あたしが育てた藤丸立花とは正反対だね。絆を紡いだ藤丸立花と絆を拒んだ藤丸立花。同じ名前なのに、こうも違うのかって、そう思ったよ」
そして、その小説はゲーティアに捧げるため、何度もイフとしてこう締めくくられる。
彼は誰にも愛されず、理解もされず、助けられることも、守られることもなく、非業の死を遂げました。ちゃんちゃん、と。それが特異点の数だけ存在した。つまり、彼はどんなことをしても、どんな偶然でうまくいったとしても必ず死ぬのだ。
死に続けるのだ。
「まあでも、内容はそんなんだけど、文章技術とかは結構やり手だったんじゃないかな? もちろん、アマチュアとしてはだけど、でも描写が上手だからこそ、その内容が残酷に思えたんだ」
この物語には、一切の救いがなかった。まるで、ゲーティアを倒した恨みをぶつけているかのように、とにかく残酷だった。だがまあ、実際がそんな深い理由じゃなかった。ただ趣味と得意な分野が重なったというだけの、作者の娯楽だった。
「だけど、あたしには衝撃だった。で、思っちゃったわけ。あたしの主人公になにやらかしてくれんだ、われぇ!? ってね。いや、もちろんそんなメッセージを本気で送ったわけじゃないよ? 思っただけ。いや、冗談だからそんな怯えないでよ」
しかし、立香にできることなどない。作者に感想で抗議を行うなんて、マナー違反できるわけがないし、そもそもが見当違いの怒りだ。結局、その日はそのまま眠りについた。
「で、気が付いたらあたしはこの世界に、藤丸立香として転生していたわけ。いやー、最初は驚いたよ? なんせ、転生。しかも藤丸立香って、もろFGOの主人公だからね。でも、それ以上に衝撃だったのは、あたしの兄に藤丸立花がいたこと」
彼を知ったとき、どちらの藤丸立花なのか、確証が持てなかった。だって、彼は普通の人間だった。どこにでもいる普通の兄だった。当たり前だ、どちらであったとしても藤丸立花は最初は、普通の立場の人間なのだから。だからこそ、助けたいと思った。
「でも、やり方がわからなかった。しょーじき、八方塞がりの四肢縛り。もう動きようがないっていうか、動いたところで何が起こるってわけでもなかったからさー」
でも、その変化は突然だった。
「お兄ちゃんがさ、料理を作り始めたんだよねー」
あとで聞くと、自分が原因だったようだが、ともかく立花は料理を始めた。
「いや、めっちゃ困惑だよ。だって、あたしの知る藤丸立花は料理が得意とか考えたことないもん。お前はどこのエミヤだってね。でも、当然だよね? だって、お兄ちゃんは藤丸立花だってだけで、物語の登場人物じゃないのさ」
つまり、兄は兄なのだ。この世界がどういう仕組みで、どうして自分がここにいるのかはわからなかったけど、それでもこの世界がそんな兄を苦しめるようにできていることは、確信していた。『人理継続保障機関・カルデア』という組織の存在が、そう思わざるを得なかった。
兄は英雄ではない。普通の人間だ。だから、彼は人理修復の旅を完遂することができない。彼にそんな強さは存在しない。だから、少女は兄を魔術から遠ざけ、そのまま料理の道を歩むのだろうと思っていた。
「ん? じゃあ、どうしてお兄ちゃんをカルデアに
約七百万回。“この世界の主人公”として挑んだ戦いに、藤丸立香が死んだ回数だ。藤丸立香は転生者だ。だが、都合のいいチートありきの神様転生ではなく、普通の少女
しかし、世界はこの物語の主人公という役割を彼女に押し付け、その在り方を縛った。
『Fate/Avenger Order』の主人公は、負け続ける運命にある。一度負けたらやり直し、それを死ぬほどに繰り返した。どれほど英雄としての格を上げていったとしても、藤丸立香には人理を修復することは叶わなかった。
「今のあたしはお兄ちゃんと比べたら、それこそ英霊と人間との差くらいあるけどさ。でも、あたし一人じゃ無理なんだよね。どれほど彼ら彼女たちと絆を紡いでも、まるで歯車がズレるかのように負け続ける。てんでうまくいかない」
そもそも、彼女は最初の特異点Fをクリアするまでに三桁は死んだ。まるで、お前の役目だというように彼女は殺され続け、死に続け、生き続けた。
「絶望しなかったのかって? うーん、そこはあたしが藤丸立香だからかな? それともあたしだからなのか、まあ、ぶっちゃけやられるたびになにくそーって感じでやってた。そりゃ死ぬたびにやり直すっていうのは、まあ心が折れそうになるけど、そのたび同じ人間なのに違う表情が見えるから、あたしなりに楽しんでいたよ?」
――――だって、人間は生きることが一番正しいんだから。
「まあでも、さすがに七百万回も死んだらいい加減、ちょぉっと厳しいかなーなんて思うもんさ。で、思いついたわけ。そうだ、お兄ちゃんに任せてみようってね。だって、お兄ちゃんは藤丸立花なんだ。この作品の主人公の名前でもあるけど、あたしの育てた主人公の名前でもある。決して英雄ではないけど、たぶん、あたしがやるよりも可能性はあるんじゃないかなーって」
そうしたらうまくいった。なんの対処もできずにはじめは死んでいた立香に対し、立花はあっさりと特異点Fを始めとする物語を進んでいった。この時点で、立香は気づいたことがある。
「不思議でしょ? 本来、負け続ける運命のお兄ちゃんが、どうして勝てるのか。答えは、簡単だよ。一番最後で絶望させるためさ」
それは、『Fate/Avenger Order』の中で最終回に当たる話だ。その話は、それまでの展開とは違い、なんの問題もなく攻略されていく特異点だったが、最後の最後にあっさりと絶望を起こすという展開だった。
「さて、もうそろそろいいでしょ? いい加減、物語の外側ってのには飽き飽きしてたんだ」
少女は立ち上がる。その足元には白いリスのような小動物がいた。
――――じゃあ、行ってきます。
――――フォウ!
――――――…………
もしも本来の物語において、魔術王がカルデアに勝利する方法があるとしたら、なんだと思う? 答えは簡単だ。七つの特異点を乗り越えてきたカルデアを、決戦の場において敵として判断することだ。ただの敵ではない。己の目的を成就するうえで大きな障害となるであろう、断絶すべき存在。
ゆえに、魔術王はカルデアを招き寄せた。
場所は、冠位時間神殿ソロモン。魔術王の拠城である固有結界、時間と隔絶した虚数空間に存在する工房で、生前におけるソロモン王の魔術回路を基盤にして作られた小宇宙。その結界の強度を
事実、魔術王にとっては、気まぐれにさえ思えていたのかもしれない。カルデアを、己の領域の中で終わらせる。そのために少しだけ、結界の“厚み”を増しただけだ。
だが、それは――――。
「ふんっ、こんなものか」
カルデアにとって絶望を意味する。マシュが、アルトリアが、ジャンヌ、メドゥーサ、巌窟王、酒吞童子。マスターである藤丸立花とともにいた彼ら英霊は、血に伏せている。辛うじて息はある。だが、その霊器はボロボロだ。
「なんて、数です、か……」
復元、回復、再生。そのどれでもない。この空間すべてが敵だった。火力が足りない。英霊が足りない。何もかもが足りず、何もできない。フラウロスを何度も倒し、そのたびに摩耗する霊器の維持で、英霊たちは限界だった。
「我ら魔神柱七十二柱を相手に、よくぞここまで持ったと賛美をくれてやる。ああそうだ、その生き汚さ、醜さこそがお前たち生命の在り方だったな。心底から反吐が出る」
そう、何もかもが足りなかった。もしも、もしもの話だ。ここにこれまで出会った英霊たちが集うような奇跡があったら、結果は違ったのかもしれない。だが、そんな奇跡は起きない。彼らとの絆や縁は細く、儚い一度のものだ。
本来なら、縁を頼りに彼らは来てくれただろう。それがあるべき物語だった。しかし、魔術王はわずかばかり結界の強度を上げた。それだけでこの惨状だ。とびっきりの絶望にはほど遠い。まるで、お前などその程度だというように、蟻を踏み潰すようなお手軽な絶望だ。
「……流星雨、見えなかったなぁ……もしかしたら――なんて希望に縋ってみんなの分のお弁当用意しておいたんだけど」
「――我らには貴様の言葉の意味は理解できぬよ、人類最後のマスター。
そうさ、たかがか食事だ。人生のうちに何度も起こりうる取るに足らない行動の一つ。鼻で笑い、息を吹きかければ飛びそうなほどの行為に過ぎない。
――でも。
「俺の料理ってなんかすごいらしいんだ」
「確かに貴様のソレは異常だ。千里眼を有する我らにすら理解の及ばぬ領域にある。だが、それがどうした? まさか、我らがそれを口にすれば何か変わるとでも? 笑わせるな、貴様は英雄でもなんでもない。ただの愚図だ。何もできない」
「じゃあさ、どうして俺の料理がこうなったかわかる?」
「何?」
「確かに藤丸立花は、取るに足らない存在だ。なのに、どうして俺の料理なんてものがこんなにも特殊なんだと思う?」
「…………」
それは誰もが疑問に思っていたことだった。しかし、そこに答えを持つものなどいない。当の本人ですら、理解していない――と思っていた。
「一つ、俺たちが吐いてる“嘘”を教えよう。お前が知ってるかはわからんが、俺たち兄妹は揃いも揃って転生者だ。しかし、そこにはチート特典なんてものは存在しない。だけど、俺の料理はまさしくチートのそれだ。それには簡単な理由があった」
「ほう、あの女は危険だと思っていたが、まさか転生者などという眉唾な存在だとはな。しかし、それ以上に貴様の意味不明な料理にまっとうな理由があるとは思いもよらなんだ。で、それはなんだ?」
「簡単さ。ガキのころから“あの”妹相手に飯食わせてんだ。腕立て伏せ百回、上体起こし百回、スクワット百回、そしてランニング十キロを毎日やる妹に、
反転、復讐者、鬼――英霊すべてが人類の味方をするわけではない。人類史には、どうしても存在することになる悪役たち。しかし、彼らは自らを召喚したたった一人の凡人を支えることとなる。
反英霊に愛された青年は、『共犯者』たちとともに七つの特異点を駆けた。
これは、美麗な英雄譚ではない。ちっぽけな人間と復讐者たちが織りなした小さな反逆史。
あるいは、反英霊たちを餌付けした料理人の物語。
――――食を制するものは、英霊を制する。
「知ってるか? 転生者一人いるだけで、物語ってのはずいぶん形を変えるんだぜ? それこそ、敗北を塗り替えるほどにな」
「――――もういい、死ぬがいい。我らの貴様に対する興味は失せた。ここで芥と化せ!」
「先輩!?」
――――ガキィッ!
「――――まったく、だらしがないわよ、マシュ」
盾があった。いつだか見慣れていた盾。それをかざしている少女がいた。
だが、マシュではない。白銀の髪を持ったその少女は――――。
「しょ、所長!?」
「久しぶりね、マシュ。どうやら私が上げた命は無駄遣いしていないようね、感心感心」
「え、いや、どうしてオルガマリー所長が!? 死んだはずでは!?」
「ええ、死んだわよ? でも、とてつもなく無茶苦茶で嫌な女にたたき起こされたのよ。それと――私だけじゃないわよ?」
空を見上げる。いや、見上げざるを得ない。そこにあるのは、闇を引き裂くような流星――――だけではない。人理を滅ぼすような光帯でもない。
そこには、流星の光すら包み込むような眩い光を放つ日輪があった。
流星が落ちた――――。
――――――…………
「ふむ、君が倒れるとは意外だな。どうだ? 手を貸してやろうか?」
「――――ふんっ、今回だけ借りてやる」
赤い外套を背負った男。
「ちょっと意外でした。あなたのその頑張り。でも、すごく誇らしいですよ」
「――――るっさいわね、姉面しないでくれるかしら?」
聖なる旗をはためかせる聖処女。
「あらあら、駄妹のくせにデカイ図体で寝転がるのは、邪魔よ?」
「ほら、さっさと立ち上がりなさい。それとも、ここでおねんねする?」
「――――いいえ! 私も彼のサーヴァントですから!」
容姿のよく似た見るも麗しき二人の女神。
「おや、だらしがない。そんな恰好で寝ていては風邪をひきますよ?」
「――――安心しろ、さっさと終わらせてコーヒーで体を温めるつもりだ」
平和を願った少年。
「おい、おいおいお前さんにしちゃ珍しい。ここで満足してんのか?」
「――――はっ、童がいいよるわ。ええで、乗ってやろうやないの」
快活でゴールデンな男。
いや、それだけではない。流星は降りやまず、幾人もの英霊たちを召喚する。
「なぜだ!? どうやって我らの領域を超えてきた!?」
フラウロスは憤慨する。納得ができない。理解できない。彼らと藤丸立花をつなぐ縁は微弱なもの。どうしてこうなったのか、オルガマリーの存在だってそうだ。彼女は存在を託して死んだはずだ。だが、彼女はたたき起こされたと言った。誰だ? どういった存在がそれを可能とする。
「何を驚いているの? 天の光は全て星。陽はまた昇る。太陽だって星の一つなんだ。だから、お兄ちゃんが集めるのは満天の星空じゃない。世界で一番光輝く妹さ! だって、太陽の下にだって、星はあるんだから!」
「フォウ!」
少女と獣が立っている。笑顔を浮かべて、少年へと手を差し伸べた。
「さあ、サーヴァント、グランドマスターフジマルリツカ、参上! じゃあ、例によって定型文で行くぜ、お兄ちゃん!」
――――――問おう、あなたがあたしの
グランドマスター フジマルリツカ(女)
主人公としてではなく、サーヴァントという存在になれば勝てんじゃね? という理由から約七百万回もの間死に続け、イレギュラークラスとして存在する妹。一度、物語の外に逃げるため、キャスパリーグとともに虚数世界へと潜んでいた。なぜ最初からいなかったのかという理由については、意表をついて勝率を上げるため。
あとはほぼ兄を信じていた。
マスターレベルは、すでに英霊並みのものと化している。
グランドとついているが、あくまで呼称であり、冠位クラスとは関係がない。
彼と彼女が吐いた嘘は簡単なもの。
とっくに兄妹だけの関係なんて、卒業している。
保有スキル
・グランドマスター EX
自身の出会ったすべての英霊と契約を結ぶことのできる魔力保有者の証。約七百万回、マスターとして死んだゆえに紡ぎに紡がれた不屈の物語から発生したスキルであり、彼女を彼女たらしめるものの一つ。
・憑依顕現 EX
オルガマリーのように、本来ならあるべきはずではなかったデミサーヴァントを英霊との対話により、顕現させる能力。死を幾度も超えたがゆえのネクロマンス能力であり、英霊が望んでくれるのであれば、オルガマリーのような座に登録されていない死者との融合召喚も可能。
つまり、生きた人間、死んだ人間に問わず、英霊の許可があればデミサーヴァントに変えることができる。
・不撓不屈 A+
折れず曲がらず歪まない精神性。自身に対するすべての弱体効果を著しく激減させる。
・敗衄弱者 A-
負けに負け続けたがゆえの負け癖。己を“主人公”という役に収めた場合、必ずと言っていいほど敗北する。つまり、マスターとしては最弱の存在。ただし、自身が別途で契約を結んで、正式なサーヴァントとしてあるならば無問題。
・一撃必殺 B-
腕立て伏せ百回、上体起こし百回、スクワット百回、そしてランニング十キロを毎日やった結果身についた能力。一定レベル以下のエネミーは、一撃で倒すことができる。