ツナ達が稽古場に入ると月詠以外の門下生が血を流しながら床に倒れこんでいる姿があった。
「師範おはよう~ございます~~。遅い到着ですね~~~。」
「なんやこの状況は!?素子はんは倒れている子達の手当てと医者に連絡をお願いします!月詠はん 説明してもらいましょか。」
「説明もなにも~~いつも通り素振りをしていたら~~この人達が~~つっかかってきただけですよ~。」
「ククク 思っていたよりも面白い奴ではないか。よかったではないか青山鶴子。あいつはまだ後戻りできる位置にいるぞ。」
「そうですか。でももう我慢の限界どす。うち自ら引導を渡してあげるのが師範としての務めどす。」
「師範が戦ってくれるんですか~~?それは~~嬉しいですね~~。本当は~~素子さんや刹那センパイに興味がありましたけど~~、これはこれで~~ゾクゾクします~~。」
月詠はおっとりとしながらも頬を染めて歓喜に満ちた様な表情をしていた。そんな月詠をみた鶴子は怒りを覚えるが、エヴァから見るとまだ目が暗闇に堕ちていないことから引き戻せる段階にいた。月詠と鶴子はそんなエヴァとツナを無視して戦い始める。
「ッハ!」
一瞬で懐に入り込んだ鶴子は掌底で月詠を庭へと吹き飛ばした。そしてそのまま自身も庭へと飛び出す。
「ハン 今の一瞬で終わらせておけばいいものを。」
「足元にいた門下生達のことを考えたんでしょ。でも、月詠ちゃんもきちんと反応して防御していたね。しかも吹き飛んだのも自分から後ろに跳んで衝撃を殺してたよ。」
「そこまでわかったお前もお前だな。生半可な手加減をするからだ。茶々丸!お前も青山素子と一緒に手当をしてやれ、私とツナはあの二人の後を追う。行くぞツナ!!」
「了解しました。マスターお気をつけて。」
「よろしくね茶々丸ちゃん、素子ちゃん。」
「はい。姉さんと月詠ちゃんをよろしくお願いします。」
ツナとエヴァはこの場を二人に任せて庭へと移動する。庭では刀を持った鶴子と刀と小太刀を構えた月詠が向かい合っており、月詠は全身を浅く斬り刻まれたのか服があちこちと破れて薄っすらと血が滲んでいた。そんな状況であるにもかかわらず月詠は恍惚とした表情を浮かべていた。
「ウフフ ・・楽しいですね〜〜心ゆくまで殺しあいましょう〜〜。」
「うちは月詠はんに付き合う気はありまへん。これでお終いにしましょう!・・・・神明流奥義 雷光剣!!」
鶴子が縮地にて月詠に斬りかかろうとするが
「ストップです。鶴子さん。それ以上痛めつける必要はないでしょ?」
「「!!!」」
ツナが鶴子が振りかぶっていた腕を掴んで止めており、また月詠が持っていた武器も奪いとっていた。
「私の武器〜〜いつのまに盗ったんですか〜〜?それよりも〜邪魔〜しないでほしいです〜〜。」
「沢田さん・・・うちの雷光剣を素手で止めますか。そこまでするならお手並みを拝見させてもらいましょか。」
投稿が遅くなりそうだったのでここで一度投稿します。