勉強会も順調に続きテスト当日、2-Aではツナが作った問題集と睨めっこしている姿があったが、
「そういえばニュース見た?」
「婚約者の女子高生と先生のやつ?」
「女の子が可哀想だよね。親が婚約者を勝手に決めて、婚約者である先生から無理矢理学校で色んなことされてたって話だし。最終的に逮捕されて親も社会的に立場がなくなったらしいけどさ。」
いま世間を騒がしている事件に興味津々な面子も多い。同じ女子校という共通点もあり学園内もピリピリしていた。
「この問題集、一人一人微妙に違うのよね。」
「当たり前ですわ!ツナさんが初日にテストをしたのは一人一人のことを考えるために必要だからなんですのよ!」
「うちもおじいちゃんに言ってお見合いを辞めさせないといかんなぁ。」
「大丈夫だと思いますよこのちゃん。今回の件で学園長も世間の目を気にし始めましたから。」
そんな空気の中でも勉強に集中しているメンバーはいて、ツナが作った問題集の違いに驚いたりしていると、あやかが自慢気に解説を始める。
事件のことが他人事だと思えない木乃香は決意を示したが、刹那からすでに学園長は他の先生達から直談判がありお見合いを組める立場にないことが説明された。
「真名は昨日ツナさんと一緒にいたと聞いたでござるが?」
「アイヤー真名は勉強は大丈夫アルかー?」
「フフ 私も勉強はしているよ。勉強会にも参加しているしね。昨日はあの場所に用事があっただけさ。」
真名は不敵に笑いながら楓や古菲からの質問を受け流す。
そしてテストが始まった。
テスト返却日
「今回は自信あるよー。」
「自信もなにも・・・あの問題集ほとんどテストと同じ内容だったじゃん!」
「私も本気を出しました。」
「え!?夕映どうしたの?」
「夕映も夏休みが楽しみなんよ。」
「このちゃんと一緒に京都に帰れる日が来るとは思いませんでした。」
「お盆休みにはみんな帰るのよね?つまりツナさんと2人っきり・・・」
「安心しろ神楽坂明日菜。私と茶々丸がお盆休みに毎日顔を出す予定だ。」
「な!なら私も寄りますわ!」
「あやかも行くなら私も行こうかしら〜。」
生徒達は来たる夏休みに向けて各々やりたいことを話しながら順位の発表を待っていた。
女子中等部の発表が始まり
【三位 2-A】
と前回よりも早く名前が呼ばれた。
「「「「「「!!!」」」」」」
「あの問題集があるんですから当然ですわ!!」
個人順位
1位 超 鈴音、雪広あやか、那波千鶴
・
5位 宮崎のどか
・
・
・
9位 綾瀬夕映
10位 近衛木乃香
明日菜は順位は下がってしまっていたが平均点は上がっていた。また勉強会に参加したメンバーもみんな平均点が上がっており、今回2-Aで補習になったのは古菲のみで、勉強会に参加しなかったことを後悔していた。
勉強会に参加したメンバーも問題集を参加してない人に見せるのを禁止されていたため、頼まれても見せることはせずに一緒に参加しようと誘ってはいたのだが古菲に勉強をする意識がなくテスト当日を迎えていた。
「テスト終わりの打ち上げだー!!」
「またツナお兄さんのお店だよね?」
「ツナお兄さんに褒めてもらうんです!」
今回はあやかがツナに迷惑をかけないように勉強会の最中に打ち上げの予約を入れていた。