ツナま!   作:ばすけばすけ

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前話のテーブル番号毎に話を進めていきます。

①京子・ハル・花
②奈々・ランチア
③ユニ・アリア・γ
④炎真・真美
⑤ディーノ・ロマーリオ
⑥白蘭・ブルーベル・桔梗・ザクロ
⑦骸・凪
⑧恭弥・草壁
⑨ザンザス・スクアーロ・ルッス


第32話

①にて

 

「「お久しぶりです!」」

 

夕映とのどかが料理を運んできて京子達に挨拶をする。

 

「あの・・・凪さんだけどうして別のテーブルなんですか?」

 

「骸さんは凪さんの保護者だからですよ!」

 

「あれじゃあどっちが保護者かわからないわね。」

 

「アハハッ。つっくんの周りはいつも賑やかだね。」

 

のどかはお世話になった凪だけが違うテーブルに座っていることに疑問を感じて理由を聞く。ハルが一緒にいる男性が保護者だと伝えるが、花は額を抑えながら首を振る。京子はじゃれているツナと骸を見ながら笑っていた。

 

「ツナお兄さんの昔話を聞かせてほしいのです!」

 

5人はツナやお店の事を話していたが、風香・史伽が京子達に駆け寄ってきて昔話が聞きたいとお願いをしてきたため、京子達はツナとの想い出を語ることにした。

 

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

②にて

 

「ツナさんのご家族の方ですか?私、雪広あやかと申します。よろしくお願いいたします。」

 

「ご丁寧にありがとう。沢田奈々でつっくんの母親なのよ。」

 

「お義母様でしたか。私は那波千鶴です。ツナさんと仲良くさせていただいております。こちらの方はお義父様ですか?」

 

「俺は居候の身で家族ではないな。」

 

あやかが料理を運び、今回のお礼も兼ねて挨拶をしていた。奈々の外見から姉と判断していたが、奈々が母親というとあの童顔は母親譲りなんですのねと納得する。千鶴も自己紹介をするが、奈々が母親なら隣の男性は父親なのかと聞くが、ランチアは護衛のことは伏せて家族ではないと言い切る。

 

「ランチアさん。私は貴方も家族と思っているわよ。だから家族ではないなんて言わないで頂戴。」

 

「・・・奥方。失礼した。」

 

「千鶴ちゃんはつっくんのことが好きなのね。あやかちゃんもかしら?」

 

千鶴のお義母様呼びに気づいていた奈々はニコニコしながら、そろそろ本当に孫ができるのかしらーと頬に手を当てて呟き、ツナの昔話を始める。その呟きを聞いたあやかと千鶴は頬を染めながらツナに関することを色々と聞いていた。ランチアはコーヒーを飲みながらツナにエールを送る。

 

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

③にて

 

「もしかしてユニちゃんですか?」

 

「そうですが、貴女達は?」

 

「うちは近衛木乃香いいますー。」

 

「私は神楽坂明日菜です。」

 

「ツナくんがアルバイトで雇っているうちの二人ね。」

 

料理を運んで来た木乃香と明日菜がユニに確認したいことがあり、ユニに話しかけていた。

 

「ツナさんからユニちゃんのことを聞いててなー。一度会ってみたかったんよ。」

 

「そうなんですか!?ツナさんは私のことをなんて言っていましたか?」

 

「一番仲が良くて安心できる二人のうちの一人だって言ってましたよ。」

 

木乃香がユニに話しかけた理由を話すと、ユニは身体を乗り出してツナが自身のことをなんて話していたのかを確認する。明日菜に悪気はなく正直に伝えてしまうとユニは目に見えて落ち込んでしまう。

 

「大丈夫よユニ。いざとなれば酒に酔わせて既成事実を作りなさい。私がそうしたようにね。」

 

「娘の前で何を言ってんだあんたは!」

 

「既成事実とはなんですか?」

 

アリアがお酒を片手に笑いながらユニを励ますが、内容が内容なだけにγが慌ててアリアの口を塞ぐ。ユニは意味がわからずにコテンと首を傾げてγに意味を問うが、γは慌てるだけで答えることができずにいた。木乃香と明日菜もどうしようと顔を赤らめて悩んでいたが、

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

④にて

 

「こんばんわー。お兄さんもツナさんの仕事仲間なんですか?」

 

「そうだよ。僕は古里炎真。こっちは妹の真美でツナくんとは中学二年生からの知り合いなんだ。」

 

炎真と真美のテーブルには裕奈・アキラ・亜子が料理を運んで来てそのまま世間話を始める。

 

「ううう〜。三人からもツナさんへのLOVEを感じる〜」

 

「「「え!?」」」

 

「また真美は・・・はぁ。告白すればいいじゃないか?」

 

「お兄ちゃんには言われたくない!」

 

真美は裕奈・アキラ・亜子からツナに対する好意的な感情を感じ取り机に伏してしまう。炎真は呆れながらはやく告白すればいいのにと呟く。

 

「うちらは好きというより、もっと話してみたいだけやから。」

 

亜子が顔を赤くしながら必死に否定をするが否定をすればするほど真美に怪しまれてしまう。

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

⑤にて

 

「おにいさん。イケメンですねー。ツナさんとはどんな関係なんですか?」

 

ディーノとロマーリオのテーブルに料理を運んだのは美砂・円・桜子で、そのままディーノに絡み始める。

 

「ありがとな!ツナは俺の弟分だからな。中学の時に知り合って色々と教えてあげてたんだ。」

 

「逆に助けられたりもしてたがな。」

 

ディーノは嫌な顔をせずにツナとの昔話を始めて、事ある毎にロマーリオから茶々が入る。その度に二人は笑いながらどつき合う。三人はそんな二人の関係を羨ましく思いながら話を聞いていたが

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

⑥にて

 

「白蘭。どういう要件だ?」

 

ツナは白蘭にマシュマロ系のスイーツを大量に用意し運んで来て、白蘭に今回の行動の意味を問いただす。

 

「理由はないよ♪面白そうだったし、ユニちゃんが寂しそうだったからね。」

 

「にゅ〜〜。迷惑だった?」

 

ユニのことを話し始めた白蘭にツナは納得し、上目遣いで不安そうに聞いてきたブルーベルに来てくれて嬉しいよと頭を撫でると席を外す。

 

「あ!ひんにゅーだ!」

 

「誰がだ!お前こそ貧乳だろうが!」

 

ブルーベルがエヴァンジェリンを発見すると指をさしながらひんにゅーと叫ぶ。エヴァンジェリンはブルーベルのテーブルに行き抗議を始める。

 

「ハハハ ブルーベルにも友達ができたんだね。」

 

「バーロー どっちも壁だろうが。グハッ」

 

「ザクロ。火に油を注いでどうするのですか?」

 

白蘭は言い争っている二人を見て嬉しそうに笑い。ザクロは無駄な争いだと鼻で笑う。それを聞いた二人は同時にザクロの腹を殴り、桔梗はそんなザクロに呆れながら紅茶を飲み始める。

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

⑦にて

 

「骸!笑いすぎだ!」

 

チョコレート系のスイーツを運んで来たツナが骸が未だに痙攣していることに気がつきさすがに怒る。

 

「ツナさん。大丈夫。似合ってる。」

 

「クフフッゴホゴホ ハー ツナヨシくんは僕を笑い殺す気ですか?」

 

凪はそんなツナにサムズアップしながら似合ってるから大丈夫と励ます。骸はやっと落ち着いたのか涙目になりながらツナに話しかける。

 

「おまえのツボがわかんないよ!!てっきり隼人と武も来るかと思ったんだが。」

 

「あの二人ならジャンケンに負けて留守番ですよ。」

 

ツナはボンゴレからは忠犬と親友が来ると考え、いない理由をきくと、骸はジャンケンで決めたと答えて来たためため息をつき、凪と少し話をしてからテーブルを後にした。

 

「クフフ そこの方。良ければ一緒に食べませんか?」

 

「大丈夫。私達は敵ではない。」

 

「気づいていたのか。」

 

「やるでござるな。」

 

骸と凪が柱の影に目を向けて話しかけると、影から真名と楓が出て来る。二人は骸から発せられている異様な雰囲気に警戒していたのだ。凪が敵ではないと明言したこととツナとのやりとりから大丈夫と判断してテーブルに付きスイーツを一緒に食べ始める。

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

⑧にて

 

「恭弥さん!草壁さん!お久しぶりです!どうしたんですか?」

 

「ツナヨシの様子を見に来たんだよ。君がいないとつまらなくてね。」

 

「沢田も元気そうでなによりだ。」

 

ツナは日本食を中心に料理を運ぶと、お互いに持っている情報を交換しだす。ツナから見た雲雀恭弥は、昔は恐怖の対象であったが一緒に仕事をする内に頼れる存在へとシフトしていっていた。お互いに必要な情報を共有するとツナは食事の邪魔をしないようにとその場を離れる。

 

「ねぇ なにか用?」

 

「いえ!身のこなしが只者ではないと思い。」

 

「ツナさんの師匠アルか?」

 

「沢田は中学の後輩だ。」

 

食事を進めていた雲雀だが、視線に煩わしさを感じ遠くから見ていた二人を哲に呼びに行かせる。連れてこられた刹那と古菲は雲雀が只者ではないと理解し、刹那は警戒、古菲は純粋に戦ってみたいと見ていたようだった。

雲雀は古菲に今度来た時に時間があったらと約束し、刹那とも戦う約束をする。

すると

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

⑨にて

 

「遅えぞ!ドカスが!!」

 

「お前が急に来るから肉を調理してたんだよ。最高級の和牛ステーキとワインだ。」

 

ツナは料理を運んで来たが、ザンザスは遅いとスクアーロに向けて置いてあった花瓶を投げつける。さすがに備品を壊されたくなかったツナがキャッチをするが、ザンザスはますます機嫌が悪くなってしまった。

 

「悪くねえな。どんどん持ってこい。」

 

しかし、ステーキを食べ進めると質のいい肉に機嫌が良くなっていく。

 

「学園祭だから現金しか扱わないんだけど・・・。」

 

ツナは料理を追加で運んでくると、ザンザス同様食べ進めているスクアーロとルッスにお金の確認をする。

 

「それなら大丈夫よ。」

 

「カス鮫!あれを出せ!」

 

 

(※以下から①〜⑨の視点が同じになります。)

 

 

「ヴォオイ これだけあれば足りるかァァ?」

 

スクアーロがザンザスに言われてアタッシュケースをテーブルの上に置き中を見せる。中にはお札がびっしりと入っており

 

「総額3千万はあるはずだァァ」

 

「多すぎだ!!」

 

「身内の分も込みだ。受け取れドカス。」

 

スクアーロが総額を伝えるとツナは頭を抱えて叫ぶ。

 

「そういえば花さん。いくら持って来てますか?」

 

「カードが使えないなんて失念してたわ。そんなにはないわよ。」

 

ハルと花がひそひそと確認し、

 

「お兄ちゃん。お金持ってきたよね?」

 

「もちろん・・・ごめん・・忘れたみたいだ。」

 

真美は炎真に確認をすると、炎真は財布の確認をするがどこを探してもなく忘れてきたと顔を青くする。

 

「骸様。お金は?」

 

「クフフ カードが使えないのならツナヨシくんが出してくれますよ。」

 

凪が心配そうに骸を見つめるが、骸は開き直りツナに出させようとしていた。

 

「ハルちゃん、花ちゃん、真美ちゃん、炎真くん、むっくん、凪ちゃん。大丈夫よ。身内の分って言っていたんだから貴方達の分も含まれてるわ。」

 

奈々がみんなを安心させるように笑い。ザンザスの方に向いて

 

「そうよねザンくん?」

 

「「「「「「ザンくん!?」」」」」」

 

「ああ構わねえ。」

 

ザンザスも奈々に対しては素直に返事をするが

 

「ちょっおまえ、ザンくんって。アハハハハハ」

 

「笑いすぎですよツナヨシくん。クハッ 確かにザンくんは クフフクハハハハ」

 

「お前らもつっくんにむっくんだろうが!!ドカスが!お前の母親だろう!なんとかしやがれ!!」

 

奈々がザンザスに対してしたザンくん呼びに衝撃が走り、ツナ・骸・ディーノ・白蘭・ザクロは声をあげて笑い、雲雀は声を出さずに机に伏して痙攣していた。反撃を受けたのは同じように呼ばれているツナと骸のみであり、ボンゴレ基地とは違い死ぬ気の炎は使われてはいないが言葉の応酬が繰り広げられていた。

 

ちなみに凪は京子達のテーブルに移動しており、京子や奈々達は久しぶりの賑やかな光景に昔を懐かしんでいた。




2-Aのメンバーが空気なのと無理矢理感はありますが、ザンザス・骸・雲雀・白蘭・ユニ・奈々を登場させたかったのでこのような形にしました。

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