ツナま!   作:ばすけばすけ

30 / 66
第30話

ツナの学園祭での当番は一日目は様子見のためお店で待機、二日目は13時まで、三日目13時からになった。

 

「すいません。ツナさんの負担が多くなってしまいますが大丈夫でしょうか?」

 

「気にしないでいいよ。火も扱うから大人が見ていないといけないんだし。せっかくのお祭りなんだからあやかちゃんも楽しんで。」

 

あやかは申し訳なさそうにツナに頭を下げるが、ツナは気にしないでと手を振りながらあやかに微笑みかける。

 

ツナの予定が決まると2-Aの少女達から一緒に回らないかと誘われる。一日目は不可能なため二日目と三日目しかないのだが、二日目は亜子・裕奈・アキラ・木乃香・明日菜・刹那、三日目は夕映・のどか・あやか・千鶴と美砂・円・桜子がいるチアリーディングのショーをみることに決まった。ショーの後は三人も合流する予定だ。

エヴァンジェリンは人が多い学園祭自体に興味がないため当日の三日間は家に籠る計画を立てていた。

 

準備期間は滞り無く終わり本番一日目

 

2-Aのお店では女性客の大群が押し寄せていた。

 

「あの人やば〜い!」

 

「いくつなんだろう。」

 

「お兄さんをテイクアウトでお願いします!!」

 

「スマイルを!!」

 

最初は厨房にいたツナだが厨房が落ち着いてくるとカウンターの様子を見に厨房から外に出てしまう。すると店内にいたお客さんから悲鳴が上がり、すぐにイケメンがいるとの噂が麻帆良を駆け巡り女性客が押し寄せてきたのだ。

 

ツナの格好は燕尾服(黒執事のセバスチャンを想像してください。)で髪を後ろで一本結びにしていた。(フルーツバスケットの草摩かずまを想像してください。)

 

そんな状態で一日目の営業時間が終わると

 

「ツナさんの影響がここまでとは思いませんでした。」

 

「あの格好で微笑みかけるのは反則よね。」

 

「そうですわね。ツナさんのシフトを公開した方がいいかもしれませんわね。」

 

夕映・明日菜・あやかが疲れた感じで椅子にもたれかかりながら一日目の反響を考えて対策を話し合っている。同じテーブルにはのどかもいるがのどかは体力を消耗しすぎてテーブルに伏していた。

 

「凄かったなー。うちも見惚れてもうたわ。」

 

「すごい人気でしたね。やけてしまいます。」

 

ツナの両サイドには木乃香と千鶴がニコニコしながら腕を絡ませている。ニコニコとしているが黒いオーラが滲め出ていた。

 

「ありがと。でも二人も可愛いよ。」

 

ツナは二人の黒いオーラには気づかずにメイド服姿の二人を褒めると、黒いオーラはなくなった。

 

 

二日目

ツナの勤務時間を入口に貼り付けることにより、午前中は一日目同様に混んだが、午後は超包子のメンバーからしたら比較的に落ち着いて切り盛りできる程度の来店数だった。

 

ツナは13時になると亜子・裕奈・アキラ・木乃香・明日菜・刹那と学園祭を見て回るために着替えようとするが6人から止められてそのままの格好で見て回ることにした。6人はきっちりと制服に着替えている。

 

主に大学部を中心に回りお化け屋敷の工学部のシューティングゲームなどみんなで楽しめる系のアトラクションをしていた。

 

夕方まで楽しんだが各々部活の出し物などがあり解散をした。

 

一人になってしまったツナは高音のクラスがやっている食堂に行き食事をすることに。

 

「高音ちゃんこんばんわ。ウエイトレス姿も可愛いね。」

 

「な!!ツナヨシさん!?その格好は一体?まるでナイトみたいですね。」

 

ツナは食堂に入り空いている席に案内される。ツナの格好に女生徒や女性客から視線が集まる。ツナはオーダーを取りに来た高音に話しかける。高音はツナだと気がつかずにオーダーを取りに来てしまい、いきなりのことにテンパってしまい執事ではなくナイトと言ってしまう。

 

「お迎えにあがりました。プリンセス。」

 

「なッ・・・」

 

「「「「きゃーーー」」」」

 

ツナはγを想像してクスリと笑い、高音にひざまづきながら高音の手を取り、手の甲にキスを落とす。

高音は頭から煙を出して惚けてしまい、周りの女生徒や女性客が黄色い悲鳴をあげた。その後、写真対応や高音のクラスメートに関係を聞かれたりと騒がしい時間が続いた。

 

 

三日目

一度店舗に集合してから仕込み等の確認をして行くことになったのだが、夕映・のどか・あやか・千鶴が二日目のことを聞き、ぜひ燕尾服でとお願いされ断ることができずに燕尾服で回ることに。

 

チアリーディングのショーは11時からのため時間には2時間余裕があり、5人は女子中等部の出し物を中心に回る事にした。

 

たまたま入った家庭科室では和をモチーフにした喫茶店をやっており、和菓子を注文した。

 

「ツナお兄様!」

 

「愛衣ちゃんのクラスの出し物なんだ。」

 

5人で和菓子を食べながら談笑していると浴衣を着た佐倉愛衣が駆け寄ってきた。

 

「うわーツナお兄様格好良いです!あの・・写真を撮ってもいいでしょうか?」

 

「大丈夫だよ。」

 

ツナは上目遣いで頼んできた愛衣を邪険にはできずに写真を撮ってしまう。愛衣は嬉しそうに接客に戻っていった。それを見た他の女性客も声をかけようとするが

 

「ツナさんそろそろ行きますわよ。」

 

「そうですわね。混んできましたので長居をしてしまうと邪魔になってしまいますわ。」

 

「あの・・・そろそろ時間。」

 

「のどかの言う通りです。早く行かないと始まってしまうのです。」

 

この展開はマズイと察知した4人がいち早くツナを囲み千鶴とあやかが手を握りのどかと夕映が体育館まで先導する形で家庭科室から出た後も駆け足で移動する。




学園祭を細かく取り扱うつもりはないので駆け足でいきます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。