ツナま!   作:ばすけばすけ

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第20話

「エヴァちゃん!うやらま、じゃなくて私とかわりなさいよ!」

 

「明日菜さん。落ち着いてください。」

 

「そうですわ!はやくそこを私にお譲りなさい!」

 

「あやかも落ち着いた方がいいわよ。」

 

「なにやら面白そうネ。残念ながら博士を待たせているためお先に失礼するヨ。」

 

「みんな積極的やわ〜〜」

 

「エヴァンジェリンさんはどうして泊まりたいのですか?」

 

エヴァの行動に明日菜とあやかは動揺して意味深な発言をする中で、のどか・千鶴・木乃香・夕映は冷静に対応していた。超は残念そうに帰っていく。

 

「エヴァちゃん!とりあえず離れてくれないかな。」

 

とツナはエヴァを引き離し目の前に座らせた。

 

「今日は茶々丸がいなくてな、家に一人なんだ。なら、このままこいつといた方が安全だろ。なんならお前達も泊まればいい。」

 

エヴァはもっともらしい言い訳をして、明日菜達をみながら泊まることを提案した。

 

「そうですね。なら私達も泊まりましょうか。」

 

「そうやな〜 ツナさんお願いできへん?」

 

木乃香が代表してツナに確認する。ツナもエヴァだけだと身の危険を感じていたため

 

「大丈夫だよ。みんなこの部屋でいいよね?」

 

全員に許可を出す。

 

「なら私がツナの隣で寝よう」

 

エヴァがまたツナに近づくが

 

「エヴァンジェリンさん。やりすぎですよ。」

 

と千鶴に抱かれて引き離された。

エヴァは抵抗すれば脱出もできたが、千鶴の身体が無事では済まなくなるためおとなしく従っている。

 

「エヴァンジェリンさんは色々とかわりましたね。なにか心境に変化でもあったのですか?」

 

夕映はエヴァンジェリンのあまりのかわり用におもわず聞いてしまう。

 

「この男に色々とされてな。」

 

エヴァは悪い笑みを浮かべる。

 

明日菜達は「色々・・・」と呟き顔を赤くしてツナを見つめる。

 

「違うからね!エヴァちゃん意味深な発言はやめて!」

 

「ククク 良いではないか。」

 

ツナはなんとか誤解を解くことに成功するが、精神的な疲労が溜まっていた。

 

(いまなら隼人の気持ちがわかるよ。胃薬がほしい。)

 

胃薬を常備していた右腕を思い出す。

 

 

次の日の朝

 

ツナは目が覚めるが、身体が重いことに違和感を感じる。しかも視界が真っ暗だった。

 

(え?なにこの状況!なんで千鶴ちゃんが!エヴァちゃんもいるし!)

 

ツナの状況は、千鶴に頭を抱きしめられており、顔が胸に埋まっていた。しかも腰には裸のエヴァが抱きついている。

 

(鍵を閉めたよね!エヴァちゃんの魔法か?いや、それよりはやくこの状況から抜け出さないとヤバイ。)

 

ツナは超直感がかつてない警報を鳴らしていることに気づき慌てて身をよじる。

 

「ん・・アッ・」

 

ツナが動く度に千鶴が反応するが、

 

「ふふ ツナさん。朝から激しすぎですよ。」

 

千鶴は起きておりこの状況を楽しんでいた。

ツナの頭を撫でたりしていたが、少したつと頭を離して起き上がる。

 

「エヴァンジェリンさんも起きてください。そろそろ戻らないと危ういですよ。」

 

とエヴァに服を着せて部屋から出て行こうとする

 

「ちょ!説明をしてほしいんだけど!」

 

「内緒です」

 

ツナに声をかけられるが、人差し指を唇に当てウインクをして部屋から出ていく。

 

「あーーー!ちづねえ!エヴァちゃん!なんでツナさんの部屋から」

 

しかし部屋から出てくる姿を新聞配達から帰ってきた明日菜にバッチリ見られて叫ばれてしまう。

 

その叫び声をきいた面々により和室に正座させられているツナ・千鶴・エヴァ

 

「千鶴さん?どうしてツナさんの部屋から出てきたのかしら?」

 

「ツナさんもダメやで〜」

 

「.エヴァちゃんはやく説明しなさいよ!」

 

「のどか。尋問は三人に任せて私達は朝ご飯の用意をしましょう。」

 

「うん。遅刻しちゃうもんね。夕映待ってー」

 

夕映も興味はあったが時間も時間で、ツナ宅に行ったメンバーが遅刻するのはマズイと判断した。超だけが登校し他のメンバーが遅刻した時の騒動を考えたのである。

 

「どうしましょう。せっかくの秘密が。」

 

「なに、私が夜中に忍び込んだら那波千鶴が着いてきただけだ。」

 

「止めるつもりだったのですが、ツナさんの寝顔を見てたらつい。」

 

千鶴は顔を赤らめながら頬に手を置く。

 

「神楽坂明日菜。お前こそなぜ三階にいたのだ?」

 

エヴァは面白そうに明日菜に問いかける。

 

「べべ別に意味なんてないわよ!」

 

「大方、ツナを起こそうとしてあわよくばを狙ったのではないか?」

 

「そんなことは!いつもならいるツナさんがいなかったから、まだ寝てるのかなって思っただけで、寝顔が見てみたいとかあわよくば添い寝とか、キキ キスとか考えてないから!」

 

明日菜は真っ赤になりながら手をブンブン振る。

 

「あすな〜 わかりやすすぎやわ〜」

 

「明日菜さん!貴女も正座ですわ!」

 

明日菜にまで飛び火した。

 

ツナは(今日はもう店を休みにしてゆっくりしよう。癒しがほしい。)と考えていて千鶴や明日菜の発言を聞いていない。

 

そんな混沌な空間は二人の少女により打ち破られた。

 

「にゅにゅ。 ツナ!遊びに来た!にゅ?なんで正座なんてしてるんだ?」

 

「ツナお兄さん!ヤッホー。この街すごいねー!案内してよ!うわ!なんかすごい場面に遭遇した感じ?」

 

水色のロングヘアーの少女がツナに飛びつき、赤銅色の短髪で活発そうな少女が部屋の入り口でニヤニヤとツナを見ていた。


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