次の日の教室にて。
「月曜日からテストかー。嫌だなー。明日菜は大丈夫なの?」
と佐々木まき絵が机に寝そべる。
「私も嫌よ。でもバカレンジャーの呼び名は嫌だから頑張るの」
と小さく呟く。
「今年こそは万年最下位を脱出しますわよ!」
と宣言するあやか。
ノリがいいメンツは一緒に手を挙げるが、エヴァや刹那などがのることはなかった。
クラスメイトに気づかれることなく放課後を迎え、各々が買い物をしに行き、夜ご飯を済ませた後にお店にて合流した。
「いらっしゃい。じゃあまずは二階に上がって荷物を置いてきて。部屋は和室に雑魚寝で大丈夫だよね?」
と荷物の量をみて先に置いてくるように促す。
和室は30畳くらいあり、15畳で分けれるように襖が間にある。六人が雑魚寝をするには十分な広さがあった。
片方にはテーブルが用意されており、そちらで勉強会をするようである。
勉強会の前に各自の苦手分野を確認する。
あやかと千鶴は特に苦手分野はなしで成績上位者。
木乃香は一通りできるが応用問題が苦手。
のどかはだいたいできる中堅クラス。
夕映はやる気さえあれば上位者に食い込める。
明日菜は全教科に難があり基礎から。
だと判明した。
「今日はこれをやってもらって、明日の朝に答え合わせをするね。」
初日から勉強ばかりだと疲れちゃうからと、ツナは作っておいた全教科の小テストをしてもらうことにした。
小テストを受けてもらってる間に、あやか・千鶴・木乃香・のどかからノートを借りて試験範囲を確認するツナ。
小テストが終わった順に二人一組でお風呂に入るように促す。あやか・千鶴、木乃香・のどか、夕映・明日菜の順番でお風呂に入る。その日はそこでお開きになるが、寝るのではなくて雑談をすることに。
「ツナさんの部屋は三階にあるん?」
「そういえば二階にはないですよね?」
と木乃香と明日菜がふと思い出したようにツナに聞く。
「俺の部屋は三階にあるよ。他には使ってない部屋が三つあるかな。」
ツナが答えると
「殿方のお部屋に少し興味がありますので、見せていただけたりできませんか?」
とあやかが顔を赤くしながらお願いをする。
「え?そうなの?」
とびっくりするツナ。
「私達はずっと女子校ですから」
「私もみてみたいです。」
と千鶴とのどかが援護する。
「まぁ構わないけど、見てもなんもないよ?」
と三階に六人を案内する。
三階には部屋が四つとトイレのみになっている。
ツナの部屋は階段から一番奥にあり、残り三部屋はまったく使用していなかった。
「はい。どうぞ。」
とドアを開ける。部屋にはいるとパソコン、机、ベッド、本棚、タンスのみのシンプルな部屋だった。
本棚の前には夕映・のどか・木乃香が集まっている。夕映が一冊を手に取るが見たことがない文字であったため
「これは何語ですか?」
とツナに尋ねた。
「それはイタリア語、1段目が日本語で2段目がイタリア語、3段目がフランス語とロシア語、4段目がドイツ語と中国語、5段目にスペイン語と韓国語の本があるよ。」
と各種一冊ずつ見せる。
「何ヶ国語喋れるんですか?」
と夕映が不思議そうにする。
「ん〜。12くらいかな?」
と指を折りながら数える。それを聞いた夕映はなにかを考え始めてのどか・木乃香の三人で話し込んでしまった。
「この写真は・・・」
と千鶴がタンスの上に飾ってある写真をみて呟く。
「ハルさん達と他にもいろんな人がいますね。」
「国籍や年齢もバラバラな感じですわね。」
と明日菜とあやかも手に取る。
「仕事仲間や友達の写真だよ。千鶴ちゃんの見てるのが母さんと居候組、明日菜ちゃんのが仕事仲間、あやかちゃんのが一番仲の良い友達かな。」
と説明する。千鶴の写真には沢田奈々・ランチア・ビアンキ・イーピン・フータが、明日菜の写真には守護者と京子達、あやかの写真にはユニと白蘭と一緒に撮った写真だ。
じゃあ下に戻るよ。とツナは六人を部屋から出し下に戻る。戻ってからは写真の件や外国語について色々と聞かれ、マフィアとバレないように嘘を交えながら話していった。余談だが、あの三つの他にはヴァリアーとの写真、γや桔梗達との写真もあったが、何人かが一触触発状態で見せられるものではなかったため、夜中の間に片付けておこうとツナは誓った。