少々受験の方が忙しくなってしまいまして・・・。前回も似たような言い訳したような気もしますが・・・。(汗)もう一つの作品と交互に投稿したいと考えています。
一か月に一つ投稿を目指しますので、この作品の最新話は二か月後になってしまうかもしれません・・・。出来るだけ早く最新話を投稿できるように頑張りますのでよろしくお願いします。
今回は私事で投稿が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでしたm(__)m
「俺と一つになる・・・・?」
俺はトーマの言っている意味が分からなかった。
「そのまんまの意味だよ。ジンくん。」
そのまんまの意味・・・?
まず、トーマは何で俺の事を兄さんって呼んだんだ?
俺は彼に会ったことがないはずだ。
「君は計画に気付いているのだろう?」
計画・・・・・?
「”幻想計画”さ。」
トーマから放たれた言葉に、俺は驚愕する。
「君は魔術を”殺す”。僕は”創る”。まぁ、僕と君が元々一つだったってことは、この二つの能力が証明しているよね。」
「しかも、僕の左手と君の右手が触れた瞬間、君は違和感を感じたはずだ。真逆の能力を持つ二人で、お互いの能力を消しあったんだ。」
トーマの言っていることは、俺の考えと完全に一致している。
そこで、俺は一つの疑問を投げかける。
「仮に、だ。俺とお前が一つになるとして、やり方はわかるのか?」
「簡単さ。僕の”右手”と君の”左手”が触れればいいんだ。」
「人格はどうなる。俺とお前、どっちの人格が残るんだ?」
「まぁ、僕らは元々一人だったわけで、元の人格と、容姿があるんだろう。」
なんとなく、疑問は解決した。その上で俺は一つの結論をたたき出した。
「俺とお前は一つにはなれない。」
「第一、俺は今の姿、生活が好きだ。俺の個人的理由で断る。そして、俺とお前が一つになったら、世界が崩壊する。まぁ、今のお前でも破壊できると思うがな。」
まぁ、一つになった時の人格がわからないから、100%崩壊するわけではないけど、
危ない賭けに出るのは嫌だな。
「・・・・どうして?」
トーマ小さく呟く。
「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてドウシテドウシテドウシテドウシテ・・・・・。」
トーマが叫ぶ。完全にいつものトーマではない。
「君は、覚えてないのかい?人間は、僕たちに酷いことをしたんだよ?そんな世界、必要ないよ。」
その口ぶりから、トーマが実験体だった時の記憶があるのだろう。
「俺には実験体だった時の記憶はない。でも、酷いことをされたことは、なんとなくだがわかる。」
「だったら・・・・!」
「生きてたら、辛いことがあるかもしれない。でもな。長く生きとけば、いつか良いことがあるかも知れねぇじゃん。良いことは、仲間と一緒に共有したい。良いことってのは人数分だけ、増えていくんだぜ?」
「・・・・仕方がないね。正直、話し合いで解決したかったけど・・・。」
「悪ぃな。俺、結構頑固だからな。」
お互いが構えの体制に入る。
「先に攻撃させてもらうよ!!!」
トーマが剣を10本ほど生成し、同時に発射する。
だが、俺はその攻撃無視して、トーマに接近する。
「やっぱり強いねぇ!!」
彼は左手を突き出し、俺に向かって炎を生成し、発射する。
対して俺は、右手で”殺す”。
そして俺はそのまま、右手で殴ろうとする。だが、彼は俺の攻撃を避け、俺の左手を狙う。
―初めからそれが狙いか!!
俺は蹴りで風を巻き起こし、トーマを吹き飛ばす。
トーマは急に吹き飛ばされたため、地面に背中を強打したため、顔を歪ませる。
「・・・君はこの戦いは終わらせる方法をわかって、僕と戦っているのかい?」
「・・・あぁ。」
俺達は”一人”だ。二人存在してはいけない。まぁ、簡単に言えば、片方が死ぬか、一つになるかだ。
一見、一つになる方が平和的だと思うが、この手段はトーマの人格が強く出た場合、世界が崩壊してしまう。
だから俺はトーマを”殺す”。まぁ俺の本業は殺しだ。殺さないって誓っても意味がないなんて初めから気づいてたはずだ。
俺は大きく息を吐き、鎌鼬の構えをとる。
「はぁぁぁぁあああ!!」
俺は叫びと共にトーマに向かって拳を突き出す。
「・・・ふっ!!」
トーマは左手で防御の魔法を”創る”。そして俺の鎌鼬は吸収されてしまった。
やはり俺の攻撃手段は右手しかない。正直この戦い、俺の方が不利だ。トーマは遠距離攻撃が可能だが、俺は右手で直接殴るしかない。まぁ、うん。あれしかないよね。こんな緊迫した雰囲気にこういうのもなんだけど。
俺は大きく息を吐き、覚悟を決める。
「捨て身の特攻だぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!」
ジン=エレス流奥義・捨て身の特攻。これは、最弱にして最強の技だ。うん。困ったらこれを使えば大体の事は何とかなる。
「はぁ!?」
トーマが驚きの声を上げている。トーマが驚いて何も攻撃していないうちにトーマとの距離をできるだけ縮める。
しかし、トーマはすぐに冷静になり大量の魔法俺に向かって放出してくる。
―やっぱ、バカだわ。お前。
俺の能力は魔法を”殺す”。ひたすら前に右手を突き出してしまえば、俺は死なない。
あいつの攻撃はシャワー浴びているような感覚だ。うん。痛くもかゆくもない。
要はこの戦闘は俺が小さな痛みにどれだけ耐えられるかだ。まぁ、右手じゃ面積が小さすぎるから地味に攻撃が当たったりしてる。それは地味に痛い。でも俺は全力でトーマの元へ走る。
そして俺はあと一歩の所までたどり着き、俺は右手を力いっぱい握りしめ俺はトーマを殴ろうとする。
「お前の、その惨めな幻想をー」
「ねぇ、トーマくん。僕の能力のことちゃんと思い出した方がいいと思うよ。」
トーマは恐ろしいくらい奇麗で、さわやかな笑顔を俺に向けて、言った。
私はしばらく眠ってしまったみたいだ。重い瞼を持ち上げて辺りを見渡すと、トーマくんとジンくんが戦っていた。
―訓練?
いや、お互い本気で殺しあっている。
―二人を止めないと!!!
そう思い、私が立ち上がろうとした瞬間。
「僕は、既存の魔法を作るんじゃない。魔法を”創り出す”んだよ。」
トーマくんがそう言った刹那、ジンくんが血を吐き、身体から血を噴き出して倒れた。
今回の補足を少々。
ジンとトーマですが、元は一人の人間が分裂してこの二人が生まれました。
ジンは元の人間だった頃の記憶は残っていませんが、トーマはバリバリ覚えています。
二人が一つだった頃のことについては次回説明しようと思います。
そして二人の能力の詳細についても次回説明させていただきます。
原作無視が非常に多い作品になってしまいましたが、暖かい目で見ていただけると大変助かります(-_-;)