あと少しでこの作品が終わります。最後までお付き合いよろしくお願いします!
二次創作のの作品はこれで最後にしようかなぁ、と考えております。これからはオリジナル作品を中心に頑張って行こうと思ってます。(二次創作が予想以上に難しかった)
これからも応援よろしくお願いいたします。
今日は何もない普通の一日だ。俺はルミアと同じタイミングで登校し、席に着く。
俺は授業の準備を整え、授業が開始されるのを待つ。俺がぼーっとしていると、ルミアが話しかけてきた。
「ジンくん。二限目の授業ってなんだっけ?」
「確か、錬金術だった気がするぞ。」
「ありがとう。」
短い会話だけど、とても幸せな気分になれる。うん。
「授業はじめっぞーー。」
グレンの眠たそうに教室に入ってくる。そこで、俺は異変に気が付いた。
「先生。トーマくんは欠席ですか?」
白猫が質問する。
「いや、なんも聞いてないぞ・・・。」
グレン忘れっぽいから、本当は聞いてるかもしれないよな・・・。
「まぁ、風邪か何かだろ。・・・授業はじめっぞー。」
ちょっとは気にしてやれよ・・・・。
―ルミア視点
午前の授業を終え、私はシスティと一緒に昼食を食べていた。
「おーい、白猫ー。ちょっと来てくれー。」
グレン先生がシスティを呼んでいる。
「ごめん、ルミア。ちょっと行ってくるね。」
システィは少し喜びながら去って行った。
『ルミア=ティンジェル。』
しばらく一人で食事をしていると、突然、頭に直接話しかけられている感覚に陥った。
『今から言う要求を呑め。』
要求?私は少し警戒する。
『ジン=エレスをここに連れてこい。』
そう言った瞬間、頭に学院の地図が浮かび上がってきた。そこには、ジンくんを連れて行くべき場所が書かれていた。
「彼に何をするつもりなの。」
私は勇気を振り絞って質問する。出来るだけ小さい声で。
『お前に言うつもりはない。出来るだけ怪しまれないようにしろ。俺は常にお前行動を監視している。もし怪しい行動をしたら、この学院が一瞬で灰になるぞ。』
絶体絶命とはこういう時の事を言うのだろうか。でも、彼の事は守りたい。彼に守られるだけは嫌だ。でも、ここで私が変な行動をしたら、皆が死んでしまう。
私は深呼吸をして答える。
「・・・わかりました・・・。」
仕方がない。今は要求を呑むしかない。
俺は一日の授業を終え、帰宅しようとした。
「ジンくん。ちょっといいかな。」
ルミアが話しかけてきた。ルミアの表情が少し変だ。何かに迫られているような・・・。そんな感じがした。
「あぁ、いいぞ。」
そう言って、俺はルミアの後をついて行った。
人気の少ない場所に着いた瞬間、ルミアが叫んだ。
「ジン=エレスを連れてきました!姿を現してください!!」
ルミアの声は震えていて、足もがくがくだった。
その言葉を聞いて、俺は考える。
恐らく、ルミアは誰かに脅されて、俺を人気のないところんい連れてきたのだろう。
脅した奴は、ルミアの事を狙っていて、邪魔な存在である俺を人気のないところで排除し、ルミアを回収する。というような作戦なのだろう。
まぁ、あくまで予想だ。油断しないようにしよう。
―茂みから一人の男が出てきた。
「ちゃんと連れてきたんだな。」
男は白いローブを付けており、顔を仮面で覆っていた。
「俺に何の用だ。」
正直、戦闘は避けたい。ルミアが目の前にいるんだ。庇いながらの戦闘は俺の性質上難しい。
「話をする前に、邪魔者は消しておこうか。」
そう言って彼は、ルミアに向かって魔法を放った。
俺は慌てて、ルミアの間に入り、その魔法を右手で”殺す”。
「ごめんね。ジンくん・・・。」
ルミアが申し訳なさそうに呟く。
「気にすんなって。・・・ターゲットを殺しちまっていいのかよ。」
俺は彼に問いかける。
「ターゲットは彼女ではない。・・・紛れもない君だ。」
俺・・・?意味が分からない。
「まぁ、君の願い叶えてやるよ。」
そう言った瞬間、俺の後ろのルミアが倒れた。
「てめぇ!何しやがる!!」
「君の願い通り、彼女は殺してないよ。・・・少し眠っているだけだ。」
そういう問題ではない。彼に対する怒りの感情がこみ上げてくる。
「で、そこまでして俺に何の用だ。」
「”僕”は”兄さん”と”一つ”になるために来たんだ。」
言ってる意味が分からなかった。すると、彼がゆっくりと仮面を外した。
―そいつは、どう見てもトーマ=シンバにしか見えなかった。