※前回の最後の”赤い”ローブの男ですが、正確には”白い”ローブです。ごめんなさい。
「よし、温泉に行こう。」
「急に何言ってんだよ、グレン。」
今、俺の病室にルミア、白猫、グレン、リィエル、トーマの5人がいる。まぁ、俺の見舞いに来てくれたんだけど。オールメンバーいるってことなので気づいてるかもしれんが、俺の退院祝いだ。元々、アナログ方式でずっと怪我を治してきているわけだから、他の人より回復が速い。退院って言っても、病院には通わないといけないし、杖をつかなければいけない。(一方通行の杖。名前がわかりません・・。)そして、冒頭に戻る。
「俺、治ったばっかだぞ。」
「温泉に入れば、怪我の痛みもすぅーって無くなるだろ?」
な、ルミア?と言ってグレンはルミアの方へ向かってウィンクする。
「そ、そそそうですよねぇ。温泉って体に良いって聞くし・・・。」
ルミアが動揺しながら答える。何だ?この乗せられている感じ・・・。まぁ、気にしてもしょうがない、転校してからずっと、事件続きでちょっと疲れたし、この機会にしっかり休養を摂って、怪我を治して、しっかりと護衛の任務を行えるようにしよう。
「じゃ、僕のおすすめの温泉と宿、紹介しますね。」
トーマが温泉と宿を紹介してくれた。温泉が趣味なんだ。すると、リィエルが質問をしてきた。
「食べ物は・・・?」
すると、ルミアとグレンが顔を見合わせて同時に言った。
「「もちろん、ジン(くん)が作るんだろ(でしょ)」」
俺なの?宿とか温泉とか結構いい所だったのに、料理は俺なんかでいいの??つーか、
「俺、怪我してんだけど。」
そう言った瞬間、グレンとルミアが酷く落ち込んだ。
「・・・何で、そんなに落ち込むのよ・・・。ジンの料理”ごとき”で・・・。」
ほんとに。白猫の言う通りだ。俺の料理なんて、普通中の普通の料理だぞ?庶民的なやつ。
だが、グレンとルミアは鋭い視線で白猫を睨みつける。
「「”ごとき”・・・だって・・・・・?」」
「ご、ごめんなさい。」
白猫が反射的に謝る。確かに、あんな顔されたら、誰だって反射的に謝っちゃうな・・・。
「で、でもお金は・・・・?」
白猫が恐る恐る質問する。
「グレンがおごってくれんの?」
「無理に決まってんだろ。」
デスヨネー。金の管理下手だもん。まぁ、俺の貯金から出せば、足りるかもしれないな・・。
「あぁ、安心してください。僕、割引券とか持ってるんで、出せない値段じゃないですよ。」
ほら、と言って料金を見せてきた。すると、誰でも払えそうな値段になっていた。
「ってことで、今度の休日に現地集合でお願いしまーす。」
「「「「「りょーかーい!」」」」」
当日
俺は杖をつきながら移動となるので、荷物が持てない。だから、みんなで一緒に行こうって話になった。だが、グレンはいろいろ作業があるらしいので、先に現地へいてしまった。
「温泉楽しみだね!」「ほんとねー。」「・・・楽しみ。」
「「・・・・・。」」
わかる。わかるよ。こういうの。ガールズトークは絶対男子が入っちゃいけないのも知ってる。
だから、俺達は終始無言。ぶっちゃけ、トーマと話す内容が無いのも事実だしな。
俺達は馬車に乗り込む。俺はそのまま眠ってしまった。
次に目を覚ますと、現地に近い場所だった。俺はみんなを起こし、馬車から降りる。すると、グレンが待っていた。
「もう、二部屋ともチェックインを済ませてある。荷物おいて、自由行動な。」
「「「「「はーい。」」」」」
修学旅行かよ・・・・。
俺は荷物を起き、ゆっくり街を歩こうかと思った瞬間、ルミアに話しかけられた。
「ジンくん。一緒に周らない?」
俺は天使に誘われているのですか?断るわけないんじゃん。そんなの。
「俺ももともと、ぶらぶらするつもりだったし、別にいいよ。」
ぶっちゃけ、護衛の役目も果たさないといけないしな。
――その頃
「ルミア、上手くいくといいですねぇ。」
「大丈夫だ、白猫。あいつ、意外とちょろいから。うん。」
「・・・みんな何話してるの・・・・?」
「青春だねぇー。」(ニコニコ)
「「お前は爺か!!」」
「・・・みんな、何言ってるの?」
「ジンくん、あれおいしそうだよー!」「ジンくん!あのお店行こう?」「んー!おいしー!」
あの、ここは、天国ですか?ルミアの彼女感半端ないんですけど。あんな顔でジンくーん!とか言われたら鼻血出すよ。マジで。すると、ルミアが服屋を指さした。
「ジンくんに服を選んで欲しいな・・・・?」
「fsklgはうphたうえpふわdshふぃあhwぎあrhぎ」
「ジンくん!?落ち着いて!?」
「だ、大丈夫。ちょっと、死にかけただけだから・・・。」
「えぇ!?怪我痛む?大丈夫?」
「大丈夫。大丈夫だから・・・。」
ほんと、ちょっと意識とんだ。可愛すぎ。
結局、俺達は服屋に入った。ぶっちゃけ、女の服装とかいまいちわからない。ずっと、任務をしていたからな・・・。俺は、なんとなく可愛いと思ったものを選び、ルミアに渡した。
「じゃ、ちょっと、着てくるね。」
やばい。ちょっとドキがムネムネしてきた。だって、俺が選んだものを、天使が着てくれるんだよ?嬉し過ぎる。
こんなんだったら、女性ものの服についてもっと知っとけばよかったな。俺、ちょっとテキトーに決めちゃったからな・・・。すると、カーテンが開いた。
「・・・どう、かな・・・?」
俺がテキトーに選んだとは思えないほど可愛かった。俺のセンスがよかったわけじゃないな。ルミアは何でも似合うんだな。うん。
「・・・その、似合ってると、思うぞ?」
くっそ。もっといい言葉ねぇのかよ!
「・・・あ、ありがと。」
か、可愛い・・・・
俺はこの後も、ルミアと一緒に街を巡った。
ふぅ。街のシーンすごくカットしちゃったけど、ご想像にお任せしますってことです。