『簡単に倒れるな。』
声が聞こえる。懐かしい声がする。
『立ち上がれ。ジン。』
誰だろう。もう少しで思い出せそうなのに・・・。
リィエルが三人の少女を倒した。リィエルが青髪の青年に向かって突進しようとする。
その瞬間、黒髪の少年が立ち上がった。その場にいる全員が驚愕する。
黒髪の少年はそのまま青髪の少年に向かって歩き出す。一歩ずつゆっくりと動く。まるで、青髪の青年の最期のカウントダウンのようだ。
青髪の青年は後退る。しかし、青髪の青年高笑いを始めた。
「死にぞこないがッ!!!!!!」
青髪の青年が黒髪の青年に向かって駆け出す。一泊遅れて、リィエルとトーマが動き出す。
しかし、二人は間に合わず、青髪の青年が黒髪の少年に《ライトニング・ピアス》を放つ。
そのまま、衝突しそうになるが、右手で”殺す”。
「ひぃっ!!化け物ッ!!!」
青髪の少年は恐怖を感じ、後退る。だが、黒髪の少年は青髪の少年の前に立ち、右手を振り上げる。
「・・・歯ァ食いしばれよッ・・・・!!!」
化け物にも似た声で叫ぶ。そして、右手を振り下ろし、青髪の少年を”殺した”。
ルミア視点
あの後、エリカちゃんが助けに来てくれて無事にみんなの所へ帰ることができた。青い髪の人は、意識を失っていたけど死んでなかったので、軍の人が連れて行った。リィエルちゃんはみんなと仲直りをして、そのまま学園に残ることになった。
私は病室のドアを開ける。ベッドには体中に包帯を巻き、痛々しい姿で寝ているジンくんがいた。
彼はあの事件から目を覚ましていない。出血の量がおぞましく、生死に関わる怪我をしていたけど、一命を取り留めることができた。でも、彼は治癒魔法が効かないので、いつ体に何が起こるかわからない。
―私の、せいだ。
私がもっと強ければ。きっと、こんなことにはならなかったのだろう。彼が守ってくれると思っていたから、こんなことになってしまったのだ。そう思ったら不思議と涙が出てきた。無力感を感じた。私は彼の後ろに立つのではなく、彼の隣に立って、一緒に歩いていきたい。だから、だから・・・・・!
「目を・・・覚ましてよ・・・・!!ジンくん・・・・。」
―頭に、暖かい感触を感じた。
「何・・・泣いてんだよ・・・・。」
「ジンくん!?」
私は驚愕した。
「ごめんな。ルミア。」
「何で、ジンくんが謝るの・・・?」
「無茶すんなって約束、守れなくて、ごめん。」
何で、ジンくんが謝るんだろう・・・。私がいけないのに・・・。
「私が、私が悪いの・・。私が弱いから・・・。私がもっと強ければ・・・!」
「バーカ。お前は黙って守られとけ、お姫様が護衛の心配してるんじゃーねーよ。」
ふっと、ジンくんと、私を助けてくれた口下手なあの人の姿が重なる。
―やっぱり、ジンくんだったんだ。
私を助けてくれたあの人。憧れの王子様とは程遠いけど、私を助けてくれたあの人。
「だから、心配すんな。その、無茶すんなって約束も守れるように頑張るから。」
そう言って彼はニカッと笑った。不覚にもキュンとしてしまった。
―そんな、少女漫画みたいなこと言わないでよ・・・。
「どうした?顔、赤いぞ?」
「い、いや、別になんでもないよ・・・!」
ライネル視点
「何故僕がこんなところにいなければいけないんだ!!!」
僕は大きく叫ぶ。こんなことをしてる場合じゃないんだ。何としても【Re=L計画】を完成させなければ。
また1からのスタートだが、僕はあきらめる訳にはいかないんだ。
―コツコツ
足音が聞こえる。尋問か?
僕は牢の外を見る。すると、一人の男が立っていた。
「何だ尋問か?」
「・・・・。」
彼は何も答えない。すると、彼は牢のカギを開け、中に入ってきた。
―僕を助けにきた、天の智慧研究会の人間か?
彼は剣を抜いた。
「・・・君は、兄さんを殺そうとしたね・・・。」
背筋が凍りつく。殺意だ。こんなに強い殺意は初めて感じた。
そして、彼は重々しく呟いた。
「・・・・・・・死ね。」
そこで、僕の意識は途切れた。
彼は、”白い”ローブをしていた。
最後のあれはヒント上げすぎちゃったかな・・・・?
一応、原作はこの辺までにしようと思います。小説持っていないのと、アニメがまだ、ジャスティス編?序盤なので、終了します。あと、ジャスティス編は白猫ちゃんがメインな感じがするので・・・。(あくまで予想・・・。)
オリジナル展開しかなくなるので、ご注意ください。