オリジナル解釈です!設定ガン無視です!それでもいいよって方はお進みください。
俺達はカイが調べてくれたルミアの位置を確認すると、急いでその場所へ向かった。
「トーマ、お前の得意な魔法は?」
「錬金術だよ。リィエルちゃんも錬金術が得意なんだよね。」
「まぁね。」
俺が”殺せない”魔術が錬金術だ。生成中なら”殺せる”が完成してしまったら”殺す”ことは不可能だ。俺ができるのは”異能”の力を”殺す”だけ。実体を”殺す”ことは不可能だ。
要は俺はリィエルさんと相性が悪い。戦っても勝てる可能性は低い。トーマは学生だ。
軍人相手にどこまでやれるかは知らないが、期待はしたくない。エリカが来ないと何とも言えない。
「ジンくん前!」
前から巨大なゴーレムが俺達に攻撃を仕掛けてきた。俺は冷静に右手で攻撃を”殺す”。
「トーマ、今見たことと、これから見ることは誰にも話すんじゃねぇぞ。」
「う、うん。」
ぶっちゃけ言って、幻想殺しの能力を使うのは気が引けたが、緊急事態だ。トーマに黙っていてもらうしかない。俺は構えの姿勢を取る。そして、高速移動でゴーレムの懐に入る。
蹴りで発生する風圧を上手く利用し、ゴーレムを浮き上がらせる。そして、俺は上にジャンプし、ゴーレムを右手で叩き落す。すると、ゴーレムは粉々に砕けた。
「す、すごい・・・。」
トーマが感心している。まぁ、これで俺がただの学生じゃないってことはバレたな。確実に。
「早く行くぞ。」
「う、うん!」
俺達はルミアがいる場所の扉の前に着いた。
「開けるぞ。覚悟は良いな?」
「うん・・・。」
俺は扉を開ける。すると、ルミアが、鎖に繋がれていて、すでに何か実験が始まっているようだった。
「ルミア!!」
俺は叫ぶ。このままじゃルミアが危ない。俺は駆け出す。だが、リィエルさんの攻撃によって阻止される。
「させない。」
「そうだ。リィエル。お兄ちゃんの邪魔するやつは全員始末してくれ。」
青髪の青年が黒幕か。リィエルさんのお兄さん・・・?前にグレンに聞いた気がする・・・。
「ジンくん!危ない!!!!」
俺が考えていると、リィエルさんが空中から攻撃を仕掛けてきた。
俺は上手く反応できず、衝突しそうになるがトーマが剣でリィエルさんの攻撃を受け止めてくれた。
「トーマくん。考えるのは後だ。僕がリィエルちゃんの相手をする。その間にルミアちゃんを助けてあげて!僕じゃそんなに持たないから、急いで!」
「わ、わかった。」
俺は急いでルミアの元へ駆け出す。だが、青髪の青年によって止められる。
「行かせないよ。」
そう言って彼は俺に向かって《ライトニング・ピアス》を放ってきた。俺はそれを右手で”殺す”。
「チッ。やっぱり噂は本当だったのか。異能の力を全て殺す・・・。興味深いな。」
うわっ。自分に危機を感じたぞ今。まぁ、こいつをぶん殴ってルミアを元へ辿り着けばそれで終了だ。
俺はお得意の高速移動をして彼の懐に飛び込み、俺は彼を殴ろうとした。そう思った刹那、背中に鋭い衝撃が走る。振り返ると、三人のリィエルさんにそっくりな少女が俺の背中に大剣を突き刺していた。
「がはっ・・・・!!!」
俺は思いっきり血を吐く。
「まだ、出すつもりは無かったんだけど、まぁいっか。」
「ジンくん!!!」
ルミアが叫ぶ。まずい、このままじゃ、やられる。この状態で三人はきつい。
「やるんだ!」
青髪の青年がそう叫ぶと三人の少女たちが俺に向かって一斉の攻撃を始める。
「クソッ!」
今の俺には避けることしかできない。だが、三人が違う動きをしているから、何個か攻撃が当たってしまう。
絶体絶命、多分このことを言うんだな。もう俺は無理そうだ。でも、まだトーマとルミアとリィエルさんがいる。
この三人を逃がすためには、まず、リィエルさんを元に戻すしかない・・・。リィエルさんの事を、グレンに聞いたことがある気がするんだが・・・。
考え事をしながら戦っていると、一人の少女の攻撃が腹に直撃する。
「くっ・・・。」
俺はそのまま倒れこむ。そのまま俺は三人に囲まれてしまった。
「く・・・そ・・・っ・・・!」
ここで倒れるわけにはいかないのに・・・。
「ここで、僕の【Re=L計画】を止める訳にはいかないんだ。」
青髪の青年がつぶやく。【Re=L計画】・・・・?
・・・・!思い出した!!
「リィエルさん!お兄さんの名前は何ですか!!」
「黙れ、死にぞこないが。」
そして、一人の少女が剣を俺に突き刺す。
「あがっ・・・・!お兄ちゃんの、名前くらい、すぐに、出てくる、はず、です、よ・・・。」
「お兄ちゃんの名前・・・・・・・・。」
まずい。意識が・・・・。まだ、倒れるわけにはいかないのに・・・。
ルミアの声が聞こえたが俺はそのまま瞼を閉じた・・・。
このままではジン君が死んでしまう・・・!次回からは作者が主人公に・・・・?
※作者は出てきません。