夕焼けに誓う幼馴染達   作:椿姫

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頑張ってクリスマス回書きました。雄天とひまりが勿論イチャイチャしますし、エキストラで奥沢廻寧と華宮和都が出てます!探してみましょう!


第40話 「ひまりとデート in クリスマス」

 

 

 

 

雄天side

 

 

「………よし!あとは冷やして完成っと」

 

僕はあるものを作っている。それはケーキだ。勿論ただのケーキではない。クリスマス用で、それもひまりに食べさせるために作った特別なケーキだ。

 

「ひまり、喜んでくれるといいな……」

 

呟くと同時にスマホのバイブレーションが鳴るので、僕はすぐに電話に出る。

 

「もしもし?」

『もしもーしゆうま!』

「ひまり、どうしたの?」

『どうしたの?じゃないよ!今日のデート!忘れてないよね!?』

「僕が今の今まで忘れたことあった?それに」

 

僕は一度言葉を区切る。

 

「……3日前からずっと約束だよっ!って言って電話してきたのはどこの誰かな?」

『うっ!そ、それはっ……その』

「安心してよ。僕は約束はちゃんと守るからさ」

『はーい♡じゃあまた後でねー!』

 

ひまりはそう言って電話を切った。

 

「全く……」

 

そう言いながらも僕はちょっとだけ笑がこぼれる。無理もない。何せクリスマスの日にデートしたいって思っていたのはひまりだけじゃない。僕も思ってたしこの話を切り出そうとしたらひまりが『クリスマスの日、デートしようよ!』と言ったもんだから先手を打たれた気分だよ。

 

「……」

 

僕はスマホに目をやる。時間は14時30分を指している。デートは16時、駅前ショッピングモール前に集合するようにと言われてる。

 

「そろそろ出掛ける準備しないとね…」

 

僕は部屋に戻って着替えをした。外は寒いからコート着てかないと。首元とかもネックウォーマーつけていった方が良いよね。財布も持った。スマホもある。さて……忘れ物とかはないよね?

 

「ぃよしっ。先に行って待ってよっと」

 

僕は雪の降る中ショッピングモールに向けて歩いていった。

 

 

ひまりside

 

 

〜上原家 ひまりの部屋〜

 

 

「んふふ♪楽しみだなぁ〜ゆうまとデート!しかも、クリスマスの日にだなんて!」

 

私はそう言いながら枕を抱いてベッドの上でゴロゴロしている。

 

「っは!こんなことしてる場合じゃないよ!早く着替えないと!」

 

私は自分のタンスの中から今日着る服を見繕う。

 

「バッグ持った、お財布もある……よしっ!OK!」

 

私は部屋を出て玄関に向かう。途中でママに呼び止められる。

 

「ひまり?もしかして雄天くんとデート?」

「そうだよー!!」

 

そう言うとママはニコッとして「楽しんでらっしゃい」と一言言ってくれた。私は、ありがとっ!と一言言って家を出た。

 

「ふふっ♪ゆうまとのデート、楽しみだなぁ〜♪」

 

 

雄天side

 

〜ショッピングモール前 入口〜

 

 

僕はショッピングモールの柱の角辺りでひまりが来るのを待っている。まだ約束の時間にはなってないがなんだかドキドキしてしまう。デートはこれまで何回もしてきた。けれどクリスマスなだけあって緊張してしまう。周りはイルミネーションで彩られていてとても煌びやかで……

 

「ゆうまぁ!お待たせー!」

 

大きな声で僕を呼ぶ声がする。その方向を向くとひまりが走って来ていた。僕の所まで来るとぜぇぜぇ吐息を切らしている。よっぽど今日この日を楽しみにしていたのだろう、全力で走ってきたのが分かる。

 

「ひまり、走ってきたの?」

「うんっ!だってクリスマスの日にゆうまとデートするんだよっ!?楽しみじゃない訳ないもん♪」

 

そう言いながらひまりは暑かったのかコートを脱いで腕に掛ける。

 

「ねぇねぇゆうま、服装どう?可愛い?」

 

ひまりは僕に服の感想を求めてくる。今日この日の為に見繕ったとでも言わんばかりだがとても似合っている。僕はそんなひまりの頭を優しく撫でる。

 

「ふにゃっ!?」

「すごい似合ってるよひまり。やっぱり何着てもひまりは可愛いよ」

 

僕が撫でながらそう言うとひまりは顔を赤くしながらも「ありがとう」と言ってくれた。

 

「こんな所で顔赤くしてちゃこの後もたないよ?」

「むうぅ〜、誰のせいで赤くなってると思ってんのぉ?」

 

そう言いながらひまりはぽこぽこと叩いてくる。

 

「ごめんごめん、ごめんってばひまり」

「ばかぁ……」

 

ひまりはちょっと涙目になりながら膨れている。僕はそんなひまりに手を差し出す。

 

「じゃあ、行こっか?」

 

それを見るとひまりは途端に笑顔になる。そしてそのまま僕の手を取る。

 

「うん!」

 

こうして僕とひまりのクリスマスの、1日だけの特別なデートが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショッピングモールに入ってまずひまりが目に入ったのが洋服店だった。僕はひまりに抱きつかれた腕ごと引っ張られる。……そんなに引っ張ると胸に当たってるよ!と言うのは心の中で呟くことにした。ひまりがはしゃいでるし嬉しそうだったからそれだけで良い。

 

「見て見て!可愛いのがいっぱいだよ!」

「そ、そうだね」

「あっ!ねぇゆうま!これなんかどうかな?」

 

そう言いながらひまりが取り出したのは薄ピンクのカーディガンともうひとつは首元近くが編み目みたくなってる服だ。

 

「その首元編み目状の服って何?」

「これ?確かリサさんが言ってたんだけど、2WAYダブルクロスマルチトップスっていう服なんだって!」

「マルチってことは着方次第でキレイに見えるってこと?」

「そゆこと!……だと思う。じゃ、私着替えてくるねっ!」

 

そう言うとひまりは更衣室に入る。そして数分後カーテンを開ける。

 

「じゃじゃーんっ!どうっ!?ゆうま!」

「…………」

 

さっきのダブルクロスマルチトップスと言ったかな?それを着たひまりが僕に感想を求める。

 

「に、似合ってるよ…」

「?なんで目を逸らしてるのー?ねぇねぇ、ちゃんと見てよー?」

 

そう言いながらひまりが上目遣いで僕を見る。そりゃあ目をそらすよ。だってその服……ひまりが着ると、む、胸元が見えちゃってるもん。スタイルいいからすごい見えてる。直視なんてとてもじゃないけど出来ない。でも似合ってることには変わりない。何とかこらえて僕はひまりの顔を見て「すごく似合ってるよ」と答えた。これで一安心かと思った矢先、嬉しかったのかひまりはその服のまんま、僕に抱きついてきた。

 

「ありがとゆうまー!!」

 

む、胸がダイレクトに当たってるって!無意識でこれは怖いよ…

 

「で、どう、するの?買うの?」

「うんっ!だってゆうまが似合うって言ってくれたんだもん♪だったら買わないわけないじゃーん♪」

 

この後ひまりはカーディガンやその他にも諸々服を買って上機嫌で店を出た。次に何処に行こうか考えてると見知った相手に会う。

 

「あれー?雄天クンとひまりじゃーん♪やっほー♪」

「リサさんじゃないですか?」

「あれ?和都もいるの?」

「お、おう……ゆ、雄天ぁ…助けてくれ……」

 

助けを求める和都の腕にはリサさんの服を買ったと思われるものや箱を沢山持っていた。

 

「り、リサ……頼むからも、俺もう腕が天元突破しそうなんだが……」

「なーに言ってんのワト!まだまだアタシの買い物に付き合ってもらうよー!ほら、次はあの店だよ!行っくよー!」

 

リサさんはそう言って和都を置いて行ってしまう。

 

「か、勘弁してくれよリサぁ〜〜〜!?」

 

和都はそう言いながらもリサさんの後ろを追っていった。

 

「……和都、ドンマイ」

「ゆうまゆうま」

「ん?どうしたのひまり?」

「次はゆうまの行きたいところに行こ♪」

 

僕が行きたい所……うーん、改めて聞かれるとパッと思いつかないんだよな。ケーキは家帰ってからひまりに食べさせるし他にも色々あるし………あっ、そうだ。

 

「じゃあ、ゲームセンターで」

「ぃよーし、れっつごぉ〜」

 

そんなわけで僕とひまりはゲームセンターに来た。クリスマスもあってか人がかなりいて混雑している。

 

「ひまり、はぐれないようにしっかり手握っててね?」

「う、うんっ!絶対離さないよっ!」

 

互いに手を繋いで何とか混雑から抜け出す。

 

「ふぅ…なんとか抜けれたね」

「そうだね……」

 

安堵していると奥の方から歓声が聞こえてきた。見てみるとリズムゲームと格ゲーの方からだ。

 

「なんだろ?」

「行ってみよゆうま!」

 

僕とひまりは歓声の聞こえた方に行くと、1人の男と金髪の女子がダンスゲームで高得点を取っていてそれを見ている人が2人いた。勿論後には大勢の客がいた。

 

「すごいわリンネー!パーフェクトって出てるわよ!」

「そう言うこころもノーミスじゃねぇか?やるぅ」

「すごいすごーい!迴くん先輩もこころんもミスしてないよ!みーくん見てた見てた!?」

「はぐみ落ち着いて。あたしもちゃんと見てたからね?」

 

格ゲーの方を見てみると、

 

「おいもうあの女の子のペア30連勝だぞ!」

「何者なんだよ……」

「ヤバすぎだろ…」

 

と言う声が聞こえてくる。僕とひまりが見るとそこには真剣な目で台に座っているあこと白金先輩がいた。

 

『K・O!!パーフェクト!!』

 

「やったねりんりん!これであこたち31連勝だよっ!」

「うん……頑張ろうね…私とあこちゃんなら…」

 

僕達はそれを見て邪魔しちゃいけないと思いそっと抜けて目的の所までひまりの手を握って行く。僕が来たかったのはプリクラだ。

 

「ぷ、プリクラ?」

「うん。折角だから撮りたいんだ。今日はクリスマスだってのもあるし…ね?」

「うんっ!分かった!撮ろう!」

 

僕はお金を入れてひまりと一緒に入る。そして支持されたとおりに次々と写真を撮っていく。そして最後になった。

 

『次は2人で見つめあってキスしちゃお〜う♪』

 

とんでもないお題がでた。何回かはひまりとキスはしてるけど恥ずかしいな……

 

『3』『2』

 

やばいやばい…早くしないと、

 

「ゆうま」

「何ひまr」

 

『1』

 

パシャッ!といい音が鳴る。僕はひまりにキスをされた状態になった。

 

「ーーっ!?//////////」

「んっ……ふぅ、こんな感じだよね?」

 

ひまりは何の躊躇いもなく僕にキスをしてニッコリと笑顔で僕を見る。紅潮してるのが分かる。

 

「ん?ゆうま恥ずかしかったの?」

「そ、そういうひまりだって顔紅くなってるよ?」

 

僕はそう言いながらひまりの頬をつつく。

 

「ぷひゅっ!?」

 

ひまりの反応に思わず笑ってしまう。このあとはプリをひまりが編集してお互いに財布にしまって笑いあった。

暗くなってそろそろ帰り時になった。その時にひまりが僕に話しかける。

 

「ねぇねぇゆうま!」

「どしたの?」

「どこかで食べていかない!?ね?お腹もすいちゃったし?」

 

ひまりがどこかで食べようって言って来る。

 

「あのさ、み、店じゃなくて……僕の家に来ない?ひまりに食べさせたいものがあるんだ…ダメかな?」

 

僕がそう言うとひまりは赤らめて頷く。僕は雪がしんしんと降る中ひまりの手を離さないようにしっかりと握って家に向かって行く。

 

 

ひまりside

 

 

(ゆうまが私に食べさせたいものがあるってなんだろう?)

 

私がそう思っているとゆうまの家の前についた。僕の部屋のテーブルで座って待っててと言われて私はゆうまの部屋に行く。しっかりと片付けられた部屋に私は座る。そのまま待ってるとゆうまが部屋を開けて入ってくる。その時ゆうまが手に持ってるものを見ると、

 

「うわぁ………け、ケーキ!?しかもチョコケーキじゃんっ!どうしたのこれ!?」

「うん、ひまりに食べてもらいたくて作ってたんだ」

 

ゆうまの言葉に涙が出てきそうになる。

 

「うそ……う、嬉しい。た、食べてみてもいいの!?」

「ひまりには食べてもらいたい。寧ろ食べて欲しい、そして感想もくれたらいいな?」

 

そう言ってゆうまは切ったケーキを私の前に置く。

 

「じゃあ…いただきますっ!」

 

私はケーキをフォークで食べやすい大きさに切って一口、口に運ぶ。その瞬間に口の中にチョコの美味しさが爆発的に広がる。生クリームともマッチしていて付け合せのマカロンもサクサクで堪らない味。

 

気がつくと出された分がなくなってしまった。

 

「美味しかったぁ♡ありがとうゆうまっ!ね?ね?まだあるあのケーキ?」

「もしかして明日も」

「食べたーい♪」

「あはは……しょうがないなぁ…」

「やったぁ!」

 

 

雄天side

 

 

やれやれ…ひまりには適わないな…僕はそう思いながら皿を片付ける。ちなみにあのあと夕飯もひまりに振舞って高評価だった。そして何故か「泊まってく!ママには言ってあるから大丈夫!」と言ってベランダを行き来しながら着替えを取りに行ってたのは言うまでもないだろう。そして今ひまりはお風呂に入ってる。

 

「喜んでくれて良かった」

 

僕はそう言いながら洗い物を終えると同時にひまりが寝巻きを着て僕の所に来た。

 

「次お風呂入っていーよゆうまぁ、部屋で待ってるね〜」

 

そう言いながら欠伸をしてひまりは僕の部屋に行く。丁度洗い物を終えたので僕も風呂に入ることにした。風呂から上がってさっぱりしたので僕も部屋に行く事にした。開けるとひまりがベッドに座って僕が来るのを待っているかのようだった。

 

「お待たせ」

 

僕がそう言うとひまりは、ぱあっと顔が明るくなった。部屋の電気を消してひまりの横に座ると同時に勢いよく抱きついてきた。

 

「ふふ〜ん、ゆうまゆうまぁ〜♡」

「僕まだ髪濡れたまんまだけど」

「いーの♡」

 

ひまりは僕の髪を撫でる。

 

「いい匂いするー♡」

「それはひまりも一緒」

「えへへっ、でもゆうまの髪って触ってて飽きないんだもーん」

 

しばらく髪を堪能したのかひまりは抱きついたまんま僕にキスをする。

 

「んっ」

 

慣れてるとはいえ恥ずかしいのはいつまで経っても恥ずかしいな…なれないもんだなぁ…ぼくは小さく欠伸をする。

 

「ゆうま、眠いの?」

「ちょっとね…くあぁ…」

「じゃあ眠気覚まさないとね?」

 

ひまりはまた僕にキスをしてくる。が、いつぞやの舌入れキスをしてくる。

 

「ちゅるっ……ちゅるる…」

「///////////////!?」

 

ぷはぁと言ってひまりは口を離す。

 

「ちょ、ひまり!?」

「……め」

「?」

「……まだ寝ちゃダメ…折角のクリスマスなんだよ、ゆうまの家で2人きりなんだよ…だから、さ………ね?」

 

ひまりは耳元でささやく。

 

ーー2人だけのクリスマスは、まだ終わらないよ?

 

その言葉に紅潮していくのが分かる。ひまりも僕を見つめて笑っているがすごく恥ずかしいのか顔を赤くしていた。

 

「…そんなこと言われたらお返ししないとね?」

 

僕はひまりにさっきのキスのお返しをする。無論僕も舌を入れた。

 

「ーーーーーーーっ!?」

 

ひまりは突然の事でぼーっとしていたがすぐに正気を取り戻したので僕は口を離す。

 

「ひまり…お返しだよ/////」

「もう…ずるいよそういうのは/////」

「先にやったのはひまりでしょ?」

「えへへへ/////」

 

この後僕とひまりは時間も忘れてじゃれあった。気がつくと23時を過ぎていた。

 

「そろそろ寝よっか…ひまり」

「うん…キスして」

「いいよ」

 

僕はひまりにお休みのキスをする。ひまりは嬉しそうに僕の腕を抱いて眠りに入った。その寝顔を僕は優しく撫でる。

 

「大好きだよひまり…これからも一緒にいようね…」

 

僕もすぐに眠りに入った。

 

 

〜MerryX'mas〜





書く使命感が湧き出ました。Roseliaの方は年内には更新します。……卒論なんてなければ…

それはそうと皆さんは星4確定ガチャ引きましたか?いい結果であることを望んでいます。
※僕は年初めに引くことにします

評価してくれた人や感想をくださる方々、本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします

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