夕焼けに誓う幼馴染達   作:椿姫

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次回から第2章「白熱!! 2学園合同体育祭!!」編が始まります。暖かい眼で見守ってください。
風邪を引いて熱を出しましたが予想以上に早く治りました!
薬の力ってスゴイ…

※夏フェス編は第3章予定です

では、第1章ラストになります。どうぞ〜



第15話「羽丘学園理事長 弦巻 神威」

キーンコーンカーンコーン

 

授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。

 

「それじゃあ今日の授業はここまで。日直、号令頼む」

 

「起立!ありがとうございました!」

 

授業が終わって全員が帰ろうとすると先生が、

 

「あ、そうだ。この後全校集会があるから全員来るように。何でも理事長から体育祭のことについて話があるそうだ。場所は第1ホールだ」

 

先生はそう言って教室を出ていった。そう言えばもう体育祭の時期なんだなと思う。僕がそんなことを思ってると後ろの方から話声が聞こえてきた。

 

「そう言えばウチの学園の理事長って見たことないよな?」

 

「確かにね。見たことないどころか名前も聞いたことないってさ」

 

「職員会議とかには滅多に来ない人らしいよ?」

 

随分自由な理事長だな…そう思ってると

 

「ねぇねぇゆうま。ゆうまは理事長見た事ある?」

 

ひまりが僕に聞いてくる。僕は「皆見たことないなら僕も見たことないなぁ」と言っておいた。巴やモカ、蘭、つぐみに聞いても分からない。和都や鮫島先輩も理事長を見たことないという。そして第1ホールへみんな移動を始めた。

 

 

〜第1ホール〜

 

全生徒が第1ホールへ集まる。ホール内はかなり広く上映会なども出来るとのこと。相変わらず広いな…

 

しばらく待っていると校長がステージに立ち挨拶をする。

 

「皆さん。お忙しい中集まっていただきありがとうございます。今回集まっていただいたのは皆さんご存知かと思われますが理事長から体育祭についでとなります。理事長がそろそろ来る予定なんですけど…」

 

校長が話しているとホール内の電源が急に落ちて真っ暗になる

 

『!?』

 

突然の出来事に校長だけでなく生徒全員が驚く。

 

「だ、誰ですか!?電源を落とした人は!?」

 

校長が呼びかける。他のみんなも慌てている。ひまりや蘭はと言うと僕の腕に抱きついたまんま離さないようにしていた。

 

(ふ、2人ともっ…そんなに近いと色々とヘンになっちゃうよぉ!?)

 

僕が何とか理性を保とうとしてると

 

 

カチッ

 

電源がついた。皆が落ち着きを取り戻したのもつかの間、校長がいたステージには、見知らぬ若い男性がいた。金髪ショートヘアで紫の瞳の男性で中々の高身長。皆が誰だ?誰だ?とガヤガヤし始める。するとその金髪の人が校長からマイクを取り喋り始める。

 

 

 

「やっほーみんな初めまして、だよね?羽丘学園理事長の、弦巻 神威でーっす!よろしくね☆」

 

 

『………』

 

 

理事長と名乗る人がいきなり自己紹介を始める。教師陣営は頭を抱えて唸る人もいた。黙って聞いてたが1拍置いて

 

『えーーーーーーーーーっ!?』

 

全校生徒がいっせいに驚きの声を上げ再びザワつく。僕も当然驚きを隠すことなんて出来なかった。え?アレが理事長?メッチャ若いじゃん!見た目からして多分30代いってるかいってないかだよ!?空前絶後の超絶怒涛のイケメンじゃん!

 

「ちょっ、理事長!?変な登場の仕方しないでください!!」

 

「ごめんごめん校長先生♪」

 

なんか随分と変わった人が理事長なんだなぁ…とこの時全員が思った。

 

「全く理事長…所で体育祭の事で話があると仰ってましたがどうかなさったんですか?」

 

校長が本題に入る。理事長はそ〜だった!と言って僕達に向かって話し始める。その目は真剣になってる。

 

「皆、年間行事予定表を見てる人や2、3年生は知っての通り、来週に体育祭が3日間に渡って行われるんだよね」

 

そう言えばこの学校に入学した時の学校説明会で体育祭は3日間に渡って行われますって校長が言ってた気がするなぁ…僕が記憶を頼りに思い出そうとする。ひまりたちの方を念のために見てみる。うん。予想通りだ。みんな覚えてないみたいだ。

 

「その3日間は俺の妹、弦巻こころが通っている花咲川学園も同じ日程なんだ。この意味分かる?」

 

理事長が僕らに問いただす。みんな揃いも揃って首を捻ったり唸ったりする。妹の話はともかく………ってか弦巻家って和都の家と同じくらい金持ちだって聞いたことあるな。そして理事長はその反応を予想してたかの如く笑いながら話し出す。

 

「実はねぇ、来週ある体育祭を花咲川と羽丘で学校合同で体育祭することになっちゃったんだぁ〜何か花咲川の校長に交渉したら速攻OKしてくれたんだぁ〜2学園合同の体育祭なんて楽しそうだよねぇ〜アッハッハッハッハ……」

 

理事長のテンションとかにも驚いたけど、え?合同体育祭?花咲川学園と?ホール内は再び驚きとザワ付きに包まれる。理事長はお構い無しに話し続ける。

 

「だからね、合同体育祭のために今特設ホールを建ててるんだ。こんな感じでね?」

 

理事長がそう言うと後ろのスクリーンモニターに特設ホールのマップ、完成図、機能が映し出された。しかもその特設ホールは今後文化交流会や一般人解放も予定してるとのこと。規模がすごいな…金持ちってなんでもありなんだなって思ってしまう。

 

「職員室にこの事に関して詳しく提示してあるプリントを置いてきてるから、詳しくはこの話が終わり次第見てねー♪それじゃこの後、花咲川学園にも行って説明しなきゃいけないからバイバーイ☆」

 

そう言って理事長は行ってしまった。思いつきと軽い交渉だけでこんな事実現させるとか…改めて金持ちはスゴイと思ってしまう。

 

クラスに戻ってからは理事長が言ってたプリントに目を通す。ルールはもちろんの事、内容はもう盛り沢山だった。普通に体育祭をするだけでなくホールの外の周りには3日間限定で出店が出たりもするとの事。しかも3日目に至ってはガールズバンドのLIVEもするという事。蘭達は「当然やるに決まってる」と言って担任にひまり達とエントリーしに行きそのまま練習に行ったとのこと。因みに僕は今日SPACEのバイトがあるから行けないと既に伝えてある。そして今はバイトが終わって家に帰ってるところだ。

 

「今日はバイトもそうだけどいろんな意味で疲れたから早く風呂入って寝よぅ……」

 

そう呟き僕は家に入る。ご飯を食べて風呂に入り部屋に向かう。部屋に入った際に布団に何か違和感を感じた。これデジャヴかな?と思いながらも布団を剥ぐとひまりがいた。そして、

 

「バイトお疲れ、ゆうま♪」

 

ひまりはそのまま僕に抱きついた。僕は疲れたから殆ど抵抗するのをやめた。そしてそのまま布団に2人で入った。疲れてたからか、ひまりといるからなのか直ぐに寝ることが出来た。




というわけで第1章が終わりました。ここまで見てくれた皆さんありがとうございます!第2章からも頑張って更新して行きますので宜しくお願いします!
UA数がもうすぐ10000人突破しそうで僕は嬉しいです。
お気に入り登録者は120人超えました!本当にありがとうございます!
感想、評価、コメントもし良ければよろしくお願いします!

オリジナルキャラの紹介

弦巻 神威(つるまき かむい)
年齢 25歳
誕生日 12月24日
花咲川学園に通う弦巻こころの兄兼羽丘学園理事長。天真爛漫で面白そうなことを実行したがる性格。

では、見てくれてる皆さん、第2章を気長に待っていてくださいませ。
(第2章は16話からになります。)
第2章はオリジナルキャラも増えるかと思います。
花咲川学園のキャラクターも出るかも?知れません

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