Fate/プリズマ☆士郎ちゃん   作:ギルディア シン 呪雷

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士郎ちゃんのキャラが定まっていない様な気がしてなりません……。


2話 物語の始まり

【士郎視点】

 

私は帰ってきた次の日からまた穂群原学園に通う事になった。学園なので小学部の殆どがそのまま高等部にあがっている。

 

私は今、今日から入る教室の前にいる。そのクラスには今日から2人留学生が入るらしい。…すごい偶然だなぁ。2人の名前は、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトという。教室の外から見てみたけど、2人ともとても綺麗だった。遠坂さんは黒髪でどちらかというと日本人っぽくて、対称的にルヴィアさんは金髪で外国人感が満載だった。2人とも違う種類の綺麗さをもっていて、教室の中が騒がしくなっている理由がよくわかる。…正直この後では入っていきにくいなぁ。先生曰く、先に留学生の紹介をしたいのだそうだ。私だけ残すんじゃなくて一緒じゃダメだったのかな。私がそう考えていると、

 

「また、2人の他にもう1人今日から転校してきた子がいる。仲良くするように。では入りなさい。」

 

と先生から呼ばれた。流石に二回目となるとそんなに緊張しなかった。私は教室に入った。

 

「今日からお世話になります、衛宮士郎です。これからよろしくお願いします。」

 

教室に沈黙が流れる。この雰囲気にも慣れた。すると次には一気に騒がしくなった。

 

「「「「衛宮が帰ってきたぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

いきなり皆が大声を出したので、とても驚いた。でも、私のことを憶えていてくれたんだとわかって嬉しかった。そして何より、一成君、慎二君、綾子が同じクラスだった事が嬉しかった。

 

 

「衛宮、久しぶりだな。」

 

昼休みに一成君達がやってきた。

 

「うん、久しぶり。憶えていてくれたんだ。」

 

「忘れる訳がなかろう。」

 

「あぁ、衛宮は個性的な奴だからな。」

 

私はそんなに個性的だろうか…?私が今までの自分を振り返っていると、背後から手が伸びてきた。

 

「ひゃあ!?」

 

「ほほう。背は伸びてないけど胸は大きくなったねぇ、士郎ちゃん?」

 

「ちょ、ちょっと綾子。やめてよっ、もう!」

 

振り向いてその犯人を怒る。

 

「あはは、ごめんごめん。でも、久しぶりね、士郎。」

 

「うん、久しぶり。」

 

また皆と一緒に生活できる。そう考えると嬉しくて涙が出そうであった。こうして、昼休みが終わるまでお喋りを楽しんだ。

 

 

「む。今日はもう帰るのか、衛宮?」

 

放課後一成君が声をかけてきた。

 

「うん。今日は私が晩御飯を作ろうと思って。」

「そうか。丁度迎えもきたようだぞ。」

 

ん?迎え?そう疑問に思ったが、

 

「お姉ちゃーーん!!」

 

と呼ぶ声が聞こえてきて、その疑問は消えた。私は一成君に挨拶をして振り返った。

 

「イリヤも今帰り?」

 

「うん!一緒に帰ろう!」

 

イリヤは嬉しそうにそう言って私の手を引いた。

 

「じゃあ、帰ろうか。イリヤは今日」

 

そこまで言って、私は口を止めた。イリヤの髪の中にいてはいけないもの(・・・・・・・・・)がいたから。

 

「イリヤ。今日は何か変わった事あった?」

 

一瞬イリヤの身体がびくつく。

 

「べ、別に何もなかったよ〜。どうして?」

 

…これは間違いない。私はそう確信した。

 

「ううん、何となく。よし、帰ろう。」

 

私はそう言い、イリヤの少し後ろについて歩き、イリヤには聞こえない声で、

 

(後で私の所に来なさい、いいわね。)

 

そう告げた。イリヤの髪が一瞬でビクっと動いた。

 

「お帰りなさい、イリヤさん。あら、士郎も一緒でしたか。」

 

「うん。偶然校門辺りであってね。」

 

セラと軽く挨拶をした。

 

「そういえば、先程イリヤさん宛ての荷物が届きましたよ。中身は確かDVD……」

 

「あ、もう届いたんだ!」

 

イリヤはすぐに居間に駆け出した。するとすぐにイリヤの「あーーー!!」という声が聞こえてきた。私とセラはその声に反応して、居間の様子を見に行くと

 

「ひどい!何で先に観ちゃうのよ、リズお姉ちゃん!」

 

「だって、お金出したので私だし。」

 

イリヤとリズが言い合っていた。何のことかと見てみると、

 

「アニメのDVD……。」

 

2人はその事で言い合っていたのかとすぐに理解した。

 

「うぅぅ、最近はイリヤさんもすっかり世俗に染まってしまって。奥様方にどう顔向けすれば……。」

 

セラがそんな風に言っていた。

 

「でも、別にいいと思うよ。何を好きになっても、しっかりとメリハリをつけられるようにすれば、アニメもそこまでの害悪とはならないと思うし。」

 

「それはそうですが……。」

 

セラは多分アニメ自体をよく思っていないんだろう。そこら辺の理解は必要かなと思う。と、そこで本題に入る。

 

「…セラ。しばらく私の部屋にイリヤを近づけないで。お願いね。」

 

「……何かあったのですか。」

 

私は(上に来なさい)と手招きをする。するとイリヤの髪の中から羽の生えたおもちゃのような物が出てきた。セラとリズが目つきを変える。私は落ち着くようにと2人に向けてジェスチャーをした。

 

「そういう事だから、任せたよ。」

 

「かしこまりました。気をつけてください。」

 

セラは十分に警戒しろという意を込めてしっかりとした口調で言ってきた。そうして、私は自分の部屋に向かった。

 

 

「それで、何故貴方がここにいるの?」

 

私はソレに向かって話した。

 

『それはもちろん、イリヤさんと契約したからに決まってますよ〜。』

 

「それを破棄する事はできるの。」

 

『無理ですね〜。私が許可しない限りマスターの変更は出来ません。』

 

そこまで言うと、私はソレを思い切り掴んでいた。

 

「マスター変更しなさい!今!すぐ!」

 

私は感情のままに怒鳴りつけた。

 

『えぇ〜、嫌ですよ。ルビーちゃん的にイリヤさんは魔法少女の才能アリだと思うんですよ〜。それをみすみす逃すような真似はしたくないです、ってイタタタタ!流石にそこまで力を込められると痛いんですけど!』

 

私は埒があかないと思いルビーに対する怒りを我慢して話を聞くことにした。

 

「まず、貴方は何者なのか。あと、何の目的でイリヤに近づいたのか。これからどうするつもりなのかを話しなさい。」

 

『は、はい。話しますから、そんな怖い顔はやめてください。え〜、まず私はカレイドステッキのマジカルルビーちゃんです。以後お見知り置きを。えっと、目的は前のマスターに愛想尽かして新しいマスターを探そうと思ったらちょうどイリヤさんを見かけて、でこれから私達のお手伝いをしていただきたいなぁと思い近づきました。』

 

お手伝い?今の話からすると、魔術が関わっているんだろうな。

 

「お手伝いって、具体的に何をするの?」

 

『はい、今日の夜0時から擬似英霊と闘ってクラスカードを回収してもらいたいのです。』

 

バン!私は机を思い切り叩いていた。

 

「私が、それを許すと思っているの?」

 

「あぁ……、これは許してもらえそうにないですね。」

 

私の怒りが、ピークに達しようとしている時、窓からコンコンっという小さな音がした。何かと思って見てみると、そこには遠坂さんがいた。

 

「失礼するわね。」

 

何故遠坂さんが窓から入ってきたのか。それはすぐにわかった。

 

「なるほど。ルビーのマスターというのは遠坂さんの事でしたか。」

 

『元ですよ!も・と!!』

 

「えぇ…、まぁね……。」

 

話を聞くと、戦闘中にルビーが勝手に礼装を解きどこかに行ってしまい、翌日に見つけたらイリヤともう契約を結んだ後だったらしい。しょうがないから、手伝ってもらう事にしたという。

 

「大体、アンタが勝手にどっか行くからこんな事になったんでしょうが!」

 

「何を言ってるんですか。凛さんがいつもいつも喧嘩してるのがわるいんですよ。」

 

2人が言い合いを始めた。でも、私には何も入ってこなかった。……戦闘って、喧嘩の事?そんな、そんな事でイリヤを巻き込むなんて………。私はぷるぷると身体を震わせた。

 

「「あ、これはやばい。」」

 

2人は口を揃えてそう言った。が、2人の予想は半分正解で半分外れていた。次の瞬間、私の頬には大粒の涙が伝っていた。

 

「なんで、なんでイリヤなの!私は、イリヤには、普通に過ごして欲しいのにっ!」

 

うわあぁぁぁぁぁん!と私は声をあげて泣き出してしまった。怒りと悲しみが入り混じり、泣きながら怒っていた。すると、階段を駆け上がってくる音がした。遠坂さんとルビーは急いで退散していった。

 

「どうしました!?」

 

「うぅぅ、ひっク、セラぁ。私は、わたしはぁぁ!」

 

「士郎!大丈夫ですか!?しっかりしてください!」

 

私はしばらくセラの胸で泣き続けた。

 





ここから、原作の内容が始まります。ですがこれのヒロインは士郎ちゃんなので、少しずつ変えていきます。
士郎ちゃんのスペックも大分高く設定しています。

これからバトル描写が多くなります。…頑張りたいと思います。
では、次回もよろしくお願いします。

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