小説を書くのはとてつもなく下手ですが、頑張りますので、よろしくお願いします。
ちなみに、私は国語が大の苦手です。
【士郎視点]
「そういえば、まだ自己紹介をしていなかったね。」
私の身支度をしながら、お父さんは言った。
「僕は切嗣、衛宮切嗣だ。そして彼女はアイリ。アイリスフィール・フォン・アインツベルン。」
それに続いて今度はお母さんが話してきた。
「そして私達の家にメイドとしてセラとリズっていう姉妹と、イリヤっていう私達の娘、さっきも言った貴方の妹にあたる子が住んでいるの。」
「メイド?」
「所謂家のお手伝いさんね。私達は仕事で海外を飛び回っているの。だからイリヤちゃんのお世話を頼んだのよ。」
「へぇ〜。2人はどんな仕事をしているの?」
瞬間、2人は困ったような表情を浮かべた。私は何かいけない事を聞いてしまったのだろうか。
「……まぁ、また今度その事についてじっくり話そう。当分僕達もこっちにいるからね。……と、身支度はこんなものでいいだろう。」
私の荷物は病院でもらった着替えくらいしかなかったので、身支度にさほど時間はかからなかった。そこから退院の手続き、お世話になった先生への挨拶を済ませ、お父さん達の、いえ、私達の家に向かった。
家に着くと、そこには銀色の髪を1つに束ねたエプロン姿の女性が立っていた。誰だろう?と思いながら、その人を見ていると、
「お帰りなさいませ、旦那様、奥様。お荷物をお持ちします。」
と言って、お父さんとお母さんの荷物を持とうと、こっちに近付いてきた。お父さんは「ありがとう。」と荷物を手渡す。私は咄嗟にお母さんの後ろへ隠れてしまった。
「?奥様、そちらの子はどちら様ですか?」
女性はとても不思議そうな顔をして、問いかけてきた。
「あぁ、この子はこれから家族になる子よ。」.
「………はい?」
ほら、自己紹介は?とお母さんに前に出された。
「し、士郎です。これから、よろしくお願いします。」
女性は少しの間キョトンとしていたが、私が挨拶をした事を理解して、挨拶を返してきた。
「私はセラと申します。こちらこそよろしくお願いします。……ってそうではなく!この子は何処の子なのですか!?あと、家族になるとはどういう意味なのですか!?」
「とりあえず落ち着いて。そこら辺については僕から説明をする。まぁ、ひとまず中に入ろう。」
お父さんの一言で少し落ち着いたのか、セラさんはお母さんの荷物も受け取り、全員で家の中に入っいった。
「あ、おかえりなさ〜い。」
居間にはセラさんに似た短めの髪の女性と私よりも小さな白い髪の女の子がいた。
「リズ!!旦那様方に向かってそんな軽い挨拶がありますか!!仮にも貴方はこの家のメイドなのですよ!!それを!!」
「セラ怒りすぎ。そんな事だとすぐに老ける。」
「老けません!!だいたい貴方のせいです!!貴方はいつもいつも……!」
…なんかいきなり喧嘩を始めた。お父さん達は苦笑いしていた。そんな喧嘩の最中、短髪の女性が私に気づき、
「誰、その子?」
とセラさんよりくだけた言い方だったけど、同じ事を聞いてきた。私は同じように、
「士郎です。これからお世話になります。」
と挨拶をした。女性はセラさんの拳を受け流しながら、
「私はリーゼリット。長いからリズってよんで。」
と返してきた。私はその光景に呆気をとられていた。そんな私のところに、白い髪の女の子が近付いてきた。
「そしてこの子がイリヤだ。士郎はお姉ちゃんとしてこの子の面倒を見ること、いいね。」
私はイリヤを見て、この子だけは絶対守らなきゃいけないと思った。私はお姉ちゃん、そう、お姉ちゃんなんだから。
私にはイリヤに目線を合わせて、
「私、士郎。これからよろしくね、イリヤ。」
と告げた。イリヤは嬉しげな表情を浮かべた。私はそんなイリヤの頭を撫でた。
【切嗣視点】
「あの子達はもう寝たかい?」
「えぇ、2人仲良くね。」
「それは……ぜひ撮っておきたい。」
「あらあら、ダメよ切嗣。あの子達が起きてしまうかもしれないじゃない。特に士郎は慣れないところで寝るのだから、些細な事で起きてしまうと思うし。」
「それより!」
僕とアイリの話を遮るようにセラが割り込んできた。
「士郎さんは、一体何処のお子さんなのですか!その辺りを詳しくお聞きしたいのですが!」
「まぁ、落ち着いて。その事は今から説明するから。そんな大声を出したら、2人が起きてしまうだろう。」
娘達の安眠を守るため、セラをなだめる。
「…わかりました。申し訳ありません。」
「いや、わかってくれたらいい。」
そして僕は士郎について話をした。士郎があの大火災の生き残りで、死にかけていたところを僕が見つけて、「全て遠き理想郷《アヴァロン》」を移植してなんとか助けた事。助かったはいいけどそれまでの記憶を失い、行く宛てもないから、僕達が引き取ろうと決めた事。セラとリズは僕の話を聞いて、反応に困っていた。それは当然の反応と言えるだろう。僕もこんな状況にあったら同じように反応できないだろう。そんな時、すっ、とリズが手を挙げた。
「士郎には魔術を教えるの?」
その瞬間、僕は顔がこわばったのを感じた。
「…………」
居間に流れる沈黙。これはしっかりと答えなければならない質問だ。
「…今はまだ教える気はない。」
そう答えると、皆驚いていた。
「どうしてですか!?士郎さんのなかには「
「そうよ。アレの回復能力はまだ健在。もし彼女が大きな怪我をして、それが自分の目の前ですぐに治ったら、彼女は自分の存在について何らかの疑問を抱く。結局は彼女に魔術の存在を気付かれるわ。」
「イリヤを守るのにも戦力は多いに越したことはない。私達だけでは限界もある。」
彼女達の意見は最もだ。イリヤのためにも士郎に魔術を覚えて欲しいとも思う。でも……
「…あの子はあの火災で全てを失った。だから僕は、これ以上あの子に辛い思いをして欲しくはない。だから気付かれないかぎり話すつもりはない。もちろん気付かれないようにするつもりだが。」
こればかりは絶対に譲れない。そう主張すると、3人は納得してくれた。
「そうですね。あの地獄を経験をした士郎さんはこれから幸せにならなければいけません。」
大人だけの家族会議は士郎には魔術を教えず、普通の女の子として生活してもらう、という結論に終わるー、はずだった。
ガチャっと、ドアの開く音が居間に響いた。
「お父さん、話を聞かせて。」
このまま数話序章として進めていくつもりです。
更新もなるべくはやくしたいのですが、学校でテストがあったりして、遅れたりします。最低でも一カ月に1話は更新するつもりです。
では、また次回もよろしくお願いします。