幻想支配の幻想入り   作:カガヤ

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2015年、初投稿です。
今年もよろしくお願いします!


第52話 「氷精と雪の妖怪」

妖夢に襲われていたリリーホワイトを助けて、紅魔館に泊まった翌日。

 

「うひゃぁ、今日はまた一段と寒くなったな」

 

吹雪とまではいかなくても、雪が降っている外を見ながら魔理沙が言った。

確かに。今日は昨日よりも寒くなっている気がする。

携帯で気温を測ってみると昨日よりも低くなっていて、俺が幻想郷に来た時よりも寒くなっていた。

 

「幻想郷からほとんどの春が消えてしまったせいです……真冬に逆戻りしました」

 

リリーホワイトが哀しそうな声を出して、今にも泣きそうだ。

フランやこぁが側につき慰めている。

 

「早く春を取り戻さないとね。ところで、本当に付いてくる気? 魔理沙とユウキさんは付いてくると言っいてるけど。本当は私1人で十分なのよ?」

 

今朝になって咲夜が俺達に同行すると言ってきた時は驚いた。

既にレミリアの許可は得ているらしく、美鈴やパチュリーも賛成していた。

フランも行くと言ったけど、別室で落ち込んでいるリリーホワイトの事を頼んでいる。

こぁと3人、いい友達になれそうだしな。

 

「少し勘違いしているようだけど、私はあなたに付いて行くのではないわ。ユウキさんのサポートの為に付いて行くと行ったのよ?」

 

俺が断ろうとしたが、それより先に霊夢が目に見えて不機嫌になった。

 

「それこそ要らぬお世話でしょ。ユウキさんには私がいるもの。あなたの世話は必要ないわよ」

「一応私もいるんだぜ?」

「あなたは異変解決だけ考えて行動すればいいじゃない。私はあなたの邪魔はしないわ」

「ついて来られるのが既に邪魔なのだけど?」

 

魔理沙の呟きはスルーされた。ってか俺も空気になっている。

そして、なぜか魔理沙に睨まれた。俺が悪いのか、これ?

 

「ん~相変わらずあなたが関わると咲夜と霊夢が面白くなるわね」

「そうね。見ていて飽きないわ」

 

レミリアとパチュリーは何がおかしいのか他人事のように笑って見ている。いや、実際他人事だろうけど。

 

「あ、ユウキさんまだいたんですね、良かった」

 

と、そこへどこかへ行っていた美鈴が戻ってきた。

手に白いマフラーを持っている。

 

「ユウキさん、これ使って下さい。今日は一段と寒いですから」

 

そう言って美鈴は俺にマフラーを巻いてくれた。

学園都市製で尚且つパチュリーの強化魔法も施されたスーパー防寒具を着ているから寒さは問題ない、けど確かに美鈴が巻いてくれたマフラーは暖かった。

 

「どこに行っていたのかと思っていたら、それを取りに行っていたね。ユウキさん、美鈴はこう見えて編み物が得意なのよ。私のマフラーも美鈴が編んでくれた物よ」

 

咲夜はそう言って赤いマフラーを自分の首に巻いた。

そのマフラーは手入れもされているように見え、咲夜が大事にしているのが分かる。

 

「えへへ、最初は手先の訓練にっと、人間の真似をしていただけなんですけど。いつの間にか趣味になってしまって、自分で言うのもなんですけど、そこらで売っているものよりは上手に出来てますよ。あ、もちろんそれはまだ誰も使っていませんので安心して下さい」

「別に安心も何もないだろ。けど、確かに暖かいな。ありがとう、美鈴」

 

手編みのマフラー、か。

まさか自分がこんなものを身につける日が来るとは思わなかったな。

そして、久々に取り出した防寒兼殴打用のグローブをはめて、出発の準備は整った。

 

「じゃ、行こうか霊夢、魔理沙……アレ?」

 

咲夜も準備が出来たので霊夢や魔理沙の方を向くと、霊夢はさっきよりも不機嫌な顔で俺を睨み、魔理沙はニヤニヤした顔をして俺を見ていた。

 

「2人して何だその対照的な顔は」

「「別に?」」

 

全く同じセリフを言ったはずなのに、全く別の感情が籠っているような返事をされた。

 

「私はもう行くわよ!」

 

霊夢は不機嫌な顔のまま窓から飛び出していった。

ちゃんと玄関から出ろよ。

 

「くっくっくっ、あー本当に面白いわ。けど、もう行きなさいユウキ。でないと、霊夢の機嫌がますます悪くなりそうよ?」

「何の事だか分からないけど、そのつもりだ。じゃあ行ってくる、リリーホワイトの事任せた」

「えぇ、任せなさい。咲夜、ユウキの事頼んだわよ」

「はい、レミリアお嬢様。行ってまいります」

 

レミリアや美鈴達に見送られ俺達も紅魔館を出発した。

 

 

先にでた霊夢は少し離れた上空で俺達を待っていた。

少しは機嫌が直ったようだ。

 

「あら、ユウキさん。魔理沙の力を使っているの?」

 

俺は今魔理沙の力を使って空を飛んでいる。

最初は咲夜が自分の力を使ってと言っていたが、魔理沙が頼んできたのだ。

 

「あぁ、私から言ったんだ。自分の弾幕って奴を見たくってさ。でも、やっぱり変な感じだな」

 

箒に跨った魔理沙が隣で飛んでいる俺をジロジロと見てくる。

本来魔理沙は箒がなくても空を飛べるが、魔理沙なりの拘りで箒を使っているらしい。

 

「自分から言い出して今更何を言う。んで、これからどうする? 慧音の所に行って話を聞くか?」

 

博識な慧音なら白玉楼や妖夢の事を知っているかもしれない。

 

「うーん、慧音も白玉楼の事は知っていても、場所までは多分知らないと思うわよ? 阿求もだろうし」

 

阿求? 聞き慣れない名前だったが、今はどうでもいいか。

 

「紫でもいりゃ一発だろうけど、アイツが都合よく出てくるわけないよな」

「同感。こういう時には姿見せないからね紫は」

 

魔理沙に霊夢が同意したが、俺も同感。

用事がある時はいなくて、用事がない時ばかりやってくる。

あれ、そんな奴もう1人いたよな……

 

「そう言えば、文はどうなの? 彼女もここじゃ古参のうちでしょ。何か知っているんじゃないかしら?」

 

咲夜に言われ俺達は、あーと声が出た。

言われてみれば、文がいない。

何かと文が絡む事も多いからてっきり今回もさり気なく付いてきてるかと、霊夢と2人でキョロキョロ辺りを見回したけど、姿も気配もなかった。

 

「確かに珍しいわね、文がいないなんて。全くこう言う時の為のブン屋でしょうに、役に立たないわね」

「ストーキングもないか。でも、文の事だから遠くから望遠レンズで見てそうな気もするけど」

「お前らヒドイ事言っているな、私も同感だけど」

「あのバ鴉が役に立たない、なんて何を今さらだけどね」

 

4人揃ってヒドイ事を言ったのだった。

結局、霊夢の勘を頼りに行こうと思っていると、俺達を呼ぶ声が聞こえた。

 

「おーい、ユウキに霊夢―何してるんだー?」

「ユウキさーん!」

 

俺達を呼んだのは、湖の淵に立っていたチルノと大ちゃんだった。

側には見慣れない女性がいて、俺達を見上げていた。

チルノを見た魔理沙の表情が固くなったけど、俺達は気にせず降り立った。

 

「あら、チルノに大ちゃん、それにレティじゃない」

「こんにちは、この前は御馳走してくれてありがとうございました」

「ユウキの手料理美味しかった! また作ってね」

「あぁ、また作るよ」

 

この前、チルノが魔理沙に勝ったあの日、お祝いと言う事で夕食を2人に御馳走したのだ。

最も、御馳走と言っても文が持ってきてくれた山菜などを使い大したものは作れなかったけど、2人はとても喜んでくれた。

 

「久しぶりね、霊夢に魔理沙。あなた達は初めてね?」

 

霊夢がレティと呼んだ女性は俺と咲夜を見て、ペコリとお辞儀をした。

 

「はじめまして、私の名はレティ・ホワイトロック。そちらのメイドさんが咲夜ちゃんで、あなたが噂のユウキ君ね、よろしく」

 

差し出された手を掴み握手をしたが、その手は雪のように冷たい手をしていた。

それにしても、咲夜……ちゃん? 隣を向くと咲夜が固まっていた。

霊夢と魔理沙は軽くふきだしてるし。

 

「ご、ご丁寧にどうも。だけど、私の事は咲夜でいいわ」

「えー、どうして? ちゃん付けの方が可愛いわよ。あなたもそう思うでしょ、ユウキ君?」

 

そこで俺に振るなよ!? 

 

「えっ、いや。可愛いとは思うけど?」

「ほらほら、ユウキ君のお墨付き出たんだし、もう咲夜ちゃんでいいでしょ」

「諦めなさい、咲夜。レティは私や魔理沙どころか、紫ですらちゃん付けで呼んでいるのよ」

「ええぇ~!? あのスキマ妖怪も!?」

 

紫までもか、そりゃすごい。

 

「そんなに照れるなよ、咲夜ちゃん……って、うぉ!? 無言でナイフを投げるなよ!?」

 

調子に乗った魔理沙が咲夜に追いかけられてどっかに行ったけど、無視しておくか。

 

「で、噂のってどういう意味だ? ま、想像付くけど」

「えぇ、想像通りよ」

 

レティに噂しているのはチルノと大ちゃんだろうな、絶対。

2人共キョトンとしているのがおかしくて、思わずレティと笑った。

 

「そう言えば、宴会の時にはいなかったものね。レティは寒気を操る程度の能力を持った冬の妖怪よ。雪女と言った方が分かりやすかしら?」

「雪女か、どうりで手が冷たかったわけだ」

 

さっき握手した時にまるで氷を触ったかのような冷たさだったけど、霊夢の説明を聞き納得できた。

 

「私は人が大勢集まる場所は苦手なの。溶けたりはしないのだけどね、暑さや熱気などに弱いのよ。だから冬以外の季節はほとんど眠っているわ」

 

俺がチルノ達と出会った頃は春に向けて眠る準備をしていたけど、また冬が戻ってきたから出てきたらしい。

 

「冬以外で寝てるって、紫と正反対だよな」

「紫はいつも寝てるでしょ。じゃ、私達は急ぐからまたね」

 

レティともゆっくり話してみたいけど、今は異変解決中だからな。

 

「えー遊んで行こうよー」

「ダメだよ、チルノちゃん。ユウキさん達忙しそうだもん」

「4人して何か相談事していたようだけど、もしかして冬が長引いている事かしら?」

 

そう言うと、それまで明るくニコニコしていたレティの目が一瞬だけ鋭くなった。

霊夢もそれを見て表情を固くし、俺も少し身構えた。

 

「そうよ。この異変は白玉楼の主が春の光を集めているせい。だからこれから白玉楼に行って、春を取り戻しに行くのよ」

「そう……なら、あなた達を止めないわけにはいかないわよ、ね!」

 

嫌な予感がした俺と霊夢がその場から大きく後ずさった。

すると、さっきまで俺達がいた場所を猛吹雪が襲った。

これがレティの能力か。

 

「レティさん!?」

「レティ?」

 

大ちゃんとチルノが驚いた声をあげるが、俺と霊夢はレティの反応は予想出来た。

彼女は冬の妖怪、冬以外ではその力を発揮できず眠って過ごすしかないのなら、冬が永遠に続く今の異変は解決して欲しくないはず。

 

「レティ、私とユウキさんを襲って、覚悟は出来ているのよね?」

「怖い顔しないでよ、霊夢ちゃん。せっかくの異変、楽しみましょ」

「私に、異変を楽しむ趣味はないわ! ユウキさん、ここは私がやるわ!」

 

言うが早いか、霊夢は懐から札を出してレティに投げつけた。

レティも弾幕を撃ち、それを迎撃した。

俺はレティと弾幕ごっこする気満々だったが、霊夢に先を越されてしまったのでチルノや大ちゃんと大人しく見学する事にした。

 

「行くわよ、博麗の巫女。 【寒符・リンガリングコールド】」

 

レティの周りから霊夢に向けて白い空気を放った。あれは寒気だな。

その寒気の中から青い弾幕が現れ、機雷のように霊夢の周りに散布された。

更に、大きな弾と小さな弾をいくつも放っていった。

 

「っ、いつもより弾幕が濃い?」

「今は冬真っ盛り、私の妖力はハネ上がっているわ。油断してるとイタイ目見るわよ、霊夢ちゃん?」

 

どうやら普段のレティよりも力が強いようで、霊夢が驚いている。

だけど、霊夢に弾幕が当たる事はなく、余裕でかわしていっていた。

 

「あれが、霊夢の力。そう言えば、俺霊夢の戦ってる所見た事なかったな」

 

初めて会った時は一瞬で狼妖怪を退治していたし、一緒に住み始めてからも霊夢は妖怪退治をたまにしていたようだけど、俺はその場に立ち会ってなかった。

 

「レティ、がんばれー!」

「レティさんも霊夢さんもがんばってください!」

 

さっきからチルノはレティを必死で応援し、大ちゃんは2人を応援している。

 

「なぁ、大ちゃん。チルノはレティを凄く慕っているんだな」

 

あんなに真剣な表情のチルノは初めて見た。

 

「はい、レティさんとチルノちゃんは姉妹のように仲がいいんです。チルノちゃんの冷気に耐えられるの前はレティさんだけだったから……」

 

今はそうでもないがチルノは昔、力の制御が出来ていなくて周りの物をなんでも凍らせてしまい、他の妖精に怖がられて避けられていたらしい

それでも、大ちゃんやルーミア達はチルノの冷気に比較的平気だったので、今と変わらず仲良く遊んでいたので独りぼっちではなかった。

ある時、レティと出会い力の制御を学んで、今のように無暗に周りを凍らせる事はなくなり、妖精たちとも遊ぶ事が出来るようになったらしい。

大ちゃんからその話を聞いて、俺が頭に浮かんだ事があった。

 

「まるで、フランお嬢様のようね」

 

いつの間にか俺の隣に咲夜がいて、大ちゃんの話を聞いていた。

咲夜はやはり俺と同じ事を思い浮かべていたようだ。

 

「咲夜、もう気は済んだのか?」

「えぇ、さっぱりしました」

「ひ、ヒドイ目にあったぜ」

 

そこへ帽子にナイフが刺さったままの魔理沙もやってきた。

 

「で、チルノだけど。俺も話を聞いて驚いたよ。フランに似てるなと思ってさ」

「普段のあの子からは想像も出来ないものね。でも、それでレティを慕っているのは分かるわ」

 

今もチルノは霊夢にやられかけそうになったレティに大声で応援していて、レティも時折チルノに手を振って応えている。

 

「あぁ、私はその話はみすちーから聞いていたから知ってるけど、本人はレティが大好きって事しか覚えてないみたいだぜ」

「妖精だものね。細かい事は忘れてるのかも、うちのメイド妖精達を見ていればよくわかるわ」

「別にそういうのはいいんじゃないか? 大事な事だけ覚えておけばさ。な、大ちゃん?」

「はい!」

 

嫌われていた事より、救われた事を覚えていた方がずっといい。

 

「これで最後よ。【霊符・夢想封印 集】」

 

霊夢とレティの弾幕ごっこは、霊夢のスペルカードがレティを完全に捉えて勝負がついた。

 

「あいたたた、やっぱり少し強くなった程度じゃ霊夢ちゃんには勝てないわねー」

「何をわかりきった事を言ってるのよ」

「レティ―、大丈夫?」

「大丈夫よチルノ、ありがとう」

 

心配そうにかけよってきたチルノに手を振り、レティは何事もなかったかのように立ちあがった。

これが弾幕ごっこの結末。派手な戦いとは裏腹に双方に大怪我せずに終わらせる決闘法。

……今まで見たり、俺がやってきた弾幕ごっことはまるっきり違うような気がするな、うん。

 

「お疲れ、霊夢。霊夢の弾幕初めて見たけど、御札と霊気の弾幕が綺麗だったな」

「そ、ありがと。これくらいは日常茶飯事よ」

 

霊夢はそっけなく返事をしたが、なぜか向こうを向いてしまった。

 

「とか言って本当は照れ……ハブッ!?」

 

魔理沙が何か俺に言いかけたが、霊夢の弾幕を浴びて吹っ飛んでしまった。

レティ相手の弾幕よりも強いの撃ってないか?

 

「レティ、これで満足したでしょ? 私達はもう行くわよ?」

「うん、久々に弾幕ごっこできたし。私は満足よ、ありがと霊夢ちゃん」

 

レティは弾幕ごっこを始める前とはうって変わった表情をしている。

 

「やっぱ、さっきのは演技だったか。このまま冬が続く事は望んでいなかったんだろ?」

「ありゃりゃ、ユウキ君にも気付かれていたのね。確かに私は冬にしか力を発揮できない雪女。だけど、四季がめぐるのは自然の摂理、春が来て夏が来て秋になって冬がまた来る。それが当たり前なの」

 

後半は何だか俺達にではなく、チルノに向けて言っているように聞こえた。

そうか、チルノにしてみれば、冬が長引けばそれだけレティと会える事になるんだものな。

 

「うん……分かったよ。レティ。でも今はまだ冬だから、まだまだ沢山遊べるよね!?」

「もちろんよ」

 

弾幕ごっこ中に大ちゃんが教えてくれた事だが、レティは近々異変が解決し春が戻ってくる予感がしたらしい。

それで、ずっと冬になればいい、異変解決はさせないと霊夢の邪魔をしようとしていたチルノを説得していたと言うのだ。

 

「チルノには私が眠っている間にも遊んでくれる友達がたくさんいるし、それに頼りになるお兄さんも出来たみたいだしね」

 

レティは俺に向けてウインクしてきた。

頼りになるお兄さん、ねぇ……

 

「あー、今更だけど霊夢ちゃんじゃなくて、ユウキ君と弾幕ごっこするつもりなの忘れてたわ!」

 

どうやらレティは最初俺を挑発して、弾幕ごっこを挑み俺がどういう人間か見極めようとしていたようだ。

 

「そんな予感がしたのよね。だから私が先手を打たせてもらったわ」

「えぇー、霊夢ちゃんの意地悪。そんなにユウキ君を独占したかったのね?」

「なっ!? な、何を言っているのよ。そんなわけないじゃない!」

「うふふっ、霊夢ちゃんがここまでになるような子だもの。ユウキ君は噂以上なのね。私も興味がますます沸いたわ」

 

何の事を言っているか分からないが、うかつに返事しない方がよさそうだ。

 

「流石はユウキさん、手が早いですね」

 

後ろに不機嫌なオーラを出しているメイドがいるからな。

いや、咲夜。今回俺ホントに何もしてないんだけど? 向こうが勝手に盛り上がっているんだけど?

 

「はぁ……ほら、行こうぜ霊夢、咲夜。じゃあな、レティ、チルノ、大ちゃん」

「そうね。こんな所でずっと油売ってるわけにもいかないし行きましょうか」

「では、失礼するわね」

「今度は私と遊んでね、ユウキ君」

「ばいばーい!」

「異変解決がんばってくださいねー!」

 

3人に手を振って見送られ、俺達3人は霧の湖を後にした。

白玉楼の手掛りは何もないので、一先ずは人里に向かう事になった。

 

 

 

誰か1人忘れているような気がしたけど、霊夢も咲夜も何も言わなかったから気にしないでいいよな。

 

 

続く

 




気さくなお姉さん風レティでした。
初めに言っておきますが、彼女……実はこれで出番ない……わけじゃないです(爆)

最初の予定では魔理沙&ユウキVSレティ&チルノの予定だったんですけどねぇ、どうしてこうなったやら、ヽ(~~~ )ノ ハテ?

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