幻想支配の幻想入り   作:カガヤ

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お待たせしました!
オリアナ戦です。


第127話 「追跡者達」

オリアナには逃げられたが、彼女が残した魔術礼装は手に入れた。

遠隔操作された魔術礼装には逆探知をかけられるそうで、元春はその為の魔術式 【理派四陣】 の準備を始めた。

ただし、半径3キロ以内という有効範囲がある。

俺も似たような事は出来る。能力者本人を視るか、能力を使った痕跡などを視れば追跡は可能だ。

でも、有効範囲はかなり狭く、理后のような応用性は皆無で実戦向きじゃない。

だからこそ、()()()()魔術的な追跡に任せることにした。

 

「でもさ、土御門って魔術使うとボロボロになるんじゃなかったか?」

 

そういえば当麻は、元春が魔術を使うと最悪死ぬかもしれないって事を知っているんだったな。

 

「いやいや、これは俺の魔力を使わなくても大丈夫なんだにゃー。というわけで頼むぜ、ステイル」

「あぁ、分かった」

 

ステイルが一番適任だろうな。

元春が無理して魔術使ってボロボロになったら、戦力低下しちまうし。

最悪俺だけでもいいけど、相手が魔術師なら元春がいた方がいい。

ステイルは……速効性の魔術じゃないからいらね。

 

「何かよからぬ事を考えてないかい? まぁ、いい。さっそく始めるよ」

 

元春が作った魔術式にステイルが手をかざすと、術式におかれた折り紙達が風もないのに動き始めた。

オリアナの魔力を探知中ってとこか。

折り紙達がそれぞれ回転しながら、円の中心に置かれたオリアナの紙に向かって動いていく。

やがて、ピタリと重なり映像が映し出された。

それは学園都市のある部分へとズームアップされていき……

 

「うぐああぁぁ~~!!」

「ステイル!」

 

突然ステイルの体に異変が起きた。

ステイルは、まるで電撃でも浴びせられたかのように痙攣をおこし、倒れこんだ。

幻想支配で視ると、ステイルの体を明らかに別の魔力が覆い尽くしていた。

 

「カミやん! ステイルの体を殴れ!」

「あぁ!」

 

当麻が幻想殺しでステイルに触れると、パキンという音ともにステイルに纏わりついていた魔力が砕けちった。

 

「なん、だ、今のは……逆探知防止の迎撃術式の一種、か?」

 

何が起きたのかは、ステイル自身にもわかっていないようだ。

恐らくはステイルに探知されていると知ったオリアナが、何か魔術を使って妨害したって所か。

 

「いや、そんな痕跡はないぜ。恐らくステイル個人の魔力に反応して、自動的に反応する迎撃術式が組まれていたんだろうぜい」

 

前にやりあったインデックスの自動迎撃装置みたいなものか。

となると、魔術的に追跡は困難って事か。

元春とステイルはオリアナが魔道書の原典を持っているのか、とか魔術的な会話をしているけど、俺は話半分に聞いていた。

もちろん、完全に無視しているわけじゃない。

ステイルと元春科学側の俺が魔術関係の専門用語を真剣に聞いた所であまり意味はない。

あくまで俺は科学側。魔術師側の組織的行動を科学、木原に置き換えることは簡単だけど、魔術の知識は応用させようがない。

その間、俺はある準備をしつつ、オリアナの行動から裏を読みとこうとした。

今までのオリアナの行動は違和感を覚えた。

追跡封じの異名を持つのだから、追跡者を妨害する術は沢山あるのは当たり前だ。

だが、それでも、言葉に言い表せない違和感がある。

逃げに専念しているようで、別の目的を隠している気がしてならない。

 

「それで、結局これからどうするんだ?」

「まずは自動迎撃術式をぶっこわして、ステイルの魔術を使えるようにする」

 

今のステイルは、オリアナのせいで魔術を全て封じられた状態だ。

まずはそれをどうにかするのが先というわけだ。

 

「ステイル、何でもいいから魔術を使え」

 

元春がさっきから準備をしていたのは 【占術円陣】 というもので、誰の魔力も通ってない未使用の魔法陣だ。

これにステイルが魔力を使って発動させることで、わざとオリアナの迎撃術式を発動させて今度はそれを探知して居場所を探すというものだ。

当然、ステイルには迎撃術式からの攻撃が来る。

一度で見つけられる可能性はほぼなく、見つけられるまで同じことを繰り返すという。

この方法しかないのだろうが、当麻が納得できるはずもなかった。

 

「おい、待てよ! それじゃそのためにステイルがボロボロになっても、それで構わないっていうのか!」

「あぁ、それでオリアナを見つけて今回の事件を解決できるならな。カミやん、これは命がけの戦いだ。国が傾く危険性もあるほどのな」

 

激昂する当麻に対して、元春は冷ややかに返した。

その目はいつもよく見る、裏の顔だ。

 

「わかった。それでいこう」

「ステイル!」

「馴れ合うなよ、上条当麻。それで問題が解決すなら構わない」

 

この事件を早く自分達だけで解決させなければ、インデックスが巻き込まれて、その結果、魔術世界の闇へと逆戻りになる。

その為に、ステイルは自分がどうなろうと構わない。

それがステイルの決意だった。

流石に当麻も、それ以上は何も言えなかった。

 

で、俺の方は準備が整った。

 

「はいはーい。険悪シリアスモードはそこまでそこまで」

 

今まで少し離れて3人の様子をうかがっていた俺は、ステイルが魔法陣へと足を踏み入れようとするのを遮り、元春と当麻に向き直った。

 

「ユウやん? 一体どういうつもりだ? まさかと思うが、カミやんみたいに止める気か?」

「うん、止める。だって他にいい方法があるからな」

「どういう意味だ、ユウキ」

 

3人共訳が分からないといった顔をしている。当然だな。

 

「魔術的な追跡がダメなら、科学的に追跡すればいい。違うか、元春?」

「科学的に? どうやってやるつもりだ? まさか追跡系の能力でもコピーするのか? 時間がかかるぞ?」

「おいおい、元春。俺が誰だか忘れたか? 3人共、20分だけ待て。すぐにオリアナを見つけ出す。それでダメならさっきの方法でやればいい」

「お、おい! どこに行く気だ!」

 

困惑する当麻を背に、俺はとある場所へと向かった。

俺は学園都市のいたる所に専用のアジトを設けている。

そのうちの1つが、このバス整備場近くにある。

アジトの隠しドアを開けて、中へ飛び込むように入った。

遠隔操作で起動させていたPCを操作すると同時に、尼視へと通信をつないだ。

 

『……全く、私だって暇じゃないんだけどな?』

「俺だって暇じゃないのに、厄介な仕事を回してきたお前が悪い。これくらいはやれ。で、できたのか?」

『私を誰だと思っている? もうとっくに終わってる』

 

そういうとモニターにある情報が表示された。

それは、オリアナの追跡データだ。

実は整備場へ追跡中にオリアナをちらりと見かけた時、画像を撮っておいた。

一瞬だったので、鮮明には撮れなかったが、全身像は撮れていた。

それを尼視にメールで添付して送った。

 

―整備場中心にコイツを追跡させて、そのデータを近くのアジトへ送れ。

 

学園都市には多種多様な防犯カメラが設置されている。

特に人の目が届きにくいこういう場所は色々な位置に設置されている。

それにオリアナの画像を入力させて、追跡させる。

この手は、流石に元春じゃ思いつかなかった。

いや、思いついても実行には移せないだろうな。

監視カメラを使っての追跡なんて、俺もたまにしか使わない。

いくら木原の俺でも権限には限界あるしな。

で、尼視にそれをやらせたわけだ。

 

『おい。こっちに気を張るのはいいが。本番を忘れるなよ?』

「当たり前だろ。だからこそとっととケリつけたいんだよ」

『それが分かってるならいい』

 

それだけ言って尼視は通信を切った。

さて、オリアナの現在地はっと、見つけた。

 

「まだそこまで離れていない、か。相変わらず行動パターンが分からないやつだ」

 

次に元春に電話をかけた。

 

「元春。オリアナの現在地が分かった」

『もうか!? 一体どうやって……あぁ、聞くだけ野暮か』

「そういう事だ。今、整備場からの行動を逆算して……待て」

 

追跡封じと呼ばれる奴が、迎撃術式を仕掛けただけで終わるとは思えない。

なので、オリアナが整備場を出てからの行動を追ってみたが、一つ不審な行動が目に移った、

整備場を出た後、オリアナは運営委員の男子生徒が運んでいた玉入れ競技の為のボール籠にぶつかった。

ちょうどオリアナは背後にある整備場の方を向いていたので気を取られてぶつかった。

これは完全に事故に見えた。が、問題はその後だ。

運んでいた男子生徒に()()な動きで色目を使った。

その動作が注意を逸らす為の動きだと分かり、オリアナの手元を拡大して動きを追った。

するとオリアナは、男子生徒が自分の胸に目を取られている隙に、彼がもっているポール籠に何かを張り付けた。

よく見ると、それは整備場で見かけたオリアナの術式が書かれた厚紙だった。

 

「おい、元春。オリアナが競技用のボール籠に単語帳を張り付けていたぞ。まさかこれって」

『何!? 恐らくそれが当たりの可能性が高いな』

 

ポール籠に張られた単語帳、これがただの白紙の単語帳なのか、迎撃術式が書かれた礼装なのか、それとも別の何かなのかは映像では判断できない。

 

「なんにせよこれが罠なのは間違いない。俺はオリアナを追う。お前と当麻でそっちを任せた」

 

ポール籠がどこで使われる物かは分かったが、競技場のどの場所に立てられるかまでは時間がなかった。

とりあえず、ポール籠が使われる競技場の情報を元春と当麻の携帯に送った。

 

『ま、待て。なら俺とカミやんでオリアナに……』

「ポール籠に張られたのが、ステイルへの迎撃術式か、それ以外の何かが分からない以上。礼装を破壊できる当麻と魔術知識があるお前が向かうしかない! さっきのお前とステイルの会話はばっちり聞いていた。オリアナが使う魔術の種も大体分かった。どっちにしろ足止めは必要だ! オリアナの居場所は俺の携帯のGPSで追ってこい」

『……分かった』

 

元春との通信をおえて、パソコンを操作し、引き続き監視カメラにオリアナを追跡させて、そのデータを俺の端末へ転送するように設定をしてからアジトを飛び出した。

バイクが使えればいいのだが、大覇星祭中は私用車も含めて使用禁止だ。

だが、オリアナの現在地はリアルタイムで分かっている以上、地の利はこちらにある。

 

「今度こそ、逃がさない!」

 

 

 

俺は学園都市中を昔からバイクだけではなく、足で走り回ったり裏道や下水道、時にはビルからビルへ飛び移ってきた。

そんな俺が、いくら地図で何度もシミュレーションをしてきたであろうと外部の人間に、追跡で遅れは取らない。

オリアナの居場所を最短ルートで駆け抜けて、アイツが人気のない場所を通るのと同時に追いつくことが出来た。

 

「追いついたぞ」

「……あら、見つかっちゃったわ」

 

無人の道へ入り込んだ先に俺がいたことに、オリアナは驚いた顔をしたが、それも一瞬の事。

相変わらずオリアナは看板のようなでかい荷物を抱えている。

アレが刺突杭剣……か?

 

「あなた、明らかに魔術師じゃなくてここの学生さんよね? まさか君みたいな坊やに追いつかれちゃうなんてね」

「お約束のセリフだが一応言っておくか。ソレを置いて降伏しろ。でなければ、容赦しない」

「ふふっ、坊やみたいにしつこい男の子は嫌われるわよ? それにお約束なら、私がどう返すかもわかるでしょ? 答えは、ノーよ!」

 

オリアナは右手で素早く単語帳を取り出し、その1枚を口にくわえた。

すると、カキンというグラスとグラスが当たったような音が響いた。

だが、それだけで、あとは何も起きなかった。

 

「?」

 

何かの術式を発動させたのは分かるが、何も起きず少し困惑した。

けど、使った本人であるオリアナにもこの結果は予想外だったようだ。

 

「あら、坊やはさっきの整備場を無傷で通り抜けたのね。意外とやるじゃない」

「なんの事だ?」

「今使ったのは、一定以上のけがをした人を昏倒させる術式よ。お姉さんなりに傷つけずに済ませようと気を使ったのだけどね」

「そいつは残念だった、な!」

 

俺にとっても一撃目は予想外だったが、これでオリアナの戦闘方法は確認できた。

後は、攻めるのみ。

オリアナに向けて一目散に駆け出す。

 

「っ!? はやい!」

 

そこまで距離はなかったのもあったが、すぐにオリアナの横に回り込めた。

俺の速さに驚いた表情を浮かべた。

その顔へ向けて拳を振るった、が、躱された。

 

「けど、甘いわね」

 

今度は逆にオリアナが蹴りを繰り出してきた。

かわし切れず、左手でガードしたが、蹴りは思った以上に重かった。

蹴り飛ばされそうになったのを、どうにかこらえてオリアナと距離が空かないようにできた。

この距離ならまだ俺の間合いだ。

だけど、うかつには飛び込めない。

 

「驚いたわ。科学の街だからって、舐めたらダメね。生身でここまで速く動ける子がいるとは思わなかったわ。」

「こっちも驚きだ。魔術師のくせになんて格闘能力だよ」

「それって魔術師への偏見じゃないかしら?」

「どうかな?」

 

俺が今まで出会ってきた魔術師は、みんな身体能力というか格闘戦に弱かった。

火織や天草式達は別だけど、アニェーゼ達も武器を持たないと話にならないくらいだった。

けど、オリアナは違う。彼女は、格闘戦も強い。

 

「でも坊やもなかなかのものよ? お姉さん予想外すぎて、興奮しちゃったわ」

 

わざとらしく胸元を強調させてポーズを取るが、俺にそんな挑発は効かない。

 

「色仕掛けは相手を見てやるんだな!」

 

再び接近して殴りかかろうとしたが、オリアナはそれより早く単語帳のページを口にくわえた。

 

「ちっ!」

 

とっさに飛びのき、地面を転がるように横へと飛んだ。

俺が避けた先に、青い光が走り道路を切り裂いていった。

 

「?」

 

それを見たオリアナは、怪訝な表情を浮かべたが、すぐ次のページを口で破ろうとした。

 

「おせぇ!」

 

今度は速かったのは俺の方だ。

オリアナが口にくわえるよりも速く、俺の拳が腹に突き刺さった。

 

「がはっ!」

 

口から空気が飛び出たが、それにも怯まずオリアナは単語帳を口にくわえた。

 

「まずっ!?」

 

両足の筋肉に力を込めて、連続してバク宙をして距離を取った。

直後、俺とオリアナの間に黒いトゲが生えた。

今のは、かなり危なかった。

このトゲは、少しかすっただけでも麻痺して動けなくなるからな。

でも、オリアナと距離が空いてしまった。

 

「……今のもまぐれじゃないわね。坊や、一体どうやって私の魔術をかわしたのかしら?」

「素人じゃあるまいし、切り札を簡単に明かすと思うか? どうしても教えてほしけりゃ、大人しく捕まるんだな」

「そう。なら、聞かないでおくわ」

 

と言っても、オリアナは追撃で魔術を放っては来なかった。

何度も自分の魔術が回避されたことで、少し警戒しているようだ。

俺がなぜオリアナの魔術を何度も回避できたか。

それは、彼女に追いついた時、幻想支配で視たからだ。

俺は、一度幻想支配で視てしまえば、相手の能力が使えるようになる。

それは同時に、相手がどんな能力を使うのか、分かってしまう事になる。

これが幻想支配の応用編だ。

そして、これは相手が魔術師だろうと同じ事。

オリアナがどんな礼装をどういう風に使って魔術を使うかは、元春とステイルの会話で予測はついた。

あとは、実際にオリアナを視てしまえば、魔術による攻撃パターンは予測できる。

オリアナはあの単語帳に様々な術式を書いている。

後は、口に含んで魔力を通せばすぐに発動できる。

問題は、あの単語帳に書かれた術式が多種多様すぎて、どの術式を発動するかは、直前まで分からない事だ。

俺にできるのは、俺とオリアナの距離と状況からアイツが使いそうな魔術を瞬時に予測して、回避行動をとる事。

でも、この回避方法はそう何度もできることじゃないし、毎回賭けをしているのと同じだ。

そんな綱渡りをしているなんて、オリアナに気づかれるわけにはいかない。

それに、今のこの状況で使われたくない魔術はいくらでもある。

それを使われる前に終わらせないと

 

「このまま遊んでいたいけれど、そろそろ行かせてもらうわね」

 

オリアナは、元春たちがここに来ることを警戒しているようで、早く切り上げるつもりだ。

なら、俺も()()()()()()()()()()の切り札を使うか。

と、ここでオリアナの背後にある電光掲示板が目に入ってしまった。

 

――玉入れ 競技が急病人の為、一時中止になった。

 

普段ならこれくらい、何とも思わないだろう。

けど、玉入れ 競技と、それが行われた場所がまずかった。

急病人が出た場所は、オリアナが張り付けたポール籠が使われた場所だった。

 

「坊や、よそ見なんて、余裕ね? お姉さんから目を離したらダメよ? あら?」

「………」

 

その時だった。オリアナの持っていた荷物がほどけてしまった。

さっきオリアナの腹を殴ったと同時に、荷物を奪おうとした。

けど、それはうまくいかず、覆われたシートの結び目をゆるくするのがやっとだった。

それが今ほどけて、中が露わになった。

 

「それが、刺突杭剣……なわけないよな?」

「あらぁ、バレちゃったのならしょうがないわね」

 

オリアナがもっていた、看板のような大きな荷物。

それは、まさにアイスクリーム屋さんの看板だった。

つまり、オリアナは刺突杭剣なんて持っていないという事だ。

 

「……ちょっと予想外すぎるわね。いいわ、この場はひいてあげる」

「っ、待て!」

 

オリアナは看板を地面に投げ捨てると、竜巻を生み出した。

と言っても、竜巻はオリアナを中心に吹き荒れるだけで、俺に向かっては来なかった。

そして、竜巻が収まると、そこにはオリアナはいなかった。

 

「逃げられたか、くそっ!」

 

とりあえず、逃げられた事を悔やむよりも当麻達に連絡を取らなければ。

オリアナが持っていたのがただの看板だと分かっただけでも収穫としておこう。

看板の事もだが、それよりも玉入れ競技の急病人が気になった。

ひょっとしたら、魔術とは関係なくただの疲労による昏倒や、競技での事故かもしれない。

そう、願いたかった。

元春に電話をすると話し中だったので、当麻に電話をかけた。

 

「当麻、こっちはひとまずは終わった。そっちは……急病人が出たみたいだが」

「あ、あぁ……それが」

 

当麻の声には怒りと疲れと、少しの後悔が混じっているように感じた。

それだけで、何が起きたのかは9割察した。

後の1割が知りたかった。

 

「間に合わなかった……吹寄が、魔術にやられた」

 

 

 

続く




オリアナ初戦は痛み分けです。
ユウキには切り札いくつかありましたけど、状況的に使えなかったです。
オリアナって格闘戦が割とできると思うんですよね。
当麻だけではなくステイルも2人で相手しても優位に立ったりして場馴れしてそうですし。

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