「じゃあさ、アカメちゃんがジュリエットをやるのはどうかな?」
「???」
チェルシーの一言で、みんなの視線が一気に集まる。
「そうだねっ、お姉ちゃんならなんとかなるかもっ!」
彼女の提案にクロメは大賛成する。すると女子たちは
「ちょ、ちょっと待ってよ。アカメさんがジュリエットやったら、誰がロミオ役をやるのよ?」
「そ、そうよ。アカメさん以外にロミオのセリフを覚えてる人なんていないのよ!」
すると壁に寄りかかっていたチェルシーが歩き出す。
「ロミオなら、ここにいるじゃない。」
そう言いながら、チェルシーはのび太の肩をポンと叩く。
「えっ、僕!?」
「アカメちゃんに付き合って散々練習したでしょ?」
「えっ、まあ・・・・・・・・ね・・・・。」
そんなのび太に男子たちは
「のび太が?冗談じゃない!!」
ジャイアンは首を横に振る。
「のび太がロミオなんて劇が台無しになるに決まってる!」
「そうだ、そうだ!」
そんな男子たちを背に、女子たちは
「じゃあ、今からいくつか適当にセリフを読み上げるから、続けて言ってみて。『このように夜の闇にまぎれて私の秘密を立ち聞きするあなたは、いったいだれなのですか?』
「だれかと名まえを聞かれても、なんとあなたに名乗ってよいかわからないのです、わたしの名まえは、なつかしい聖者さま、わたしには憎いものなのです。」
「いえ、月にかけてお誓いなさってはいけません、あの不実な月、丸い形をひと月ごとに変えてゆく、変わりやすい月にかけてはいけません、あなたの愛がそれと同じように変わってしまうといけませんもの。」
「それでは何にかけて誓えばよいのです? 」
「キターーーーッ!!!友人のピンチに颯爽と駆けつけるもうひとりのロミオ!」
「すごい!すごいよ!!さすがのび太だよっ!!」
「ヒューッ!!これには私もびっくりだぜ!ナイスよナイス!ヴェエエリィイイナイス!!」
当の本人を前にして勝手に盛り上がる女子たち。
「あの・・・・僕、演技には自信が・・・・・」
そんなのび太の言葉を無視して勝手に話は進んでいく。
「そうと決まったら衣装のサイズ直さないと!アカメちゃんと野比くんじゃ、全然違うから。」
「そうだね、時間もないし応急処置になっちゃうけど、やるっきゃないよね。」
「衣装チーム集合っ!まずはウエストを絞るところから始めるよ!」
「合点承知!制服、邪魔だからひんむいちゃうね!」
そう言いながら女子たちはのび太の制服を掴む。
「ちょまっ!?まだやるなんて言って・・・」
「あ〜もう、時間ないんだからさっさと脱ぐ!!」
「ちょっ、ま、待ってそこは・・・・らめえぇぇぇーーーーっ!!!」
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ