ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第九章:もう一人のロミオを斬る

「じゃあさ、アカメちゃんがジュリエットをやるのはどうかな?」

 

「???」

 

チェルシーの一言で、みんなの視線が一気に集まる。

 

「そうだねっ、お姉ちゃんならなんとかなるかもっ!」

 

彼女の提案にクロメは大賛成する。すると女子たちは

 

「ちょ、ちょっと待ってよ。アカメさんがジュリエットやったら、誰がロミオ役をやるのよ?」

 

「そ、そうよ。アカメさん以外にロミオのセリフを覚えてる人なんていないのよ!」

 

すると壁に寄りかかっていたチェルシーが歩き出す。

 

「ロミオなら、ここにいるじゃない。」

 

そう言いながら、チェルシーはのび太の肩をポンと叩く。

 

「えっ、僕!?」

 

「アカメちゃんに付き合って散々練習したでしょ?」

 

「えっ、まあ・・・・・・・・ね・・・・。」

 

 

 

 

 

そんなのび太に男子たちは

 

「のび太が?冗談じゃない!!」

 

ジャイアンは首を横に振る。

 

「のび太がロミオなんて劇が台無しになるに決まってる!」

 

「そうだ、そうだ!」

 

 

 

 

そんな男子たちを背に、女子たちは

 

「じゃあ、今からいくつか適当にセリフを読み上げるから、続けて言ってみて。『このように夜の闇にまぎれて私の秘密を立ち聞きするあなたは、いったいだれなのですか?』

 

「だれかと名まえを聞かれても、なんとあなたに名乗ってよいかわからないのです、わたしの名まえは、なつかしい聖者さま、わたしには憎いものなのです。」

 

「いえ、月にかけてお誓いなさってはいけません、あの不実な月、丸い形をひと月ごとに変えてゆく、変わりやすい月にかけてはいけません、あなたの愛がそれと同じように変わってしまうといけませんもの。」

 

「それでは何にかけて誓えばよいのです? 」

 

 

 

 

 

 

 

「キターーーーッ!!!友人のピンチに颯爽と駆けつけるもうひとりのロミオ!」

 

「すごい!すごいよ!!さすがのび太だよっ!!」

 

「ヒューッ!!これには私もびっくりだぜ!ナイスよナイス!ヴェエエリィイイナイス!!」

 

当の本人を前にして勝手に盛り上がる女子たち。

 

「あの・・・・僕、演技には自信が・・・・・」

 

そんなのび太の言葉を無視して勝手に話は進んでいく。

 

「そうと決まったら衣装のサイズ直さないと!アカメちゃんと野比くんじゃ、全然違うから。」

 

「そうだね、時間もないし応急処置になっちゃうけど、やるっきゃないよね。」

 

「衣装チーム集合っ!まずはウエストを絞るところから始めるよ!」

 

「合点承知!制服、邪魔だからひんむいちゃうね!」

 

そう言いながら女子たちはのび太の制服を掴む。

 

「ちょまっ!?まだやるなんて言って・・・」

 

「あ〜もう、時間ないんだからさっさと脱ぐ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ、ま、待ってそこは・・・・らめえぇぇぇーーーーっ!!!」

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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