ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第十二章:掲示板を斬る

ざわざわ

 

校門近くまで来ると、ふと妙な人だかりを発見する。

 

「ん、なんだアレ?」

 

人だかりは皆、掲示板に釘付けのようだった。

 

「へ〜、あの噂の・・・・・」

 

「あ〜、くそ・・・・・羨ましいな。」

 

「あんなやつが俺のチェルシーちゃんを。」

 

「でも、こうやって見ると結構普通ね。」

 

生徒たちは次々と声をあげる。

 

「何を見てるんだ?」

 

登校してきたのび太は、人だかりに近づいていく。

 

「あ、のび太!」

 

「のび太さん、こんな所にいたの!?」

 

人だかりの中から、ジャイアンと静香が姿を現す。

 

「ん?一体どうしたの?」

 

「いいから、こっちこっち!」

 

「何かあったの?」

 

「あったも何も・・・・」

 

慌てながら詰め寄ってくる静香とジャイアン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「のび太さん、今大変なことになってるのよ!」

 

「だから、何が?」

 

のび太は、静香とジャイアンに中庭へと連れてこられる。

 

「原因はコレ。」

 

一枚の写真を渡される。写真には、チェルシーが男子生徒と仲良く腕を組みながら歩いてた。

 

「へー、結構格良く撮れてるじゃないか。で、これがどうしたの?」

 

ガクッ

 

静香とジャイアンはその場でズッコける。能天気なのは相変わらずだった。

 

「何でそんなに冷静なのよ!?」

 

「そうだ、そうだ!」

 

静香とジャイアンは、顔を近づけてくる。

 

「相手は高橋先輩なのよ?」

 

「誰それ?」

 

「お前、知らないのか?」

 

高橋先輩、この高校に通っている三年生である。サッカー部のエースで、イケメン、成績優秀、しかも誰に対しても優しい。まさにのび太とは正反対である。

 

「へー、凄い。ならチェルシーが好きになってもしかたないか・・・・・・。」

 

のび太の呑気な対応に静香とジャイアンは、ため息をつく。

 

「今ののび太には何を言っても無駄だな。」

 

「そうね。そういえば、高橋先輩の噂って本当なのかしら?」

 

「・・・・・・・・噂?」

 

「ええ。あくまでも噂なんだけど、ヤクザとの繋がりがあるらしいわ。」

 

のび太は声を上げて、驚く。もしかしてチェルシーをストーカーしているのも極道の人間?どうしたらいいんだ。

 

「でも高橋先輩が告白したら、チェルシーちゃんは付き合っちゃうんじゃねえか?」

 

「ええ、そうなるかもしれないわね。」

 

告白。のび太の頭にその言葉が浮かび上がた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜。のび太は悪夢を見た。ある部屋の中で息を吐きながら、チェルシーは無機質な白いドアを見つめていた。チェルシーが身にまとっているものは、ソックスと、首輪と、そして彼女の性器を晒すように、がんじがらめにしている針金だけだ。数週間前まで健康的であった肌は、ところどころ傷つき、痛々しい痣にまみれている。

 

「うわあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

のび太は大声をだしながら布団から起き上がる。

 

「ハア・・・・・ハア・・・・・・・ハア・・・・・・夢か・・・・・」

 

肩で息をしながらその場にへたり込む。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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