「ごっ、ごめん、そんなに悲しませるつもりなんてなかったんだ、本当にごめん。」
「違う、嬉しくて泣いているだけ・・・・・・」
私はくすっと笑いながら、涙を拭いた。でも、やっぱりそれだけじゃ止まらなくて、なんだか、ポロポロポロポロと後をついて涙がこぼれていた。
「アカメ・・・・・・・・」
私の頬を流れる涙をのび太の指が止める。そして、のび太は私の涙を拭いながら、頬にそっと手をあてがう。私の目の前に、のび太の顔がある。そして、のび太の指が私に触れている。久しぶりーー。
「のび太・・・・・」
ふっと私の唇に温かいものが触れる。
「ん・・・・・・」
少し、長いキスだった。ただ唇を重ねただけのキスだった。のび太が私を抱きしめる。ぎゅっと、強く、強く・・・・・・。それが嬉しかった。ただ、のび太の存在を感じられることがただただ嬉しかった。
「ーーー僕さ、みんなに喜んでもらいたい一心で、ずっと何ができるか考えてさ。それで、ずっと素っ気なくなっちゃってたんだと思う。働いてる間はずっと忙しく一緒に帰れなかったし、夜は夜で疲れててすぐ。」
「・・・・・・・なんとなく私たちを避けてたのは?」
「それは・・・・・、なんとうか・・・・伊奈子さんとの取引の材料に勝手に使っちゃて、後ろめたかったというか・・・・・・・・」
「言ってくれればよかったのに・・・・・・」
「・・・・・そうだね。」
のび太はそう言ってバツが悪そうに苦笑した。
「・・・・・・・でも、私たちがここにいて合コンの方は大丈夫なのかな。さすがに迷惑をかけてるのは悪いなぁと思って。」
「いや、それについては大丈夫だよ。さっきドラえもんから連絡があって、ちゃんと手は打ってあるって言ってた。」
「そうなんだ。」
「ーーそれにしても、そのドレス。よく似合うよ。綺麗だ。」
「本当?これ、合コンに参加する代わりにプレゼントなんだって。私たちもすごく気に入ってるんだけど・・・・・・・」
「ですが、合コンに出ないなら、申し訳ないことしちゃいましたね。」
「いや、そのままもらってていいんだよ。」
「『「『「え?」』」』」
「だって、それは僕からのプレゼントだから。」
「え、だって、これ・・・・・・」
「それも含めて伊奈子さんとの取引だったんだよ。実はさ、今日はクリスマスイブでしょう?ホテルのディナーと部屋を取っておいたんだ。僕のお小遣いじゃ無理だからさ、伊奈子さんにどうにかならないかって相談したら、割のいいバイトを紹介しょうって言われて。それで、それを教える代わりにみんなを合コンに出させろ、ってさ。合コンで着るドレスも用意するからって。それを着てクリスマスディナーなんて素敵だろうって言われたら、僕もすっかりその気になってさ。だから、そのドレスは僕からのプレゼントなんだよ。お金もそのバイトから出したものだし、選んだのも僕。」
「『「『「のび太・・・・・・・・・・」』」』」
のび太の結婚相手は?
-
アカメ
-
クロメ
-
チェルシー
-
シェーレ
-
レオーネ