ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第十章:取引を斬る

ローブに手がかけられるのがわかった。ゆっくりと布隙間から、光と一緒に冷たい心地いい空気が入ってくる。

 

「『「『「ーぷはぁっ。」』」』」

 

ああ、冷たい空気が気持ちいい。眩しい光に次第に目が慣れてくる。そして、目の前にはーー。

 

「みんな・・・・・・・」

 

「『「『「の、のび太・・・・・」』」』」

 

そこにいたのは、なんとのび太だった。

 

「え?あれ?合コンは・・・・?伊奈子は・・・?」

 

私たちはすっかり状況を把握できないでいた。いったい何がどうなっているんだろう。

 

「のび太ーーーーーーー!!!!」

 

「!?」

 

ぐしっ

 

いきなりのび太は頭に衝撃を受ける。

 

「のび太!あれは一体どういうこと!?」

 

レオーネはのび太の頭にヘッドロックをかける。そしてクロメたちは心配そうな顔でのび太を見つめた。

 

「いたたたたた、ど、どうしたんだよ、みんな。そんなに怖い顔してさ。いてててて・・・・・・・・

 

のび太の声は少しうわずってしまった。

 

「正直に答えろ!でなければ、このまま首をへし折るぞ!」

 

「ちょ、ちょっとよくわかんないよ。落ち着いて話をしょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな。ごめんね、今まで。いろいろとやりたいことがあってさ。なんとなくみんなを騙すような形になっちゃったけど・・・・・・」

 

「のび太・・・・・・・」

 

「実は、みんなと今までで一番素敵なクリスマスを過ごしたくって、伊奈子さんと取引をしてたんだ。」

 

「『「『「取引・・・?」』」』」

 

「うん、ちょっと僕の力じゃ無理だったからさ、伊奈子さんに僕の希望が叶えられるバイトを紹介してもらってさ。まあ、その見返りとして、みんなを合コンに出させるっていう・・・・」

 

「それで、あんな念書を・・・・・」

 

「のび太は私たちが合コンに出ても平気なの?」

 

「いや、でも・・・・・僕はみんなの保護者でも、恋人でもないわけだし・・それに合コンって飲み会みたいなもんでしょう?」

 

「胸触らてもお尻触られても拒否しない。あまつさえ、ホテルに誘われたらちゃんと枕しろなんて、よくそんなの許せるね!」

 

「なっ、なにィ!?」

 

「え、だから、私たちがホテルに誘われたらちゃんと枕するっいう・・・・・。のび太、OK

出したんでしょ?」

 

「なんでそんな事になってるの!?僕は、みんなにそんなことさせることまで許したつもりはない。」

 

「やっぱりね、なんかおかしいと思ってたんだ。いくらなんでものび太がそこまで認めるなんてさ・・・・・・」

 

よかった。本当によかった。のび太はやっぱり私たちの信じてるのび太だった。なんだか、じんわりと胸の奥が熱くなってきた。込み上げてくる気持ちがそのまま目からこぼれ落ちる。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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