ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第七章:ツクモを斬る

「そ、それ・・・・どこの子?」

 

突然後ろで声がする。振り返ると、そこには・・・・・・

 

「え、あ、わ、く、クロメ!?」

 

そこにいたのは、クロメだった。今、一番会いたくない人物だ。クロメは、訝しそうな目でのび太を見、にじりと後ずさりをしている。

 

 

「ゆ、誘拐?」

 

「んなわけあるかー!」

 

「まさか、食べるとか?」

 

「食べるかーッ!意味の取りようによっちゃ、そっちもヤバイ〜!」

 

半分、ギャグともつかない突っ込みを受けながらのび太は、小さな少女を引きはがそうとする。

 

「・・・・・なーんて、親戚かなんかーー」

 

「あーん、やめてよう、パパぁ。」

 

「親戚かなんかーーパッ、パパ!?」

 

クロメの顔に、すーっとタテ線が入る。今度は、本気だ。

 

「やっ、ちょっと待ってッ!僕がこの子のパパな訳ないだろッ!よく考えろ・・・・・」

 

のび太は慌てて弁解するが、

 

「そんな・・・・・・・、のび太が私以外に・・・・・・びえええええええ!!!」

 

クロメはその場で泣き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、ママだぁ!ママー!」

 

少女は、のび太を離れ、クロメに飛びつく。

 

「えっ?マ、ママって、ママ!?」

 

クロメは泣き止み、今度は目をぐるぐるとさせ、未だそう呼ばれたことのない単語に、言葉がしどろもどろになる。

 

「パパ、ママ、ようやく会えたねー!!」

 

女の子は、クロメの手を引っ張り、のび太のそばまで連れてくる。

 

「・・・・・のび太、これはどういうこと?」

 

クロメがじぃ〜っとのび太を見つめる。とりあえず、冷静になってみて、状況を考える。

 

「・・・・・・・なんなんだろうねぇ・・・・。やっぱり迷子?」

 

「パパって呼んでるよ?」

 

「ママとも呼んでるね?」

 

これは、一体どういう事だ?改めて女の子を見た。どうも誰かに似てると思ったら、アカメ・・・・いや、どちらかというと、クロメにそっくりじゃないか。

 

(クロメ、いつの間にこんな子を・・・・・・・。ってムリムリ!こんな5歳くらいの子がいるのは不自然すぎる。いつの子どもだっての!)

 

少女はキョトンとした顔でのび太とクロメを見つめる。

 

「パパ、ママ、不思議そうな顔をしてどうしたの?」

 

「僕は君のパパじゃないよ!」

 

「わたしもママじゃないよ!」

 

「そうなんだ。じゃあ、ツクモのパパとママはどこ?」

 

「君はツクモっていうのか?」

 

「そうだよ、ツクモだよ。」

 

「ツクモちゃん、どこから来たの?」

 

のび太がしゃがみ込み、ツクモまで目線を落とす。

 

「・・・・・・・わかんない。」

 

「どうしてここに来たの?」

 

「だってパパのおうちだもん。」

 

「クロメ、この子は誰かと僕達を間違えてるみたいだね。」

 

口に手を添えながらぼそりと囁く。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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