ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第八章:戦う意味を斬る

のび太はエクスキンをブドーに向けて構える。

 

「僕に力を貸してくれ!!!」

 

「裁きだ!ソリッドシューター!!!」

 

巨大な雷の玉が再びのび太たちに向かって放たれた。

 

「ぐぅ・・・・・ああ。」

 

のび太は口から大量の血を吐き出しながらも、なんとか帝具を構える。するとマインはのび太の側に来ると、一緒にエクスキンを支える。

 

「ふざけんな・・・・!何がなんでもアタシたちは帰るのよ・・・!」

 

二人は手前にある握り鋏をハサミを使う時のように左右に押してから、力強く引いてみる。

 

「無駄だ!この雷撃の前では誰もがひれ伏す!」

 

エクスキンから円形型の光が発射される光は回転しながらブドーの放った玉を真っ二つにする。

 

「なに!?」

 

光はそのままブドーの方に向かっていく。

 

「なんの更なる雷撃で押し返す!!・・・・・・くっ・・・・」

 

ブドーは雷撃で押し返そとするが、

 

「うわおおおおおおおお!!」

 

光は雷撃ごとブドーを真っ二つにする。

 

「『!?」』

 

ブドーの体は左右に割れ、そのまま地面に落下する。

 

「・・・・勝った」

 

ドサッ

 

のび太とマインはその場に倒れこむ。

 

「のび太!!マイン!!」

 

急いでのび太たちの元へ駆けつけるアカメたち。

 

「ブドーを仕留めるとは、お前たちというやつは・・・。」

 

「よし、すぐに脱出するぞ!!」

 

ナジェンダの言葉に全員頷く。だが・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだだよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『!?』」

 

振り向くと、そこには・・・

 

「タツミ・・・・・。」

 

タツミが立っていた。のび太は、動かない体にムチを打ってなんとか立ち上がる。

 

「へぇ〜。ブドーを倒したんだ、嬉しいよのび太。」

 

タツミは嬉しそうに笑う。

 

「どうだろう、俺も今ここでお前と戦ってみたいな。」

 

するとのび太はドラえもんの横で倒れているサヨに視線を向ける。

 

(今、目の前にいるのがサヨちゃんが殺したい相手。)

 

ドラえもんはポケットに手を入れると、

 

「名刀電光丸!!」

 

名刀電光丸ーレーダーが組み込まれている剣。相手の動きをキャッチすると、自動的に相手を倒す装置が働く。敵洞察センサーが敵の動きを探り、コンピューターが敵の動きを上回る作戦を計算する。

 

「のび太くん!」

 

ドラえもんは剣をのび太に投げて渡す。

 

「来なよ、のび太!」

 

のび太は剣を受け取り、タツミに斬りかかるが、全てかわされてしまう。なんとか動き回って攻撃を当てようとするのび太だったが

 

「ねぇ、のび太・・・・・。」

 

「???」

 

「人間は醜い、愚かだな。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「お前もこっち(帝国)にこいよ。ここには永遠が約束される。」

 

「僕は・・・・・ハア・・・ハア・・・・・・こっち(ナイトレイド)に残るよ。」

 

「分からないな。この国の人間でもないのに・・・・別の惑星の連中のために何故そこまで?」

 

「・・・・・・・・・ハア・・・・・ハア・・・・・・ハア・・・・・。」

 

「お前にとってこの戦いになんの意味がある?」

 

「意味なんてないよ・・・・・ただ僕は・・・・・」

 

「???」

 

「友達を・・・・・放っては置けないんだ!!」

 

「・・・・・・・お前とは友達になれそうにないのかな。」

 

タツミは掌を空に掲げる。すると見えない何かがのび太に向かって放たれる。

 

「のび太くん!」

 

ドラえもんはのび太の前に立つとポケットに手を入れる。

 

「ひらりマント!!」

 

なんとかマントで攻撃を跳ね返そうとするが、

 

わあああああ!!!

 

そのまま二人は吹き飛ばされてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わりだ。」

 

いつの間にか大勢の警備隊がアカメたちを取り囲んでいる。

 

「これで・・・・もう私たちと戦える力を持つ者はいない、全員を拷問室へご案内しょう。」

 

エスデスの合図でアカメたちに飛びかかろうとする警備隊。だが

 

「待て!!!」

 

『「!?」』

 

声の主を全員が捉える。エスデスと警備隊がきょとんとした顔でタツミを見つめる。

 

ピタッ

 

「『「『「!?」』」』」

 

タツミの左腕から一筋の血が流れる。その光景に警備隊は勿論、エスデスも驚く。

 

「満身創痍の中で俺に傷をつけた。初めて会った時とは全然違う。強くなったな、のび太。」

 

血まみれの手を見ながら笑みを浮かべる。

 

「公開処刑はもういいや。帰るぞ!ワイルドハントにもそう伝えておけ。」

 

「は、はい。」

 

タツミに言われ、エスデスたちはそのまま処刑場を後にした。

 

「のび太、次戦う時は殺すからな。」

 

それだけ言うととタツミは去って言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「情けない・・・・なんのためにあんなに修業したの・・・・このままでは・・・・」

 

ドラえもんとのび太が振り向くと、そこには血まみれのサヨが立っていた。

 

「サヨちゃん!」

 

「大丈夫!しっかりして!」

 

二人は急いでサヨの側にきた。

 

「説明したいけど、無理みたい。でも一言だけ・・・・・」

 

「『???』」

 

「ありがとう。」

 

ドサッ

 

そのままサヨは倒れる。

 

『「サヨちゃん!」』

のび太の結婚相手は?

  • 静香
  • ジャイ子
  • 梨華
  • なつみ
  • その他

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