そして次の日。
「おい、のび太。あの子が呼んでるんだけど・・・・」
「???」
教室の扉の方を見ると、顔を赤く火照らせた愛らしい少女がこちらを覗いている。制服から察するに下級生らしい。
「なんだよあれ、もしかして愛の告白か?」
「『「『「えっ!?」』」』」
スネ夫の言葉に静香、アカメ、クロメ、翼、チェルシーはピクリと反応する。
「そんなっ!?」
「え、本当に?」
のび太が視線を向けると少女は目を逸らす。
「のび太、誰なの?」
クロメが不安そうな顔でのび太を見つめる。
「・・・・・・・知らない人・・・・・でも。」
「でも?」
「・・・・結構可愛い。」
「えっ!?」
のび太の言葉にクロメたちだけでなくアカメたちも唖然とする。
「とりあえず行ってみる。」
のび太が女の子の方へ向かうと、アカメたちだけでなくクラスの男たちもワーワーと騒ぎ始めた。
「ちょっと中うるさいから廊下で。」
「はい・・・・・・・。」
廊下に出て、男子教室から少し離れたところに誘う。目の前の少女は視線を落としたままモジモジとしている。これはまさに愛の告白。
「それで、僕に用って何?」
「あの・・・・・コレ・・・・」
ハートのシールで留められた、白く小さい封筒がおずおずと渡された。
シュン!!
「『!?』」
その瞬間二人に殺気のような物が突き刺さる。
「何を話してるんだろう?」
「ここからじゃ、聞こえないわ。」
「・・・・・・・・・・・・。」
アカメたちの位置では二人の会話がまともに聞こえない。すると少女は顔を赤くし、首を横にふる。
のび太は腕を組みながら考える。そしてしばらくすると、のび太は諦めたように首を縦にふる。少女は嬉しそうにのび太の手を握る。
「『「『「・・・・・・・・・・・・・・。」』」』」
最悪な結末がアカメたちの頭を駆け巡る。
そして放課後。
「静香ちゃん、これの事なんだけど・・・・・・」
そう言いながらのび太は昼間貰ったラブレターを差し出す。すると
「・・・・・のび太さん、そういうことは自分自身でしっかりと決めなさい。」
それだけいうと静香は教室を出て行った。
「の、の、のび太。」
「???」
「突然の事で焦っているのは分かる。だからまず冷静になるべきだ。」
そう言いながらアカメは机に座っているのび太に顔を寄せてくる。
(冷静になるべきはアカメの方でしょ?)
のび太は妙に突っかかってくるアカメをジト目でみる。
「どうしたらいいか分からない時は他者に意見を聞くというのはどうだ!?」
「う〜ん・・・・そうだね。」
「ならまず私に相談してくれ!きっと力になって見せる!」
そう言いながら右手を自身の胸に当てるアカメ。
「・・・アカメに相談しても無駄だと思うよ。」
「!?」
それだけ言うとのび太は教室を出て行った。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ