ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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がんばれ!ジャイアン!!
プロローグ


「すー、すー、すー。」

 

「・・・・・ねえのび太。」

 

ゆさゆさ

 

「・・・・・・・・・。」

 

「のび太ってば!」

 

ゆさゆさ

 

「???」

 

部屋で日課の昼寝をしているのび太の体を誰かが揺さぶる。目を開けるとそこには

 

「どっか遊びに行こーよぉ!!そんな暗い顔してたら体が腐っちゃうよ!!」

 

婚約者の一人がのび太の顔を覗き込んでいた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

そんな彼女を無視し、夢の世界に戻ろとするのび太だが

 

ゆさゆさ

 

彼女がそれを許さなかった。いい加減しつこいと感じたのび太は

 

「ヒマならデートでもしてくればいいでしょ?クロメが声かければ、喜んで来る奴いっぱいいるよ?」

 

と彼女に提案する。だが

 

「ヤダ、わたし決めたんだ。」

 

即答で却下された。

 

「???」

 

「デートはのび太としかしないって!!!」

 

そう言いながらまっすぐ見つめるような視線をのび太に向けるクロメ。

 

「・・・・・そんな迂闊なこと言うと、襲っちゃうぞーーー。」

 

「別にいいよ?」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

クロメの返答に場の空気が気まずくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして居間では、アカメが刀の手入れをしていた。そしてそんな彼女に夢中になっているジャイアン。

 

「スッゲー・・・・・」

 

ジャイアンはアカメの膝の上に乗っている村雨に目を輝かせる。

 

「これって、アカメちゃんがいつも使っている刀・・・・」

 

村雨。傷口から呪毒が浸食し、それが心臓に到達することで確実に相手を死に至らしめるという強力な能力を持つ。ほんのかすり傷でも付ければそれで効果が表れる。 故に手入れのときなどは微々たる傷も付けないよう細心の注意を払わなければならない。

 

ゴクリ

 

ジャイアンはアカメが以前、村雨をふるっていた時を思い出す。あの姿に彼は憧れと好意を寄せていた。

 

(これさえあれば・・・・・・俺も・・・・・・・)

 

ジャイアンの村雨への興味が益々深まっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕方。

 

「謝って済むと思ってんのか!?どう落とし前つけてくれるんだ、ああ!?」

 

「あ、えっと、その・・・」

 

「なによ!ぶつかって来たのはそっちでしょ!?」

 

帰り道、不良グループに絡まれている女の子たちがいた。するとジャイアンは

 

「おい、やめろ!!」

 

声をあげる。

 

「何だ、お前は?」

 

不良の視線が彼に注がれる。

 

「俺様が相手になってやる!!」

 

そう言いながら木刀を構えるジャイアン。この数日間寝る間も惜しんで、鍛錬したジャイアン。その顔は自信と強さに溢れていた。

 

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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