ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第六章:すれ違いを斬る (前偏)

キーンコンカーンコン

 

いつものようにお昼の時間がやってくる。生徒たちがそれぞれ購買、学食、中庭へと向かうため席を立ち上がる。

 

「の、の、のび太・・・・」

 

「!?」

 

席を立とうとしたのび太にいきなりアカメが話しかける。

 

「アカメ?今日は学食に行く日だよ。」

 

今日は金曜日、決まりとして今日は弁当ではなく学食で食べることになっている。

 

「あ、いや・・・その事なんだが、もし良かったら一緒に弁当を食べないか?」

 

「弁当?」

 

アカメはソワソワしながら二人分の弁当を見せる。

 

「その・・・・・昨日の夕食の残りだ。今日中に食べないといけないから弁当に詰めてきた。」

 

「・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・ダメか?」

 

「あっ、うん『おい、野比!ちょっとこっち来て掲示物剥がすの手伝ってくれ!』あっ、はーい!」

 

するといきなり先生に呼ばれる。

 

「・・・・ってことだから。ごめん、野暮用ができたから先に食べててくれない?」

 

「あ・・・・・ああ、分かった。」

 

「ごめんね。」

 

そういいながらのび太は教室を出て行った。

 

「・・・・・・・・・・のび太。」

 

「先生の手伝いじゃ仕方ない」そう自分に言い聞かせながら、アカメは自分の席に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

そして美術の時間。

 

「今日はペアになってで写生をしてもらう!」

 

ザワザワ

 

先生の言葉に全員ざわめきだす。

 

(どうしょう・・・・絵は昔から苦手だ・・・・。ヘタに美形の奴と組んだら、とんでも無いことになるぞ。)

 

のび太は急いで席を立つと

 

(出来るだけ普通の顔した奴と・・・。)

 

あたりを見渡し、知り合いのガキ大将に目が止まる。

 

(よし、あれにしょう!)

 

まるで漫画に出てくるような顔。『あの顔なら自分でもかける』と喜んでいると横から声をかけられる。

 

「あ、あの、のび太・・・・」

 

「!?」

 

見ると今度はがソワソワしたチェルシーが立っていた。

 

「もし相手が決まってないのなら、その・・・・良かったら一緒にやらない?」

 

(断る!)

 

「私も相手が見つからなくて・・・・・」

 

(嘘つけ、そんなことあるはずがない!)

 

そんな事を考えていると、後ろから

 

「チェルシーさん、僕と組みませんか?」

 

「いや、俺と。」

 

「いいや、ここは美術部である僕と。」

 

(ほら、見ろ!)

 

クラスの男子たちがチェルシー目当てにやってきた。

 

「あっ、ごめん・・・僕、ジャイアンと組む事にしたんだ。だからまた今度ね。」

 

遠慮がちに彼女の誘いをけるのび太。

 

「・・・そ、そ・・そうなんだ。その・・・ごめん、無理に誘っちゃって・・・・・」

 

「うん、また今度ね。」

 

そういいながらのび太はその場を後にする。

 

「・・・・・・・・・・のび太。」

 

「相手が決まってるじゃ仕方ない」そう自分に言い聞かせながら、チェルシーは自分の席に戻っていった。

 

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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