ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第五章:肝試しを斬る (後編)

「ここは音楽室か・・・・・。」

 

そう言いながらのび太は音楽の授業で使われていたピアノに目を向ける。

 

「さて、次行こう!」

 

そう言うとのび太たちは、音楽室を後に・・・・

 

〜♪

 

いきなりピアノの方から音色が

 

「えっ!?」

 

静香が真っ先に反応した。強がってはいたが、内心怖がっていたのだ。

 

「な、何!?」

 

「何だろう・・・・・・。」

 

静香は笑いながら辺りを見渡す。

 

「の、のび太さん!」

 

「なに?」

 

「大丈夫、怖くない?」

 

「えっ?うん、大丈夫。」

 

「嘘!本当は怖いでしょう!」

 

ブルブルと震えながら、他人の心配をする静香。

 

「平気だって。それにしてもこの不気味な曲は何んだろう?」

 

「まさか先生が言ってた音楽室の亡霊って・・・・。や、やだ・・・・・。」

 

そう言うと静香の顔が真っ青に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃああああああああ!!」

 

のび太と静香は飛び上がる。

 

「怖い、怖いよ、のび太!」

 

レオーネは悲鳴をあげると、嬉しそうにのび太に抱きついてきた。

 

「レオーネ、落ち着いて。」

 

「私こういうのダメ!助けて、のび太!」

 

「あの・・・・・・・。」

 

困った顔をするのび太。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな二人の様子をあきれた顔で見つめる静香。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

さっきまでとは違い、その表情は嫉妬で溢れている。

 

「レオーネさん、いつまで引っ付いてるの。いい加減、のび太さんから離れて!迷惑でしょ!!」

 

「いや、それは・・・・・」

 

全然迷惑じゃない。むしろこのまま行こうどこまでも。

 

「迷惑じゃないらいしいよ。」

 

そう言いながらレオーネは邪悪な笑顔を向ける。

 

「むむぅ!」

 

ピタッ

 

すると今度は静香が反対側から抱きついてきた。

 

「し、静香ちゃん。いきなり引っ付かないでよ。」

 

「なんで、私にはそんな態度なの!?」

 

「普段の行いなんじゃないの?」

 

「くっ、このっ・・・・・・・がるるるるっ。」

 

ぐいっと静香に引っ張られるが

 

「私の方が先なんだから、譲れよ。」

 

すると今度はレオーネが引っ張る。

 

ボイン 

 

引っ張られた拍子に、腕に柔らかい感触がふにふにっと伝わってくる。

 

「それ以上引っ張ったら、のび太に迷惑だろう?」

 

「そっちだって引っ張ってるじゃない!」

 

「私は引っ張ってないぞ!」

 

確かに引っ張ってはいない、ものすごくしがみついてるだけで。そう、胸をぐいぐい押し付けるほど、しがみついてるだけ。

 

ボイン

 

「のび太、どうかした?」

 

レオーネの質問にのび太は顔を赤くしながら

 

「なんでもないよ、あはははは。」

 

答えた。

 

「むっ!のび太さん、こっちにも何かいるわよ!」

 

ヒュン 

 

静香の胸がのび太の腕に当た・・・・らない。見事なほど空振り三振だ。

 

「ふう、落ち着くな。」

 

そんな安心仕切った顔を見せるのび太に静香は

 

「ほら、のび太さんは私といると安心出来るんだって!」

 

ボイン

 

「そんなわけないだろう!」

 

「むっ・・・・・」

 

「むむっ・・・・・」

 

そしてのび太を挟んでにらみ合いが始まった。

 

「今日、改めて分かったことが一つあるわ。それは、あなたにだけは絶対に負けたくないとうことっ。」

 

「それはこっちのセリフだ。」

 

「ふふっ。いいわその宣戦布告、受けてやるわ!勝負よ!!」

 

「望むところだ!」

 

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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