転生者のOO   作:物だよ

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主人公 マサユキ・イケダ

 転生者。転生するときにMSザンスパインと操縦方法、ニュータイプの力をもらっている。

MS ザンスパイン

 Gジェネオリジナル機体。V2と同じくミノフスキードライブを搭載している。詳しくはWIKIで。


二話

「おはようございまーす」

 

「あら、おはよう。いつもありがとね」

 

 この世界にきて数か月がたった。あれから資金が尽きる前に必死に仕事を探して雇ってくださいと言い続けた結果新聞配達の職に就くことができた。どこに配達するかなど見知らぬ土地だったため最初は苦労したが今では普通に配達できている。あ、あとここはアイルランドらしい。日本じゃないことに最初気落ちしていたものの住んでみれば意外と住み心地は良く次第に気にならなくなった。しかし日本が恋しく思わないわけでもなく当面の資金が溜まれば日本に行こうと思っている。

 

「お疲れ様です、今日の配達終わりました」

 

「お疲れー」

 

 事務所に戻り報告を終える。俺に任されているのは早朝の新聞配達のみ。

 

「今日はどうする?また記者についていくのか?」

 

 早朝に仕事が終わるため基本的に昼からはフリーだ。その時間を有意義に使おうとこの頃は取材に行く記者に一緒についていくことにしている。取材の様子などを見てそこから対話の仕方やどうすれば取材ができるのかなどを学ぶためだ。ここにいるうちは新聞配達だけしていようと思ってるが日本に行ったら記者として働こうと思っているからだ。

 

「いえ、今日はちょっと友達と遊ぶ予定があって」

 

「ふーん、そうか。まあお前はまだ子供だからな。子供のうちはしっかり遊ぶといい」

 

「じゃ、行ってきます」

 

 事務所をでて自転車に乗り目的の場所に向かう。この街中も慣れたものだ。目的の公園につくとそいつはもうたどり着いていたようだった。

 

「すまん、またせたかニール?」

 

「いや、俺も今着いたところだマサユキ」

 

 

 いや正直転生したとき自分からかかわっていかない限りソレスタルビーイングの人たちとは接点ないだろうなと思ってたのよね。まさかニールと会うことになるとは思っていなかった。しかも子供の時に。公園で知り合ったやつらと遊んでいるときに妙にロックオンみたいなやついるなと思っていたけどまさかほんとにロックオンだったとは。気づいた時には一緒に遊んでいたやつらの中で一番親しくなっていた。今日は一緒にゲーセンに行ってその帰りに飯でも食べるつもりだ。

 

「今日は何のゲームをするんだ?」

 

「今日は……レースゲームでもするか。負けたほうが夕食でデザート奢るってことで」

 

「う、レースか……ガンシューティングにしないか?」

 

「それはこの前一緒にやって俺がぼろ負けしたじゃん」

 

「く、今日もこの前みたいにいろいろ奢ってもらいたかったのに」

 

「お前なぁ!」

 

 ニールはガンシューティングをやりたいようだがそうはいかない。前に興味本位で子供のころのニールの射撃のセンスはどんなもんだろうと思って賭けをしてやったらえらい目にあった。ハンドガンやアサルトライフルを模したやつだったらまだそこそこの勝負になったんだがスナイパーのやつになると点差が開きすぎた。それを見てそりゃデュナメスが搭乗機になるわと思ったもんだ。

 

「ちぇ、仕方ない。レースゲームでも勝ってまたデザートを奢ってもらうことにするぜ」

 

「ふん!前回のようになると思うなよ?」

 

 前世の時にゲーセンで鍛えた腕を見せてやるぜぇ!

 

 

「いやー、ありがとねマサユキ。今日もおいしいデザートごちそうになってさ」

 

「く、こんなはずじゃ……」

 

 うん、負けました。いやなんでレースゲームも普通にうまいの?5回やって最初の2回は勝ったんだけどそこからすべて負けた。結構前世ではゲーセン行ったときにレースゲームやって勝ててたと思うんたけどなぁ。やっぱり対人はCOMとは違うってことか。

 

「そんなに落ち込むなよ。ほれ一口やるからさ」

 

「うう……ありがとう」

 

 そういって一口スプーンを使ってもらう。うん、甘い。気持ちが少し和らぐよ……

 

『ご覧ください。我が国が開発したヘリオンの姿を!』

 

 そんな言葉が店の備え付けのテレビから流れてきた。

 

「おお、MSだぁ……」

 

 テレビの向こうではAEUが開発したヘリオンが映っていた。やっぱり生のMSをみると興奮するものだ。俺も早く自分のMSのもとに行ってザンスパインを実際に見て動かしてみたいと思っているのだが所在地をみるとここからだと遠くてある一定の金がないといけないと知りひそかに泣いた。正直もっと自分にいい設定を願ってたらなとここにきてから思うことが多くなった。まあ生活できてるからいいんだけどさ。それに今ザンスパインに乗る必要性もあんまりないしなぁ。やっぱりガンダムが出てきてからだよ!さすがに武力介入の時に生身はやばいからな。MSに乗って直に生ガンダムを見に行くぜ!

 

「お前はMSを見るといっつもそんな反応するよなぁ」

 

「いやするよ、しないニールのほうがおかしいんだって」

 

 ニールはMSにあまり興味が内容だった。将来乗るのに。

 

「いやだって軍に入らない限り乗ることはないだろ?それに戦闘になったらもしかしたら自分が死ぬんだぜ?」

 

「そうだけどさ……」

 

 正論で返されるとなにも言い返せない。まさか自分はMSのない世界から来ましたともいえるわけがないしな。微妙な空気になりながらもとりあえず店をでて今日は帰ることにした。

 

「来週はどうする?」

 

「すまん、来週は家族と街のほうへ出かけることになってるんだ。だから二週間後にまた会おう」

 

「了解!んじゃまた今度な」

 

「おう、またな」

 

 そういってニールと別れた。

 

 

 あれからニールとは会えなかった。遠くの場所に行く、元気でなという手紙が送られてたことを最後に。そしてニュースで自爆テロが行われたことを知った。犠牲者の中にはニールの家族がいた。なぜ忘れていたのか。なぜ忘れてしまっていたのか。俺は後悔に苛まれた。俺が覚えていればニールは家族を失わずマイスターになることもなかったのだ。それから数か月は落ち込んでいた。あの時職場のみんながいなければ自分はずっと落ち込んだままだったんじゃないだろうか。

 ニールと会えなくなってからも数年は働いていた。途中からは配達だけじゃなく記者の仕事もするようになっていた。このままここで記者をするのもいいがそろそろ資金も貯まってきていたので日本に行くことにした。

 

「これがザンスパイン……かっこいい……」

 

 そして今自分はザンスパインの隠し場所に来ている。ザンスパインは輸送可能なように輸送艦と一緒に隠されていた。輸送艦の隠密性も完璧だ。ここら辺は紙の主のサービスなのだろう。生で見るザンスパインは素晴らしかった。あの特徴的なカメラが完全に再現されている。なにより立体なのだ。

 

「まあ、まずは日本に向かうとしますか」

 

 久しぶりの日本だ。まずむこうに行ったら何をしようか。そんなことを考えながら輸送艦を発進させるのであった。




もう少しなにか考えつかなかったのか……話の流れが適当過ぎない?

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