転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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それらしいタイトル思いつかなかった、なので適当に
では本編どうぞ!


第八話 怪物祭閉幕

「やっぱ俺必要ないわー」

 

目の前でモンスターが真っ二つになり、灰になって消えていく。 俺は大した労力もかからずに、モンスターが片付いて行くのを見ているだけだった。 仕事しないと、仕事。 灰になったモンスターの後には魔石が残る、俺はその魔石の回収係になっていた。 え、ロキ様? 最初の段階で置いて行かれてたよ、だって全力疾走だもんこの子、俺もよくついていけてると思うが

 

「次、行きます」

 

「はいよ、それにしても、ロキ様待たなくていいのか?」

 

「ダイジョウブ、だと思う」

 

さよで。 俺は心の中でロキ様に合掌した、死んだわけじゃないけど、この子は気にしていないらしい。 ホントに早い、と思いながら並走する。 何回も言うがついていけてる俺も俺だが、手加減とかしてくれてるのだろうか?

 

「キャー!?」

 

そんなことを考えていると女性の悲鳴が聞こえた、俺は急いで方向転換し、女性の悲鳴が聞こえた方へ駆ける。 そこには、今にも女性に襲い掛かろうとするモンスターが、縮地を使い一瞬で距離を詰め、人型のモンスターなので鳩尾にアッパーを決め宙に上がらせると、一閃。 瞬く間に灰になる

 

「流石だねぇ......さて、大丈夫ですか?」

 

一応笑顔で女性に尋ねるが、ポカンとした表情のまま固まっていた。 どないせえと? そんなことを思いながら、もう一度声をかける

 

「あのー? 大丈夫ですか。 ここから早く移動した方がいいですよ?」

 

「・・・・・・」

 

なぜか後ろに倒れこむ女性、どうやら気を失ったようだ

 

「どうしたの?」

 

「まぁ、直前まで襲われそうになってたんだ、気も失いもするでしょ」

 

「やっと、追いついた!」

 

後ろから気配を感じ振り返ると、何故か息を切らしながら、エイナさんたちギルドの職員とロキ様の姿が。

 

「丁度いいや、エイナさんこの人お願い」

 

「わ、わかった。 じゃなくて! なんで君もヴァレンシュタイン氏も勝手に飛び出してくのかな!?」

 

「そんなの決まってるじゃないですか、そこにモンスターがいるから!」

 

「あほかー! そのせいでうちは走り回る羽目になったんやぞ!?」

 

「あ、そうなんだ、それが何か問題でも?」

 

「このガキー!!」

 

羽交い絞めになっているロキ様は放っておいて、今の状況を確認するために、エイナさんとは別の職員に話しかける。 エイナさん? 俺の隣で説教してるよ?

 

「それで状況は?」

 

「お二人のおかげであとはシルバーバックを残すのみとなっています」

 

「そうなんですか、あ、これ魔石です。 すべてヴァレンシュタイン氏が倒したものなので、換金はそちらで」

 

「わ、わかりました。 それで件のシルバーバックなのですが......」

 

説明を始める職員。 どうやら白髪の少年を追って、ダイダロス通りに入ったらしい。 ちなみに、ダイダロス通りというのは、かなり入り組んだ路地であり、ガネーシャファミリアの討伐体も見つけるのに時間がかかっているだとか。 それにしても白髪ねぇ......完璧ベルじゃね、なんて思うが何も言わない。 それよりも気になるのは、さっきから聞こえる雄たけびだ。どうもヴァレンシュタイン氏も聞こえていたようで、走って行ってしまった

 

「俺も行きますかね」

 

今回変身したヴィダールに再度なり、空の上から探していると、意外にも簡単に見つかった。 ばれないように近くの建物の上に着地し、その様子を見守ろうとしたが、その必要はなかったようだ。 たった今ベルは、黒いナイフでシルバーバックというモンスターを、顔面から真っ二つにしたからだ

 

「へぇ......やるじゃんベル」

 

見たところかすり傷もないし、ナイフが予備もないところを見ると、多分あれの硬さに耐えきれずに壊れただけだろうし

 

「やっぱ面白いな、そう思わないかそこの怪しい神様」

 

向かいの建物でベルを見ていた神様に話しかける

 

「ええそうね」

 

「んで?アンタがこの脱走事件の犯人でいいの?」

 

「なんのことかしら?」

 

笑顔でこちらを見る神様、瞳に引き込まれるような感覚がするが

 

「やっぱアンタ犯人じゃん」

 

そんなものをモノとはせずに、俺はハンターエッジを展開し切りかかるが

 

「・・・・・・」

 

「やっと姿見せたか」

 

一人の大柄な男にその足を掴まれた。 無言で俺を見てる、いや睨んでることから見て、多分この神のファミリアの奴だろう。流石にパワードスーツ扱いとはいえ、握りつぶさんとする力で握られれば、痛いものは痛い、なのでライフルを取り出し、もう一方の空いている手でバーストサーベルを突き刺そうとするがこれも阻止される。 顔に銃撃してるのに目をつぶるだけとか、どんだけ硬いんだよ。 まぁ、それも予測済みなのでバーストサーベルを切り離し爆発させ、掴まれていない足のハンターエッジを展開し、腕に攻撃しようとするが、離されたので距離を取る

 

「過激な子ねぇ.......」

 

「楽しそうに何言ってるんですかねぇ、次に俺の家族に手を出したら、お前ら全員つぶしに行くからな」

 

「ふふ、怖いわね。 行きましょうオッタル」

 

「・・・・・・」

 

一瞬で二人の姿が消える、やっぱり相当なやつを相手にしていたようだ、足とかまだ痛いし

 

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「やれやれ、俺も修行が足りないのかね」

 

足が痛いが歩けないほどではなく、結局後半から楽しめなくなった怪物祭を、一人で回っていた。 あんなことがあったのに、すごい賑わいである、まぁ大部分の人たちは、あんなことがあったのを知らないんだろうけど

 

「ほんと、やれやれだね......」

 

陽も傾き始め、こんなの一人で回っていても楽しくないので、帰ろうかと思うと、見覚えのある金髪が目に入る。 基本無表情なのらしいのだが、何故か表情が分かり、しかも何か困っているようなので話しかける

 

「よ、どうしたの?」

 

「あ......」

 

俺の顔を見てあからさまにほっとしている、まぁキョロキョロしてたしね

 

「何か探し物?」

 

「うん、じゃが丸君の、屋台を」

 

「じゃが丸君? あー、それならあっちで見かけたけど」

 

「本当!」

 

「お、おぅ......」

 

何故が見かけたと言っただけでこの反応、お兄さん若干引きますよ? いや、好きなんだろうけどさ。 仕方ないので案内がてら、来た道を戻る。 その間ヴァレンシュタイン氏は、ずっとうきうきしていたと言っておこう

 

「ほい」

 

「じゃが丸君、小豆クリーム味十個と、お祭り限定味、五個下さい」

 

「はいよ!」

 

「・・・・・・」

 

最早絶句、案内に食い気味だったのはまだいい、その注文内容にだ。 どこにそんなに入るのやら。 失礼だと思いつつ体を見る、確かにじゃが丸君は小さい、小さいが十五個だ、一気に食うもんじゃないだろ。 小さい口でリスのように頬ばって食べるのはいいが、両手持ちしたら後の奴どうするんだよ、定員のおばちゃんが俺のこと困った風に見てるぞ。 仕方ないので受け取って、歩き出す。 その際に追加注文を忘れずに。 食べるペース早すぎだろ!

 

「やっぱ塩だな」

 

追加注文の際に俺も一個買っておいたが塩だ、まぁ持ってるのが小豆クリーム味なので、すごい甘ったるい臭いがするのだが。 なぜか視線を感じそちらを見ると、すごく欲しそうな目で見ているヴァレンシュタイン氏。 食い意地とかの問題じゃねぇ! これであげなかったらただの鬼なので、一応聞いてみる

 

「・・・・・・食うか?」

 

「・・・・・・」

 

無言で頷いている、首が取れんばかりに。 仕方ないので口元に持って行くと、すぐに食べる、なんというか嬉しそうだな、そんなにじゃが丸君が好きか、とあきれてしまい食う気をなくした

 

「もういいよそれ食べちゃって」

 

「・・・・・・」

 

コクコクと頷いた

 

------------------------------

 

黄昏の館。 そうロキファミリアのホームの前に、俺は立っていた。 まぁ仕方ない、だって荷物持ってたし。 結局追加分も食いきりましたよこの姫様は、なんて俺は内心呆れていた

 

「そんじゃ、また会う機会があったら、ヴァレンシュタイン氏」

 

「待って」

 

そでを掴まれ危うくこけるところだった

 

「・・・・・・何さ?」

 

「アイズ」

 

「?」

 

「アイズって呼んで」

 

じっと見るがどうも呼ぶまで話す気がないらしい

 

「またなアイズ」

 

「バイバイ」

 

------------------------------

 

ところ変わって豊饒の女主人、俺が扉をくぐると

 

「ショウジさーん!」

 

「うお!?」

 

なぜかシルさんが腕に抱き着いてきた、てかいきなり抱き着いてくるのは危ないからやめて欲しいのだが、しかも席ついてもなかなか離れてくれないし、結局ミアさんに怒られるまで離れなかった




後半のアイズ押し、正直アイズはヒロインにするか迷ってます

そんなわけで、感想評価お待ちしてます

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