転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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なんで正月早々家の方で忙しくなるんだよ!まぁいいや

本編どうぞ!


第二十七話 

ヘスティアがベルに抱きついて何か言っているが、何時もの通り無視。 というよりも、周囲の空気が変わったので俺はそちらを警戒していた。 アイズも俺のそんな雰囲気に充てられてか、周囲をキョロキョロしていた。 揺れ始めるダンジョン、その揺れは大きく何かが起こるのは明らかだった

 

「アイズ、どう見る?」

 

「わからない、わからないけどいやな予感がする」

 

どうやら周りの冒険者もようやく気がついたのか、周りをキョロキョロし始めていた。 そして天井が割れ、そいつが出てきた。 黒いゴライアス

 

「いやー、ゴライアス倒した次は強化しゅか」

 

「そんなこと言っている場合ですかショウジサン!?」

 

「そうだぞショウジ!」

 

空から降ってきた黒いゴライアスは、近くにいた冒険者たちを吹っ飛ばしていた

 

「どっちにしろ俺らに逃げ道ないけどな」

 

「え? ど、どういうことですか!?」

 

「あそこを見て、今ゴライアスが下りてきてふさがった」

 

アイズが指さしたのは、十八階層から唯一通じる出入口。 さっきゴライアスが滑り降りたため、塞がってしまっていた

 

「それで、どうするベル?」

 

「・・・・・・行こう、どっちにしろあのゴライアスを倒さないとここから出られない」

 

「このパーティーで、ですか?」

 

リューさんが聞いてくる。 俺やベル以外はほとんどLv.1、リューさんは少なくとも俺らより上、アイズはLv.6。 即席パーティーでかなり凸凹、本来なら階層種はもっと大人数で討伐するものだし、リューさんが聞いてくるのも当たり前だ。 だがベルは迷わずにうなずく

 

「いやー、ベルらしいわ」

 

「ショウジサンにはかないませんよ」

 

本当に笑顔で毒吐いてきやがった。 駄女神を見ると頷いているし、行けということだろう

 

「それじゃあ気合い入れていきますか!さて、これから見せますのは、種も仕掛けもあるつまらないマジック。 皆様どうかごゆるりとお楽しみくださいませ」

 

現れる黒い手帳、今回俺が選択するMSは

 

「「でっか!?」」

 

150ガーベラストレートを持つアストレイレッドフレームパワードレッドだ。 ほかの奴らも驚いているようだし、出してよかった。 はっはっは......重い

 

「それじゃあ、先に行ってるぜぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

そのまま150ガーベラストレートを黒いゴライアスに向かって投げ、ブーストをふかしたのだが

 

「私も行く」

 

なんて言ってなぜか足にしがみつくアイズ。 もうふかした後なので仕方ないのだが、いきなりやるのはやめてほしい。 バランスとれなくてつんのめりそうになったし。 最高速だったのですぐにゴライアス付近に着く。 アイズをおろしゴライアスを見ると、150ガーベラストレートは頭に刺さっていた。 頭に刺さってるのを抜こうとしているようだが、そんなことさせるか

 

「アイズ!」

 

「うん」

 

俺はまた飛び、左腕を殴りとばし、アイズは右腕を切りとばしていた。 なのだが

 

「おいおい、マジかよ」

 

「・・・・・・」

 

150ガーベラストレートはそのままにアストレイはフライトユニット装備に変更したのだが、殴り飛ばした腕とアイズが切りとばした腕の再生が始まっていた

 

「ショウジサン、アイズさん!」

 

「少し時間を稼いでください、リヴィラからありったけの魔導師を集めて魔法で大きい一撃を与えるそうです」

 

「まぁそういうことなら、やりますかね!」

 

腰のガーベラストレートを抜き去り、ゴライアスに正面から突っ込んでいく。 とりあえず150ガーベラストレートを抜かせるわけにはいかないので、腕を重点的に切り刻む。 リューさんやアイズは動かないように足を切っているようだ

 

「お前ら! 離れろ!!」

 

その言葉に離れる俺を含めた冒険者たち、放たれた魔法は確かに黒いゴライアスに傷を与えた。 だが

 

「あれでも......」

 

高速再生には届かなかったらしく、膝をついていた黒いゴライアスは立ち上がる

 

「まずいなんてもんじゃないな」

 

今の魔力では下手したらすぐに気絶しそうだが、俺は切り札を切ることにする。 レッドフレームから俺が変身するのは純白の機体、一角が特徴の機体だ。 だがその機体は最終決戦の装備、つまりFAUCだ。 武装は増えたが機動力は上がっているので、その機動力を生かし口からの攻撃をする前に蹴り上げる。 予想通り天井に攻撃が行く。 だがそのことも織り込み済みだったのか、腕による横なぎの攻撃が迫っていた。 だが俺はその攻撃を、左手に持っていたビームジャベリンで切り裂く。 だがもう片腕を振るってくるが、その片腕はアイズが切り裂く

 

「誰でもいいから魔石は狙えないの!?」

 

「駄目です、硬すぎます!剣姫は!」

 

「正直言って厳しいと思います」

 

「俺も少し厳しい!」

 

被弾しないように高速戦闘しているが、このままではジリ貧だ。 タンクを切り離せば行けるかもしれないが、それでも微妙だ。 考えてはいるのだが、いい方法が浮かばない。 ふと下を見ると雑魚を片付け終わったのか、ベルが腕を掲げていた。 待て、確かベルのスキルは......

 

「アイズ、リューさん離れて!!」

 

ベルの方を指さしそう告げると二人は頷き、その場から離れる。 俺も離れ終わると

 

「ファイア、ボルトォ!!」

 

ベルの魔法ファイアボルトとスキルである英雄願望が組み合わさり、ビームを打ったベルだが

 

「馬鹿野郎、ぼさっとしてるんじゃねぇベル!!」

 

タケミカズチファミリアの桜花だったか、それが楯を構えてベルの前に出たので俺はその前に両腕をクロスさせてその前に出る。 その瞬間とんでもない衝撃が襲ってくる。 痛みと魔法の行使のせいで気絶しそうになるが、何とか意識を繋ぎ止め二人を抱えて近くに着地する

 

「クラネルさん、ショウジサン!!」

 

「ショウジ!」

 

どうやらアイズとリューさんが来たようだ、なら俺は行かないとな

 

「こんなところで気絶してる場合じゃねぇんだ......ガンダム、俺に力を貸せ!!」

 

ガンダムの装甲が開き、さらに変身する。 ユニコーンガンダムのデストロイモードを発動させる。 デストロイモードを発動した影響か、少し意識がはっきりする

 

「ショウジ!」

 

「俺はゴライアスの方に行く、誰かがあっちにいないと困るだろ」

 

俺はそれだけを告げゴライアスに向かっていく。 どうやら口からの攻撃、ハウルと言うらしいがそれをシールドファンネルで防ぎきる。 ここからはケチっている場合じゃない。 ウェポンラックにあるバズーカーを持ち乱射していく。 ハウルや腕の攻撃を避けながらの砲撃だが、やはり大したダメージは与えられてないらしい。 そのうちにバズーカーの弾が切れてしまう。 大したダメージが与えられないなら、今度は接近戦ということでビームマグナムを構えながら、吶喊する。 迫ってきていた腕をトンファーで切り裂き、マグナムで顔を打つ。 だがやはり、高速再生のせいですぐに回復してしまう。 だがやらないよりはましだろう

 

「っ!?」

 

やはり意識が少しはっきりしたといっても、元々魔力は切れかけなのだ少し目の前がかすんでしまう。 一瞬だったが止まってしまったことにより、今度は腕が直撃コースだ。 まずったなー、と思っていたのだが。 目の前を通り過ぎる金色の光、なるほど

 

「悪いなアイズ」

 

「ショウジは無理しすぎ」

 

俺のシールドファンネルの上に着地しているアイズがそうつぶやいた。 確かに無理はしすぎかもな、仕方ないけど

 

「ベルは?」

 

「私はショウジの後、すぐに追ってきたからわからない」

 

そう言うのが早いか、アイズは黒いゴライアスに切りかかる

 

「まったく早く来いよな、ねぼすけ。 英雄になるんだろ、こんなところで寝てる暇はないぜ?」

 

俺もそうつぶやくと黒いゴライアスに切りかかった

 




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