転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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二十五話目ですか......アニメの話数的にあと二話で終わりかぁ、長かったような短かったような

とりあえず本編どうぞ!


第二十五話

「ベルくーん、話していた街にはまだつかないのかい......」

 

「もうちょっとみたいですよ神様」

 

「ジジババみたいな会話だな」

 

「今の状態の君だけには言われたくないよ」

 

呆れた風に言いながら、俺のことを睨んでくる駄女神。 俺はそれに肩をすくめることで返事をする

 

「ヴェルフも悪いな、肩貸してもらちまって」

 

「気にすんなって。 元はといえば、俺たちがふがいないばかりにこうなっちまったんだからな」

 

「どっちかというと、俺が意地張った結果だから自業自得なんだけどな」

 

「・・・・・・」

 

肩を借りているヴェルフに謝ると、予想通りの言葉が返ってきた。 それに俺は苦笑しながら返事をし、ヴェルフの奥をちらりと見ると、アイズが申し訳なさそうにうつむいていた。 こうなった原因、昨日のゴライアス戦だ。 俺は決着がついた直後に気を失い、アイズと駄女神が俺を十八階層に運んでくれたらしい。 駄女神がなぜダンジョン内にいるかというと、何気に俺たちがダンジョンに入ってから数日がたっており、心配になった駄女神がほかの神と一緒に俺たちを探しに来ていたらしい。 その中にリューさんの姿があったのは意外だったが。 ともかくそこからは大騒ぎ。 急いでロキファミリアの野営のテントに運ばれた俺は、ポーションや回復魔法を使って一命を取り留めたらしい。 術者であるリヴェリアさんに後から聞いたのだが、後少しでも遅れていたら死んでいたらしい。 決着が早めについてよかった......そしてそのことが知られていたらしく、その夜に目が覚めた俺なのだが、駄女神が抱きついてくるわ、ベルやリリ、アイズが抱きついてくるわで本当に大変だった。 まともに動けないのにかかわらずだ! またリヴェリアさんの回復魔法にお世話になったのは言うまでもない。 本当はまだ安静にしていなければいけないのだが、この十八階層、なんと町があるということなのでぜひとも行きたいと、無理やり出てきた次第だ

 

「アイズ、アイズ」

 

「?」

 

手招きしてアイズをすぐそばまで呼ぶ。 なんの警戒もせずにこちらに来るアイズに、俺はでこぴんをお見舞いしてやって

 

「!?」

 

「っ~!?」

 

「いや、お前の突然の行動に驚きだが、そりゃあそんなボロボロな体でそんなことしたら痛いだろ」

 

「う、うるさいぞヴェルフ」

 

若干涙目になりながら、ヴェルフを黙らせておく。 デコピンされた当の本人は、なぜそんなことがされたのか分からず、目を白黒させていた

 

「あのなアイズ、今回のは俺の自業自得だ、お前が気にする必要はないんだよ」

 

「でも、あの時私がとめてたら!」

 

「馬鹿かお前は」

 

苦笑しながら頭をなでる

 

「たとえお前がとめたとしても、俺は止まらなかった。 お前を無理やりにでも戦闘不能にして、あいつを殺しに行こうとした。 だからあんま気にするな」

 

「・・・・・・」

 

無言になりうつむいてしまうアイズ、俺はどう言葉をかければいいかわからなかったが、頭をなでておいた。 とりあえずひとつ言いたいことがあるとすれば、周りのなんか生暖かい視線が非常にいたたまれない!ベル? ベルは瞳が濁ってたけど、なんでかは知らんな。 とりあえずひとしきり撫でて俺は満足したので手を放すと

 

「あっ......」

 

まだ物欲しそうな感じでみられる。 さらに周りからの視線が生暖かいものになったが

 

「おいヴェルフ行くぞ。 ・・・・・・アイズもな」

 

これ以上足を止めるのもあれなので、ヴェルフを促し先に進む。 隣に並んだアイズをなでるのは町に入るまで続いた。 そんなわけでやってきましたりヴィラの街。 といっても特にいうことはなく、地上より物価が高いくらいか? ここでは自由行動ということなのでヴェルフとも別行動、俺は少し離れたところから壁に寄りかかりながらみんなの様子を見ていた

 

「つあー、それにしてもここまで体の状態がひどいとは」

 

一応ポーション、しかもかなり高価なものを使ってくれたらしく体の内部、つまり臓器系のダメージは完全に回復したらしいのだが、外傷や筋肉断裂などは完全に治りきらなかったらしく、いまだに体の節々が痛かったりする。 といってもロキファミリアの出発は明日らしいので、今日の夜もリヴェリアさんに魔法をかけてもらうわけなんだが

 

「それで、町の案内役がここにいてもいいんですか?」

 

「問題ないわ、自由時間だもの。 それにちゃんと見てるもの」

 

「アルゴノオト君もすごいけど、君もすごいね、ゴライアスを単身で倒しちゃうなんて!」

 

「まぁ、アイズが片腕吹っ飛ばしてなかったらどうなってたかわからないですけどねぇ」

 

「・・・・・・」

 

ティオネさんとティオナさん、どうも俺とアイズの仲がいいのか気になったのか根掘り葉掘り聞いてくるが、意味わからんのだが。 お、なんかリリと駄女神が喧嘩してる、原因は......どうもあの香水みたいだな。 あほくさい。 そのあとは香水の話からどう派生したのかはわからないが、女子たちはみずあびにいったようだ。 俺はというと

 

「やぁ、直々にすまないね」

 

「いえ、どちらにしろ俺も直接お礼が言いたかったので」

 

ロキファミリア団長、フィンさんに会っていた。 と言っても、リヴェリアさんのところを尋ねたら、フィンさんがちょうどいたというだけだったのだが

 

「今回は俺の傷を治すのに高価なポーションを使ってもらってありがとうございます、使用したポーションの代金は払いますので」

 

「いや、それに関してはさほど気にしていないよ? 君のような冒険者を死なせるのは惜しかったからね」

 

「はぁ......」

 

俺のような冒険者、というがどういうことなのだろうか? 内心首をかしげていると、フィンさんは察したように話し始める

 

「いやなに、君のように僕たちのファミリアにケンカを売るファミリアも珍しいってだけさ」

 

「その説も申し訳ないと思ってます」

 

フィンさんの言葉に思わず冷や汗をかく俺。 喧嘩を売るって言ったらあのわんころボコボコ事件しかないわけで、ひたすら謝るしかない

 

「ははは、気にしてはいないさ。 もともとうちのベートが君のところの団長を悪く言ったのが原因だしね」

 

「まったく、お前の冗談はたちが悪いぞ」

 

「すまないねリヴェリア。 冗談は置いておいて、アイズが君のこと気に入っているようだしね、それこそ助けなかったら彼女に恨まれてしまう。 それに君のおかげで帰りはゴライアスを倒さなくても済むからね」

 

「あー、そういうことですか」

 

確かに俺がゴライアスを倒したとなれば、インターバル的な問題ですぐに復活することはない。 帰りは安全に通れるから、ポーションは必要ないと。 でも懐広いな、ポーションだって一つでもバカにできないような値段だろこのファミリアが使うようなランクなら。 ちなみにアイズのお気に入りに関しては無視だ、何か言ったら面倒なことになるのが目に見えてるからな

 

「まぁそういうことならありがたく」

 

「ああ、遠慮はしないでくれ」

 

なぜか治療したはずなのに、体が重くなったのだった

 

 

------

 

「・・・・・・」

 

隣ではベルたちが寝静まっている中、俺は一枚の紙を持って外に出る。 夜に回復魔法をかけてもらったおかげか、多少は痛むものの、歩くのは問題なくなっていた。 これが戦闘とかになると駄目らしいが。 しばらく歩くとどうも湖みたいなところに出たので、地面に座り木に寄りかかりながら紙を見る。 俺の更新されたステータスだ

 

ステータス

 

Lv.2

 

力 :I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

発展アビリティ

明鏡止水

 

スキル

修行修羅

 

魔法

道化師の手記

 

「ようやくLv.2か......うれしいけど毎回死にかけるのはちょっとなー......」

 

 

 




二十五話目でしたー

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