転生者がダンジョンに出会いを求めて異世界に行くのは間違っているだろうか   作:サクサクフェイはや幻想入り

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なんか、めちゃくちゃ久しぶりに書いた気がする...... この頃さぼっていたメモリアフレーゼですが、アイズたんが新しい衣装で登場していたので、また戻ってきました。 マジで妄想はかどるね!レフィーヤもあの表情GOOD!オッタル? そもそも引いてない、むさい男はいらんのだ、強いけどねー

本編どうぞ!


第二十三話

「あぁクソ!キリがない!!」

 

GNピストルビットを乱射し、マルチロックオンで敵の大群を蹴散らすが、次々わいてキリがない

 

「くっ!? また前から、ファイアボルト!!」

 

足を止めれば囲まれるので、ベルも魔法を使って蹴散らしてはいるのだが

 

「くっそ!なんだよこの数、キリがないぞ!」

 

「そんなこと言ってる場合ですか!そこぉ!」

 

慣れていないヴェルフやリリは傷が増えていく。 このままではジリ貧なのだが

 

「っ!? 地震、このタイミングで!?ホルスタービット!!」

 

魔力が切れかけの状態でホルスタービットを展開する。 当然気絶寸前だ

 

「すまんベル、後は任せた......」

 

俺は意識を失った

 

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「んっ......」

 

「よかった!目が覚めたんですねショウジサン!!」

 

「うるさい!状況の説明をしろ!」

 

「あぶ!?」

 

目を覚ますとさっきより薄暗い空間に、ベルの泣きそうな顔がドアップで見えた。 とりあえず耳元で騒がれ、しかも起き抜けにベルの顔がドアップが気に入らないので殴っておいた

 

「はぁ......いつもこうなのか?」

 

「おおむね。 ショウジ様今の状況ですが、さっきの地震で地面に穴が開いて、二階層分ほど落ちました」

 

「二階層分か......それで?」

 

「今は上に戻れる階段を探しているのですが、ここも行き止まりのようです」

 

冷静に言うリリ。 この様子だともう、結構歩いているようだ。 ヴェルフはベルが立ち上がるのに手を貸していた

 

「リリ、いい案はないか?」

 

「ないことはないです」

 

「リリ、その案て?」

 

リリはどうにも乗り気ではないらしく俯くが、ベルが聞くと渋々と言った感じで語り始めた

 

「あえて、あえてですが、生きて帰る為に......あえて下の階層、十八階層に行くという手があります」

 

「おいおいおい!正気かりりすけ!?」

 

「下の階層に行けば行くほど敵は強くなる、けどリリがそう言うということは妙案があるんだよね?」

 

リリは頷く

 

「十八階層はダンジョンで数少ない安全地帯、つまりモンスターが生まれない階層です。 そこで地上に戻る上級冒険者に同伴させてもらえれば、無事に帰れる可能性も高くなります」

 

「生存率が上がるのはわかったが、どうやって十八階層まで行く?」

 

「縦穴を使います。 上につながる階段を探すより、確実にしたの階層に行けます」

 

「階層主はどうする? 十七階層だろ、例のでかぶつがいるのは」

 

「ロキファミリアが遠征に向かっているので倒していると思います、復活のインターバルを考えても、今ならギリギリかと」

 

俺達は顔を見合わせる。 確かにリリの言ってることも一理ある、上につながる階段をどんだけ探したのかは知らないけど。 だが下に行けば行くほどモンスターが強くなるので問題だ。 まぁ結局選択には責任が伴うわけで、俺達はベルを見る

 

「あくまで案の一つです。 最終的な判断はベル様にお任せします」

 

ベルが俺たち一人一人を見回す。 俺たちは頷くのみで、ベルは静かに目を閉じる

 

「進もう、下の階層に!」

 

「そうこなくっちゃな」

 

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「歩いても歩いてもつかんな、リリが臭いし」

 

「リリが臭いぃ? じゃあショウジ様が持ってくれます? ねぇ、ねぇ?」

 

リリは臭い袋と言う、臭い匂いを放ちモンスターを寄せ付けないアイテムを持っているのだが、それを濁った眼で俺の目の前まで持ってくる。 臭いのでやめて欲しいのだが

 

「お前は......この状況でも普通なんだな」

 

「いやいやいや、この状況だからこそ余裕を持たないとな。 流石にリリが臭い思いをしてるのに、寄ってくる敵もいるみたいだが」

 

「何か言ったかオイ」

 

「り、リリ、落ち着いて!」

 

「ヘルハウンドみたいだな、俺がやる」

 

俺の軽口に、ついにリリはキレて腕まくりしながら俺に迫ってくるが、慌ててベルが止める。 ヴェルフはそれに呆れて魔法を発動する

 

「燃え尽きろゲホウの技、ウィルオウィプス!」

 

「すごいですね、相手の魔法を利用して自爆させる魔法なんて!」

 

一瞬で切り替えられるなんて、リリは成長したみたいだな。 なぜか俺のことを睨んできてるが

 

「でも大丈夫? さっきから戦わせてばっかりだけど?」

 

「大丈夫だ、ショウジは殿任せたし、お前は温存だ」

 

ヴェルフカッコいい。 そんな感じでしばらく歩いていたのだが、ついに

 

「臭い袋の効果が切れました......」

 

リリの絶望的な声をあざ笑うかのように、モンスターが鳴き始める。 地響きが聞こえる、そして

 

「ブオオォォォォォ!!」

 

ミノタウロスが複数体現れる

 

「ふざけろ!!」

 

「ベル、分かれて倒すぞ」

 

「・・・・・・」

 

ナイフを抜いて頷くベル、そして

 

「・・・・・・」

 

一瞬で距離を詰め首を飛ばす。 まずは一体目。 二体目は持っている斧を振ってくるが、紙一重でよけ、両腕を切り袈裟切りで魔石になる。 三体四体と倒すがきりがない。 どうやらおかわりが来ているようだ

 

「ショウジサン!!」

 

どうやらミノタウロスが持っていた武器を使って何かやるようだ、光ってるし。 俺は出来るだけミノタウロス達の動きを止めるため、すれ違いざまに足を切り付け脱出する。 直後に響く轟音、煙が晴れると見のミノタウロスたちの姿はなく、ベルが片膝をついて大息をついていた

 

「どうする、少し休むか?」

 

「いえ、ここで休んでいては囲まれます。 進みましょう」

 

俺達は頷き先に進むが、臭い袋の効果が切れたのだ、モンスターとの遭遇頻度はかなり上がる

 

「「はぁはぁ......」」

 

リリとヴェルフは大息をついている、もう限界が近い

 

「おいベル」

 

「ヴェルフ!ショウジさん!」

 

「こっちもリリが限界だ、ベルお前はリリを、身長的に俺がヴェルフの方がいいだろ」

 

「わかりました」

 

俺はヴェルフを背負い、ベルはリリを背負い歩いて行くのだが、穴があった

 

「「・・・・・・」」

 

流石に俺たちは顔を見合わせる。 下に通じて入るのだろうが、この状態では行きたくない、でも行かねばならないこのジレンマ

 

「・・・・・・行くか」

 

「・・・・・・はい」

 

俺達は穴に入り滑り落ちていく。 傾斜は急、どんどんスピードも出るわけで、そして片手がふさがっており掴むものもない、後はわかるだろ? 壁に激突した、しかも猛スピードで

 

「ベル、生きてるか?」

 

「何とか」

 

壁に突っ込んでもヴェルフを離さなかった俺をほめて欲しい。 そんなことを思いながら、気を取り直して歩いて行くと、大きめの部屋に出る。 さっきからこの部屋の中にいると、嫌な予感が膨れ上がってくるのだが

 

「ベル、走るぞ!」

 

「はい!!」

 

ベルも同じなのだろう、俺がそう言うと走り始める。 部屋の中間まで走ったあたりで突如、壁が崩れ始める

 

「まさか、そんな!?」

 

「くっそ、インターバル的にはギリギリのはずだろ!」

 

悪態をつきながらも走るスピードを上げる俺とベル。 だが、無情にも十七階層の階層主、ゴライアスは完全に目を覚ました。 咆哮を上げ、俺たちを掴もうと手を伸ばすが掴めなかった。 俺たちは走るスピードを上げるが、瞬間ならまだしも、ずっと走っていると俺とベルのステータス差が浮かび上がってくる。 距離が離れ始めたのだ。 攻撃が一度で終わるはずもなく、今度は逆の手で俺たちを掴もうとするゴライアス

 

「あぁ、今回は無理だな......ベル!ヴェルフを頼んだ!!」

 

返事も聞かずにヴェルフをベルに向かって投げる。 これでヴェルフは掴まれなくて済む。 だが俺もタダでは摑まれない。 刀を抜き手に切りかかるが、皮膚が厚くまるで鉄を切っているかのような感覚だ。 結果刃は薄くしか食い込まず、俺は掴まれてしまう。 万力のように全身を締め上げられ苦しい。 そんな俺の様子にベルは足を止めるが、そこにはゴライアスの拳が迫っていた

 

「やら......せるか!!」

 

さっきの感触は予想外だったが、今回は感触が分かっているなら斬れないはずはない。不安定な体勢で斬ったためか、指は二、三本しか切れなかったが脱出に成功する。 刀身を見ると刃こぼれとヒビが刀に入っている。 だがそれを気にしている暇はなく、俺は腕を伝いながら顔に接近する

 

「ベルー!!走れーー!!」

 

目に突き刺すと同時にパキンと刀が折れた。 そして暴れるゴライアスに、俺は振り落とされた。 落下しながら見たのは、ベルがリリとヴェルフを抱え、穴に入るところだった

 




すこしオーバーしましたが後半を待て!

感想評価お待ちしてます

あ、後他の作品の方ですが、誤字報告ありがとうございました!

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